新品種のイチゴの名は「珠姫(たまひめ)」ブランド化に期待
奈良県産イチゴの代表格「アスカルビー」と「古都華」に次ぐブランド品種として開発された「奈良9号」の名称が、「珠姫」に決まった。大きな果実とさっぱりした甘みが特徴で、県は先行2品種に続く人気ブランドに育てたい考えだ。
名称は6~7月に県ホームページなどで募集。延べ1150人の応募があり、生産・流通関係者らで構成される選考会議を経

大ぶりな形が特徴の珠姫
選考理由について、農業水産振興課は「果皮に光沢があり、卵のように大きい奈良9号の特徴をとらえた親しみやすい名称として評価された」としている。農林水産省から出願公表を受けた今月12日以降、「珠姫」の名前を使えるようになった。
珠姫は、県農業研究開発センター(桜井市)が約10年かけて完成にこぎ着けた新品種。試行錯誤を経て、昨年から「奈良9号」の仮名で生産者が栽培試験に入った。今年は天理市や奈良市などの生産者37人が取り組んでいる。
アスカルビーは糖度と酸味のバランスが良くてジューシー、古都華は糖度と酸度がともに高く濃厚な味なのに対し、珠姫は酸味が少なく、さっぱりとした甘みが楽しめるという。
県農業研究開発センターの調査(30年度)によると、珠姫の1個あたりの平均重量は33・6㌘。中には㌘を超える大粒もあり、古都華(平均24・5㌘)、アスカルビー(同20・9㌘)に比べて、大きさが際立っている。
同課の担当者は「高級果実店や、レストランやカフェのスイーツとしての利用が多くなるのではないか」と期待している。ただアスカルビーや古都華と比べ収穫量はごく少量で、生産者らは市場の反応をうかがっている状況という。
奈良県のイチゴ作付面積はピーク時の昭和47年には869㌶を誇ったが、大阪のベッドタウン化が急速に進んだことも影響し縮小。面積は当時に比べて、8分の1程度になっている。新品種の投入により、県はイチゴ生産の活性化に期待をしている。
平城宮跡南側 全体を県営歴史公園に
世界遺産「平城宮跡」の南側に広がる積水化学工業奈良事業所跡地(奈良市)4・9㌶について、県は一部を民間事業エリアにする当初の計画を見直し、全体を県営公園として整備する方向で協議を進めている。荒井正吾知事は13日の定例記者会見で「国も全体を公園化することに前向きだ」と述べ、平城京の歴史を感じられるエリアとしての活用を目指し、来年度から検討を始める意向を示した。
同跡地をめぐっては、昨年8月に県、奈良市、積水化学工業の3者が活用策を検討する包括連携協定を締結。同社は当初の宅地開発計画を見直し、平城宮跡と一体的な活用を目指す方針が示された。
県は今夏までに、4・9㌶のうち、逆「L」字形の約

平城宮跡の南側に広がる積水化学工業奈良事業所の跡地
県によると、国側がその後、平城宮跡と一体的な歴史公園として活用する案を提示。一体感をより高めるため、民間事業エリアを含む全体を県有地とする案を示したところ、国側の承諾が得られたという。
荒井知事は「(当初は)宅地にするなら一部を公園化したいと考えていた。全体を公園化できるのであれば、それに越したことはない」と歓迎し、防災拠点としての機能も備える方針を示している。
今後は積水化学工業や奈良市の合意を得た上で、土地買収費や具体的な活用法を議論する検討委員会の費用を来年度予算に計上する方針だ。
跡地の東部エリアについて、平城京のメインストリート「朱雀大路」の遺構保全空間とする方針は変更しない。また、平城宮跡を横断する近鉄奈良線が将来、史跡外へ移設した場合を想定し、跡地北部は「朱雀門前駅」を設置できるように整備を進めるという。
破魔矢や「子」の一刀彫 大神神社で迎春準備
桜井市の大神神社で、正月に参拝者に授けられる破魔矢や、来年の干支「子」(ネズミ)の一刀彫りを準備する作業が本格化している。同神社は正月三が日で50万人以上の参拝者を見込んでおり、約2万5千点の縁起物が用意される。
作業は拝殿横の勅使殿で行われ、白衣に緋袴姿の巫女たちが交代で担当。ネズミを描いた絵馬を破魔矢に取り付けたり、一刀彫りを和紙で包んで桐箱に納めたりする作業に精を出している。
作業は先月下旬から始まり、今月下旬まで続けられる予定。巫女の箕井彩乃さん(19)は「初詣に来られた皆さんが新年を幸せに迎えられますようにという思いを込め、きれいに調整しています」と話している。
一刀彫り(大6千円、小3千円)や絵馬(500円)は境内の授与所で購入できる。破魔矢(大3千円、小2千円)は15日から授与される。

