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ウクライナから避難 「第二の故郷」天理に

天理市の並河健市長(後列中央)らと記念撮影するオクサーナ・コベリャンスカさん(前列中央)=天理市役所


 ロシア軍の侵攻を受けウクライナから、子供2人とともに天理市に逃れた天理大学卒業生のオクサーナ・コベリャンスカさん(45)が、市役所に並河健市長らを訪問し、感謝の意を伝えた。「ウクライナに安全なところがないなら、避難先は大学4年間を過ごした第二の故郷の天理市しか考えられなかった」と語った。
 市はオクサーナさん家族に市営住宅を無償提供。家具や食器などの生活必需品は、市とつながりのあるさまざまな企業が支援。並河市長は協力企業に感謝状を贈呈し、「ご家族が安心して過ごしてもらえるよう、市と大学が協力して最大限サポートしていきたい」と話した。
 天理大学は、ウクライナで大学教員として勤めていたオクサーナさんを職員として雇用する方針で、学生への講義も行ってもらう方向だという。
 オクサーナさんは、ウクライナの心を文学などを通じて伝えたいと語った。

黒塚古墳展示館 4カ国語で資料紹介

日本語のほか3カ国語で展示内容を説明するパネル=天理市の黒塚古墳展示館


 邪馬台国の女王「卑弥呼」の鏡とされる三角縁神獣鏡が出土した黒塚古墳を紹介する黒塚古墳展示館(天理市柳本町)が、今年10月に開館20周年を迎えるのを機に展示内容をリニューアルした。
 オープン以来そのままだった資料写真や解説内容に最新の研究結果を反映。外国人の来館者に対応するため日本語のほか英語、中国語、韓国語も併記した。天理市教委文化財課は「多くの人に黒塚古墳のことを知ってもらいたい」としている。
 平成14年にオープンした同館は、黒塚古墳の竪穴式石室の実物大レプリカで注目を集め、新型コロナウイルス禍前は年間約1万5000人が訪れていたという。
 午前9時~午後5時。無料。原則月曜と祝日休館(日、5月2~5日は開館)。問い合わせは同館(0743・67・3210)。

ゴールの数だけランドセル寄贈 サッカー・奈良クラブ

中川雅己会長(右)にランドセルを手渡す都並優太選手=奈良市


 日本フットボールリーグ(JFL)の奈良クラブは、今季のホームゲーム15試合で決めたゴール数と同じ数のランドセルを、県内の児童福祉施設などに贈呈すると発表した。
 同クラブがランドセルメーカー「カザマ」(桜井市)と協力し、約5年前から実施しているプロジェクト。これまで、県内の約20施設に計50個以上のランドセルを贈呈している。
 県庁で開かれたプロジェクトのキックオフイベントで、奈良クラブの都並優太選手が県児童福祉施設連盟の中川雅己会長にランドセルを手渡した。
 都並選手は「子供たちの生活に彩りを与え、笑顔にすることができればうれしい。昨シーズンのホームゲーム20点を超えたい」と話した。中川会長は「ランドセルをもらうと子供たちは大喜びしている。がんばって点を取ってほしい」とエールを送った。

天理市 ウクライナ避難民に市営住宅

ウクライナ避難民が入居する市営住宅で準備を進める天理市の職員=同市


 ロシアの侵攻を受けたウクライナからの避難民家族3人を受け入れる天理市は、市営住宅の一室を無償提供することを決め、準備を整えた。
 3人が入居する市営住宅は約75平方㍍の3LDK。市の職員らが、窓にカーテンを取り付け、ベッドやテーブル、いすなどの家具、冷蔵庫や洗濯機、電子レンジといった生活に必要な家電製品を搬入した。
 歯ブラシや皿など生活必需品は、生活雑貨「無印良品」を展開する良品計画(東京)や、奈良市のポーランド陶器専門店「アレグレの森」などが人道支援として無償で提供した。
 並河健市長は「いろいろな方が支援してくださり、感謝したい。ご家族が安心して日本で暮らせるよう生活基盤を整えていきたい」と話した。

王寺駅前に新ビジネス拠点 旧南都銀支店を活用

旧南都銀行王寺支店の空き店舗スペース。今後サテライトオフィスとして活用される予定だ(王寺町提供)


