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北朝鮮に拉致された被害者の即時全員帰国に向けた「拉致問題を考える国民の集いin奈良」が24日午後2~4時、奈良春日野国際フォーラム甍(奈良市春日野町)で開催される。3日には神戸市出身の有本恵子さん(60)=拉致当時(23)=の母、嘉代子さんが娘と再会を果たせないまま、94歳で死去。高齢家族の切迫した実情が浮き彫りとなる中、被害者家族は世論の高まりを切望している。
 「国民の集い」は平成20年から全国各地で開かれているが、県内では初開催となる。
 集いでは、昭和52年に拉致された横田めぐみさんの弟で、北朝鮮による拉致被害者家族連絡会事務局長の横田拓也さんが「北朝鮮よ!姉を帰せ!」と題して講演。55年に語学習得のため訪れていた欧州で拉致された松木薫さん=拉致当(26)=の弟、信宏さん(48)が被害者家族を代表し、有本嘉代子さんとの思い出や活動の現状などについて報告する。
 また、北朝鮮による拉致の可能性を排除できない特定失踪者の家族を代表して、堺市の自宅から散歩に出たまま不明となった植村留美さんの父、照光さんが思いを語る。
 松木さんは「膠着状態に映る昨今だが、動くときは一瞬。何がきっかけになるか分からないので、ひたむきに(活動を)やり続けるしかない」と話している。
 主催する政府拉致問題対策本部と県が14日までに参加者300人を募集したが空席があるため追加募集を検討している。問い合わせは県知事公室国際課(0742・27・8477)。

【未来へつなぐ 狩猟の今】ハンター界に変化の兆し、「ペーパー猟師」課題

 「小学校教育の段階で、狩猟の必要性を広めてみてはどうか」「狩猟というとまだまだイメージが固い。趣味の延長線上として打ち出していくべきだ」―。
 昨年9月、奈良女子大(奈良市)で開かれたイベント「狩猟のいろは」。さまざまな提言を繰り出したのは、狩猟活動とは縁遠い存在であるはずの女子大生だった。
 野生鳥獣による深刻な農作物被害、さらにハンターの高齢化―。数々の課題を抱える狩猟の世界にいま、変化の兆しがある。「狩りガール」と呼ばれる女性

イベント会場で狩猟を手にする女性ら=昨年9月29日撮影、奈良市

ハンターや、若年層のハンターが増えているのだ。
 県農業水産振興課によると、平成25年度に狩猟免許(網・わな・第1種・第2種の合計)を所持していた10~30代は146人だったが、その後は右肩上がりに増え、30年度は287人となった。一方、女性ハンターの数も年々増えている。24年度に14人だった女性の狩猟免許所持者は、30年度には87人に。全体に占める割合は0・7%から4%に急増した。
 女性の免許取得者が増えた背景について、県の担当者は「狩猟をテーマにした漫画の影響に加え、狩りやジビエ料理がメディアで取り上げられ、身近に感じられるようになったのでは」と分析する。鳥獣駆除に役立てる交付金を活用し、講習会の受講費用を補助して免許取得を後押ししている自治体もある。
 奈良女子大では28年、ハンティングサークルが発足。学生らは野迫川村でわな猟を実践的に学び、県と連携したイベントでジビエ料理を振る舞っている。現在のメンバーは8人で、中にはわな猟の免許を取得した学生も。同サークルに所属する福井彩季さん(21)は「ジビエ料理などを通し、農作物被害を受けている山村の暮らしや狩猟の必要性にも目を向けてもらえれば」と話す。
 県内の免許所持者2163人のうち、60代は約56%(1214人)を占める。ハンターの高齢化は依然として深刻だ。若い世代の免許取得が進んでいるのはいい傾向といえそうだが、手放しでは喜べない。免許所持者が増えても、鳥獣被害の抑止と直結するわけではないからだ。
 狩猟ビジネスを全国展開するTSJ(奈良市)社長で、一般社団法人「猟協」の副理事長を務める仲村篤志さん(41)は「免許を取っても、実際に捕獲ができなければ『ペーパー猟師』が増えるだけ」と指摘する。捕獲のためには知識と地道な経験が必要な上、狩猟者登録を受けると税金もかかるだけに、実際に更新し続ける人はさほど多くはないのが実情という。
 仲村さんは「狩猟者のステータス向上も必要。行政が捕獲の講座を開くなどして、狩猟者の技術を向上させる仕組みを作ってはどうか」と提案する。
           ◇ 
 私たちの生活を陰で支える狩猟の今とこれからを考える。

臨時校長会で再発防止確認 生駒、中学生盗撮で

 生駒市の市立中学校で複数の男子生徒が女子生徒を繰り返し盗撮していた問題を受け、市教育委員会は12日、臨時の校長会を開き、再発防止に向けて連携を強化する方針を確認した。
 同校では昨年11月以降、2年生の男子生徒5、6人がスマートフォンやペン型小型カメラを使い、1、2年生の女子生徒のスカートの中や着替えの様子を教室などで複数回にわたって盗撮。無料通信アプリ「LINE(ライン)」で動画や画像を共有していたことが明らかになった。300円~千円で売買されていた可能性もあるという。
 校長会には、市立の全小中学校の校長ら約20人が出席。問題の経緯について市教委の担当者から報告があり、校長らは情報共有や指導の徹底を通じ、再発防止を図ることを確認した。
 中田好昭教育長は校長会後に取材に応じ「危機管理や情報共有の意識をさらに持ってほしいと伝えた」と説明。今後の対応については「生徒や保護者からの対応は、学校長らに窓口を一本化していく」と話した。
 この日は市議会の全員協議会も開かれ、金銭のやりとりの有無について市議から質問が相次いだほか、「性犯罪、性暴力との認識を持つべきだ」という厳しい声も出た。

名勝「月ケ瀬梅林」を日本遺産申請 期待寄せる地域住民ら

 

