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大和高田の日本語学校 入国制限緩和で入学式

入学式に臨む留学生ら=大和高田市


 外国人留学生らに本格的に日本語や日本文化について講義する奈良国際日本語学校(大和高田市)で、入学式が開かれた。コロナ禍で外国人の入国が制限されたため休校となっていたが、5月の制限緩和でネパールやインドネシアなどからの留学生48人が出席し、決意を新たにした。
 同校を運営する公益社団法人まちづくり国際交流センター(橿原市)の吉田浩巳理事長が「日本文化への理解も深めて、将来、日本と母国の懸け橋になってほしい」と学生を激励した。
 新入生は18~27歳。代表のウディタ・デーワップリヤさん(25)=スリランカ=は、「毎日しっかり勉強し、日本人の友達と交流し、日本の文化や考え方を学びたい。将来、日本でよい仕事ができるようになりたい」と述べた。
 同校は令和2年に設立認可を受けたが、新型コロナウイルスの影響で昨年予定していた開校が遅れていた。

奈良市子どもセンターに玩具寄付 セントラルFC

奈良市の仲川げん市長(右)に目録を手渡す神田保雄さん=同市役所


 3月に35年の活動を終えた奈良市の少年サッカーチーム「セントラルFC奈良」が、これまでに活動資金として集まった寄付金の一部約万円で、シャベルやバケツが入った砂場遊びセットやブロックといった玩具、柔らかく子供のケガを防止するマットを購入し、同市子どもセンターに寄贈した。
 4月の閉部式で、長年チームを率いてきた神田保雄監督が「寄付金を未来の子供たちのために役立てたい」と保護者やOBらに提案、了承を得た。市に相談のうえ、同センターに砂場セットやブロックなどの玩具を贈った。
 市役所の寄贈式で、神田監督と出席したチーム代表の高橋元明さんは「1日でも早く、子供たちの日常生活がコロナ前に戻ること願っている」と話し、仲川げん市長は「チームが解散したことは残念だが、子供たちへの思いをしっかり引き継いでいきたい」と述べた。

中大兄皇子とササユリの物語を絵本に 町制50周年で上牧町が発刊

完成した絵本をPRする上牧町の職員ら=同町


 上牧町は12月に町制施行50周年を迎えるのを記念し、絵本「かんまきかわらのおはなし―ささゆりと中大兄皇子」を発刊した。
 飛鳥時代、中大兄皇子(後の天智天皇)が、母の斉明天皇を弔うために川原寺(明日香村)を建てる際、上牧町内に瓦製作場を設けた―という歴史をふまえたオリジナルのストーリー。町の花のササユリも副題とし、歴史や文化に親しんでもらう内容とした。
 町内在住の放送作家、金井貴一さんが構成。町教育委員会職員らが文章や下絵を作り、絵の色づけは町立上牧中学校美術部の生徒が担当した。
 絵本は非売品で1千冊作製。町立小学校や図書館など関係機関に配布した。問い合わせは、町教委社会教育課(0745・76・2532)。

救急車買い替え資金募る 老朽化で県総合医療センター

「あをによし号」の前でCFへの協力を呼びかける松山武院長(左)=奈良市


 県総合医療センター(奈良市七条西町)は、老朽化した患者移送用の救急車「あをによし号」の買い替え費用を募るクラウドファンディング(CF)を始めた。目標金額は2500万円。9月30日まで。
 同センターは年間6千件を超える救急搬送を受け入れている。患者が一定回復すると、奈良市や大和郡山市、生駒市など19の連携病院に転院してもらう「救急医療ネットワーク」を構築し、病床の逼迫を防いでいる。
 「あをによし号」は、この転院の際に使用する救急車で、大和郡山市から平成31年4月に譲り受けた。使用期間は通算15年以上で、走行距離約18万㌔に達しており、安全面から買い替えが必要になった。
 新たな救急車は、転院搬送のほか、災害医療の現場にも活用する。
 同センターの松山武院長は「次の命を救う病床確保のためにも、多くの人に寄付をお願いしたい」と話している。
 1口5千円からで、CFサイトのREADY FOR(https://readyfor.jp/projects/nara-sogo)で受け付けている。

