一般会計当初予算案 前年度比4・3%減
県は19日、総額5366億6200万円の令和3年度一般会計当初予算案を発表した。当初予算との比較では前年度比4・3%減で、知事選のために骨格予算だけを組んだ平成31年度を除けば、29年度以来の減少。新型コロナウイルス感染拡大に伴う景気低迷を背景に県税などの税収は落ち込んだ。コロナ対策に重点を置きつつ、観光施策や防災対策に予算を手厚く配分する方針。日に開会する2月定例会に提案する。
■歳入
歳入全体の約3分の1を占め、県の主要な財源である「県税」「地方消費税清算金」「地方譲与税」は、新型コロナの影響でいずれも前年度から減少。個人や法人の収入減などにより、これら3つの税収合計は、136億円減の1878億円となる見込み。税収の落ち込みに伴い、国から分配される地方交付税と、国が返済を肩代わりする臨時財政対策債の合計額は202億円増の1952億円となった。
■歳出
人件費は職員の退職数の減少などにより38億円減の1444億円。公共事業などハード面の整備に充てる投資的経費は、防災と経済活性化事業に充てるため841億円を計上した。県立高校の耐震化整備を前年度より22億円増やした。一般施策経費のうち、社会保障関係経費は17億円、コロナ禍にある中小企業への支援のための補助費などは142億円増加した。
■県の財政
県の「借金」にあたる県債残高は、令和3年度末で11億円増の9914億円となる見込み。県税収入などの減少により、臨時財政対策債が増額したことが主な要因。国からの交付税措置がない県が自己負担で返済する借金は4億円減の3655億円で、2年ぶりの減少となった。貯金にあたる財政調整基金から30億円を取り崩す。3年度末の財政調整基金残高は169億円となる見込み。
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県は総額571億400万円の令和2年度2月補正予算案も19日発表した。このうち、新型コロナウイルス対策費は371億9100万円。
3機関の収蔵品で天理の古墳紹介 天理参考館
初期ヤマト政権の大王や有力者が眠るオオヤマト古墳群(桜井市、天理市)のうち、天理市域の古墳を約460点の出土品で紹介する「天理山の辺の古墳2021」展が、同市守目堂町の天理大学付属天理参考館で開かれている。3月15日まで。天理参考館と、3月末まで休館中の橿原考古学研究所付属博物館、天理市教育委員会の3機関から、えりすぐりの収蔵品を集めた。
会場では古墳時代前期の前方後円墳、黒塚古墳で発見された重要文化財・三角縁神獣鏡33面のうち5面を展示。同時期の前方後方墳で装飾品埋葬の初期例とされる下池山古墳の勾玉やガラス小玉などの貴重な遺物も並ぶほか、開発で消滅した荒蒔古墳(古墳時代後期)出土の埴輪は馬や家など多彩で見ごたえがある。
天理参考館の藤原郁代学芸員は「紹介している古墳群はハイキングコースでもある山の辺の道沿いにあり、この地にしかないものに改めて気づいてもらえたら」と話す。
火曜休館。ただし今月23日は開館し翌日休み。入館料は大人500円。問い合わせは天理参考館(0743・63・8414)。
高校生が弥生時代の人物画を研究 橿原高校と橿原市博が連携展
高校生が約2千年前の弥生時代の人物画を研究し、その成果を紹介する企画展「弥生ARTを科学する」が歴史に憩う橿原市博物館(同市)で開かれている。県立橿原高校と同館の連携イベント。デフォルメされた絵に隠された弥生人の思いに迫っている。6月20日まで。
研究したのは考古学研究部の2年、高田朱桜さん(17)▽同、黒仁田愛香さん(17)▽1年、小澤亮太さん(16)▽同、中井知世さん(16)▽同、竹中美咲希さん(16)。
5人は坪井遺跡(橿原市)と唐古・鍵遺跡、清水風遺跡(いずれも田原本町)の3遺跡で出土した13点の絵画土器を約半年間研究。
絵画土器に描かれているシャーマンなどの人物画について、頭や腕、脚、肩幅などの長さを比較したり、顔や腕の上げ下げの動作、服の模様の表現方法などを細かく分析したりした。
その結果、大切な部分ほど大きくし、そうでない部分は簡単に描くデフォルメを行い、絵がパターン化していることが判明。「バランスは悪いものの、作者の考えを他の人に伝えるための工夫がある。その点では『絵が上手』といえる」と指摘している。
展示では、パネルなど約30点で研究過程を紹介。分析に使われた絵画土器も並べている。
黒仁田さんは「弥生時代の人物画を深く学ぶことができた。知識が広がり、楽しかった」。高田さんは「シャーマンと考えられる人は大きく描かれ、崇められる存在だったと思う。弥生の人物画は見て楽しく、この企画展も多くの人に見ていただきたい」と話している。
同館は「独自の視点で観察・分析しており、高校生の熱意を感じてほしい」としている。
県内市町村職員の給与水準 10市が全国平均上回る
県は令和2年度の市町村職員の給与水準などを発表した。国家公務員の給与水準を100としたときの市町村職員の給与水準を示す「ラスパイレス指数」は、県内12市平均が98・8、27町村平均が94・4で、前年に続きいずれも全国平均を下回った。
県によると、ラスパイレス指数が全国の市町村平均を上回ったのは、生駒市100・6▽桜井市100・5▽香芝市100・5▽橿原市100・1▽天理市100など10市町。県内最低は河合町の88・6で、全国の1741市町村では番目に低かった。天川村は89・4で番目、下北山村は90・6で46番目、野迫川村90・7で49番目と県南部の自治体が続いた。