 王寺町はJR王寺駅前ビルの空き店舗を活用し、テレワークの場にもなるサテライトオフィスを整備・運営する事業者を募集している。町は、新型コロナウイルスの影響で郊外オフィスの需要は高まっているとみている。施設を利用する企業や個人、団体などのビジネスマッチングを図り、経済活性化につなげたい考えだ。
 空き店舗は、駅前ビル「リーベル王寺西館」1階の旧南都銀行王寺支店で面積は342平方㍍。国の交付金を活用するなどして、施設整備・運営費として最大3000万円、プロジェクト推進費として最大1200万円を補助する。
 IT関連やデザイン系企業といった法人、特定の組織に属さないフリーランスなど個人の利用を想定。町は、起業や働き方に関する情報提供、カフェのようなコミュニティスペースを整備するなど、多くの人が訪れる施設とする計画を求める公募型プロポーザル方式で事業者を募る。
 町政策推進課の担当者は「王寺駅前の利便性を高めるだけでなく、新たなビジネスを生み出し、移住者の増加にもつなげる機会となってほしい」と期待する。
 プロポーザルの申請は5月9日午後1時必着。プレゼンテーション審査などを経て同日に事業者を決定する。物件の引き渡しは7月中の見込み。問い合わせは町政策推進課(0745・73・2001)。

電車に児童生徒デザインのヘッドマーク 近鉄天理線の電化100年記念

デザインしたヘッドマークを掲げる児童や生徒たち=天理市


 近畿日本鉄道は、近鉄天理線(平端―天理、4・5㌔)の電化100周年を記念し、天理市内の小学生と高校生がデザインした記念のヘッドマークを付けた列車を運行している。
 同線は大正11年4月に動力が蒸気機関から電気になった。近鉄と天理市は2月、沿線の高校や同市内の小中学校にヘッドマークのデザインを依頼。約70点の応募作の中から、5作品を選んだ。
 デザインが採用された市立前栽小学校6年の高田悠斗さんは、「電車が好きなのでとてもうれしい。自分が描いたヘッドマークの電車に乗ってみたい」と笑顔で話した。
 西谷恭幸・天理駅長は「次の100年に向けて今まで以上に愛される天理線となるよう、努力したい」と話した。
 記念ヘッドマークをつけた列車は同線で1日30~40本運行する。30日まで。

西大寺、拝観料を変更 共通券800円に一本化 

本堂や愛染堂、東塔跡などが並ぶ西大寺の境内=奈良市


 真言律宗総本山・西大寺(奈良市)は、本堂など3つのお堂それぞれで設定していた拝観料(300円か400円)を廃止し、4月から共通拝観券(800円)で一括して受け取る形に変更した。また1月からは寺の南門を閉じ、出入りできる門を東門のみに限定した。参拝以外の目的で境内に入る人を減らすため。
 西大寺は近鉄大和西大寺駅近くの住宅街に位置し、境内には本堂、四王堂、愛染堂が並ぶ。3月までは各堂で拝観料を支払うか、共通拝観券を買えば参拝することが可能だった。境内へも自由に出入りでき、参拝以外の目的で訪れる人も多かったという。
 寺によると、境内への入山を有料化する案も出ていたという。だが、お堂の前で手を合わせる人もいるため、入山は制限せずに3つのお堂のうち、最初に入るお堂で拝観共通券を購入してもらう方法に変更。出入りできる門も東門に限定し、通り抜けしにくいようにした。
 西大寺の辻村泰範執事長は「各堂への参拝を通じて、仏像も多い西大寺の魅力をより多くの人に知ってもらい、拝観者を増やしたい。参拝目的以外での入山はご遠慮いただき、宗教的な環境を守っていきたい」と話している。

春の交通安全運動 15日まで取り締まり強化

白バイやパトカーに乗りパトロールに出発する警察官ら=奈良市


 春の交通安全県民運動が6日始まり、奈良市の県警本部第二庁舎で出発式が行われた。15日までの期間中、県警は啓発活動や交通指導取り締まりを強化する。
 出発式では交通機動隊員らを前に、県警の鬼塚友章本部長が「機動力を生かした交通指導取り締まりを行うとともに、積極的な啓発活動を展開し、県民の交通安全意識の高揚を図ってほしい」と訓示。隊員らはパトカーや白バイ計14台に乗り込み、パトロールに出発した。
 県警交通企画課によると、県内では今年に入ってから5日までに人身事故が686件(前年同期比61件減)発生。死者数は9人(同5人増)だった。
 山本英二・交通機動隊長は「高齢者の道路横断中の事故が多く発生しているので注意を呼びかけたい。飲酒運転など悪質運転の取り締まりに力を入れたい」と話した。