「フードロス減らす商品を」小学生ら開発へ 曽爾村

出荷するホウレンソウを整える児童ら=曽爾村


 食べられるのに捨てられる「フードロス」を減らそうと、曽爾村立曽爾小中学校6年の児童9人が、廃棄される野菜を使った商品開発「そにのわこどもマルシェプロジェクト」に取り組んでいる。
 曽爾村では涼しい高原の気候を生かしたハーブやホウレンソウ、トマトなどが生産されている。ただ、大きさや形などが「規格外」で廃棄される野菜も少なくない。こうした現状を児童たちで調査し、フードロス削減のためにできることを考える。
 6月下旬にはホウレンソウ農家の田合利文さんを訪ね、生産現場を見学。「泥はねしたものや虫食いがあるものは捨てる。見た目がきれいでないと買ってくれない」と説明を受け、ホウレンソウの出荷に向けた一連の作業を体験した。
 児童たちは今後、村内の野菜を使った商品開発や料理教室などを行う「そにのわの台所katte」とともに、規格外で廃棄される野菜を活用したオリジナル商品の開発に挑戦。11月の完成、村内での販売を目指している。
 プロジェクトに取り組む井上未夕さんは「食べられない部分もおいしく食べられるよう、みんなと一緒に考えたい」と話していた。

SDGsを知ろう 平城宮跡でイベント

チラシを使ったゴミ箱作りに挑戦する子供たち=奈良市


 国連の持続可能な開発目標(SDGs)に関する知識を深める体験型イベントが、奈良市の平城宮跡で開かれた。小学生向けに奈良青年会議所が初めて開催。子供たちが環境保護や省エネルギーの大切さを学んだ。
 会場内に設けられたブースを巡ってSDGsが掲げるの目標のスタンプを全部集めると、記念バッジがもらえる仕組みで、多くの親子連れが訪れていた。
 スタンプを全部集めた奈良市の小学2年、若木佑磨君は「きれいなバッジをもらえてうれしかった。SDGsはまだあまり分からないけど、楽しかった」と笑顔で話した。

橿原・おふさ観音で風鈴まつり

さまざまな風鈴が吊るされた境内=橿原市(おふさ観音提供)


 橿原市の「おふさ観音」(観音寺)で、風鈴まつりが行われている。ガラス製の江戸風鈴を中心に2500個以上が境内に吊るされ、リーン、リーンと涼やかな音で参拝者を迎えている。8月末まで。
 寺院で吊るされ魔除けにもなるとされた「風鐸」が、風鈴として一般にも広まったという。おふさ観音では心身を癒やしてもらおうと平成15年から同まつりを始め、今回で20回目。
 境内では日本各地のさまざまな風鈴を吊るし、訪れた人に涼やかな音色を楽しんでもらうようにしている。今月17、18日と8月13、14日の夜にはランタンで風鈴を照らし出す。

給食にそうめん 桜井市の保育所


 桜井市の4つの市立保育所で7日、特産の三輪そうめんが給食で出された。全国乾麺協同組合連合会(東京)は7月7日を「そうめんの日」としてPRしており、県三輪素麺工業協同組合(桜井市)が無償提供した。
 市立第5保育所では、85人の園児に、揚げシュウマイ、野菜の昆布和え、スイカとともに冷やしそうめんを提供。蔵前蓮くん(5)は「みんなで食べるそうめんはおいしかった」と話した。

楽しんで田植え体験 天理市の丹波市小

一列に並んで田植えする児童ら=天理市


 天理市立丹波市小学校の5年生が、同市田町の田んぼで田植えを体験した。
 児童約30人が地元の若手農家からなる「天理市4Hクラブ」のメンバーが指導。素足で田んぼに入った児童らは「冷たくて気持ちいい」と歓声を上げながら、ヒノヒカリの苗を植えていった。
 辻村涼晟さんは、「足元がふわふわで歩きにくかった。お米ができるのがとても楽しみ」と笑顔だった。
 同小では平成30年から授業の一環で米作り体験を続けている。秋に稲刈りをした後、学校でご飯を炊いて自宅に持ち帰るという。