前年度との比較では、奈良市が1・6㌽、下市町が1・5㌽、三宅町が1・3㌽と大きく増加。一方で、五條市と高取町がマイナス1・6㌽、東吉野村がマイナス1・4㌽と減少が大きかった。
県内の市町村職員数は、1万2714人で、2年ぶりに増加。ピークだった平成8年からは4701人減少し、およそ4分の3になっている。
規模が同程度の自治体の全国平均と比較すると、公立保育所の職員などが所属する民生部門や、清掃業にかかわる衛生部門などの職員数が多かった。一方で議会・総務・税務や農林水産などの分野では少ない傾向にあった。
天理市 ワインとラスクのコラボ、ふるさと納税返礼品に
天理市は、耕作放棄地だった畑で栽培したブドウを使用したスパークリングワインと、地元の企業、大学生が共同開発したラスクを組み合わせたコラボ商品を、ふるさと納税の返礼品に加えた。寄付額2万3千円以上で贈られる。市は収入の確保と地域の魅力発信につながる、ふるさと納税の効果に着目して、ユニークな返礼品の考案に力を入れている。
昨年12月半ばに返礼品に登場した「ワイン×ラスク」の組み合わせは、同市では初めてのコラボ品となる。
ワインは「山野辺ペティアン2019」(750㍉㍑)というラベルで、化学肥料や除草剤なども使わず栽培した天理市産ブドウを原料にした。
木谷ワイン(香芝市)の醸造家、木谷一登さん(31)が、30年以上手つかずになっていた天理市内のブドウ畑を借り、デラウェアの苗木を植えるところからスタート。令和元年に収穫し醸造、出荷にこぎつけた。木谷さんは「決してブドウ作りに適している風土とはいえない市だが、歴史のある産地。県外企業に委託している醸造も将来は市内で手掛けたい」と意気込む。
一方、ラスクは、ワインとの風味の相性のよさを研究した「麩ろったん」という商品。名前の由来はフランス語の「浮かぶ」を意味し、麩のふわりとした食感、低カロリーが特徴という。「金ごぼう×スモーク塩」(15㌘)、「チーズ×ブラックペッパー」(15㌘)、「こがしバター×アールグレイ×くるみ」(22㌘)の3種類入りで、地元の麩製造会社、千葉製麩商店の社内企業「ふよこファクトリー」と天理大学の学生が連携して開発した。
同市産業振興課は「ストーリー性のある返礼品なので、興味を持ってもらえるはず。魅力的な返礼品を出品し、市のアピールも兼ねたい」としている。
天理市へのふるさと納税を含む寄付金額は、令和元年度で約1億1454万8千円と前年度の3倍に増加。ふるさと納税のポータルサイトを2つ増やしたことで窓口が広がった。寄付件数は9191件。
最近では、市産の「レモンの苗木」、刀鍛冶が制作した「ペーパーナイフ」といった特産品も採用。「農産物をはじめ、返礼品はここ数年で年間10品目は増えている」(同課)という。
新旧交代進み、市長派が過半数に迫る 橿原市議選
橿原市議選(定数)は7日投開票され、深夜に新議員が決まった。現職5人が落選する一方で新人7人が高得票で当選を決め、新旧交代が進んだ。亀田忠彦市長を支持する自民・公明などの市長派は11人が当選。過半数獲得はならなかったが、反市長派の9人を上回り、少数与党から脱却した。市議会で主導権を握るとみられる。
党派別の当選者は自民7人、公明4人、立憲民主2人、日本維新の会2人、共産1人、無所属7人。
9人を公認した自民は、田野瀬太道・衆院議員(奈良3区)の離党の影響が心配されたが、7人が当選を決め、推薦した無所属新人を加えると8人で、市議会での勢力をほぼ維持した。
公明は立候補した4人全員が当選を飾り、組織基盤の強さを示した。立憲と維新もそれぞれ立候補した2人が着実に議席を確保。しかし、3人を擁立した共産は1人の当選にとどまり、議席を減らした。
一方、選挙前に9人の少数与党だった市長派は現職1人が落選したものの、新人の当選によって2人増えて11人に勢力を伸ばした。
自民は市長派と反市長派に分裂しているが、亀田市政に是々非々の立場を取る維新の協力が得られれば過半数となり、重要議案の可決も可能になる。
亀田市長は維新の協力を得ながら市政運営を進めることになるとみられ、維新が市政のキャスティングボートを握ることになりそうだ。
市議選でも争点となった県立橿原公苑と橿原運動公園の交換による国体メイン会場整備は市議会の承認が必要だが、昨年末、県が市に示した整備案が承認される可能性も出てきた。
結果を受け亀田市長は「維新とは話し合いができる。価値観を共有し、連携していきたい。多くの新人が当選しており、これから建設的な議論を行うことも楽しみで、期待している」と話した。
王寺工業高生が「令和七支刀」を製作 天理市に寄贈
県立王寺工業高校(王寺町)は、石上神宮(天理市)に伝わる古代の鉄剣で国宝の「七支刀」を真鍮で再現した「令和七支刀」を天理市へ寄贈した。
七支刀は、左右段違いに3本ずつの枝刃がある特徴的な形をした刀。4世紀に百済王が自国で製作し、倭王に贈ったとされる。
昨年同校機械工学科を卒業した6人が製作。高熱で溶かした金属を型に流し込み加工するといった鋳造法を学ぶ授業の一環として平成年4月から着手し、1年間かけて完成させた。
「レプリカも少なく成功したらすごいんじゃないか」と気軽に始めたものの、設計図を作ることから、困難を極めたという。猛暑の夏に、千度を超える溶かした金属を木枠に流し込む作業も。