奈良市の月ヶ瀬梅林

奈良市は、1万本を超える梅が織りなす絶景で知られる国名勝「月ケ瀬梅林」を日本遺産に認定するよう文化庁に申請した。梅林を保存・活用しようと、地元住民らが中心となって準備を進め、市が1月23日に申請。5月ごろに結果が出る予定だ。月ケ瀬観光協会長の道上久司さん(62)は「月ケ瀬には『烏梅』や『奈良晒』など、ここにしかない日本の文化がある。日本遺産としてたくさんの人に魅力を発信できれば」と話している。
 月ケ瀬梅林は、名張川沿いに東西4㌔にわたって広がり、3月ごろには約100種もの梅の花が楽しめる。日本遺産は地域の歴史や特色を一つのストーリーとして文化庁が認定する制度で、文化や伝統に絡めていかに魅力を伝えられるかが重要となる。
 観光協会によると、梅林の起源は、元久2(1205)年に真福寺境内に天神社を建立した際、菅原道真が好んだ梅を植えたことが始まりと伝えられており、梅の推定樹齢から少なくとも600年以上前にさかのぼることが分かっている。その後、梅の実から作る染料「烏梅」の産地として栄え、最盛期の江戸時代後期には10万本の梅が山を覆い尽くしていたという。
 明治時代になると、外国から入ってきた化学染料によって烏梅の需要は激減。茶畑への転作や炭の材料として梅の木が切り出され、梅林の規模は急速に縮小していった。さらに昭和年代には、梅林の北に位置する高山ダム(京都府南山城村)の建設に伴い、3800本が水没の危機に。高所への移植で辛くも難を逃れ、現在は地域ぐるみで毎年100本の植樹を行い、梅林の維持に努めている。
 奈良市と月ケ瀬観光協会などは昨年9月、日本遺産申請に向け「市月ケ瀬日本遺産推進協議会」を設立。ストーリーや資料の作成に取り組んできた。道上さんは「梅林は月ケ瀬の住民にとって心のよりどころ。多くの観光客に訪れてもらえば保存の機運も高まる」と期待している。

新型肺炎 宿泊キャンセル1万人超、県が集計

 県は5日、新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大に起因するとみられる宿泊予約のキャンセルが約1万500人に上ったと発表した。このうち奈良市内は約7千人。奈良公園をはじめとする主要観光地は、例年になく閑散としている。
 奈良市旅館・ホテル組合が1月31日に市内19施設を調査。県は2月3日、奈良市外の大型宿泊施設4カ所から聞き取り、双方の人数を集計した。
 県によると、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、中国政府が同27日に海外への団体旅行を禁じた影響が特に大きい。2月に予定されていた小中学生らの訪日教育旅行(7件、282人)も、すべて中止になったという。
 荒井正吾知事はこの日の定例記者会見で、「観光業界には常にこうしたリスクがある。感染はいつか収まるので、めげずにがんばってもらうしかない」と話した。

県内私立高出願状況 平均倍率は3・76倍

 奈良県私立中学高等学校連合会は、奈良県内私立高校14校の令和2年度入試出願状況(1月29日午後5時現在)を発表した。
 前年度と同じ総募集人数2770人に対し、1万410人(前年度1万755人)が出願。平均倍率は3・76倍(同3・88倍)だった。
 倍率が高かったのは、奈良育英普通科選抜コースの21・71倍、橿原学院普通科特進コースの16・20倍、奈良大付属普通科特進コースの11・30倍|など。育英西B日程を除いて出願を締め切っている。
 入試は6日から行われ、7日から順次合格発表が予定されている。

「宿泊税」導入先送り 奈良市、新型肺炎の影響を考慮

 奈良市の仲川げん市長は31日の記者会見で、ホテルや旅館の宿泊客から徴収する「宿泊税」について、3月議会での条例案提案を見送り、導入時期を見直す考えを明らかにした。日本人初の新型コロナウイルス感染者が県内で確認され、宿泊施設でキャンセルが相次ぐ中、観光産業への影響を考慮した。導入方針に変わりはないという。
 宿泊税をめぐっては、仲川市長が昨年2月、導入を検討する意向を表明。有識者でつくる懇話会で検討を進め、同10月に導入する方針を決めた。市は3月議会に条例案とシステム改修などの関連予算案を提案する予定で、来年度中の導入を目指していた。
 だが、新型コロナウイルスによる肺炎患者の感染拡大を受け、中国政府が海外への団体旅行を禁止にしたことで、宿泊予約のキャンセルが急増。市が1月30日、客室数100以上の13施設を調査したところ、3156人分のキャンセルが確認された。同29日に開かれた事業者との意見交換会でも、ウイルスの影響を懸念する声が寄せられており、導入を性急に進めるべきではないと判断した。
 仲川市長は会見で「中国からの団体客が減っていることもあるが、奈良が危険なのではないかという風評の広がりが懸念される。観光経済に重大な影響が出ている」と説明した。
 3月議会での提案を見送れば、来年度中の導入は難しくなる。仲川市長は今後も宿泊税導入を目指していくとした上で、「新型コロナウイルスの影響が早期に収束するのか、長期化するのかを見極めてから、予算などの確保や導入時期を判断したい」と述べた。

バンビシャス ロートとトップパートナー3年契約

プロバスケットボール・Bリーグ2部(B2)のバンビシャス奈良が29日、製薬会社の「ロート製薬」(大阪市)とトップパートナー契約を締結し、県庁で会見した。契約は同日から3年間で、同社の山田邦雄会長は「息長くスポンサーを務め、チームと一緒に成長していきたい」と話した。
 バンビシャスは昨シーズン終了時点で約4千万円の債務超過があり、さらにメインスポンサー3社が軒並み撤退。今年6月期決算までに収益減と合わせ、7千万円を確保できなければ3部(B3)へ降格となる危機的状況に陥っていた。
 ロート製薬は、創業者の山田安民氏が現在の宇陀市出身で、奈良と深いゆかりがある。山田会長は「地域のシンボルとして、スポーツチームは元気の源となる重要な存在」とした上で、「下手をすればバンビシャスがなくなってしまうと思い決断した」と説明。今後の関わりについて、「子供たちのバスケ大会など、地域を盛り上げる支援をしていきたい」と述べた。
 スポンサー料は年間数千万円とみられ、4千万円を超える増資や1千万円以上の収益増と合わせ、債務超過は解消する見込み。バンビシャスの加藤真治代表は「本当に感謝している。試合を見る環境を充実させ、B2トップの人気と収益のあるクラブを目指す」と意気込みを語った。
 スポンサーロゴの入ったユニホームも公開され、キャプテンの本多純平選手は「身が引き締まる思い。プレーオフ進出へ向けて連勝していきたい」と話した。