厄除け松尾寺で「ユリの女王」見頃

 厄除けで知られる大和郡山市山田町の松尾寺で、「ユリの女王」とも呼ばれるカサブランカが見頃を迎え、境内に甘い香りが漂っている。
 本堂前にはカサブランカの鉢植えが並び、赤やピンク色の約5千輪の花が咲いている。黄や白色の花も順次咲いていき、今月いっぱい楽しめるという。
 寺の職員、佐々木秀子さんは「カサブランカの花を見ながら、厄を落としてもらえたら」と話した。

田原本町に子供の居場所を作ろう NPOが資金募る

改修が進む空き家の前に立つ上村康弘さん=田原本町


 寺院に供えられる食品や日用品を、生活に困窮するひとり親家庭などに届けているNPO法人「おてらおやつクラブ」(田原本町)が、子供が気軽に集まれる居場所を作ろうと空き家の改修を進めている。駄菓子屋をイメージし、8月中にオープンする予定。クラウドファンディング(CF)で支援金を募っている。
 新型コロナウイルス禍により子供を取り巻く環境は厳しさを増している。特に貧困世帯の子供は生活や教育面で影響を受けているといい、同法人代表理事の松島靖朗さんは「孤独感を抱えながら家で1人で過ごす子供もいる」と指摘する。
 このため、祖父が駄菓子屋を営んでいたという同法人のスタッフ、上村康弘さんが「学校でも家でもない、駄菓子屋のような子供が気軽に集える第3の場所をつくろう」と提案。松島さんが住職を務める田原本町の安養寺近くにある空き家を活用することにした。
 土間にビールケースを置いて商品棚にするなど、駄菓子屋らしく仕上げる予定だ。運営は同法人のスタッフをはじめ、事業に関心のある大学生らが担う。
 同法人は、田原本町のふるさと納税制度を活用したCFで運営資金の寄付を呼びかけている。目標額は800万円で、8月日まで受け付けている。
 寄付は、ふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」の専用ホームページ(https://www.furusato-tax.jp/gcf/1686)から。

靴下自販機が登場 広陵町

飲み物と一緒に靴下が購入できる自動販売機=広陵町


 全国トップの靴下生産量を誇る広陵町に、靴下と清涼飲料水の自動販売機がお目見えした。同町と飲料メーカー、ダイドードリンコ(大阪市)が協力し、町役場などに設置した。
 販売している靴下は3種類。昨年度に広陵町靴下組合主催の「靴下デザインコンテスト」で入賞したデザインで、1足500円。町担当者は「今後は新たなデザインの靴下も展開していきたい」と話す。
 同組合長の井上克昭さんは「靴下自販機の全国展開を目指したい。多くの人に広陵町の靴下のよさを知ってもらうため、今後もよい靴下をつくっていきたい」と話している。
 靴下の自販機は町役場のほか、町立図書館▽中央公民館▽町総合保健福祉会館▽中央体育館▽北体育館▽西体育館▽真美ケ丘体育館に設置している。今後、設置場所を拡大する方針。

反田さんがピアノ寄贈 なら100年会館

ピアノを寄贈した反田恭平さん(右)と奈良市の仲川げん市長


 ピアニストの反田恭平さん(27)が、奈良市のなら100年会館中ホールの楽屋にアップライトピアノ1台を寄贈した。中ホールの「楽屋1」に置かれ、利用者が本番前のウォーミングアップなどで自由に弾くことができる。
 奈良市が3月に反田さんらのオーケストラ「ジャパン・ナショナル・オーケストラ」を支援する事業の宣言式を同館で行った際、反田さんがピアノ寄贈を提案した。
 ピアノは河合楽器製で、反田さんが側面にサインしている。反田さんは「とても温かい音で、グランドピアノに近いタッチ。本番を迎える前のパートナーとして利用していただければ幸いです」とのコメントを寄せた。