奈良女工学部がスタート 1期生が説明会参加

説明会で指導教員らの話を聞く奈良女子大工学部1期生ら=奈良市


 女子大学としては全国で初めて工学部を設置した奈良女子大学は5日、奈良市の奈良公園バスターミナルレクチャーホールで工学部1期生となる新入生を対象に学部説明会を開催した。
 48人の新入生が参加。奈良国立大学機構の榊裕之理事長が「今までの工学部は女性の比率が10%を超えないという『壁』があった。多様性に満ちた新しい学びの場での活躍を期待している」とあいさつし、約20人の指導教員の紹介などが行われた。
 工学部の藤田盟児学部長は「自分が興味を持ったことに真剣に向き合ってほしい。それがほかの人にはない、自分の強みになる」とエール。今岡春樹学長は「海外では女性エンジニアの存在はスタンダード。女性ならではの視点や発想力を持つ人材育成に力を注ぎたい」と話した。
 工学部には4つの専門分野を設けているが、学科には分かれておらず、幅広く学ぶことができるのが特徴だという。新入生の山田凛香さんは「すべての人が住みやすい社会にするため色々と学びたい」と抱負を語った。

大神神社で神楽舞稽古 新人巫女も参加


 大神神社(桜井市)で恒例の春の神楽舞稽古が行われ、今春入社した新人を含む約20人の巫女が参加した。
 「神事の華」とされ、太鼓と琴の演奏に合わせて、祭典や結婚式で最も舞う機会が多い「浦安の舞」を繰り返し練習した。
 新人の大谷香穂さん(18)は「慣れない動作で難しいが、きれいに舞えるようになりたい」、戌亥はなのさん(18)は「先輩がやさしいのでがんばっていきたい」と話した。
 「巫女は日本の女性の鑑」と思い、あこがれていたという藤本有美香さん(18)は「楽しく練習できた。やっていけると思う」と手応えを感じていた。

自販機で子ども食堂を応援 ダイドードリンコと天理市が協定

連携協定を結んだ天理市の並河健市長(右)と日高健一郎・ダイドードリンコ西日本第一営業部長=同市


 天理市と飲料大手のダイドードリンコ(大阪市)は「子ども食堂」や子供の居、場所を支援するための連携協定を結んだ。同市福住町の福住運動場内に「子ども食堂応援自動販売機」を設置し、売り上げの一部を寄付する。
 同社はこれまで「子ども食堂応援自動販売機」を天理市内に8カ所設置している。協定により初めて公共施設内での同自販機設置が実現する。
 同社の日高健一郎・西日本第一営業部長は「自動販売機は常に市民の身近にあるもの。今後も地域での支え合いとして協力を広げていきたい」と話した。

停電時、避難所への電力供給をEVで 県と奈良トヨタGが協定

奈良トヨタグループの菊池攻社長(左)から電力供給ができる車両の説明を受ける荒井正吾知事=県庁


 県と奈良トヨタグループは、自然災害による大規模な停電が発生した場合、避難所に電力供給ができる電気自動車(EV)などを配備することで合意し、協定を結んだ。
 災害発生時、同グループ4社が、保有するEVやハイブリッド車(HV)を県に無償で貸し出す。車載バッテリーを携帯電話の充電や照明などの電源にする。期間は災害発生から3日間程度を想定。同グループは、現在5日間程度の給電が可能な車両を約台保有しているという。
 県庁で協定締結式を行い、荒井正吾知事は「避難生活で電力は欠かせず、協定は安心感につながる」。同グループの菊池攻社長は「いつ大規模な災害が起きても不思議ではない。県全体を少しでもバックアップしていきたい」と述べた。