迎春の準備作業が本格化する大神神社
県内初のパートナーシップ宣誓制度導入 大和郡山市
大和郡山市は、性的少数者(LGBTQ)のカップルに対し、結婚に相当する関係として認証する「パートナーシップ宣誓制度」を来年4月から開始する。同様の制度は全国の28自治体で導入されているが、県内では初めて。
同制度は婚姻制度とは異なり法的な効力はないが、市はマイノリティーへの理解を深め、支援の充実を図るために導入を決めた。対象となるのは市内在住の成人で、両者が近親者でなく配偶者がいないことが条件となる。
認証を希望するカップルは、人権施策推進課に事前予約をした上で2人で来庁し、職員立ち会いの下、宣誓書に記入して必要書類とともに提出。要件を満たしていれば受領書が交付される。受領書の裏面には「お二人がいきいきと輝き、活躍されることを期待しています」とのメッセージが記されている。
市はマイノリティーを理解し、支援していることを発信するため、市のシンボル「金魚」に性の多様性を示す6色のレインボーをデザインしたマークを作成。また、市民向けと教職員・市職員向けのパンフレットを2種類作り、当事者の声や日常生活で困ることを紹介するなど、啓発に力を入れてきた。
人権施策推進課によると、全国で同様の制度を利用して宣誓したパートナーは、10月8日現在で617組。家族しか入居できない市営住宅での同居を許可している自治体もあり、同課の担当者は「同様の支援ができないか検討中。マイノリティーの方々の生きづらさや不安を少しでも解消できるようにしたい」としている。問い合わせは同課(0743・53・1151)。
「保・幼・小」遊びと学びでつなぐ 新1年生サポートカリキュラム
生駒市は今年度、新1年生がスムーズに小学校生活になじめるよう、入学前からサポートする「保・幼・小接続カリキュラム」を導入した。市内にある全ての幼稚園と保育園、こども園、小学校が連携し、授業や集団生活になじめない「小1プロブレム」の解消を目指すもので、県内では初の試み。
小学校に入学したばかりの児童が環境の変化に適応できず、教師の話を聞かなかったり、授業中に立ち歩いたりする「小1プロブレム」が近年、問題となっている。文部科学省はそこで「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」を幼稚園教育要領で明確化。保育園・幼稚園から小学校への円滑な接続が重要と定めた。
令和2年度から全国でカリキュラムが導入されるのに先立ち、生駒市は公立、私立の保育園と幼稚園、こども園計26施設、小学校12校を対象に1年前倒しで実施。入学前年の11月ごろから入学後の5月ごろまでの約7カ月間をカバーし、「生活する力」「関わる力」「学ぶ力」の三本柱でカリキュラムを組む。
入学前はカルタやすごろくなどを楽しみながら、文字や数、図形を学習。入学後は児童にとってなじみのある歌や遊びを取り入れるほか、45分の授業を15分ずつ区切り、集中力を持続させるようなアイデアが提案されている。
また、園や小学校の代表者が集う「推進会議」を年に3~4回開き、児童らの実態や保育、授業内容に関して情報交換する。市こども課の担当者は「地域ぐるみで運用するのが特徴。入学前に交通ルールを学ぶ仕組みも作りたい」と話している。
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接続カリキュラムの導入に先立ち、生駒市立生駒南小学校では10年以上前から、小学生と園児の交流行事が行われている。先月には、5年生の児童と南こども園に通う年長クラスの園児が仲を深める給食交流会が開かれた。
交流会には計約140人が参加。児童らは牛乳瓶のふたを開けてあげたり、会話をしたりしながら、和気あいあいとした雰囲気で給食を食べていた。南こども園の中溝和花ちゃん