「飛鳥・藤原」世界遺産に 推薦書素案を文化庁に提出

推薦書素案を文化庁に提出する荒井正吾知事(左から4人目)ら(県提供)


 国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産候補となる暫定リストに記載されている「飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群」の登録に向け県などは29日、文化庁に推薦書素案を提出した。
 素案は20日に県と橿原市、桜井市、明日香村でつくる推進協議会で承認した。同庁に出向き、提出した荒井正吾知事は「世界遺産登録に向け大きな一歩を踏み出した。構成資産は地域の人々が守ってきたものであり、県内だけではなく、世界の人々にとっても大切な財産になる」とコメントした。
 今後は政府による推薦決定を経て令和6年の登録を目指す。

不登校児をサポート「のびのびほっとルーム」 生駒市が開設

不登校児童らを迎える「のびのびほっとルーム」=生駒市


 生駒市が、不登校の子供たちのための適応指導教室「のびのびほっとルーム」を同市立生駒南第二小学校に開設した。空き教室を活用。床にカーペットを敷きクッションを置くなど、学校の雰囲気を極力なくして子供たちがリラックスして過ごせる環境を整えた。
 市内在住で不登校や不登校傾向の小学生が対象。木曜日を除く、平日午前9時から午後4時まで開いている。児童それぞれの気持ちや体調に合わせ自由に出入りが可能で、元教員やスクールカウンセラー、ボランティアの大学生ら計5人がスタッフを務めている。
 教室での学びの方法は児童によってさまざまだ。ICT(情報通信技術)を活用して在籍クラスの授業に参加したり、学習アプリで勉強したりするほか、工作や絵画、調理実習や運動の時間も。教室での活動は出席扱いとなる。
 令和3年度の市内の不登校の児童は前年度の59人から大幅に増え、過去最多の105人となった。
 市の担当者は「子供たちが自分らしく過ごせ、安心できる場所づくりを目指した。一人一人に合わせた活動を通じて成長してほしい」と話している。

小・中学校将棋団体戦 富雄南小と奈良女付属中が西日本大会進出

富雄南小のメンバー

奈良女子大付属中のメンバー


 文部科学大臣杯第18回小・中学校将棋団体戦(日本将棋連盟、産経新聞社主催)の県予選が大和郡山市で行われ、小学校の部は奈良市立富雄南小が、中学校の部は奈良女子大学付属中等教育学校が、それぞれ西日本大会出場を決めた。
 3人1チームで対戦。小学校の部は2チーム、中学校の部は5チームが参加した。富雄南小は初めて、奈良女子大学付属中等教育学校は8年ぶり2度目の西日本大会出場。
 西日本大会は7月26日に大阪で開かれる。小中各校が出場し、上位2チームが日本一をかけた決勝大会(8月10日、東京)に進出する。
 奈良女子大学付属中等教育学校の2年、萩井麻都さんは「西日本大会も落ち着いて戦いたい」と意気込んだ。
 日本将棋連盟西大和支部長の笠井潔さんは、「奈良は将棋のレベルが高い。西日本大会で頑張って、将棋で奈良を盛り上げてほしい」とエールを送った。

サッカー奈良クラブが新拠点の名称募集

奈良クラブ新拠点の完成イメージ


 サッカーJFLの奈良クラブは、三郷町で整備を進めている新拠点の名称を募集している。7月24日まで。
 新拠点は奈良学園大信貴山グラウンド跡に整備。人工芝の練習場2面のほか、クラブハウスや選手寮を設置。来年1月に完成する予定で、子供たちへの開放やスポーツイベントを通じ、地域交流の場としての機能も持たせる。将来的にカフェなども併設するという。
 応募は同クラブホームページから。1人3案まで。候補を絞り込んだ上で8月にインターネットやホーム戦で投票を行い、10月下旬に結果を発表する。
 採用された人には、来季の全選手のサイン入りユニホームを贈る。