今月1日、天理市に寄贈に訪れたのは昨年同校を卒業した、和歌山市の会社員、天野己太郎さん(18)と、橿原市の会社員、和田浩生さん(18)。天野さんは「僕らが卒業して限られた人しか見られないでいるより、いろんな人の目に触れてみてもらいたい」と話した。天理市は「人の目が触れる市役所の玄関に飾りたい」としている。
トイレドアの開閉で高齢者見守り 高取町
高取町は、1人暮らしの高齢者の孤独死を防ごうと、トイレのドアの開閉が24時間なかった場合、ガードマンが駆け付ける見守りシステムの導入を決めた。大手警備会社・綜合警備保障(東京)のシステムで、全国の自治体で導入が進んでいる。
システムは、トイレのドアに開閉を察知するセンサーを取り付け、24時間反応がなかった時は、警備会社に異常を通知。橿原市などの待機場所からガードマンが駆け付け、安否を確認するという仕組み。
設置対象は町内の75歳以上の1人暮らしの高齢者宅など約160世帯。希望を聞いて無料で機器を設置する計画で、すでに1月20日から設置作業が始まっている。
機器が設置されれば、室内温度が高くなれば音声で注意を促す熱中症対策や、健康相談のサービスなども受けられる。
中川裕介町長は「町の高齢化率は約40%。安全・安心を提供し、高齢者が健やかに暮らせるように取り組みたい」としている。
70代以上の感染者全体の15% 死亡率7・4%
1月22日までの過去1年間に県内で確認された感染者約2800人のうち、70代以上は434人(約15%)に上る。死者は32人で、すべて70代以上だった。高齢者は重症化しやすい結果が如実に表れており、県は「家族を守るためにも家庭内で感染を広げないよう注意してほしい」としている。
県のまとめによると、昨年7~10月の感染者は20代の若者が35%を占めるなど、現役世代の感染が多い傾向にあった。ところが同11月以降、高齢者の感染が増加し始め、年末から年始にかけて介護施設などでクラスター(感染者集団)が頻発したことなどもあり、感染者に世代差がなくなりつつある状況になって
また、過去1年間で重症となった人(死亡含む)は90人で、70代以上は4分の3と大多数を占めている。 県内での2次感染の約半数は家庭内で起きていることから、県は感染リスクが高い場所に立ち寄った際は、帰宅後すぐに着替えたりシャワーを浴びたりするほか、食事や寝室は家族と別々にしたりするなど対策の徹底を県民に呼びかけている。
入院・入所を29人が拒否 介護や子育て、ペットの世話
荒井正吾知事は2日、栃木県以外で緊急事態宣言が延長されたことを受け、引き続き、感染リスクが高い地域への往来自粛を呼びかけた。県は感染対策として感染者に医療機関への入院や宿泊療養施設に入所してもらう方針を示している。だが、昨年1月から1年間の県内の感染者約2800人のうち、入院や入所を拒否し、そのまま治癒したとして退院基準を満たした人は29人に上るという。
県は、感染判明から原則2日以内に入院・入所できるよう調整している。しかし、県によると、「片付けなければならない仕事がある」、「子供の面倒を見られる人がいない」、「ペットの預け先がない」といった理由で拒否をするケースもみられるという。
ほとんどのケースでは、保健所の説得や調整によって数日遅れて入院するが、29人は了解を得られないまま厚生労働省が定める「発症日から10日間経過し、かつ症状軽快後72時間経過」などの退院基準を満たした。中には音信不通となり、安否確認のために保健所の職員が自宅を訪問した例もあったという。
拒否は県内で感染が再拡大した昨年11月以降に増加したが、現在は減少している。県の担当者は「保健所が事情を聞いて個別に対応するしかない」としている。
課題共有し、円滑に接種 県がワクチン推進室設置
県は1日、新型コロナウイルスのワクチン接種を円滑に進めるため、県疾病対策課内に8人体制の「ワクチン接種推進班」を設置した。班を統括する鶴田真也・医療政策局長は「ワクチン接種を望まれている県民の方にしっかり届くよう、医療関係者、市町村と協力しながら体制確保に努めたい」と語った。
この日午前9時から業務を開始した推進班は、ワクチン接種の準備作業や市町村などからの電話対応にあたった。市町村からは、接種会場や医療従事者の確保など接種実務についてさまざまな問い合わせが寄せられているという。
鶴田局長は「接種時に医療関係者がどう役割分担し、効率的に接種できるかがポイント」とし、近日中に各市町村への聞き取り調査を行い、支援体制を整える。医療資源の乏しい地域の連携の調整にもあたる方針。
鶴田局長は「南部地域と、奈良市など人口が多い地域では抱える課題がちがう。課題を共有し、解決策を一緒に考えていきたい」と語った。
新型コロナ対策 オンラインで結婚式や披露宴 婚礼料理配送も
新型コロナウイルスの影響で冠婚葬祭の簡素化が目立つ中、オンライン上で結婚式や披露宴を開く動きが県内でも出てきた。全国で結婚式場関連施設を運営するディライト(奈良市)は、オンラインで招待したゲストに婚礼料理を配送するサービスを始めた。
同社の「オンライン結婚式」は挙式、披露宴とも提供が可能。全国カ所ある施設から式場を選び、新郎新婦と限られた親族だけで挙式を行う。その様子はインターネットを通じてライブ配信。さらにズームアプリを使って、新郎新婦と招待客が双方向でやり取りできるプランも用意した。
同社の総料理長が監修した婚礼用の魚介テリーヌやフォアグラのソテーが入った
フランス料理を二段の折り詰め弁当にして披露宴の前日に発送、遠隔地の招待客に届ける。