海底火山噴火で被災のトンガに義援金 天理

贈呈式に出席したテヴィタ・スカ・マンギシ駐日トンガ大使(前列右から2人目)と天理大ラグビー部のメンバーら=天理市


 天理市と天理大は、1月に発生した海底火山噴火で被災したトンガのために集めた義援金計約525万円をテヴィタ・スカ・マンギシ駐日トンガ大使に贈呈した。マンギシ駐日大使は感謝の言葉を述べ「義援金は住宅復興と食料、飲み水に役立てたい」と語った。
 1月末から同市役所と同大にそれぞれ募金箱を設置。同大は奈良中央信用金庫に義援金特設口座を開設し、協力を呼びかけた。また、同大などが義援金を募っていることを知った天理中と市立西中の生徒らも朝の登校時間に正門前に立ち、募金活動を行った。
 同大は平成20年からトンガ出身の留学生を受け入れ、これまでに11人が入学。いずれも強豪のラグビー部で活動している。現在もトンガ出身の部員3人が在籍。3年のアントニオ・トゥイアキ選手の自宅は津波の被害を受けたという。
 同大で目録の贈呈式が行われ、トゥイアキ選手は「噴火が起きたときは1週間家族と連絡がとれなかった。家族から電話がかかってきたときは涙が出た。多くの人が支援してくれたことは、とてもうれしい」。マンギシ駐日大使は「天理とトンガに新たな強い絆ができた」と話した。
 天理中2年で生徒会長の田中大稀さんは、「毎日ためた小銭を持ってきてくれる生徒や先生もいた。人の優しさに触れた思いがした」と話した。

匿名寄付金で黒板、校旗を新調 奈良・春日中

寄付金で購入した上下可動式黒板。後ろの席からも黒板の文字が見えやすくなった


 昨年、匿名の男性から現金1千万円の寄付を受けた奈良市立春日中学校(同市西木辻町)は、寄付金のうち約400万円を使って上下可動式の黒板10枚を購入し、校旗を新調したと発表した。
 昨年2月、同中学校に70代とみられる男性が訪れ「子供たちのために使ってください」と教職員に現金1千万円が入ったレジ袋を手渡した。近くの済美小と一条高にも同年代の男性がそれぞれ1千万円を渡して立ち去った。
 市教委は、男性からのお金を寄付金として扱うことにし、同中は生徒や保護者、教職員、地域の人らと使い道を考える「春日中 テンミリオン・ドリーム・プロジェクト」を設立した。協議の結果、生徒からの要望の多かった上下可動式の黒板購入、刺繍がほつれて傷みの激しかった校旗の新調に充てることに決まった。
 同中は、オンラインの全校集会で校旗をお披露目。生徒会長の2年、橋長芽生さんは「寄付をいただいたおかげで、学習環境がよくなりました。本当にありがとうございます」と男性に向けた感謝状を読み上げた。
 残りの寄付金の使い道も、同プロジェクトチームで話し合って決めるという。

王寺町に「まほろばオリーブ園」 新たな名産品に

王寺町の平井康之町長からオリーブの冠で表彰される藤井恒二郎さん(中央)=同町


 王寺町の町有地を活用したオリーブ畑の愛称が「まほろばオリーブ園」に決まった。同町南元町の丘陵地約2・5㌶で、約960本のオリーブを栽培。町はオリーブを特産品にしようと、産官学連携で栽培から商品開発まで取り組むプロジェクトを進めている。
 愛称は昨年12月から今年1月まで募集。全国から397件の応募があり、国土交通省奈良国道事務所職員、藤井恒二郎さん(53)‖京都市南区‖の「まほろばオリーブ園」が選ばれた。
 オリーブ畑近くで表彰式が行われ、藤井さんは「『まほろば』という言葉は、やまとの国という意味で、奈良と縁が深い。農作物が豊かに実る楽園、住みやすい場所という意味もある。選ばれて光栄だ」と話した。
 オリーブ畑は、オリーブオイルなどの商品開発を手掛ける「ヤマトファーム」(同町)の池田興仁社長(63)が管理。平成29年秋に34本の苗木を植えて以降、その本数は年々増加し、昨年の収穫高は約500㌔だった。
 池田さんは、これまで大阪産業大の学生らとともに、オリーブオイルを150㍉㍑入りで100本以上製造し、奈良市のホテルに試験的に使ってもらうなど商品開発を重ねている。今後、オイルや実を活用した商品の本格販売を目指す。
 池田さんは、「王寺町は雨が少なく、(オリーブ産地の)小豆島のような気候。畑を活用したイベントの開催や、最高品質のオイル作りをしたい」と意欲を示している。