サッカー奈良クラブ 全国金魚すくい大会をPR 

大和郡山市役所で金魚すくいの腕前を披露する奈良クラブの選手ら


 日本フットボールリーグ(JFL)の奈良クラブは、大和郡山市で8月に開かれる「第回全国金魚すくい選手権大会」を市と連携してPRすると発表した。
 フリアン・マリン・バサロ監督らのチームは外国人枠で全国大会に出場。選手3人のチームは県予選兼市大会の団体戦に出場し、勝ち抜けば全国大会に進む。
 選手ら5人と市役所を訪問したフリアン監督は「選手たちからレクチャーを受けながら練習していきたい」。森俊介選手は「コンディションを調整してフィジカル面でも盛り上げていきたい」と意欲を示した。

「にっぽんの宝物」グランプリに さかもと養鶏 

「商品を通じて五條市の魅力も発信したい」と話す阪本未優さん=県庁


 五條市の養鶏場「さかもと養鶏」のブランド卵「白鳳卵」を使ったソースが、地方の隠れた逸品を集めた「にっぽんの宝物JAPANグランプリ」(にっぽんの宝物社主催)調味料・ソース部門でグランプリを獲得した。シンガポールで来年開催予定の世界大会に出場する。さかもと養鶏の社長、阪本未優さん(31)は、「五條市の魅力を発信したい」と意気込んでいる。
 同グランプリは、生産者だけでは気づかない商品の魅力や可能性をセミナーなどで磨き上げ、全国・世界レベルのヒット商品に育てるのを目的に開催。今年2月に東京で開かれた大会には76事業者が参加した。
 ソースは全卵や黄身を使うのが一般的で、白身だけでは生臭さが強くなるという。ただ、「白鳳卵の白身は生臭さがない。その良さを知ってほしかった」。奈良漬と、奈良時代に東大寺の大仏に献上されていたというシナモンで奈良らしさも加えた。
 1年以上、試作を重ね「少し甘めで、五條市特産のカキにも合う」という逸品に。「生産者として生の卵も味わってほしい」と、卵と2種類のソースを混ぜれば、フレンチドレッシングになる仕掛けも好評を得た。商品はオンラインショップでも購入できる。

「海なし」県 海上保安本部と連携協定

協定書を手に撮影に応じる荒井正吾知事(右)と第5管区海上保安本部の鈴木史朗本部長=県庁


 県は、関西中南部の海などを管轄する第5管区海上保安本部(神戸市)と、災害救助や海の安全に対する意識啓発活動で連携することで合意し協定を結んだ。同本部が都道府県とこうした協定を締結するのは初めて。
 大規模災害の際、被害状況調査や捜索救助で協力するほか、海上での事件・事故の通報先である海上保安庁緊急通報用電話番号「118番」の周知活動などで連携する。
 元海上保安庁長官でもある荒井正吾知事は、県庁での協定締結式で「(ヘリコプターからの)つり上げ救助の能力は世界トップクラス。海のない県と同庁が連携する時代がきたとは感無量だ」。同本部の鈴木史朗本部長は「内陸部でも災害時には、航空機で捜索や救助ができる。今回の協定を土台として、海難事故防止の意識啓発に取り組みたい」と話した。