昨年秋、奈良市のヒルトップテラス奈良で挙式・披露宴を行った吉田勇樹さん(31)、育子さん(30)夫婦。式場の出席は親族14人のみだったが、同社のプランで友人や同僚人に参加してもらった。
勇樹さんは「乾杯の音頭のみ、飲み物を用意してもらい、マイクで会話しながらお祝いの言葉をいただきました」と話す。
海外からも出席してもらえたほか、幼い子供のいる友人からも「気兼ねなく式に参加できた」と好評だった。
広報担当者によると、これまで招待をためらっていた高齢者や遠隔地に住む知人に出席を呼びかけやすくなってきたという。
同社では、ライブ配信は挙式のみ14万円~、披露宴とのセットは18万円~。双方向のやりとりが可能なプランは30万円。婚礼料理は一食1万3千円(配送料別途、北海道、沖縄、青森、秋田は除く)に設定した。いずれも税・サービス料別。
昨年1年間の交通事故死者数 過去最少の25人
昨年1年間に県内で発生した交通事故による死者数は前年比9人減の25人で、統計の残る昭和22年以降で最少となったことが県警のまとめでわかった。
県警交通企画課によると、昨年発生した人身事故は2790件(前年比538件減)で、前年から約16%減少。負傷者は3441人(同704人減)となり、約17%減った。
新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛などで、交通量が減少したことなどが原因とみられるという。
死亡事故の類型は、車両単独13人(同1人増)、車両相互6人(同6人減)、人対車両6人(同4人減)。また、自転車乗車中の死者は6人(同2人増)で、うち5人が水路への転落事故だった。
交通事故による死者25人のうち、65歳以上の高齢者は19人で、76%を占めた。道路横断中に交通事故に遭うケースが多く、同課の担当者は「高齢者の交通事故は重傷、死亡事故につながりやすい。反射材などを活用し、事故に遭わないように気を付けてほしい」と話す。
県警は今年、「マナーアップ大和路2021」を実施しており、反射材、前照灯の活用のほか、飲酒運転防止や横断歩道の歩行者優先、自転車の安全運転を呼びかけている。
天川村で仕事して無料宿泊 旅人募集
旅人が滞在中に地域の仕事を行うことで無料で宿泊できる「TENJIKU」(テンジク)と銘打ったサービスを展開するSAGOJO(サゴジョー、東京)が、「TENJIKU天川村」の参加者(旅人)を募集している。
天川村川合のゲストハウス「POSTINN」に2~5泊し、地域の仕事をしながら交流を楽しんでもらう。
TENJIKUは令和元年夏、吉野町と京都府京丹後市、山口県下関市、和歌山県田辺市の4カ所でスタート。仕事内容は決まっておらず、農業の手伝いやSNSを使った地域の魅力発信などさまざまだ。
TENJIKU天川村は県が委託。県奥大和移住・交流推進室は「関係人口を創出し、奥大和地域への移住・起業につなげてほしい」と期待している。
滞在可能期間は3月15日まで。参加希望者は、SAGOJOのホームページでユーザー登録後、募集画面から応募。SAGOJOと利用可能日を調整し、日程を確定する。
文化財防火デー 法隆寺で法要、訓練は新型コロナで縮小
「文化財防火デー」の26日、世界遺産・法隆寺(斑鳩町)で、金堂壁画の焼損自粛法要と防火訓練が行われた。新型コロナウイルス感染拡大の影響で訓練は縮小されたが、僧侶や消防団員らは貴重な文化財を守る決意を新たにしていた。
この日は、金堂や焼け残った金堂壁画(重文)が収められている収蔵庫の入り口で法要が営まれた後、屋根にある装置から放水した。例年、伽藍前で行う大規模な放水訓練は中止した。
法隆寺の古谷正覚住職は「コロナ禍だが法要、訓練が無事にできてありがたい。地元の皆さまの協力を得ながら文化財を守っていきたい」と話した。
昭和24年1月26日、法隆寺金堂から出火し、壁画が焼損。これをきっかけに翌年に文化財保護法、30年には文化財防火デーが定められた。
プラスチック製の「近大マスク」、大和高田市へ寄贈
近畿大学理工学部の西籔和明教授らが、大学の新型コロナウイルス感染対策のプロジェクトとして開発したプラスチック製のマウスシールド「近大マスク」を120個、大和高田市に寄贈した。
近大マスクは、口元や鼻を覆う部分や、耳にかける眼鏡のつるの部分が柔らかく、装着位置の調整が可能。体育会の部員らに試験的に装着してもらい、息苦しくないような工夫も取り入れた。製造は大阪府東大阪市の町工場が協力。2月から小売店でも販売される予定だという。
大和高田市出身で、在住者でもある西籔教授は、「生まれ育った大和高田市はものづくりの町。近大マスクをきっかけに、コロナ対策商品がこの町からもぜひ生
まれてほしい」と期待を込めた。
堀内大造市長は「手話通訳など口元が見える重要な現場で使いたい。表情が見えるため保育士などに付けてもらえると、子供たちも安心しそうだ」と話していた。
【ならノート】リノベーションで街づくり 大和郡山で始動
空き家や使われていない店舗などを再生するリノベーションを主軸にしたまちづくりが大和郡山市内で始まった。同市のサポートを受けて設立された「大和郡山まちづくり株式会社」が今月上旬、第1号物件の改修に着手した。新型コロナウイルス感染拡大を背景に、職場の地方回帰も強まる傾向にある。市は休眠中の資産を呼び覚まし、有効活用していく方針だ。

改修中の家屋
近鉄郡山駅から徒歩数分のところにある木造2階建ての棟続きの2軒の古家。そこが同社がリノベーションを手掛けることになった最初の物件だ。