「子供たちの夢と希望に」徳勝龍V,県内祝賀ムード

特別展では徳勝龍に関する資料や番付が展示される

大相撲初場所で、奈良市出身の徳勝龍(33)=木瀬部屋=が初優勝を果たしてから一夜明けた27日、「相撲発祥の地」とされる県内では優勝記念の垂れ幕や特別展示の準備が進められ、祝福ムード一色に包まれた。春場所(3月8日初日、エディオンアリーナ大阪)後の同30日には桜井市で地方巡業が予定されており、徳勝龍フィーバーはまだまだ続きそうだ。
 城市の相撲館「けはや座」では、奈良県出身力士として98年ぶり2人目となる幕内優勝を祝し、28日から特別展示を実施。徳勝龍の新入幕当時や今場所の番付表、特集記事が掲載された雑誌などを見ることができる。
 また、県出身力士として大正11年の1月場所で初優勝した鶴ケ浜の番付表などを展示するコーナーも。城市出身の鶴ケ浜は「右四つ」を得意としたといい、常設展で化粧まわしも展示されている。
 同館の小池弘悌課長補佐は「奈良出身力士の優勝はとてもうれしい。県内は相撲人口が少ないので、人気拡大につながるのでは」と期待を寄せる。
 小池さんは少年時代の徳勝龍を相撲教室で指導したことがあるといい、「上半身、下半身ともに力が強くてばねがあった。運動神経も良く、どんなスポーツをやっていても大成したのではないか」と話す。中学に入る頃には170㌢、100㌔を超える体格で、「全力でぶつからないと負けるぐらい強かった」と振り返った。
 徳勝龍の母校である橿原市立光陽中学校で当時校長を務めていた阪本清三さん(77)も「苦労の末に勝ち取った優勝。子供たちに夢と希望を与えるのではないか」と語る。
 徳勝龍は2年生のとき、生徒会副会長として柔道五輪金メダリストの谷亮子さんの講演会開催に携わった。阪本さんは「谷選手の『努力すれば夢はきっとかなう』という話が胸にずっと残っていたのではないか」と推し量る。奈良の相撲史に残る偉業を成し遂げた教え子に「努力する大切さと夢はかなうということを、今度は彼が子供たちに伝えてほしい」と願った。
 県内では、県庁と奈良市役所で優勝を祝う垂れ幕や横断幕が掲げられる予定。東京・日本橋にある県のアンテナショップ「奈良まほろば館」では、優勝決定の約1時間後に「祝 徳勝龍関 優勝おめでとう!」と書かれた垂れ幕(縦350㌢、横40㌢)を入り口に設置した。
 後援会「徳勝龍関を育てる会」の石津宏一会長(83)は「一夜明けて、たくさんの人からお祝いの言葉をいただき、またうれしさがこみあげてきた」と喜びをかみしめ、「地元に凱旋したときには祝賀イベントを開催できないか検討したい」と話した。

33歳大輪、奈良の誇り 徳勝龍の父涙「夢のよう」

「真っ向勝負の立派な相撲だった」。大相撲初場所千秋楽の26日、徳勝龍(とくしょうりゅう)(33)=本名・青木誠=が見事優勝を勝ち取った瞬間、父の青木順次さん(73)は涙ながらに息子をたたえた。遅咲きの33歳。優勝インタビューで「まだ33歳と思って頑張る」と宣言した姿に、順次

徳勝龍の優勝が決まり、喜びを爆発させる父の青木順次さん(前列左から2人目)

さんは「まだまだやれる」とエールを送った。
 この日、奈良市役所にパブリックビューイング(PV)の会場が設けられ、約200人が2台のテレビモニターで結びの一番を見守った。そして大関・貴景勝を破って優勝を決めると、会場は「やったー」と大歓声。幕尻の優勝が20年ぶり2人目というだけでなく、奈良県出身力士の優勝は98年ぶりの快挙とあって、地元は大喜び。最前列に陣取った順次さんはその瞬間、顔をくしゃくしゃにし、タオルで顔を覆って感涙し、「大関相手に真っ向勝負の立派な相撲で、よく頑張ってくれた」。
 一方、会場の両国国技館(東京都墨田区)には母のえみ子さん(57)が駆けつけており、「ハラハラしたけれど、逆転してくれてうれしい。夢みたい」と涙ながらに話した。
 徳勝龍が相撲と出合ったのは小学4年生の頃。知人の勧めでわんぱく相撲に出場した。圧倒的な強さで県代表になったが、全国大会では4回戦敗退。その悔しさから本格的に相撲を始めた。
 天理高校柔道部出身という順次さんの影響ですでに柔道を習っていたほか、少年野球のチームにも入っており、「三足のわらじ」だった。だが苦にした様子は全く見せず、野球の練習では夜明け前にグラウンドに姿を見せ、監督に「早く来すぎだ」と怒られたこともあったという。
 友達と遊ぶ暇はなかったが、「泣き言や『やめたい』という言葉は聞いたことがない」とえみ子さん。順次さんは、徳勝龍が「左四つ」を得意とすることについて「将来を見据え、柔道では有利な左組みを教えていた。それが下地となったのかも」と話す。
 正義感も強かったようで、小学5年生の頃には、下級生をいじめた子を見つけ「そんなことをするな。俺が承知しないぞ」と一喝したというエピソードも。ただ、家族には「相手を思いやる優しさがあるから、勝負の世界で心を鬼にできるか気になっていた」(えみ子さん)という心配もあったという。
 ここ2年は十両暮らしが多かった。10場所ぶりに幕内で相撲を取った昨年の夏場所も4勝11敗と大きく負け越し、すぐさま十両に陥落した。しかし、こうした雌伏の時を経て、今回の初場所で賜杯を初めて手にした。順次さんは「夢のような気持ち。けがには気をつけて長く相撲を取ってほしい」と話した。 