「飛鳥・藤原の宮」世界遺産登録目指し 推薦書素案

 「飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群」の国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産登録を目指す県と橿原市、桜井市、明日香村による推進協議会は20日、推薦書の最終的な素案を承認した。29日にも文化庁に提出する。同資産群は世界遺産候補となる暫定リストに記載されており、政府による推薦決定を経て令和6年の登録を目指す。
 協議会は「日本で初めて中央集権国家が誕生したことを示す比類のない資産の価値を打ち出せた」としている。
 推薦書の素案は一昨年、初めて文化庁に提出したが、修正の指示を受けていた。協議会が練り直した最終素案では、前回「国家統治システム」とした表現を「中央集権体制」に変更するなど分かりやすくした。
 「飛鳥・藤原」は6世紀末~8世紀初頭、東アジア諸国との交流により独自の宮都を形成した資産群。極彩色壁画が見つかった高松塚古墳やキトラ古墳(ともに明日香村)、天皇の宮殿跡である藤原宮跡(橿原市)など20の資産で構成され、平成19年に暫定リストに記載された。
 この日、記者会見した協議会会長の荒井正吾知事は「素案の内容はだいぶ煮詰まり、分かりやすくなった。『飛鳥・藤原』が当時のグローバル化の中での大きな遺産であることを知ってほしい」と話した。

奈良市消防に初の女性通信指令員 背戸仁美さん

通信指令の業務に従事する背戸仁美さん=奈良市


 奈良市消防局に今春、女性初の通信指令員が誕生した。消防司令補の背戸仁美さん(45)。119番通報を受け付け出動指令を出す。SOSの砦となる持ち場で「市民からの助けを求める声を的確に受け取り、救助隊員へ確実につなげたい」と気を引き締めている。
 大阪の会社で事務職として働いていたが、高校の先輩が救急隊員になったと聞き、「自分が救急車で運ばれたとき、女性隊員がいたら安心する」と思い、転職を決意。平成16年に同市消防局に入った。
 主に救急救命士として約年間救急隊に所属。昨年度は消防隊として火災現場にも出動し、「火災現場で隊員が求める情報も把握できるようになった」。
 そして今年4月、119番通報を受け付け、出動指令を出す司令課に配属。通信指令員は8人が3交代勤務で24時間働くが昨年度、女性用の宿泊設備が整備されたことで勤務が可能に。電話口で救急措置を伝える通信指令員は救急の知識も必要で、背戸さんに白羽の矢が立った。
 最も難しいと感じるのは通報者から住所や年齢、症状といった基本情報を聞き取ること。通報者は動転して早口になりがちで、聞き取りにくいケースも多い。そんな場合でも「私は話し方がゆっくりなので、安心感を与えられる」と話す。「2人の娘の母親でもあるので、『赤ちゃんが泣き止まない』『ミルクを飲まない』といった通報には、実体験から対応できる部分もある」
 目標は幅広い視野で、冷静に対応する通信指令員になること。「消防士や救急救命士を目指す女性が増えるようにがんばりたい」と力を込めた。

ウクライナから大学生9人受け入れへ 天理大学「学びの継続を支援」

 天理大学は16日、ロシアの侵攻によりウクライナから避難を希望する大学生9人を留学生として受け入れると発表した。同大と交換留学制度の協定を結んでいるキーウ大学の学生で、9月から1年間、天理大の日本研究コースで日本語を学ぶ。
 9人は7月初旬までに来日する予定。この日、天理市内で記者会見した永尾教昭学長は「学生にはキーウ大の講義をオンラインで受けてもらい、学びの継続を支援したい。生活支援にあたるチューターをつけ、サポートする」と説明した。
 大学側が寮を提供し、学費は無料とする。生活支援金として毎月1人に2万~3万円程度を支給するほか、天理市も生活一時支援金として1人20万円を大学側を通じて支給する。
 天理市には4月中旬、キーウ大学の教員がウクライナから避難し、現在同大の職員として働いている。同大には5月以降、キーウ大の学生から留学を希望するメールが寄せられ、受け入れを調整していた。
 天理市は、避難民の長期的な生活支援のため、南都銀行天理支店の「天理市ウクライナ避難民支援募金」口座(普通2379958)で募金を受け付けている。市によると、16日時点で約270万円の寄付があった。