児童らと一緒に給食を食べる園児=生駒市
南こども園の園児の大半は生駒南小に進学する。
法隆寺壁画のガラス原板公開 奈良博で特別陳列

法隆寺金堂壁画の焼損前の様子を伝える写真ガラス原板
近代以降、文化財の写真撮影に精力が傾けられた軌跡をたどろうと、「重要文化財法隆寺金堂壁画写真ガラス原板|文化財写真の軌跡|」と題し、計41件を展示する。
法隆寺金堂壁画は金堂内部の壁に描かれていた12面から成る。中国・敦煌の壁画などと並ぶ仏教壁画として知られたが、昭和24年1月26日に火災で焼損。33年に重要文化財に指定され、寺の収蔵庫で保存されている。
写真ガラス原板は、昭和年に文部省の国宝保存事業として、363枚に分割して撮影されたもので、今回は阿弥陀如来像など10枚を公開する。また、写真撮影を受注した「便利堂」(京都市)が所有する原板枚のうち8枚が展示されるほか、昭和期の金堂壁画の模写も公開。今秋に高精細デジタル撮影された写真も披露される。
奈良国立博物館の宮崎幹子資料室長は「写真ガラス原板の公開をきっかけに、壁画の価値に対する理解を深めていただければ」と話している。
観覧料金は一般520円、大学生260円。問い合わせはハローダイヤル(050・5542・8600)。
「サヌカイト」発掘調査 秘話・歴史つづる
石器の原材料となったサヌカイト(古銅輝石安山岩)が産出される二上山北麓で、発掘調査に携わった元香芝市二上山博物館学芸員の佐藤良二さんが「サヌカイトに魅せられた旧石器人」(新泉社、93ページ)を出版した。
サヌカイトはガラス質の岩石で、鋭利な刃ができる打製石器の原材料として使われた。二上山北麓には数万年前の後期旧石器時代の遺跡が点在。石器づくりに関係した「二上山文化圏」を形成していたとされる。
著者の佐藤さんは島根県出身。花園大を卒業後、橿原考古学研究所や香芝市教育委員会の職員として発掘調査に携わった。
本では、サヌカイト原石を掘り出した採掘坑と、大量のサヌカイト製石器が見つかった鶴峯荘第1地点遺跡や、継続的に石器が製作された桜ケ丘第1地点遺跡(いずれも同市)などの調査を紹介。石器をつくる瀬戸内技法を解説しているほか、発掘調査の秘話やサヌカイト発見の歴史についてもつづっている。

「サヌカイトに魅せられた旧石器人」の表紙
桜井の小中学生お手柄 警察・消防が感謝状
人命救助に貢献したとして、桜井市の小学5年の男子児童2人と同市の中学2年の男子生徒にこのほど、桜井署と桜井消防署からそれぞれ感謝状が贈呈された。児童らは用水路に転落した高齢男性を見つけ、通行人に救助を要請。生徒は火災があった民家から住人の女性を助け出した。

感謝状を受け取る栗山真槻さん(左)と森田空さん
桜井署が3日に感謝状を贈ったのは、桜井市立桜井小学校5年の栗山真槻さん(11)と森田空さん(11)。
10月26日の昼過ぎ、2人が待ち合わせ場所で合流した際、近くの用水路(深さ約1メートル、幅約1・5メートル)から「うぅ…」といううめき声が聞こえてきた。のぞき込むと、男性(89)があおむけに倒れ、身動きが取れなくなっていた。
2人は「なぜこんなところに人が落ちているのかびっくりした」と思わぬ光景に驚きつつも、すぐさま走行中の車に手を振った。だが、なかなか気づいてもらえない。そこで、通行人に助けを求めた。「川(用水路)でおじさんが倒れているから来てください」
通行人は警察と消防に通報。男性は駆けつけた桜井署員によって無事救助された。男性はガードレールに腰を掛けようとして誤って転落したといい、後頭部にかすり傷を負ったが、命に別条はないという。
栗山さんは「どうにかしなきゃいけないと思った。感謝状をもらえて、『助けたな』と実感できてうれしい」。森田さんは「助けることができて誇らしい。これからも自分にできることをやっていきたい」と笑顔で話した。
中上広平署長は「君たち2人は人の命を救った。勇気ある積極的な行動が人命救助につながった」とたたえた。
桜井消防署は5日、天理中学2年の山口陽向さん(13)に感謝状を贈った。
火災は11月6日未明、桜井市内で発生。隣家の火災に気づいた山口さんは消火器を持って駆けつけたが、民家はすでに火に包まれていた。この時、家から逃げ出し、敷地内の塀のそばで動けなくなっている一人暮らしの70代女性を発見。女性の体を抱えるようにして塀を乗り越えさせ、救出したという。
山口さんは「おばあちゃんをよく知っていたので、心配になって駆けつけた。自然に体が動いた。助けることができてよかった」と話した。谷川明弘署長は「何かあったときは、これからも人のために貢献してください」とねぎらった。