戦後すぐの建物で、それぞれ生花店、新聞販売店を営んでいたが、今は空き家になっている。大和郡山市から会社を紹介されたオーナーが「市の活性化に役立つなら」と快く改修に応じた。
計画では、2階はインターネットを備えたコワーキングスペース(共同作業場)と事務所に改修。1階はスパイスカレー店などの飲食店スペースにする。5月の開業を目指し、内部の解体作業に入った。
新型コロナの影響により、会社に行かずに働くリモートワークが拡大。オフィスの地方分散の動きも出ている。
同社代表取締役で建築士の村田直子さん(38)は「大和郡山市は大阪や京都に近く、城や商いの町として歴史のたたずまいがある。まちの雰囲気を感じながら働く場としての魅力も大きい」と話す。
リノベーションでは、壁の合板を外して土壁にしっくいを施すなど、もともとの建物のよさをいかすようにする工法を取り入れる。
今後さらに旧城下町の2つの物件の再生を請け負う予定という。
「大和郡山まちづくり株式会社」の設立のきっかけは、大和郡山市が1年前に開催した勉強会「リノベーションスクール@大和郡山」だった。
そこで知り合った村田さんら参加者3人が計300万円を出資して会社を設立した。村田さんのほか、自家製米や古代米を扱うカフェの管理栄養士、奈良市のゲストハウス経営者、京都府南山城村の臨時職員、奈良女子大の学生ら8人が社員として働く。
大和郡山市がリノベーションによるまちづくりに力を入れているのは、町並みや歴史・文化の保存につながるメリットがあるからだ。伝統的な建物の姿が失われていくことに歯止めをかける狙いがある。
同市は昨年1月以降、定期的にまちづくりの講演会を開催。各地から専門家を招き、知恵を集めている。
江戸時代後期から昭和初期の町家が今も残る郡山箱本十三町と呼ばれるエリア。県建築士会郡山支部の調査では約10年前に約300軒あった町家づくりの建物は老朽化から次々と取り壊され、駐車場や新築物件に変わりつつある。
そこで同支部は、ITに詳しい市内の民間団体の協力を得て、建物にスマートフォンをかざすだけで構造や建設時期の説明文が読めるアプリを開発中だ。
この機能を使ったまち歩き体験を企画しており、同支部の折目貴司さん(50)は「街並みに残る歴史的建物を知ってもらうことが、所有者と利用者、住民が一緒に建物の利活用を考える場となってほしい」と話す。
大和郡山まちづくり株式会社は、事業内容を市民に周知する「大和郡山未来会議」を開く予定で、市民の共感を広げたい考えだ。
刀剣に込めた病魔退散の祈り 春日大社国宝殿で特別展
刀剣などに込められた病魔退散の祈りを伝える冬季特別展「日本の名刀と武具刀剣の歴史と病魔退散の祈り」が、春日大社(奈良市)の国宝殿で開かれている。刀剣や弓矢など国宝・重要文化財含め計約40件を展示。4月4日(前期2月7日)まで。
新型コロナウイルス感染拡大の収束が見えない今、刀剣の歴史をたどりながら資料をもとに刀剣や弓矢に込められた人々の願いを知ってもらうため企画された。
展示品のうち、重文の「三鈷柄籐巻剣」は刀身は平安時代後期、拵は鎌倉時代のもの。邪悪な力を打ち砕く利剣として信仰され、御殿に納められたらしい。春日大社の霊験を描いた絵巻「春日権現験記」では興福寺僧侶の枕元に三鈷柄剣が見られ、守り刀のように使われたことがうかがえる。
国宝の「黒漆平文飾剣(柄白鮫)」は平安時代中~後期の作で、華麗な装飾。「春日権現験記」からは貴族がこのような飾剣を病魔をはらうものとして見ていたことが分かる。
松村和歌子・主任学芸員は「刀剣などを通じて神々に災いをはらうことが願われてきたことを知っていただきたい」と話している。
国宝殿は大人500円、高校・大学生300円、小・中学生200円。問い合わせは春日大社(0742・22・7788)。
金魚ストリートフォトコンテスト 応募作品締め切り31日
大和郡山市の「やなぎまち商店街」は、「金魚ストリート フォトコンテスト2020」の写真作品を募集している。31日まで。
金魚ストリート内の金魚にまつわる写真の「まちなか金魚部門」と、自分が飼っている金魚など身近な金魚にまつわる写真の「私の金魚部門」の2部門。
応募方法は、インスタグラムアカウント(@kingyostreet_yanagimachi)をフォローし、応募用ハッシュタグをつけて投稿する。撮影時期は問わず、投稿は1人何回でも可能。入賞作品には副賞として金魚ガラス細工が贈られる。作品は「大和な雛まつり」期間中(2月27日~3月7日)に商店街各店頭で展示される。郡山柳町商店街協同組合金魚ストリート実行委員会の主催で、問い合わせはふれあい工房(0743・54・6701)。
「SNSの光と闇」を知って 西和清陵高で出前授業
NIEの実践教育講演会が今月18日、西和清陵高校(江藤芳彰校長)で開かれた。産経新聞奈良支局の前原彩希記者が図書委員の生徒ら約人に「SNS(会員制交流サイト)の光と闇」をテーマに話した。
事件取材を担当する前原記者は「SNSへの投稿から個人情報を調べる特定屋と呼ばれる存在がある」と話し、SNSを悪用したストーカー被害の事例などを説明、注意を呼び掛けた。
一方で、SNSに投稿された写真への評価をもとに、クリームソーダの盛り付けを改良しているカフェの例などを紹介。「SNSが大切な情報源のひとつになっている」と話した。
仏像ポスター,今年は東大寺大仏
