相撲やちゃんこ、当麻寺描く 小中学生らがデザインしたマンホール蓋完成 葛城市

公募でデザインを決め、完成した6種類のマンホールの蓋=葛城市役所新庄庁舎
奈良県葛城市が市制施行20周年を記念してデザインを募集していたマンホールの蓋6種類6枚が完成し、市内に設置された。同市が発祥地ともいわれる相撲や、市内の寺院・当麻寺など小中学生らが考案した絵柄で、市は「下水道の大切さを知るきっかけにしてほしい」と呼びかけている。
葛城市は平成16年10月に新庄町と當麻町が合併して誕生。昨年の市制施行20周年に合わせて、暮らしを支える下水道事業に興味を持ってもらおうと、同7~8月にマンホールの蓋のデザインを一般の部、中学生の部、小学生の部で募集。計1238件の応募から各部門で優秀賞2作品を選び、同10月の市制施行20周年記念式典で表彰した。
優秀賞の計6作品は実際にマンホールの蓋が製作され、1月30日に6枚を市役所新庄庁舎でお披露目し、市内の近鉄新庄駅と尺土駅周辺に設置した。蓋を十円玉に見立てて20周年を表現したり、相撲をとる場面を描いたりしているほか、当麻寺の行事や塔、ちゃんこ鍋などもあり、目に入りやすいカラーになっている。

設置されるマンホールの蓋=葛城市内
市下水道課の担当者は「下水道は地下にあるので見えないが、このマンホールの蓋を見て大切さを知るきっかけにしてほしい」と話している。
「飛鳥・藤原」世界遺産シンポ 遺跡保護は地元が「守り人」に
来年の世界文化遺産登録を目指す「飛鳥・藤原の宮都」をテーマにしたシンポジウムが8日、橿原市の「かしはら万葉ホール」で開かれた。登録実現には、遺跡や景観保護へ地域の取り組みが重要な鍵を握るとされ、専門家は「地元の人たちが『守り人』になって積極的に関わってほしい」と呼びかけた。

世界遺産登録に向けて意見が交わされたシンポジウム=橿原市内
「飛鳥・藤原」については1月末、政府が国連教育科学文化機関(ユネスコ)に推薦書を提出。今年夏~秋にユネスコの諮問機関「イコモス」が現地調査を行い、来年夏ごろに世界遺産委員会で登録の可否が審議される見込み。シンポジウムは、地元の機運を高めようと県などの登録推進協議会が主催した。
基調講演では、文化庁で世界遺産の推薦や保存業務に携わった下田一太・筑波大教授が「世界遺産は登録がゴールではなく、保全への取り組みが問われる。ユネスコ側は地域がいかに深く関わっているかを注視している」と強調した。
「飛鳥・藤原」は、宮殿や寺院跡、古墳など資産で構成され、飛鳥時代に天皇を頂点とした中央集権国家が日本で初めて築かれた歴史遺産として知られる。下田氏は「イコモスの現地調査に際し、宮殿跡など地下に埋もれた遺跡の価値を正確に理解してもらえるよう日本側の『説明する力』が求められる」と話した。
橿原市世界遺産登録推進課の浜口和弘課長は小学校の出前授業を紹介し「子供たちは授業内容を親に伝え、家庭内で遺跡の大切さを話し合ってくれる」と説明した。
明日香村教育委員会文化財課の小池香津江課長は、牽牛子(けんごし)塚古墳の復元整備にあたり子供たちが墳丘を覆う板石の裏面に将来の夢を書いたり、周辺にアサガオを植えたりしている事業を紹介。「牽牛子塚という難しい名前を子供たちが覚えてくれる」と話した。
桜井市観光まちづくり課の岡本喜一課長は「飛鳥・藤原の世界遺産登録によって県中部にもインバウンド(訪日客)が来てくれる」と期待を込め、登録推進協議会の森井順之事務局長は「世界遺産登録へみんながプレーヤーになることが大切」と締めくくった。
南都銀新本店は仕事の効率化や省エネに配慮
10日に奈良市大宮町に開業した南都銀行の新本店は7階建てで高さ31メートル、延べ床面積約1万4千平方メートルで、旧本店と比べ、2千平方メートルほど広くなった。