靴下でウクライナ支援 エコノレッグなどキャンペーン


 大和高田市の靴下メーカー「西垣靴下」と販売会社の「エコノレッグ」が、ウクライナを支援するチャリティーキャンペーンを始めた。靴下2足セットを3千円で販売し、うち2千円を在日ウクライナ大使館の寄付金口座に寄付する。
 ウクライナ国旗をデザインしたタイプと、平和の象徴のハトとハートを国旗カラーの刺繍で入れたタイプの2足。サイズは~㌢と~㌢の2種類。エコノレッグが4月30日まで注文を受け付け、5月20日から発送する。
 同社の担当者は「ニュースを見て、ウクライナの平和のために靴下の産地として何ができるかを考え企画した」と話す。集まった寄付額は同社本店ホームページ(HP)で掲載する。
 受け付けは同HP内の支援サイト(https://www.econoleg.com/?pid=167214808)で。問い合わせは西垣靴下(0745・52・0088)。

「奈良市子どもセンター」完成 子育て支援や虐待対応

未就学児が遊べる「子どもセンター」のキッズスペース=奈良市


 子育て支援の拠点となる「奈良市子どもセンター」が同市柏木町に完成した。県内3カ所目となる児童相談所のほか、子育てに関する相談窓口を備える。保健所など関係機関とも連携し、妊娠時から切れ目のない支援を目指す。4月1日から運用が始まる。
 未就学児の親子が遊べる「キッズスペース」も設けた。利用は予約が必要で、4月6日からホームページで受け付ける。屋外の広場は、未就学児や保護者に無料で開放する。
 奈良市の児童虐待の相談対応件数は増加しており、平成27年度に627件だったのが、令和2年度には1097件に増加した。
 仲川げん市長は24日の市議会で「子育て家庭が社会から孤立しないよう適切な支援、対応を進める。子育てを通じた交流の拠点として、市民に末永く愛される施設になるよう、運営していきたい」と述べた。

県産食材でこだわりの焼き菓子 

さまざまな種類の焼き菓子を手にするパティシエの大木詩織さん=奈良市


 近鉄新大宮駅近くのフランス菓子店「ラ・ポーズ」(奈良市芝辻町)が、ケーキなど生菓子中心から、県産の素材にこだわった焼き菓子と自家焙煎コーヒーの専門店にリニューアルした。運営会社の畑中利依子副社長は「日本中に奈良のおいしいお菓子を発信していきたい」と話している。
 「県産のレモンや茶葉などを使用した焼き菓子の数々を楽しんでもらいたい」とパティシエの大木詩織さん。店内には、フィナンシェやクッキー、レモンケーキ、米粉のダックワーズなど約15種の焼き菓子が並ぶ。4月には県産イチゴ「古都華」を使用した焼き菓子も販売する。
 コーヒーは、世界中のコーヒー農園に詳しく「コーヒーハンター」として知られる川島良彰さんが買い付けた生豆を使用。焙煎は美食家の来栖けいさんが監修。こだわりの一杯を提供する。
 コーヒーMサイズ250円、マドレーヌ250円~など。

高松塚壁画発見50周年で記念シンポ 明日香村


 国宝・高松塚古墳壁画(明日香村)の発見50周年を記念するシンポジウムが、同村の万葉文化館で開かれた。阪南大の来村多加史教授(考古学)が記念講演し、被葬者は皇族で壁画は中国の墓室壁画によく見られる「出行」(旅立ち)を表現していると解説した。
 来村氏は関西大出身で、日本と中国の文化交流などを研究。高松塚壁画のうちの東壁男子群像について、主人にさしかける蓋が開かれ、西壁男子群像を含めて、前に進もうとしている姿を表現した絵だと指摘した。
 また、女子群像についても、つま先が前に向けられ、男子について行こうとしており、中国の墓室壁画(6世紀)にみられるような行列の出発を示す壁画と推理した。
 来村氏は「唐の絵画の手法などを参考にしながら構図を決めたのだろう。楽しい行列だから色もカラフル。律令国家体制の整備が進んだ文武朝(7世紀末~8世紀初め)を象徴する絵画だ」と評価した。