郡山城天守台から若草山焼きを、市が特別開放

25日に開催される奈良の冬の風物詩「若草山焼き」に合わせ、大和郡山市は郡山城天守台展望施設を特別開放する。担当者は「山の全景が見えるので、近くとは違った魅力がある」としている。
 郡山城天守台展望施設は天守台の石垣を4年かけて修復し、平成29年3月に一般公開された。冬季の利用時間は午後5時までだが、若草山焼きの当日は特別に8時まで開放しており、今年で3回目となる。
 展望デッキの標高は約80㍍。若草山は北東約8㌔に位置し、周囲に視界を遮る建物がないことから、大和郡山の街並みとともに山を一望できる。
 三脚を使用しての写真撮影は禁止。転倒防止のためライト持参が推奨されている。若草山焼きは午後6時15分から花火打ち上げ、同30分から一斉点火の予定。問い合わせは市都市計画課(0743・53・1151)。

バンビシャス奈良 ロート製薬と契約へ 債務超過解消の見通し

プロバスケットボール・Bリーグ2部(B2)のバンビシャス奈良が、製薬会社の「ロート製薬」(大阪市)とトップパートナー契約を結ぶことが22日、分かった。バンビシャスは約4千万円の債務超過を抱える中、メインスポンサーが軒並み撤退。3部(B3)への降格危機に直面していただけに、加藤真治代表は「大変ありがたい話をいただき、残留へ大きく前進した」と喜んでいる。
 バンビシャス奈良は昨年6月期の決算で、クラブ創設(平成25年)以来初の黒字化を達成。だが、B2に残留するためには、今年6月期決算までに約4千万円の債務超過を解消する必要がある。さらに、昨季までのメインスポンサー3社がそろって契約更新を見送ったことによる収益減と合わせ、7千万円を確保しなければならない状況となっていた。
 ロート製薬とのトップパートナー契約締結により、ユニホームには会社名のロゴが入り、年間で数千万円のスポンサー料が支払われるとみられる。クラブは増資によって債務超過を解消する考えで、2月までに約4500万円が集まる見通しが立ったという。
 また、今季のホームゲームにおける入場料やグッズの売り上げは今月時点で前年比約30%増と好調で、最終的に1千万円以上の収益増となる見込み。それらを合わせると、債務超過を解消できる計算になる。
 クラブは29日に奈良市内で記者会見を開き、詳細を発表するとしている。

県コンベンションセンターの開業は4月1日、MICE誘致に参戦

工事が進む県コンベンションセンター

 県は21日、建設中の県コンベンションセンター(国際会議場)の開業日が4月1日に決まったと発表した。3月29日に 落成記念式典、4月4、5日にまちびらきイベントを予定。大規模な国際会議や展示会などのMICE(マイス)誘致にいよいよ乗り出すことになり、荒井正吾知事は「観光地としてのグレードが上がる」と期待を込めた。
 県コンベンションセンターは地上2階、地下2階建て、延べ床面積約3万5千平方㍍。2千人収容のコンベンションホールと14の会議室のほか、500人収容の「天平ホール」や「奈良 蔦屋書店」が入る観光振興施設などで構成。事業費は15年間の維持管理費を含め約228億円。建設から運営までを民間業者に委託するPFI方式を採用している。
 MICEは、「Meeting」(会議・研修)、「Incentive Tour」(報奨・招待旅行)、「Convention」、または「Conference」(大会・学会・国際会議)、「Exhibition」(展示会)の頭文字をとった造語。一般的な観光旅行に比べ消費額が大きく、MICE誘致の国際競争が活発化している。
 近畿では、大阪国際会議場(収容人数2754人)や国立京都国際会議場(同2500人)、神戸国際展示場(同4千人)といったコンベンション施設がMICEを誘致している。
 県によると、8日現在の仮予約件数は事前相談を含め155件。4月に「ACI(国際空港評議会)アジア太平洋地域総会」、月に「全国自治体病院学会」や「国際妊娠高血圧学会」といった大規模な会議の仮予約が入っているという。
 荒井知事は21日の定例記者会見で「これまでなかった観光需要の掘り起こしが期待できる」と話し、地域の食材の魅力を楽しむガストロノミーツーリズムの2022年世界フォーラムの開催に意欲を見せる。その誘致のため、22日からスペインに出張するという。
 県コンベンションセンターは、北側に外資系高級ホテル「JWマリオット」、南側にNHK奈良放送局が隣接。県によると、JWマリオットの開業は「4月中」の見込み。

奈良市観光大使に元ミス奈良の2人が就任

 奈良市観光大使に元ミス奈良の中島志佳さん(26)=写真中央=と逢香さん(25)=右=が就任した。中島さんは第24代、逢香さんは第25代のミス奈良として活動した経験があり、仲川げん市長は「2人には奈良の魅力を広く発信してもらいたい」としている。
 中島さんは東京都在住。華道家元池坊総務所に勤めながら、アンテナショップ「奈良まほろば館」のイベントに参加するなど、奈良のPRに努めている。
 逢香さんは奈良市在住で、伝統産業の奈良墨を使った妖怪書家として活動。昨年8月には、元興寺に伝わる鬼「元興神」を表現した掛け軸絵を同寺に奉納するなど、作品を通じて奈良墨の良さを広めている。
 中島さんは「奈良にしかない魅力を伝えられるよう頑張りたい」。逢香さんは「墨という奈良独特の文化を発信していきたい」と話した。