奈良の歴史・文化の魅力を知ってもらおうと、県と奈良市、西日本旅客鉄道、近畿日本鉄道、奈良交通は共同で「奈良大和路仏像ポスター」を制作した。100作品目となる今回の内容は東大寺(奈良市)の盧舎那仏坐像(大仏、国宝)となっている。
ポスターの大仏は屋根裏からのアングルで、仏の頭髪である螺髪や仏の眉
間にある白毫を見ることができる。
新型コロナウイルスが感染拡大している今、奈良時代の大仏造立時の志と守り伝えた人たちに思いをはせ、早期収束を願いたいという。撮影は故・小川光三さん。
1枚千円で、県ビジターズビューローと奈良市総合観光案内所で販売。限定150枚。
没後1250年の称徳女帝 崇仏、道鏡寵愛…実像は
昨年、没後1250年を迎えた女帝・称徳天皇(孝謙天皇、718~770年)。仏教に深く帰依し、出家したが、尼のまま重祚(再び即位)した唯一の天皇として知られる。病を癒やされたことから寵愛し、「怪僧」ともされる道鏡との関係も噂されたが、いったいどんな女帝だったのか。(岩口利一)
「当山の創建、まさしく本願女帝の国家安泰を願われし深き仏法帰依の真心によること、史実に照らして歴然たり」。昨年月、ゆかりの西大寺(奈良市)で営まれた御遠忌法要で導師が表白文を読み上げ、「崇仏天皇」「尼天皇」として功績をたたえた。
称徳天皇が藤原仲麻呂の乱の鎮圧を祈願する四天王像の造立を願い出たのが起こりとされる西大寺。東塔基壇が平城京の「東の大寺」(東大寺)に対する「西の大寺」だったことを伝える。だが、一般的に道鏡に比べ、称徳天皇の名はあまり知られていない。

壮大な伽藍を誇った西大寺を伝える東塔跡
■仏教による鎮護国家
「父母のあつい仏教信仰のもとで成長され、それを受け継がれた。個人的信仰にとどまらず、君主権強化に敷衍させた点において古代中国の崇仏皇帝(女帝)、則天武后を思わせる」
西大寺執事で種智院大教授(仏教史)の佐伯俊源氏はそう説明する。
東大寺大仏を発願した聖武天皇を父に、福祉に尽力した光明皇后を母に持つ称徳天皇は、孝謙天皇として即位。後に称徳天皇として重祚した。孝謙天皇は女性で初めて皇太子になり即位したケース。「道鏡ら周囲の人の陰に隠れたイメージがあるが、自分自身のしっかりとした理念をもって政治に臨まれた天皇。仏教による鎮護国家をよく実践された」と佐伯氏は語る。
光明皇后や仲麻呂に支えられた孝謙天皇はやがて淳仁天皇に位を譲ったが、次第に大きな影響を及ぼすようになったのが道鏡だ。
退位後、病の際に看病に当たった道鏡を寵愛。乱を起こした仲麻呂を討つと道鏡を大臣禅師に任じ、出家した自らは再び即位した。その後法王となり、政権を握った道鏡について佐伯氏は「奈良朝の仏教信仰が爛熟期を迎えた中、必然的に登場した人」といい、後世に貼られた「悪僧」のレッテルにとらわれず実像を探る必要もあるという。
■根は芯の強い人
称徳天皇は西大寺の造営や諸寺に納める小塔「百万塔」の造立など仏教事業を進めたが、奈良大の渡辺晃宏教授(古代史)は「神祇にも力を入れ、広く文化的な素地を持っていた。最先端の教育を受け、両親を超えようとしたことがうかがえる」と話す。
一方、歴史小説家はこの女帝をどうとらえるのだろうか。奈良時代を描いた『火定』などで知られる澤田瞳子氏はこう指摘する。
「藤原仲麻呂や道鏡との関係で悪女的なイメージもあるが、女性で初めて皇太子を経て即位した人物だけに皇位について非常にまじめに考えた。仲麻呂を退けたことにも生真面目さが感じられ、道鏡に頼ったところはあるにしろ、根は芯の強い人だったと思う」
769年、道鏡は宇佐八幡宮から神託を受けたとして皇位に就こうとしたが、和気清麻呂の神託否認により阻まれた。「称徳天皇が道鏡を信頼し、自分亡き後を案じるあまり帝位を譲ろうとしたのがきっかけでは。天皇としての自己のありようを真面目に考えた末と思われる」と澤田氏。
事件の翌年、一生独身だった女帝は50年余りの生涯を閉じた。
【バンビシャス通信】ホームで連勝 好スタート「ディフェンス」に鍵
今月2~3日にならでんアリーナ(奈良市)で開催した福島ファイヤーボンズ(福島県郡山市)戦は、ホームゲームとしては今シーズン初の連勝を飾りました。2日は88ー67、3日は89ー80の結果。年明けに好スタートです。
バンビシャス奈良は現在9勝18敗、2西地区の最下位ですが、勝利をひとつずつ積み重ね、春までの今季残りの試合で、上位に食い込みたいところです。
昨年10月からの今季前半戦は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、チームづくりに遅れが生じました。開幕戦のけがにより、2カ月間離脱していた長谷川智伸選手が復帰するも、勝ち星をのばせず、「掛け違えたボタンをなおす作業が必要だった」と間橋健生ヘッドコーチは振り返ります。
後半戦のチームのポイントについて間橋ヘッドコーチは「ディフェンスの遂行力」を挙げています。
福島戦でも、スターティングメンバー以外では、自身のディフェンスの役割をきっちりとこなせるキャプテン・種市幸祐選手らの活躍が目立ちました。
さらに間橋ヘッドコーチは「外国籍選手はどのチームもいい。大塚勇人選手のアシスト、長谷川選手の得点力に代表されるように日本人選手でイニシアチブをとっていくことが勝利への鍵」とし、日本人3選手による2桁の得点力を理想としています。
(バンビシャス奈良広報和田真智子)
【次のホームゲーム】(水)ならでんアリーナで熊本ヴォルターズ戦
新型コロナ、県はクラスター対策強化 昨年から相次いで発生