アジサイ見頃 にぎわう名所

アジサイが満開となっている矢田寺境内=大和郡山市


 梅雨入りした県内各所でアジサイが見頃を迎えている。
 アジサイの名所として知られる矢田寺(大和郡山市)では、2万5千平方㍍の境内にピンクや紫、白など約60種類のアジサイ約1万株が満開となっている。
 新型コロナウイルスの感染拡大で、昨年と一昨年は開花時期に参拝客で混雑しないよう、アジサイのつぼみをすべて刈り取っていた。
 前川真澄住職は「今年は大ぶりで花つきもよい。多くの人々がアジサイを見に訪れてくれて、大変うれしい」と笑顔を見せる。
 津市から来た会社員、奥山幸代さんは、「みずみずしいアジサイが見られた。石畳や山門の雰囲気にも映えてとても美しい」と話していた。見頃は7月上旬まで。
 一方、般若寺(奈良市)では、丸いガラス鉢にアジサイを入れた特製の花手水がお目見えし、参拝客を楽しませている。
 現在は150個ほどを本堂前を中心に設置している。SNS(交流サイト)のインスタグラムでも話題となっており、若い参拝者も増えているという。設置は6月末までを予定している。

アジサイを浮かべた特製の「花手水」=奈良市の般若寺

ボランティアが児童見守り 生駒小に「放課後子ども教室」

放課後、地域ボランティアと工作をする児童=生駒市


 生駒市立生駒小学校は今年度、地域住民と連携して児童らを見守る活動「放課後子ども教室こだま」を始めた。空き教室を利用し、児童らが宿題をしたり、工作やゲームで遊んだりする居場所をつくっている。
 「こだま」には現在、小学1~5年の児童約50人が参加している。同様の取り組みとして学童保育所があるが、日中に保護者がいない家庭に限られ保育料もかかる。昨年度、こだまを不定期開催したところ、気軽に参加でき、児童や保護者らに好評だったため本格導入に踏み切った。
 先月、ボランティアとして参加した同市の自営業、稲上真智子さん(64)は「子供と接していると、私も元気がもらえる。見守ることができて、うれしい」。同小3年の沢井百花さんは「音読を褒めてもらえてうれしかった。また来たい」と話していた。
 同小は来年2月まで、約20回開く予定。同小の石村吉偉校長は「地域の方と触れ合いながら、子供たちの居場所を作っていきたい」と話した。

生きた証しカラフルに 上野和子さん個展

作品を前に笑顔をみせる上野和子さん=奈良市


 脳性まひで手足や言語に障害がある上野和子さん(71)=奈良市=の個展が「たんぽぽの家アートセンターHANA」(同市六条西)で開かれている。赤や青、オレンジなど鮮やかな色使いの個性あふれる作品が並んでいる。18日まで。
 上野さんは筆をつけた靴を左足に履いて絵を描く。会場にはこうして描いた絵画点や、日々の思い出をつづった詩などを展示。上野さんの創作活動中の写真も並べている。
 上野さんが絵を描き始めたのは障害者施設「ひまわりの家」に通い始めた歳ごろ。同じ障害を持ちながら朗読や絵画の制作に挑戦する人たちの姿に衝撃を受け「自分もやってみよう」と思い立った。
 年間、創作活動を続けてきたのは「描いているときが一番楽しいから」と笑顔で話す上野さん。「後ろを見ても仕方がない」と前向きな姿勢でさまざまなことに挑戦してきた。ボランティアらの支援を得て1人暮らしも年間経験した。
 月に1回程度のペースで絵に取り組み「足が動く限り続けたい」という。作品は、青空の中を走る鮮やかな黄色のキリンや、吹雪の中、母親を探しているオレンジ色のペンギンなど、明るくカラフル。「これは私が生きた証し。どうぞ見てほしい」とアピールしている。
 入場無料。展示は午前時~午後5時。問い合わせは、たんぽぽの家アートセンターHANA(0742・43・7055)。