奈良の香り楽しむ クラフトジン誕生

蒸留器をチェックする板床直輝さん

油長酒造が開発した「橘花 KIKKA  GIN」

地元の素材を使い、味や製法にこだわった「クラフトジン」の人気が全国的に広がりを見せる中、日本酒「風の森」で知られる油長酒造(御所市)が開発したご当地ジンが評判を呼んでいる。奈良にゆかりのあるボタニカル(香味植物)を使った「橘花 KIKKA GIN(キッカジン)」で、担当者は「奈良の風土や歴史を感じられるジンに仕上がった。いろんなドリンクで割って、カクテルを楽しんでほしい」とPRしている。
 ジンは大麦やライ麦などの穀物を原料とする蒸留酒で、ジュニパーベリー(セイヨウネズの実)で香り付けするのが特徴だ。蒸留時にはボタニカルと呼ばれる香味植物も合わせられ、小規模な蒸留所が地域の特性を生かして造る「クラフトジン」が近年、相次いで開発されている。
 日本酒を専門とする油長酒造がジンの製造に乗り出したのは、同社の板床直輝さん(32)がバーで洋酒に出合ったことがきっかけだった。日本酒は熱燗や冷酒にして飲むのが一般的だが、洋酒はさまざまなドリンクや果実を混ぜて味わうことが多い。板床さんは「洋酒の奥深さに感銘を受けた。違う酒の文化に触れてみたいと思った」と話す。
 同社は、ジンを蒸留するのに必要なスピリッツ(蒸留酒)の製造免許を持っていたことから、平成29年1月、社内に蒸留部門「大和蒸溜所」を立ち上げた。
 開発を任された板床さんは「奈良で造る意味を見いだせる酒にしよう」と、奈良にゆかりの深いボタニカル選びに着手。まず選んだのが、万葉集や日本書紀にも登場するかんきつ系の樹木「大和橘」だった。
 「香りがよく、さわやかさを全面的に生かしたものが造れると考えた」。次に漢方薬の原料として古くから県内各地で生産されているセリ科の「大和当帰」を選び、「奈良の歴史を閉じ込めたジン」のコンセプトに沿ったジン造りに乗り出した。
 しかし、社内に蒸留の知識や技術を持った人はいない。全工程を一人で担う板床さんは手探りのまま、さまざまな文献を読みあさって蒸留技術を学んだ。「やはり何度も蒸留を試すことが大切だった。他にはないおいしいジンを作りたかった」と試行錯誤を繰り返した結果、昨年4月、ついにキッカジンが誕生。販売にこぎつけた。
 キッカジンの最大の特徴は香りにある。口に含むと、大和橘の華やかさと大和当帰の甘くさわやかな香りが鼻に抜ける。アルコール度数は一般的なジンよりも約15%高く、度数の違いによって香りの変化を楽しめるという。初回出荷分の約600本はすぐに完売。現在は月間800本を生産している。
 今後は海外販売も視野に入れているといい、板床さんは「日本酒とジンで相乗効果を生み出し、新たな酒の文化を築き上げていくことができたら」と意気込んでいる。

五條の梅、北海道の肉で新商品

明治22年の十津川大水害と北海道への集団移住を題材にした『新十津川物語』の著者、川村たかしの出身地である五條市の梅を使った梅味噌漬けの豚肉と鶏肉などの新商品を、集団移住先の北海道新十津川町の精肉店が開発した。
 県、十津川村、北海道新十津川町が平成29年に締結した3者協定に基づき、互いの地域にないものを交換して新たな価値を創造する「互産互生プロジェクト」の一環。

奈良の練り梅を使った「北海道産豚ロース梅味噌漬」


 賀名生梅林をはじめ、梅どころの五條市で、地域の食と暮らしを伝える「農悠舎王隠堂」が作った練り梅を使い、新十津川町の大畠精肉店が北海道の豚や鶏で商品化した。
 「北海道産豚ロース梅味噌漬100g」と「北海道産鶏もも肉梅味噌漬150g」(ともに498円)。梅の香りが肉のおいしさを引き立て、さっぱりとした味わいの味噌漬けに仕上がったという。
 大畠精肉店は、農悠舎王隠堂の梅酢を使った「ステーキたれ」(税込み480円)も商品化。いずれも同店のネットショップから購入できる。同店社長の大畠光敬さん(38は「新しい味覚とともに、歴史的なつながりを感じてもらえたら」と話している。

ドングリ凶作の年,ツキノワグマに注意

 環境省のレッドデータブックで絶滅の恐れがある地域個体群に指定されている紀伊半島のツキノワグマについて、ブナやミズナラなどドングリ(堅果類)の凶作の年に出没件数が増加する傾向にあることが、県森林技術センターの調査で明らかになった。
 紀伊半島のツキノワグマは近年、個体数が増加しているとみられる。大量出没への備えに役立てようと、同センター森林資源課の高田敦史さんが平成25~30年に調査した。
 その結果、県農業水産振興課鳥獣対策係からの報告で、秋(10~12月)の出没件数がとくに目立った28年(15件)と26年(11件)はブナが凶作で、コナラやミズナラも結実数が少ないなど関係性がうかがえたという。
 ツキノワグマは冬眠前の秋に栄養を蓄える習性があり、主要なエサ資源であるドングリの豊凶が出没件数に影響するとされる。高田さんは「これまで調査が行われていなかった紀伊半島でも、同様の傾向を確認することができた」としている。
 また、高田さんは「カメラトラップ調査」によるツキノワグマの生息数調査も実施。はちみつなどでクマをおびき寄せて撮影する手法で、29、30年に調査した十津川村で計7頭、28~30年に調査した上北山村で計12頭の生息が確認された。
 高田さんは「さらに調査を継続し、出没予測や生態系の保護管理に生かしていきたい」と話している。