桜井消防署から感謝状を受けた山口陽向さん
王寺工業高校生、古代刀剣を真鍮で再現
県立王寺工業高校(王寺町)機械工学科の3年生6人が、天理市の石上神宮に伝わる七支刀(国宝)を真鍮で再現した。
七支刀は、剣身の左右段違いに3本ずつの枝刃を持っているのが特徴。日本書紀などの記述から、4世紀に百済王が自国で製作し、倭王に贈ったとされる。専門力向上を目指す「課題研究」の一環として製作。光沢があり、腐食しにくい真鍮を素材に選び、木材で型を作った後、1300度で溶かした真鍮の鋳込み作業を行った。
できあがった七支刀は本物と同じ75㌢。改元を記念し「令和七支刀」と名付けた。製作チームの天野己太郎さん(17)は「予想以上のクオリティーに仕上がった。今後は公共施設などに展示し、いろんな人に見てもらいたい」と話していた

県立王寺工業高校の生徒らが真鍮で再現した七支刀
生駒市「水のPR事業」ロゴ決定
生駒市は、「水のPR事業」のロゴマークを決めた。生駒の頭文字である「い」をかたどり、地元特産の茶筌に使われる竹を水道管に見立てたデザイン。今後はステッカーやのぼりを製作し、市のイベントなどで活用していくという。
市では吉野川と宇陀川から受水する県営水道と深層地下水をブレンドし、各家庭に供給している。その安全性やおいしさを周知しようと、平成26年から水のPR事業を実施。ペットボトルを持参すれば、無料で水道水を入れてもらえる「給水スポット」を市内の23店舗に設置したり、給水機を無料で貸し出したりといった取り組みを展開している。
ロゴマークのデザイン案は、インターネットを介して仕事を受発注するクラウドソーシングで募集。約70件の応募が寄せられた中、若手職員らでつくるプロジェクトチームが5案に絞り込み、給水スポット協力店による投票で決定した。

ロゴマークのイラスト(生駒市提供)
奈良市「おくやみコーナー」を新設 死亡手続き簡略化
奈良市は、親族が亡くなった際の煩雑な行政手続きの多くを一括で受け付ける「おくやみコーナー」を新設した。窓口のタブレット端末で質問事項に答えると必要書類が作成され、スムーズに申請ができる仕組みで、死亡に伴う手続きの一括化は県内初。手続きにはこれまで数時間かかっていたとされるが、大幅な時間短縮が見込めそうだ。
市民課によると、親族らが亡くなった場合、遺族が取らなければならない手続きは最大で25種類。複数の窓口を何度も往復する必要があり、丸1日かかることも珍しくなかったという。
新設されたおくやみコーナーでは、タブレット端末で「亡くなられた方は65歳以上ですか」「国民年金の加入者ですか」「犬を飼っていますか」|といった約20の設問に回答。入力内容を元に必要書類が印刷され、追加事項があれば職員のアドバイスに沿って記入する。最短約10分で手続きを終えられるという。
書類は市民課から各担当課に送られ、さらに手続きが必要なら郵送などで通知がある。利用は予約制で、受付時間は平日午前8時半~午後5時。また、同課はおくやみコーナー利用時に必要となる書類や、各種手続きを案内する「おくやみハンドブック」を新たに作成。市内の葬儀業者から遺族に配布する。
平成30年度の奈良市の死亡者数は月間平均314人で、同課ではこのうち約7割に相当する200人ほどの利用を想定している。中川佳男課長は「スムーズに手続きができる上、職員が常駐しているので記入漏れもなく安心して利用してもらえると思う」と話した。
同コーナーの予約は専用ダイヤル(0742・34・5420)まで。

おくやみコーナーに設けられたタブレット端末の入力画面
牛乳石鹸「赤箱」限定パッケージでツリー装飾 奈良ホテル
奈良ホテル(奈良市高畑町)の1階ロビーに、牛乳石鹸共進社(大阪市)のロングセラー商品「赤箱」の限定パッケージで装飾したクリスマスツリー(高さ約3㍍)が設置された。電球の光とツリーの緑に赤が映え、クリスマスムードを盛り上げている。25日まで。
奈良ホテルと牛乳石鹸共進社は、ともに明治年創業

「赤箱」の奈良ホテル限定パッケージで装飾したクリスマスツリー
ツリーの根元には、通常サイズの216個分もある「ビッグコラボ赤箱」を展示。家族とランチに訪れ、記念撮影した会社員の大谷学さん(33)は「大きくてきれい。見応えがありますね」と笑顔で話していた。
7、8日の午後2時からは、ツリーの写真を撮影し写真共有アプリ「インスタグラム」に投稿すると、両日とも先着100人にコラボ赤箱(非売品)をプレゼントするイベントも。同ホテル営業企画課の津川あかねさんは「今年限りの世界でただ一つのクリスマスツリーです。見学だけでもお気軽にお越しください」とPRしている。
新元号記念の装飾 ツリーお目見え クリスマス気分