ラグビー全国大会4連覇を報告 大和郡山市の奈良高専

4連覇の報告をした奈良高専ラグビー部のメンバーら=大和郡山市


 第52回全国高等専門学校ラグビーフットボール大会で4連覇を成し遂げた、奈良工業高等専門学校(大和郡山市)のラグビー部員らと森弘暢監が、大和郡山市役所に上田清市長を訪問し、喜びを伝えた。
 5年の甲元蓮羽主将は「さほどプレーがうまくない僕がキャプテンとしてやれることはボールを前に出すこと、チームを鼓舞し続けることでした。多くの人に支えられた。優勝の報告ができたことはうれしい」と話した。
 新型コロナウイルス下で練習時間が限られる中、偉業を成し遂げたことを祝福した上田市長は「個性を生かしたチーム作りは、互いに足りないところを補い、支え合う社会の仕組みに似ている。社会に出てラグビーで培った経験をぜひ生かしてほしい」とエールを送った。

月ヶ瀬梅渓が見頃


 国の名勝に指定されている奈良市月ケ瀬の月ケ瀬梅渓で、梅の花が見頃を迎えた。紅梅や白梅、しだれ梅などさまざまな品種の約1万2千本が、甘酸っぱい香りを漂わせている。
 月ケ瀬観光協会の担当者によると「今年は冬の冷え込みが厳しく1週間ほど開花が遅くなったが、ここ数日の陽気で一気に開花した」。
 27日まで、月ケ瀬梅渓では恒例の「梅まつり」が開催され、月ケ瀬梅の資料館でパネル展示などを行っている。

「あさがお塚」訪れる人にアサガオの種を 奈良文化高校生徒らが村に寄贈

明日香村の森川裕一村長(右)にアサガオの種を贈る生徒ら=同村役場


 「あさがお塚」とも呼ばれる明日香村の牽牛子塚古墳の復元整備完成を記念し、奈良文化高校(大和高田市)の生徒らが、村役場を訪れ、森川裕一村長にアサガオの種を贈った。村は、村埋蔵文化財展示室で来館者に配布する。
 同校の校章は、牽牛子塚古墳出土の七宝飾り金具(重要文化財)がモチーフ。昭和40年の開学当時、大和史跡論を担当していた教員らが中心となって検討し、六角形の飾り金具を校章のモチーフにすることを決めたという。
 今回、生徒や教員がアサガオの花をデザインした折り紙の袋を200個つくり種を封入。生徒会長の2年、虻川礼寧さんが森川村長に手渡した。虻川さんは「種を受け取った皆さんが、種まきをして花を咲かせてほしい」と話した。

自然と文化楽しんで 「かわかみ源流ツーリズム」発足へ

「かわかみ源流ツーリズム」発足の狙いを説明する栗山忠昭村長(右)ら=川上村役場


 川上村は、観光客に村の自然や文化を楽しんでもらう体験プログラムを展開するため、一般財団法人「かわかみ源流ツーリズム」を4月1日に発足させる。環境保全を担う村の公益財団法人「吉野紀の川源流物語」と連携して、観光振興と環境保全の両立を目指す。
 かわかみ源流ツーリズムは、村の温泉宿泊施設「ホテル杉の湯」や芸術文化交流施設「匠の聚」の運営も担う。今春は、カヌーに似たボート「パックラフト」で吉野川を下りながらの桜の観賞や、丹生川上神社上社の夜間参拝と境内の星空観察会など約10の体験プログラムを用意。季節ごとに発刊する機関紙や法人ホームページで情報発信し参加者を募集する。
 村内では、キャンプやバーベキューで訪れた人たちが残すごみが問題となっており、法人発足に合わせ「(許可を得ない場所での)火気の使用」「ごみの放置」「水をよごす行為」の禁止を呼びかける。
 栗山忠昭村長は「ルールを守ってもらいながら、楽しい遊びをしっかり考えていきたい」と話した。