18日から冬の吉野山で「鬼フェス」

 「福は内、鬼も内」と唱える珍しい鬼の調伏式で知られる金峯山寺の節分会に合わせた「鬼フェスin吉野山」が18日~2月9日、吉野町吉野山で開かれる。家族連れが宿泊している部屋に上がり込み、子供たちを驚かせる「鬼さんこちら」などの企画が人気で、フェスに登場する鬼らが14日に県庁を訪れ、イベントをPRした。
 金峯山寺の節分会は、修験道の開祖・役行者が法力で鬼を呪縛し、仏法を説いて弟子にした故事に由来。このため「鬼は外」と追い出すのではなく、追われてきた鬼を迎え入れる。
 「鬼さんこちら」は、12軒の旅館や民宿が参加する「鬼フェス共通宿泊プラン」(期間中の土曜日限定)の宿泊客が対象。家族連れに人気で、昨年の同プランの宿泊者は前年から3割増えたという。
 毎週土曜と2月2日は、さまざまな店舗で飲食が楽しめる「鬼バル」を実施。今年からは期間を通じ、11寺社の「吉野山朱印巡り」を行う。
 2月8日には、興福寺(奈良市)や長谷寺(桜井市)など県内6寺社の鬼が勢ぞろいする「鬼の夜会in吉野山」がある。
 鬼フェスは、冬の吉野山の新たな魅力を発信しようと吉野山観光協会が始め、今回が3回目。同協会の東利明会長は「吉野山の冬の目玉として認知されつつある。ゆくゆくは全国の鬼を吉野に呼び込みたい」と話している。
 鬼フェスの問い合わせは同協会(0746・32・1007)。

法華寺  名勝庭園 池の護岸修理へ

江戸時代前半の瓦や、裏込め土のすきまが見つかった名勝庭園の調査地

光明皇后ゆかりの尼門跡寺院として知られる法華寺(奈良市)で、国名勝庭園内にある池の護岸が一部崩落していたことが 分かり、同寺と奈良文化財研究所が発表した。今後、護岸の修理を始める予定で、令和5年度をめどに作業を終える方針。一方、庭園が江戸時代前半に作庭されたとみられることが、保存整備に伴う発掘調査で裏付けられた。
 名勝庭園のうち主庭(約2120平方㍍)は客殿の南西に広がり、中央に池を配置している。
 今回、池の護岸付近3カ所を調査した結果、石積みの護岸を裏側から支える「裏込め土」にすきまが生じ、護岸が一部崩壊していることが判明。池の水位が上下して浸食が進んだためと考えられるという。
 さらに、池の西岸に当たる箇所から江戸時代前半の瓦などが見つかり、庭園はこの時期に作庭されたことが判明。客殿を移築した寛文13(1673)年にほど近い時期に造成されたとする定説が裏付けられたという。
 保存整備委員長の小野健吉・和歌山大教授(庭園史)は「歩いて巡るだけでなく、見て楽しめる要素を兼ね備えた江戸時代らしい庭園」と説明。法華寺の樋口教香住職は「庭園をカキツバタがきれいに咲いた元の状態に戻し、客殿からの風情も 楽しんでいただきたい」と話した。

犬養孝が愛した地を歩く 19日開催

万葉集研究の第一人者で「万葉風土学」を確立した犬養孝氏(1907~98年)が「古代が今にいきづいているような田舎」と愛した天理市の石上神宮周辺などを歩く歴史ウオーキング「山の辺の道・天理市の歌碑を訪ねて」が、19日に開催される。参加者を募集している。
 犬養氏の教え子で、全国万葉協会会長の富田敏子さんが代表を務める「万葉の大和路を歩く会」(奈良市登美ケ丘)が主催。
 [石上 布留の高橋 高々に 妹が待つらむ 夜ぞ更けにける](作者未詳)などの万葉歌4首が詠まれた舞台や歌碑をめぐる。
 令和元年9月に『万葉集を歩く 犬養孝がたずねた風景』(平凡社)を発刊、平成30年4月に『萬葉二千三百碑』(万葉の大和路を歩く会)を編集した富田さんが案内する。
 当日はJR・近鉄天理駅に午前10時集合。約7㌔を歩き、午後4時半に近鉄前栽駅で解散予定。途中にバスを使用する。弁当持参。参加希望者は14日までに参加費2600円(バス代含む)を同会の口座に振り込む。申し込み、問い合わせは同会(0742・44・0373、平日のみ)。

石上神宮

「あすかいちご狩りパーク」が開園 明日香村

県特産イチゴ「あすかルビー」が味わえる「あすかいちご狩りパーク」が明日香村で開園する。パークは村内16のイチゴ農園で構成。開園17年目を迎えた今年は11日~5月31日まで営業し、期間中は昨年を上回る約5万8千人の入園者を見込んでいる。
 今月8日には開園式が同村の田中農園で行われ、招待された幼稚園児らが赤く実ったイチゴをほおばった。セレモニーでは、森川裕一村長らの挨拶に続いてテープカット。招待された明日香幼稚園の園児20人が一足早くイチゴ狩りを満喫し、山本陽子さん(6)と薮本千夏さん(6)は「とてもおいしい」と笑顔を見せた。
 パークの石田裕彦会長(58)は「順調に育ち、おいしいイチゴができた。皆さんに楽しんでいただけると思う」とPR。完全予約制で、30分間食べ放題。予約・問い合わせは、あすかいちご狩りパーク(0744