ホテル日航奈良にお目見えしたクリスマスツリー=奈良市
クリスマスの雰囲気を楽しんでもらおうと、同ホテルが開業した平成年から毎年設置。今年は新元号を記念し、日本流行色協会が令和慶祝カラーとして発表した「梅」「菫」「桜」に近い紫やピンクのボール型オーナメントと、梅の花に見立てた花型のオーナメント計約160個で装飾。発光ダイオード(LED)電球約3600個も、ツリーを華やかに彩っている。
食事に訪れた生駒市の主婦、板垣雅子さん(75)は「大きくて豪華でとてもきれいですね」と笑顔で眺めていた。
ツリーの点灯時間は午前7時~午前0時。25日まで。
全国の「一の宮」色彩豊かに 日本画家・西田さん作品展 万葉文化館
全国各地にある一の宮を描き続けている日本画家、西田真人さん(67)の作品を集めた特別展が明日香村の万葉文化館で開かれている。長い歴史を秘め、変化に富んだ一の宮の姿が色彩豊かに表現されている。来年1月26日まで。
一の宮は地域で最も格式高いとされる神社で、全国に101社ある。特別展では、下絵や写生を含め約120点を展示。このうち「美和」は大和国(奈良県)一の宮の大神神社に関連する作品で、三輪山に虹がかかり、その麓で栄えた纒向遺跡に住居などが立ち並ぶ光景を描いている。駿河国(静岡県)一の宮の富士山本宮浅間大社を描いた作品は「畏敬」。ご神体である富士山で見た火口の荒々しさを表現している。
このほか、住吉大社(大阪市)の「虹桟」、鹿島神宮(茨城県)の「杜」、出雲大社(島根県)の「稲佐の浜」なども。また、伊勢神宮(三重県)の内宮・外宮と神苑の松を描いた作品や、大神神社境内の遺跡で見つかった考古資料、英国を訪れた際の風景画も展示されている。
西田さんは神戸市出身。母校である京都市立芸術大教授を平成29年まで10年間務め、現在は全国の一の宮を描く活動に取り組んでいる。12月1日と来年1月15日のいずれも午後2時から、西田さんによるギャラリートークがある。問い合わせは万葉文化館(0744・54・1850)

三輪山を描いた「美和」
大神神社にネズミの大絵馬 奉納
田原本町の洋画家、柴田貴子さん(74)が、来年の干支「子(ね)」(ネズミ)

奉納された大絵馬
平成16年から奉納しており、今回で17回目。大絵馬は扇形で縦約1・5㍍、横約4㍍。ネズミが正面を向き、矢を押さえつける様子を墨で描いている。
柴田さんは「今年は天災でまだ安心して暮らせない人が多くいる。来年は『飛ぶ矢を抑える』ということで、落ち着いて暮らせるように|との思いを込めました」と話している。
大絵馬は12月13日から来年1月31日まで拝殿に掲げられ、2月1~6日は南西回廊で展示される。
古民家でイベントを 県立民俗博物館が企画案募集
県立民俗博物館(大和郡山市)は、大和民俗公園にある古民家を活用したイベントの企画案を募集している。12月15日まで。
同館では、失われつつある古民家を保存し、郷土の伝統や風習を後世に伝えようと、昭和49年から博物館がある大和民俗公園に計棟の古民家を移築・復元。一般公開している。
古民家を使ったイベントの企画案は平成24年度から募集。これまでに絵本の読み聞かせや民謡の演奏、かまどを使った飲食イベントなどが採用されている。
企画案の条件は「来園者を対象に公開する」「古民家の現状を変更・活用しない」|など。企画の開催期間は令和2年4月1日~3年3月31日。担当者は「古民家に親しみを持ってもらえるような、すてきな企画をお待ちしています」と呼びかけている。
問い合わせは、同館総務課「古民家活用企画案」募集担当(0743・53・3171)。
高田商業伝統の「すき焼き」がレトルトに