修理された文化財 奈良博で展示

特集展示で公開されている金銅装山伏笈=奈良市の奈良国立博物館


 近年修理された彫刻や絵画などの文化財を公開する特集展示が、奈良国立博物館(奈良市)で開かれている。重要文化財3件を含む10件を展示している。27日まで。
 展示品のうち、奈良・法徳寺の文殊菩薩坐像は鎌倉時代の作で、修理では表面のクリーニングや彩色層の剥落止めなどを施した。同館所蔵の金銅装山伏笈は室町時代の作。修験道の山伏が仏像、仏具を収納する背負い具で、補修されたこの品には五仏が付属している。このほか、京都・大覚寺の五大虚空蔵像(重文)などを展示している。
 22日は休館。観覧料金は一般700円など。

東日本大震災から11年 小学校で防災教室

松尾哲史分隊長から東日本大震災での体験談を聞く児童ら=奈良市


 東日本大震災の発生から11年となる11日、県警は、災害について考え、備える機会にしてもらおうと奈良市立都跡小学校で防災・防犯教室を開いた。
 東日本大震災で捜索活動をした県警広域緊急援助隊の松尾哲史分隊長(35)が、何度も余震があり思うように捜索活動が進まなかったことや、地元住民らが「ありがとう」と書いたプラカードを持ち、警察官の乗った車にお辞儀してくれたエピソードを紹介。「できる限りのことはしたが、もっと被災地の人たちのためになにかできなかっただろうかと強く思う」と振り返り、「災害があれば、自分の安全を最優先して行動してほしい」と呼びかけた。
 また、児童らは県警ヘリコプター「あすか」が同校上空を飛行し、撮影した映像を視聴した。
 小学6年の加賀大喜さんは「災害が起こる前に水や食料を準備し、いざというときすぐ逃げられるようにしておこうと思った」と話していた。

春告げる菜の花畑 天理・山の辺の道


 日本最古の道といわれる「山の辺の道」近くの天理市竹之内町の畑で菜の花が見頃を迎えている。黄色いじゅうたんを敷き詰めたような景色が春の訪れを告げている。
 10年前から、天理高校第二部の生徒らが菜の花の種を植えて育てている。同校の担当職員は「ハイキングや散策する人たちに春を感じてもらえたら」と話している。見頃は今月下旬まで。

墨の魅力伝えたい 呉竹の西村真由美さん


 「不便なもの、手間を楽しむものを求める時代がきている」。こう話すのは墨・書道用具の老舗メーカー「呉竹」(奈良市)の取締役部長、西村真由美さんだ。
 兵庫県出身で、小学1年から高校3年まで書道を学んだ。国際文化を学ぶため天理大に進学。学生課で呉竹に就職した卒業生の体験談を読み、「子供のころに使っていた墨や墨汁を作っている会社でぜひ働きたいと思った」。新卒の募集はなかったが、総務課に直接電話し自ら門を叩いた。
 平成9年入社。主に国際部で、商品開発や海外製品の買い付け、新規顧客の開拓に携わってきた。欧米などを飛び回り、「違った文化に触れることで、1つの商品から想定外の作品が生まれる。それが面白かった」と振り返る。
 16年ごろ、米国で人気となっていた「スクラップブッキング」の関連商品を日本でも販売する事業を手掛けた。写真をステッカーやマーカーペンで飾るペーパークラフトで、当時国内での認知度はゼロに等しく「作り方を提案しないと定着しない」と考えた。
 そこで、現地の教室に通ってノウハウを習得し、直営店向けの教育プログラム、入門テキストを作成。結果、国内約300店舗が取り入れた。
 消費者目線を磨いてきたが、安閑としてはいられない。安価な中国メーカーとの競争が激化する中、「消費者の心をつかむ新商品をどれだけ出せるか」が勝負だという。
 新型コロナウイルス下でも「おうち時間」を楽しんでもらおうと開発チームが考えた、インクを自作できる「からっぽペン」は、文具ファンらの心をつかんだ。さらに筆ぺんづくりの技術を生かし、アイライナーをはじめとする化粧品分野に力を入れる。
 そんな中、改めて考えるのは、社の原点でもある墨の可能性。「たとえば硯で墨をすることで、精神が落ち着く。これも墨が持つ魅力。商品を通して墨の多様な価値を伝えていければ」