開園セレモニーに招待された園児

・54・1115)。

奈良女子大と奈良ホテル、コラボでメニュー開発、16日から提供

 奈良女子大の学生が考案したメニュー案を基に、奈良ホテルのシェフがアレンジを加えた共同開発メニューが完成した。奈良女子大の創立、奈良ホテルの創業はともに明治42年。昨年、節目の110周年を迎えたのを記念してタッグを組み、奈良の食材を使ったコラボメニューの開発を進めてきた。16日から同ホテルで提供される。
 奈良ホテルでアルバイトをしている奈良女子大2年の中野双葉さん(20)と、同ホテル営業企画課の津川あかねさんが発案。「奈良の食プロジェクト~奈良って めっちゃおいしい」と銘打ち、昨年7月に開発をスタートさせた。
 メニューは「白身魚の奈良漬タルタルソース焼き」「五徳味噌のキッシュ」「郷ポークの塩釜焼き~大和茶と共に」など種類。プロジェクトのリーダーを務めた中野さんは「奈良の食材の素晴らしさを知ることができた」、片岡大シェフ(49)は「柿をソースに使うなど、私たちにはなかった発想があり、勉強になった」と話した。
 コラボメニューは16日~2月29日、ホテル内のブッフェレストラン「金剛」でランチタイムに提供。内容は期間ごとに6~7種を入れ替える。料金は大人(中学生以上)平日4840円、土日祝5445円。

三峰山霧氷まつり 11日から開催 御杖村

御杖村観光協会は11日~3月1日の土日祝日に、みつえ青少年旅行村(同村神末)で恒例の「三峰山霧氷まつり」を開催する。特産品の販売、雑煮やぜんざいの振る舞いなどがある。
 霧氷は空気中の水蒸気が凍り、樹木に付着する現象。三峰山(1235㍍)は日本三百名山の一つで、厳冬期には霧氷の幻想的な光景が見られ、登山者をもてなす霧氷まつりが毎年開かれている。
 開催は土日祝日のいずれも午後1~5時。11日は雑煮、26日はぜんざいが振る舞われる。2月11日は餅つき大会、3月1日はクリーンキャンペーンとコーヒーの提供がある。
 登山者には登頂記念スタンプカードを発行し、登頂回数に応じて記念バッジが贈呈される。また、みつえ温泉「姫石の湯」の入浴割引券が来場者にプレゼントされる。
 開催日には、近鉄榛原駅と会場を結ぶ奈良交通臨時直通バス「霧氷号」(大人片道1380円)が1日2往復運行する。問い合わせは同協会(0745・95・2070)。

室町期の製法で清酒「菩提酛造り」初年度仕込み

清酒発祥の地とされる奈良市菩提山町の正曆寺で7日、中世の清酒造りを再現した「菩提酛造り」の初度仕込みが行われ、8蔵元の有志や県産業技術総合センター職員ら約20人が作業を行った。酒母の菩提酛は11日の二度仕込みを経て完成し、それぞれの蔵元で「菩提酛純米酒」となる。

生米と水を入れたタンクに「正暦寺乳酸菌」を入れる蔵元有志ら


 菩提酛造りは室町時代に正暦寺で始まった酒造法で、日本の酒造技術の原形とされる。製法は長く途絶えていたが、平成10年に正暦寺境内と菩提山の岩清水から菩提酛をつくる酵母菌と乳酸菌が見つかったのを足がかりに、蔵元有志らが製造法の再現に成功。以来、同寺で毎年1月に菩提酛の仕込みを行っている。
 有志らはこの日、仕込み水が入ったタンクで、菩提仙川の水で育ったヒノヒカリ338キロと県産業技術総合センターが培養した「正暦寺乳酸菌」を混ぜ合わせた。11日の二度仕込みはタンクの米を大釜で蒸し、麹米や「正暦寺酵母」と混ぜて「そやし水」と呼ばれる乳酸酸性水に戻す工程。その後10日ほど熟成させて完成した菩提酛は各蔵に分配され、3段仕込みの工程を経て純米酒ができあがる。
 正暦寺の大原弘信住職(66)は「蔵元の皆さんの努力で菩提酛の製造技術が継承され、濃醇旨口の純米酒ができている。令和最初の仕上がりが楽しみ」と話す。11日の二度仕込みは午前9時からで、同10時からは一般見学もできる。問い合わせは正暦寺(0742・62・9569)。

薬師寺東塔落慶や日本書紀1300年…高まる歴史への関心

 県内の宗教・文化財分野では今年、さまざまな重要行事が予定されている。まずは薬師寺(奈良市)で約110年ぶりに行われてきた国宝・東塔解体修理の落慶法要だ。一方、奈良文化財研究所などによる発掘調査・研究の進展が見込まれるほか、日本書紀の編纂から1300年を迎え、歴史への関心の高まりも期待されている。
 薬師寺東塔は同寺で唯一現存する古代の建造物。約10年にわたる修理で補強工事などが施され、「凍れる音楽」とたたえられる優美な姿がよみがえった。落慶法要は4月22~26日に、一般向けの落慶慶賛法要は5月1~10日に営まれ、さまざまな奉納演奏なども予定している。5月1日~令和3年1月17日には東塔内陣が特別公開され、多くの参拝者でにぎわいそうだ。
 他の寺社では、唐招提寺御影堂(奈良市)、称念寺本堂(橿原市、ともに重文)の修理が進められるほか、当麻寺(城市)の国宝・西塔は令和2年度に修理が完了する予定。また、首里城(那覇市)の火災を受け、県は文化財の防火対策などを整える独自の条例制定を目指しており、その具体的な内容も注目される。
 一方で、国内最古の正史とされる日本書紀は、養老4(720)年に編纂されてからちょうど1300年を迎える。県はこれを記念するイベントを計画しているほか、東京国立博物館では今月15日~3月8日に特別展「出雲と大和」が開催される。
 このほか、興福寺(奈良市)では今春、昨年9月に就任した森谷英俊貫首の晋山式(就任披露)が予定され、華やかな雰囲気に包まれそうだ。

薬師寺東塔

知事が選んだ今年の漢字は「嘗」(じょう)

 荒井正吾知事は年内最後となった今月25日の定例記者会見で、今年を表す漢字に「知事が選ぶ今年の漢字は「嘗」」を選んだと発表した。11月に行われた皇位継承に伴う祭祀「大嘗祭」から採られ、大嘗祭の原型が奈良にあると実感したことが決め手になったという。
 荒井知事は大嘗祭の儀式に臨席。神武天皇の東征伝承のうち、宇陀を舞台にした「久米舞」や、応神天皇が吉野宮に行幸した際に地元の人々が献上したと伝わる「国栖の古風」など、奈良ゆかりの歌が3つ歌われたことに誇らしい気持ちになったという。
 また、県政の出来事のベスト3には、上皇ご夫妻が在位中の3月、天皇皇后両陛