レトルトすき焼きをPRする高田商業高校の生徒ら=大和高田市
新入生をもてなす「すき焼きパーティー」が恒例行事となっている大和高田市の市立高田商業高校で、生徒らが企業や農家とタッグを組み、オリジナルレシピのレトルトすき焼きを商品化した。地元特産の食材を使い、パッケージは生徒らが考案。クラウドファンディングで資金を募ったところ、受け付け開始の翌日に目標額の30万円を突破した。生徒らは「育ててくれた地元に恩返しがしたかった。高田商ならではのすき焼きを全国の人に食べてもらいたい」と話している。
レトルトすき焼きの開発に携わったのは、生徒有志や市民らが2年前に結成した非公式団体「まち部。」のメンバーら。プロジェクトの実現を目指し、これまでに豆乳プリンを開発したり、市の活性化イベントを主催したりと地域の魅力発信に取り組んでいる。
「大和高田の名産を作ろう」。結成当初、メンバーが候補として真っ先に挙げたのがすき焼きだった。同校では毎年4月、校庭に七輪を並べ、上級生がすき焼きで新入生を歓迎するのが慣わし。昭和35年から、実に60年近くにわたって続いている伝統行事だ。
プロジェクトは昨年7月に始動。当初は企業の協力が得られず、商品化への道は困難を極めたが、県内外で食品スーパーを展開する八百彦商店(王寺町)の社員が今年4月、話を聞きつけて協力を申し出た。地元農家のほか、パッケージ卸業のタカヤ、総菜の製造販売を手がけるウチノ(ともに兵庫県西宮市)なども手を差し伸べ、構想から2年の月日を経て商品化にこぎ着けた。
生徒らは地元特産の伝統野菜「大和まな」と「一光ネギ」を食材に選び、ご飯と一緒においしく食べてもらえるよう濃いめの味付けに。パッケージは同校の生徒手帳を模し、校章をあしらったデザインに仕上げた。
全国販売を目指し、クラウドファンディングで支援を募ったところ、今月8日の受け付け開始からわずか1日で目標の30万円を突破した。
1パック250グラムで、500円(税抜き)。支援した額に応じた個数を来月末までに届ける。受け付けは今月28日までで、販売目標は3千個に設定している。
「行基菩薩」テーマにシンポ 東大寺
東大寺と行基菩薩をテーマにした「第18回ザ・グレイトブッダ・シンポジウム」(東大寺・大仏奉賛会主催)が、日、奈良市の東大寺総合文化センター・金鐘ホールで開かれる。
民衆に仏教を説き、東大寺大仏の造立にも協力した奈良時代の僧、行基に関する講演や研究報告がある。
23日は午後1時半からで、栄原永遠男・東大寺史研究所長が「行基集団の活動と律令国家」と題して基調講演。小林圓照・花園大名誉教授が「善き人・善き友から〈知識〉の行基さんへ」をテーマに特別講演する。24日は午前9時半からで、研究者5人の研究報告が予定されている。
聴講無料。定員約300人で先着順。問い合わせは東大寺(0742・22・5511)。
サッカー元日本代表・柳本さん 中ノ川球技場を再生

柳本啓成さん
サッカー元日本代表で、奈良県内でスポーツ運営会社を経営する柳本啓成さん(47)が20日、奈良市芝辻町の中ノ川球技場の再整備に乗り出し、サッカーの公式戦が開催できる人工芝グラウンドとフットサルコート各1面を完成させたと発表した。「ヤナギフィールド」と命名し、23、24の両日にお披露目イベントを開く。
市スポーツ振興課によると、中ノ川球技場は昭和58年に完成。野球やサッカーの試合などに使用されてきたが、近年は少子化や社会人チーム減少のあおりを受け、平日はほとんど利用がない状況だった。
柳本さんは奈良育英高校出身。Jリーグのサンフレッチェ広島とガンバ大阪、セレッソ大阪で主にDFとしてプレーし、日本代表にも選出された。国内外への遠征を通じ、自然環境や設備に恵まれたスポーツ施設に感動し「子供たちにスポーツを楽しむ場を与えたい」という構想を以前から温めていたという。
引退から2年後の平成20年、スポーツ運営会社「DF3」を設立。奈良市宝来町に4面のフットサルコートを整備するなどし、子供たちにサッカーを教えている。今年2月、中ノ川球技場にスポーツ関連施設を誘致する奈良市の公募型プロポーザルに名乗りを上げ、2事業者から選ばれた。
行政の補助金はなく、事業費はDF3が全額を負担する。来年2月末には、男女の更衣室やシャワールームを備えたクラブハウスが完成する予定だ。柳本さんは「人工芝は最高のものにこだわった。子供から大人まで、誰もがスポーツを楽しめる施設にしたい」と話している。
23日は未就学児から小学4年生までが参加できるサッカー大会、24日は奈良育英や京都橘など高校生らによる練習試合を予定している。グラウンドとコートの予約はヤナギフィールドのホームページから。
奈良県立大の次期学長に浅田・兵庫県立大副学長
奈良県立大(奈良市船橋町)は19日、任期満了に伴い来年3月末で退任する伊藤忠通学長の後任に、兵庫県立大理事・副学長の浅田尚紀氏(62)が決定したと発表した。任期は同4月1日から4年。
浅田氏は京都大工学部卒。情報工学と大学評価を専門とし、広島市立大の情報科学部長や学長を経て現職。平成24年から、文部科学省大学設置・学校法人審議会委員も務めている。
X’masケーキ「古都華・ド・ノエル」 奈良ホテル、今年も発売