新型コロナウイルスの感染収束が見通せない中、県内でも障害者施設などで昨年末からクラスター(感染者集団)が相次ぎ発生し、感染者は計180人以上に上っている。福祉施設でのクラスターは重症者が多発する要因になることから、県は対策強化に乗り出しているが、介護現場での対策の難しさも指摘される。
クラスターは基本的に同一の場所(感染源)から5人以上の感染者が出た場合に認定される。県内のクラスターは、昨年7月に大和郡山市の事業所で初めて確認され、これまでに25件発生している。
同11月ごろまでは職場や、酒の提供を伴うスナックなどの発生が多かった。県や奈良市の分析によると、発生要因は「発症後の出勤」や「マスク着用が徹底されていない」、「換気の悪い場所での会話・食事」などが目立ったという。
県疾病対策課の担当者は「発熱がなければ大丈夫と考えて出勤していることが少なくない」とする。
のどや関節の痛みなどの症状があっても風邪薬を飲んで出勤し、職場での蔓延につながった例もあるという。
また、職場や学校などでクラスターが発生したケースでも、「感染源となった人が、少し前に会食していることが多い」(担当者)といい、「症状が出る2日前から感染させる可能性があることを念頭に注意して行動してほしい」と呼びかける。
一方、障害者や高齢者施設では感染防止対策の難しさも浮き彫りとなっている。年末年始に相次いだ障害者施設でのクラスターでは「マスクの着用やソーシャルディスタンスの徹底が困難なケースもあった」と担当者。細心の注意を払っても、こうした施設や介護の現場での感染防止対策の徹底は困難を極める。
荒井正吾知事は「施設などのクラスター対策を重点的に行う」と強調。「福祉を止めるわけにはいかないので、できる対策を考えたい」としている。
新型コロナ、奈良市や生駒市でワクチン接種向けて準備
新型コロナウイルスのワクチン接種に向け、県や市町村が準備を始めている。県は優先で接種される医療従事者のリストアップを進めており、奈良市は12日に「新型コロナウイルスワクチン接種推進室」を健康増進課内に新設した。
厚生労働省は、米製薬大手ファイザーのワクチンが早ければ2月にも承認の可否が決まるのを念頭に、コロナ患者に対応する医療従事者を最優先に同月下旬にも接種を始め、次いで高齢者、基礎疾患のある人などの順で進めていく方針。
医療従事者の接種は県が、医療従事者以外の接種は各市町村が担当する。
奈良市が新設した接種推進室は4人体制。ファイザー社のワクチンが承認された場合、65歳以上の高齢者が3月下旬から接種できるように同月上旬にクーポン(接種)券を配布、同時にコールセンターを設置する。小西康之室長は「他市の先行事例も参考に、迅速に接種できる体制を整えたい」としている。
生駒市も健康課内に今月4日、計5人の専属チームを新設し、事務作業を進めている。市によると3月ごろから65歳以上の高齢者を対象に接種してもらう予定。
極楽橋、再建まじか 3月に公開
昨年3月に始まった郡山城の本丸の天守曲輪と毘沙門曲輪をつなぐ極楽橋の再建工事がほぼ完了し、今年3月に一般公開される予定だ。
極楽橋は空堀を越えて本丸に登城する正式な橋とされ、藩主らが渡る最上位の格式を誇る建造物だった。「郡山城史跡・柳澤文庫保存会」の寺前良昭・常務理事は「ようやく正しいお城のルートができる。郡山城は築城当時の石垣が古く残っていることから、極楽橋がかかることによって、当時の面影を残す新たな城のランドマークになるはず」と期待を寄せる。
極楽橋が取り壊された時期は明治6年の廃城令とされるが、過去の絵図や発掘調査から、1600年代半ばの正保年間には現存していたとみられる。
再建される橋は、橋長約㍍、幅約5
・5㍍の反り橋。主要部材の芯には鉄骨やステンレスなどを用いて、吉野産のヒノキで覆う構造にした。
追手門や郷土資料を集めた図書館「柳澤文庫」から天守台方面への移動も便利になり、城跡内の回遊性も高くなるという。
平成28年に旧郡山藩ゆかりの篤志家から、橋再建を目的とした3億円の寄付を受け、再建計画が具体化した。
同年11月には「郡山城極楽橋再建・白沢門櫓台整備委員会」を設立。天守曲輪と毘沙門曲輪一帯の発掘調査、石垣の積み替えなどを経て、昨年3月から再建工事に着手、足場の解体作業は終わった。
「多くの人に郡山城のすばらしさを体験してもらいたい」と寺前さん。今年3月12日には、渡り初め式が開催される予定だ。
柳澤文庫では極楽橋再建にあわせて、郡山城図をまとめた展覧会「郡山城図に見る郡山城の変遷(後半)」を、今年5月9日まで開催中。幕府に送った修復願書「大和国郡山城破損之所々図」(東京大学史料編纂所蔵)、城主の子弟・一門らが住む屋敷として造営された「緑曲輪」(豊田家文書、大和郡山市蔵)の絵図などを展示している。一般300円。(祝日以外、月・第4火曜休館)
あすか いちご狩りパーク9日開園 コロナ対策実施
県特産のイチゴ「あすかルビー」が味わえる明日香村の「あすかいちご狩りパーク」が9日、オープンする。昨年は新型コロナウイルスの感染拡大を受けて開園期間途中の4月に営業中止を余儀なくされた。今年はコロナ対策を行った上で開園する。完全予約制。
パークは平成16年の設立で、村内の17農園で構成。ビニールハウスの中で、立ったまま甘いあすかルビーを味わうことができる。
コロナ対策として、マスク着用での来園と、入園時の検温、手指の消毒を求め、各時間帯ごとに入園人数を制限。ハウス内の換気も実施する。