今年の漢字を選んだ荒井正吾知事

下が即位後の11月に神武天皇山陵に「親謁の儀」のためご来県▽1~3月にパリのギメ東洋美術館、10~11月にロンドンの大英博物館で奈良の仏像展示▽4月の奈良公園バスターミナル開業-を挙げた。

万葉日本画カレンダー 万葉文化館が製作

万葉文化館(明日香村)は所蔵する万葉日本画の写真を使った令和2年の「万葉日本画カレンダー」(税込み800円)を製作した。
 館には154点の万葉日本画が所蔵されており、その中から6点を選んだ。1・2月は梅の花をテーマにした那波多目功一さんの「訪春」、3・4月は若菜を摘む女性を美しく描いた室井東志生さんの「春野」、9・10月はオミナエシの花を中心とした木下育應さんの「野路爽晨」、11・12月は由里本出さんの「雪の大原」を使っている。
 それぞれの万葉日本画のモチーフになった万葉歌と現代語訳、歌の背景についての説明も掲載。新元号「令和」は、万葉集に収められた「梅花の宴」に関連する32首の歌の序文が典拠で、このうちの1首が「訪春」のモチーフとなっている。
 館内のミュージアムショップで販売しているほか、発送も受け付けている。問い合わせは同館(0744・54・1850)。

南紀熊野ジオパークセンター 潮岬から情報発信

紀伊半島の成り立ちや自然を紹介する「南紀熊野ジオパークセンター」が、本州最南端の和歌山県串本町潮岬にオープンした。南紀熊野ジオパークに関する研究や教育、観光情報の発信などを担う中核施設で、県の担当者は「多くの人に活用していただき、ジオパークの魅力に触れてほしい」としている。
 南紀熊野ジオパークのエリアは、同県新宮、白浜、上富田、すさみ、那智勝浦、太地、古座川、北山、串本の9市町村と、十津川村の一部にまたがる。紀伊半島南部の海洋プレートの沈み込みで生み出された3種類の地質体が創り出した独特の自然景観や、そこから生まれた熊野信仰などの文化が評価され、平成26年に「日本ジオパーク」に認定された。
 センター1階には紀伊半島の大型地形模型が設置され、プロジェクションマッピングの大映像で約1400万年前のカルデラの大噴火を再現。貝の化石発掘などが体験できるコーナーもある。
 2階の映像室では、紀伊半島で起きた火山活動やジオパークの成り立ち、奇岩や巨岩が育んだ信仰などを紹介する映像を上映。観光案内所としての機能もあり、「南紀熊野ジオパークガイドの会」のメンバーが解説や案内を行っている。
 問い合わせは同センター(0735・67・7100)。

法隆寺から斑鳩観光 町がシェアサイクル導入

斑鳩町に導入されたシェアサイクル「PiPPA(ピッパ)」=
斑鳩町

 斑鳩町は、観光客や市民に自転車を貸し出す「シェアサイクル」の活用促進に関する協定を民間企業3社と締結し、令和4年10月までを実証期間として利用を開始した。
 協定は、斑鳩町観光協会▽シェアサイクルサービス「PiPPA(ピッパ)」を提供するオーシャンブルースマート(東京都)▽利用データを分析するNECソリューションイノベータ(同)|と締結。同町は聖徳太子1400年御遠忌を2年後に控え、滞在型観光の推進に力を入れており、観光の起点となる法隆寺周辺からのアクセス改善が課題となっていた。
 駐輪場の「法隆寺iセンター」(斑鳩町法隆寺)に、ピッパの自転車10台を配置。導入されたのは東京都、京都市、宮崎市、和歌山県有田市に次いで5例目といい、町は町外への拠点拡大も検討している。
 利用者はスマートフォンの専用アプリをインストールした上で、利用手続きを済ませば、自転車の鍵部分にスマホをかざすだけで利用できる。24時間対応しており、アプリでは利用可能台数などの情報をリアルタイムで確認できる。
 中西和夫町長は「町内には法隆寺のほかにも、法輪寺や法起寺などがあるが、徒歩で移動するには時間がかかる。自転車で散策しながら、斑鳩の田園風景も堪能してほしい」と話した。
 料金は30分100円からで、6時間500円など定額制の「デイパス」も用意。月額利用もできる。問い合わせはピッパコールセンター(0120・288・870)。

首里城再建へ 奈良沖縄県人会に軟式野球チームが寄付

10月末に起きた火災で正殿などの主要施設が焼失した首里城(那覇市)の再建に役立ててもらおうと、奈良市の軟式野球チームが、奈良沖縄県人会に支援金をおくった。
 奈良市軟式野球連盟に加盟するチーム「ビート・アップ」代表の木下修平さん(40)20日、同市三条本町の沖縄料理店「ゆぃまぁる」を訪れ、同県人会の名城建伸会長(65)に2万2千円の支援金を手渡した。同県人会は沖縄県の募金窓口に寄付する。
 木下さんは「ランドセルを背負った小学生が焼けた首里城を見て泣いていた映像に胸を締め付けられる思いがし、チームのメンバーに募金を呼び掛けた」と話した。
 首里城の復元には、100億円を超える費用がかかるともいわれ、全国の市民、企業から沖縄県や那覇市などに寄付の申し出が相次いでいる。同県の「首里城火災復旧・復興支援寄附金」の申し込み状況によると、11月初めから12月20日までに約7億4千万円が寄せられた。政府は令和2年度予算案で、復元費を含む都市公園事業費を元年度に比べ10億円増額。官民が再建に向けて動き始めた。
 名城会長は「奈良県内の沖縄料理店にも今後、募金箱を置いて、協力を募るようにしたい」と話した。

奈良沖縄県人会の名城建伸会長(右)に支援金を渡す木下さん

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