予約受け付けが始まっている奈良ホテルの「古都華・ド・ノエル」
今秋で創業110年を迎えた奈良ホテル(奈良市)は、150個限定で販売するクリスマスケーキ「古都華・ド・ノエル」(5号・税込み5400円)の予約を受け付けている。
県産イチゴ「古都華」をふんだんに使用しており、毎年キャンセル待ちが出るほど人気を集めている。予約は12月18日までで、同19~25日に本館1階ホテルショップで引き渡す。
また、パティシエ自慢のドイツ菓子「シュトーレン」は、「プレーン」(限定250本、税込み1620円)と「マーブル」(限定150本、税込み1296円)があり、ホテルショップとオンラインショップで今月23日から販売する。
奈良ホテル営業企画課の津川あかねさんは「生ケーキをご自宅で堪能できる1年に1度の機会。シュトーレンはお土産にもぴったりです」とPR。申し込み、問い合わせは同ホテルショップ(0742・26・6109)。
【春高バレー】天理、奈良文化が全国へ ともに2年連続
「春高バレー」として開催される「第72回全日本バレーボール高校選手権」県大会(県バレーボール協会、産経新聞社など主催)は17日、桜井市の芝運動公園総合体育館で男女の決勝が行われた。
男子は天理が添上をストレートで下して2年連続7度目の優勝、女子は奈良文化が熱戦の末に奈良女子を破り、2年連続2度目の優勝を果たした。
両校は来年1月5日から、武蔵野の森総合スポーツプラザ(東京都調布市)で開かれる全国大会に県代表として出場する。
奈良県スマホ学生フォーラム、12月15日開催
会員制交流サイト(SNS)を介したトラブルが急増する中、インターネットの適切な利用について考える「県スマホ学生フォーラム2019」が12月15日午後1時半から、橿原市の県社会福祉総合センターで開かれる。
児童・生徒や教職員、保護者らが対象。第1部は高校生、大学生による取り組みの発表、第2部ではトークセッションが予定されている。
参加無料で、定員300人。申し込みは12月9日までに、氏名、学年または職業、電話番号を記入し、はがきかFAX(0742・27・9574)、メールフォームで。問い合わせは県青少年・社会活動推進課(0742・27・8608)。
橿原神宮で「大嘗祭当日祭」 久米舞奉納

大嘗祭当日祭で、久米舞を奉納する神職ら=橿原神宮
橿原神宮(橿原市)で14日、皇位継承に伴う大嘗祭に合わせて大嘗祭当日祭が執り行われ、約800人が参列する中、神職4人が宮中の儀式で舞われる久米舞を奉納した。
久米舞は神武東征の際、勝利を祝う兵士が勝ちどきを上げて舞ったのが起源とされ、宮中の儀式で行われる歌舞の一つ。橿原神宮には平成の御大典の際に宮内庁から伝授されたという。
内拝殿を中心に行われた当日祭では、久保田昌孝宮司が天皇陛下からのお供え物(御幣帛)を供え、祝詞を奏上。その後、紅色の装束に身を包んだ4人の神職が内拝殿前庭に登場し、真剣を使った勇壮な久米舞を披露、即位を祝った。
久保田宮司は「皇室の安泰と世界平和、日本国の隆昌を祈念します」とあいさつ。参列した橿原市の女性(57)は「大嘗祭で天皇陛下が国民のために祈られるので、ぜひ来ようと思った。令和の時代も平和であってほしい」と話した。
春日山原始林で初めて苗木の植栽