反田さん設立のオーケストラを支援 奈良市がふるさと納税活用

演奏を披露した後、奈良市と共同記者会見する反田恭平さん(中央)=同市


 奈良市は、ピアニストの反田恭平さんが設立した「ジャパン・ナショナル・オーケストラ(JNO)」(奈良市)の活動を支援するため、ふるさと納税制度を活用して寄付金集めに乗り出した。
 反田さんは昨年5月、若手音楽家の活躍の場を広げようとJNOを設立し、社長に就任。その後開催されたショパン国際ピアノ・コンクールで日本人として約年ぶりに2位に入賞した。
 寄付金の使い道にJNOの支援を指定できる。市は集まったお金の半分を同社に補助金として交付し、残りを市の関連事業に使う。
 同市のなら100年会館で開かれた発表会で、反田さんらJNOのメンバーが演奏を披露。反田さんは「将来的には後進の育成のため、音楽の学び舎を奈良市に建てたい。これから企画や演奏活動をしていく上で、裾野を広げられたら」と話した。

ロシアのウクライナ侵攻、約300人が抗議 近鉄奈良駅前

ロシアのウクライナ侵攻に対し抗議の声を上げる人たち=奈良市


 県内の市民団体が近鉄奈良駅前でロシアへの抗議集会を開き、約300人が参加した。それぞれ「STOP WAR」などと書かれたプラカードやウクライナの国旗にちなんだ水色と黄色の風船を掲げ、「国連憲章を守れ」「ロシアは侵略やめろ」と訴えた。
 参加した在日ウクライナ人のセルゲエヴァ・ダリーナさん(27)は、現在は日本人の会社員の夫と3歳の娘と奈良市で暮らす。ウクライナ北部のチェルニヒウの両親と以前は毎日のようにテレビ電話で話していたが、ロシア軍の侵攻が始まってから減ったという。「たまにつながる電話では『大丈夫』としか言ってくれない。とても心配」。
 両親には現地に残る覚悟だといい、「ロシア軍には早くウクライナから出て行ってほしい。早く前の生活に戻して」と訴えた。
 3人の子供たちとデモに参加した上牧町の可是実佳恵さん(46)は、イラン出身の夫と国際結婚しており「子供たちに世界に目を向け、平和について考えてもらいたい」と話した。
 主催団体の担当者は、「政治的立場や政治信条の違いを超えて、今こそ声を上げるとき」と話した。

国内外の200冊ずらり 奈良市に「絵本ホテル」

世界中からあつめた絵本が並ぶホテルで、絵本を読んで過ごす親子=奈良市


 ドアを開けると、ずらりと並べられた絵本。その数約200冊。絵を描けるホワイトボードの壁、星空のように光る天井など、子供が楽しく過ごせるよう工夫を凝らした「絵本ホテル」が、奈良市赤膚町にオープンした。
 公務員宿舎だった建物を、奈良市の設備工事会社経営の四方充さんが4年前に購入。同級生で建築士の泥谷英明さんとともに活用方法を考えていたところ、四方さんの弟の実さんが海外の絵本を販売する「チェルビアット絵本店」を手がけていたことから、絵本ホテルのアイデアを思いついたという。
 泥谷さんは「3人とも大好きな奈良に、多くの人が来てくれるきっかけになればと考えた」と話す。
 キャッチフレーズは「子どもが主役の絵本ホテル」。3DKの間取りだった一室をリノベーションし、寝室やダイニングキッチンに絵本や児童書、小説計約200冊をそろえた。絵本はイタリア語を中心に英語やフランス語などもあり、「海外のことやジェンダー、環境問題についても知ってほしい」と実さん。
 子供目線のホテルにするため、備品や内装にも工夫を凝らした。トイレには子供用の小さいドアを備え、洗面台も子供にちょうどいい低さに。電気を消すと星空のように光る天井、中心に空いた空間で絵本を読める本棚など、子供たちが喜ぶ仕掛けにあふれている。
 新型コロナウイルス下でのオープンとなったが、宿泊は1日1組限定、入室時には利用客自身が暗証番号を入力して入室するなどの仕組みで、感染対策も徹底する。
 泥谷さんは「子供たちの目線に合わせた。楽しい仕掛けや絵本を大人にも楽しんでほしい」、充さんは「絵本を通じて親子のコミュニケーションをとってほしい」と話している。
 宿泊は1室4人利用時で約2万円(人数や時期で変動あり)。日帰り利用も可能。予約や問い合わせはホームページ(https://ehonhotel.jp/)から。

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