ABWでの執務が行われている経営企画部=南都銀行本店
1、2階は顧客業務を担う本店営業部で、9つのカウンターを1階に設けて対面サービスを行うほか、プライバシーに配慮した計5つのブースも配置した。3階は会議・応接室や、社屋建設に伴い出土した遺物などを展示する「南都ギャラリー」を設置した。
4階以上は融資審査や経営企画、市場運用、コンプライアンス関連などの本部機能を配置。南都マネジメントサービス、南都コンサルティングなどのグループ会社も集約し、効率の良いグループ経営を目指す。
働き方改革にも配慮し、一部の部署ではABW(アクティビティ・ベースド・ワーキング)を採用。フリーアドレスで席を自由に選択できるほか、アイデア出しや企画検討の際に席の配置を変えることができ、集中した会議や相談のためのスペースも用意した。
屋外の気温の影響を受けにくい窓を採用するなどして省エネを目指し、同等の設備仕様の建物と比べて年間に消費するエネルギーを半分以上削減した建物に与えられる「ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)Ready」の認証を取得。屋上には太陽光発電設備を備えている。
夏の参院選、維新が平氏を擁立 4人目の立候補表明
日本維新の会は10日、夏の参院選奈良選挙区(改選数1)に、新人で奈良市在住の医師、平将生氏(48)を擁立すると発表した。平氏は当初、比例代表での出馬を予定していた。県庁で記者会見した平氏は「医療制度を中心とした社会制度の改革を訴えたい」と抱負を述べた。
平氏は大阪大医学部卒。大阪大医学部付属病院心臓血管外科医員、同病院未来医療センター副センター長などを歴任し、昨年12月に退職した。
維新は参院選の改選数1の1人区について、野党が候補者を一本化する「予備選」の導入を他党に呼びかけている。会見に同席した維新の岩谷良平幹事長は「現状、擁立作業を止める形での提案はしていない。各党が候補者を立て合い、最後は予備選で決定することを求めており、維新が奈良で候補者を擁立することに矛盾はない」と説明。「予備選が実施され、維新が負けた場合は(平氏に)降りてもらうことになる」とした。
同選挙区ではほかに、自民党現職の堀井巌氏(59)と、国民民主党の杉本葵氏(33)、参政党の黒川洋司氏(53)の新人2人が立候補を表明している。
王寺町長選、現職平井氏が4選
任期満了に伴う王寺町長選が9日、投開票され、無所属現職の平井康之氏(72)が、無所属新人の元県議、清水勉氏(73)=維新推薦=を破り、4選を果たした。当日有権者数は1万9279人、投票率は49・78%(過去2回無投票、平成25年は58・59%)だった。
25年以来となる12年ぶりの選挙戦で、平井町政の継続か否かが争点となった。支持者が集まる中、平井氏は万歳し、来年町制施行100周年を迎えることにからみ、「これからの100年、これからのまちづくりが大事。それのリーダーを選ぶ選挙だった。ぜひとも皆さんの大きな期待に応えさせていただく」とあいさつした。
南都銀行 新本店ビル開業 橋本頭取「これまで以上のサービス努める」

テープカットを行う橋本隆史頭取(左から4人目)ら=奈良市大宮町
南都銀行の新本店ビル(奈良市大宮町)が10日開業し、橋本隆史頭取や山下真知事、奈良市の仲川げん市長らがテープカットを行った。
旧本店(同市橋本町)は大正15年4月に竣工し、国の登録有形文化財に指定されている。創業から2回の増築を重ねて利用されてきたが、顧客サービスの向上やIT技術の導入による働き方改革などを目指し、移転することになった。
この日は1階ロビーで記念式典が行われ、橋本頭取が「移転は長年の課題であり、感無量だ。これまで以上のサービスに努めたい」とあいさつ。来賓の山下知事は「県内は中小企業が多く、原材料高騰や人手不足で経営環境が厳しい事業者が多い。日本の好調な経済の恩恵を県内に取り込み、既存企業の発展に取り組んでもらいたい」と述べた。
続いてテープカットが行われ、出席者は新しい門出を祝った。
国内で2例しかない「百人一首絵馬」公開 橿原市博物館 3月2日まで