テニス・ジュニア大会 アジアオセアニアで優勝 香芝中の小坂莉來さん

笑顔でガッツポーズをする小坂莉來さん(右)と香芝市の福岡憲宏市長=同市


 国際テニス連盟(ITF)が主催する14歳以下の国別対抗戦「ワールドジュニア女子アジア・オセアニア予選大会」で、5年ぶりに優勝した日本代表メンバーの香芝中学2年、小坂莉來さんが、香芝市役所で福岡憲宏市長に勝利を報告した。
 大会は4月にインド・ニューデリーで開催され、14カ国が参加した。小坂さんは日本代表メンバー3人のうちの1人。6試合に出場し、すべて勝利した。
 小学生でテニスを始めたという小坂さん。高い集中力とボールコントロールに定評があるという。福岡市長への報告では「緊張したが、優勝に貢献できたのは何よりもうれしい」と話した。福岡市長は「活躍を大いに期待している。『香芝に小坂あり』ということで、世界を目指してほしい」とエールを送った。

踏切の安全対策を 視覚障害者団体が県に要望書

要望書を提出する県視覚障害者福祉協会の辰巳寿啓会長(右)=県庁


 大和郡山市の近鉄橿原線の踏切で4月、目の不自由な女性が電車と接触し死亡した事故を受け、県視覚障害者福祉協会は9日、安全対策の徹底を求める要望書を県に提出した。
 要望書では、県も事故に至った経緯や背景を関係機関と精査し、再発防止に向けて具体的な手立てを早急に講じるよう求めている。踏切の中に視覚障害者を誘導する点字ブロックを設けることなど12項目を盛り込んだ。
 同協会の辰巳寿啓会長らが県庁を訪れ、障害福祉課の森本有希子課長に要望書を手渡した。辰巳会長は「一つでも検討してもらい、対策をとっていただきたい」と話した。森本課長は「要望をよく確認し、関係部局と連携して対応を検討する」とした。

身近な自然「ならやまの木々」を紹介 図録が完成


 奈良市北部に広がる「ならやま」の木々を紹介し次世代に引き継ごうと、自然環境の保全に取り組む団体「奈良・人と自然の会」が図録「見つけよう自然のなかま-ならやまの木々たち」を発刊した。市内の小学校や図書館などに配布する。
 ならやまは平城宮跡の北側に広がる。市街地近くにありながら豊かな植生が残っており、同会は里山林として保全に取り組んでいる。図録は「トヨタ環境活動助成プログラム」の支援も受けて完成した。
 図録では里山林16㌶に見られる約150種の木を紹介。ならやまに多いコナラをはじめ、クヌギやクリなどについて写真とともに解説している。
 同会の千載輝重会長は「図録が子供たちが自然環境に親しむきっかけになれば」と話している。1000円(活動協力金として)で一般にも販売している。問い合わせは、同会(narayama@naranature.com)。

みんなで作ったアート 曽爾小中学校で作品展示

曽爾小中学校に飾られているアート作品(同校提供)


 カラフルな鳥や、不思議な柄のキノコ、壮大な城…。曽爾村立曽爾小中学校(義務教育学校)の児童生徒が描いた絵が、1つのアート作品になって、学校に飾られている。
 兵庫県在住でフランス出身の芸術家、ドミニク・ルトランジェさんが令和元年から実施している体験型授業の一環。「英語でアート」と題し、授業はほぼ英語で行う。今回は「友達、村、コミュニティ、そして私」をテーマに、小学1年から中学3年までの計62人が学年ごとにグループに分かれて取り組んだ。
 児童生徒らは、芸術家が描いた複数の作品を鑑賞後、ルトランジェさんからアドバイスを受け、制作を始めた。段ボールや画用紙に絵の具やマーカーなどを使って、村に伝わる大蛇の伝説や、曽爾高原のススキを表現したり、友人や先生らの似顔絵を描いたり。2日間で完成した絵は、ルトランジェさんが貼り合わせ、縦2㍍、横5㍍のアート作品に。
 6年の植田琥珀さんは「英語は難しく、身ぶり手ぶりで話した。満足いく絵を描くことができた」と笑顔。ルトランジェさんは「アートの面白さや、みんなで1つの作品を創る楽しさを感じてもらえれば」と話した。

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