パークの石田裕彦会長は「コロナ対策を十分に行って閉園の5月までの完全営業をめざしたい。イチゴは、昨年月に晴天に恵まれたおかげで、甘く実った。糖度も高いと思う」としている。
開園期間は9日~5月30日。30分間食べ放題。問い合わせは同パーク(0744・54・1115)。
交通安全呼びかけるジャンボ年賀状、園児たちへ
大和郡山市は、交通安全を呼びかけるジャンボ年賀状(縦約70㌢、横約50㌢)を作成し、市内の幼稚園や保育園などに届けた。
郡山西保育園(同市植槻町)には5日、市の交通安全指導員、北浦郁代さん(49)らが訪れ、ジャンボ年賀状を手渡した。年賀状には今年の干支にちなみ、大きな牛が描かれているほか、標識や交通安全の注意点も。園児たちは声をそろえて「踏切で遮断機が下りているときは入ってはいけません」などと読み上げていた。
北浦さんは「大切な命を守れるよう、楽しく交通ルールを学んでほしい」と話した。
奈良市長、1都3県など感染拡大地域への往来自粛求める
奈良市の仲川げん市長は5日、緊急事態宣言が再発令される見通しとなった1都3県や大阪府などの感染拡大地域への不要不急の往来を控えるよう市民に要請すると明らかにした。
この日開かれた新型コロナウイルス対策会議後の会見で仲川市長は、「仕事もテレワークなどを考えてもらいたい。行動変容しないと感染は止められない」とし、「宣言を待たず、今すぐにでも東京都などとの往来を控えてほしい」と強調した。さらに法事やそれに伴う会食などで感染事例が出ているとして警戒と対策の徹底を呼びかけた。
また、市は新型コロナから回復した障害者施設の職員と利用者を対象に無償でPCR検査を実施することを決めた。
市内で昨年12月下旬から障害者施設でクラスター(感染者集団)が3件発生したことを受けた措置で、再陽性による感染蔓延などを防ぐのが狙い。
荒井知事「奈良の観光発展を」新年の展望
新型コロナウイルスの感染が収束しない中、幕を開けた令和3年。奈良県でも観光や経済で新型コロナによる大きな影響を受けた。新しい年に県のとるべき施策とは。県のかじ取りを担う荒井正吾知事に昨年を振り返って思うことや成果、今年の展望を聞いた。
(聞き手 桑島浩任)
――昨年1年間はどんな年だったか
「大きな災害はなかったが、新型コロナの感染拡大が大きな出来事だった。コロナ対応に追われつつ、奈良の未来をどう考えていくかに終始した年だった。病床の逼迫や重症者の増加など、感染拡大のフェーズによって問題の重要性は変わるので、それを見極める必要があった」
――大阪への往来を注意するよう早くから呼びかけた
「大阪へ行っても感染する人としない人がいる。感染して奈良に帰ってきても誰にもうつさない人が7割いる。その違いを分析することが重要。家庭内感染が一番多いが、大阪から帰った後、家族との接触を密にしないように気を付けているところは感染が広がりにくいことが分かっている。とにかく気をつけてもらうしかない」
――新型コロナに立ち向かうための施策は
「『コロナさえなければ』というようなことを考えても仕方がない。コロナで打撃を受けた観光、宿泊業への支援策として、県民の県内宿泊料を最大7割引する『いまなら。キャンペーン』を始めたが、これは県民に奈良のことを知ってもらう機会になった。県民でも意外と奈良について知らないことは多い。キャンペーンがなければ知らないままだった」
――新型コロナで受けたダメージをどのように回復していくか
「経済的なダメージは格差があって、例えばフリーターや組織の外にいる人はダメージは大きかった。働き口の確保をしていく必要がある」
――これまで「JWマリオット・ホテル奈良」(奈良市)など高級ホテル誘致を進めてきたが、訪日外国人客(インバウンド)が激減している。観光施策の方針変更は
「奈良に観光に来て使ったお金がお寺の拝観料だけでは困る。泊まってゆっくりしてもらえる場所を作ろうということでホテル誘致を進めてきた。歴史観光資源が十分あるのに、食事と宿泊(の分野)が弱く、生かせていないことが奈良の課題だった。インバウンドの減少によるダメージとは関係なく、奈良が魅力的な観光地となるために必要なことをやっていく」
――人口減少も問題だ
「やはり働き口が構造的に少ないことが一番の大きなテーマ。人口流出が多いところに人を留めおくために働き口を作る必要がある。県内では南部の流出が多いが、長年住んでいて働き口がないので仕方なく県外へ出るという傾向がある。これは北部の移住者がまた県外に出ていくのとは意味合いが異なる。そういう人たちのために奈良で働いてもらえる場所を作らなければならない」
――県立大学に工学系学部を新設するのも人口流出対策の一環になる
「奈良は大学に工学系の学部がない珍しい県。高校では王寺工業や青翔高校など立派な工学系の学校があるが、(大学進学で)県外へ行ってしまって帰ってくる人は少ない。これは県内の産業にとって痛手だし、人を育てる教育にとっても中抜きになる困ったこと。そのため、令和6年度を目標に工学系学部を設置することにした。これまで林業大学校『フォレスターアカデミー』を作ってきたように今後も実学を重視していく」
――今年は聖徳太子没後1400年の御遠忌だが、ゆかりのある奈良としてどういうPRをしていくか
「私自身が歴史好きなので、これをきっかけに聖徳太子の正体とか、今まで常識だと思っていたことを追求してもらうのがいいかなと思っている。奈良の歴史、古代史を正確に知る人が増える機会にしたい」


