春日山原始林の保全のため、植栽されるカシの苗木=奈良市
シカなどの野生動物に食い荒らされ、カシやシイの後継樹が育っていない世界遺産・春日山原始林で、林外で育成した苗木の植栽が初めて行われた。
県は平成24年から開かれている春日山原始林保全計画検討委員会の議論に基づき、原始林で採取したカシやシイのドングリを近くの苗場で発芽させる実証実験を重ねてきた。
この日は、ナラ枯れ被害が深刻な春日奥山道路沿いの傾斜地で、27~29年に発芽したアカガシやウロジロガシなどの苗木30本を約10㍍四方に植栽。野生動物の被害から防ぐため、苗木の周辺には柵を取り付けた。県奈良公園室によると、令和4年度までに750本の苗木を植樹する計画という。
現場に立ち会った検討委員の山倉拓夫・大阪市立大名誉教授(植物生態学)は「カシの新芽はシカの好物。(国の天然記念物である)奈良のシカを現在の頭数で維持するのであれば、今後も植樹が必要になる」と話した。
大神神社で大杉玉掛け替え 14日に醸造安全祈願祭

掛け替えられた大杉玉=大神神社
酒造りの神様として知られる桜井市の大神神社で、拝殿の天井に飾られている大杉玉が掛け替えられた。14日には業界の発展と醸造の安全を願う「醸造安全祈願祭」(酒まつり)が開かれる。
杉玉は酒屋のシンボルで、美酒づくりを祈願して軒先などに飾られている。詳しい起源は不明だが、江戸時代には杉の葉を店頭につるす風習が広まっていたとされる。
新調された大杉玉は直径約1・5㍍、重さ約200㌔。ご神体である三輪山の杉の葉を竹籠に差し込み、2日がかりで作製された。この日は職員8人がワイヤやロープを使って古い大杉玉と交換し、巫女が「志るしの杉玉」と書かれた木札を取り付けた。
14、16、17日には境内でふるまい酒もある。問い合わせは同神社(0744・42・6633)。
センバツ21世紀枠に奈良高を推薦 県高野連
県高野連は、来春の第92回選抜高校野球大会の21世紀枠に、県立奈良高校(奈良市)を推薦すると発表した。今後、近畿地区の推薦校が2府4県から1校に絞り込まれ、来年の選考委員会で全国9地区から3校が選出される。
奈良高校は秋季県大会でベスト4入り。3位決定戦で敗れたが、その後の近畿大会を制した天理高校(天理市)と1点差の接戦を演じた。
県高野連は推薦理由として、秋季県大会の好成績や学業と部活動の両立、さらに校舎の耐震問題でグラウンドが手狭になるなど、練習環境の変化を乗り越えたことなどを挙げた。
緊急防火対策会議を招集 県、首里城火災受け
正殿などが焼失した首里城(那覇市)の火災を受け、県は、「県文化財緊急防火対策強化会議」を26日に奈良商工会議所(奈良市)で開催すると発表した。社寺などの文化財所有者や警察・消防関係者などが集まり、防火対策の連携を強化する。
重要史料を扱う図書館や博物館、県や市町村の担当者らも出席。文化庁や県文化財保存課の担当者が、現行の防火対策を説明する。また、文化財所有者らが防火対策の個別的事例を報告し、意見交換する。
荒井正吾知事は「首里城の火災には戦慄した。防火対策の進んだ事例を確認し合い、必要があれば国に対策を要望していきたい」と話している。
紀伊半島豪雨で流出、電気雷管10本を発見・回収
県消防救急課は、平成23年9月の紀伊半島豪雨で、十津川村宇宮原の建設会社の工事現場から熊野川に流出した電気雷管2896本のうち10本が、同村林の河川敷で新たに見つかったと発表した。
同課によると、電気雷管は同村の新猿谷トンネル工事の発破用として置かれていたもので、5日午後2時50分ごろ、工事関係者が約2年ぶりに発見した。これまでに回収された電気雷管は計233本となった。
電気雷管は通電させてダイナマイトなどの爆薬を起爆する装置。火中に投じるなどすると破裂する可能性があり、同課は「発見した場合は警察に連絡してほしい」と呼びかけている。
奈良高耐震問題で教育長に公開質問状 5回目
県立奈良高校(奈良市)の耐震問題で、同校の保護者らが、吉田育弘教育長に5回目の公開質問状を提出している。20日までの回答を求めている。
同校は耐震性が国の基準を大きく下回っており、1月から体育館を使用停止にしている。県は仮設体育館の整備を進めているが、完成は当初の予定から3カ月遅れ、来年3月頃にずれ込む見通しとなっている。
保護者らは質問状で、現在ある体育館の補強ではなく、仮設体育館の建設を進める理由などについて説明するよう求めている。
また、県市民オンブズマン連絡会議も荒井正吾知事と吉田教育長に公開質問状を提出。仮設体育館の建設が決まった背景に荒井知事の意向があったかどうかや、仮設校舎の避難通路の安全性確認などについて回答を求めている。正岡忠久代表幹事は「十分な回答が得られなければ、法的手続きを検討する」としている。


