百人一首の歌人と歌が描かれた絵馬=橿原市博物館
「百人一首」のすべての歌人と歌が描かれた江戸時代末の「百人一首絵馬」が、「歴史に憩う橿原市博物館」(同市川西町)で公開されている。同館によると、100人の歌人がそろう絵馬は国内で2例しか残っていないという。持統天皇や柿本人麻呂などが色鮮やかに描かれ、同館は「100人の歌人を見比べながら、人となりにも思いをはせてほしい」としている。3月2日まで。

絵馬に描かれた持統天皇(左)と天智天皇
絵馬はかつて同市見瀬町の牟佐坐(むさにます)神社の拝殿に掲げられ、計14枚の板(最大縦センチ、横182センチ)に描かれている。絵馬の墨書から、南岳(なんがく)という絵師の作で、弘化(こうか)3(1846)年に氏子らが奉納したとされる。
劣化が進んでいたため平成17年に市に寄贈され、20年から3年かけて修復が行われ27年に初公開。今回、同館開館10周年に合わせて9年ぶりの展示となった。
絵馬は、歌人の衣装は明確に残っているものの、ほぼすべての顔が消えている。同館によると、意図的に消された痕跡があるが、いつ誰がなぜ消したのかは不明という。
百人一首のすべての歌人と歌がそろうのは、国内では他に兵庫県宍粟(しそう)市の御形(みかた)神社のみとされ、牟佐坐神社の絵馬は橿原市指定文化財となっている。
今回の展示に合わせ、会場では百人一首かるたで遊ぶコーナーや、お気に入りの歌を選ぶ「推しの一首」の人気投票も実施。絵馬のしおりがプレゼントされる。杉山真由美主査は「絵馬は、遠目で観察すると歌人が浮かび上がるように見えるものもある。拝殿に掲げるため視覚的効果を狙った可能性もあり、楽しみながら観察してもらえれば」と話している。
絵馬は前期(2月1~16日)と後期(18日~3月2日)に分けて展示。月曜休館で、月曜が祝日の場合は翌平日。大人300円、高校・大学生200円、小中学生100円。問い合わせは同館(0744・27・9681)。
下水道点検、陥没恐れ確認 県内2カ所立ち入り禁止
県は7日、埼玉県八潮市の道路陥没事故を受けて国土交通省が要請していた下水道管の緊急点検で、下水道管の上部の地中39カ所に空洞の疑いがあると確認し、うち2カ所で路面陥没が発生する可能性が高いと発表した。県は陥没の恐れがある2カ所について周辺の立ち入りを一時禁止。詳細な調査で、1カ所は空洞がないと確認した。残り1カ所は、確認されれば補修する。
路面陥没の恐れがある場所は、同県大和郡山市内の市道と県道。地表から1・5メートル以内の浅い位置で、陥没する可能性が高いと判断したが、市道は空洞が確認できなかった。残りのカ所も1・5メートル以内にはあるものの、状況から陥没の可能性は低いとみられる。
県によると、点検対象となった下水道管は総延長約15キロ。探査車を使い、下水道管上の道路などをレーダーや目視で地上から調べた。また地中に入って目視での調査も実施。下水道管自体には、陥没などの恐れのある異常は見つからなかった。
埼玉の陥没事故受け、奈良市が12~13日に下水道管緊急点検
埼玉県八潮市で県道が陥没しトラックが転落した事故を受け、奈良市は6日、独自の下水道管の緊急点検を12、13の両日に実施すると発表した。市内に国土交通省の点検指示の対象となる下水道管はないが、大規模な陥没事故の恐れがある内径2メートル以上の管を調べる。
国交省の指示の対象は内径2メートル以上で、晴天時に1日30万立方メートル以上の下水を処理できる大規模処理場に接続している下水道管。市によると処理量の条件に該当する管はないが、大口径のものを対象に実施するという。
点検対象は、佐保分水幹線(法華寺町~法連町、内径2・6メートル)▽大宮分水幹線(三条添川町~芝辻町、同2・4メートル)▽高畑分水幹線(西木辻町~東紀寺町、同2・4メートル)。マンホール内に作業員が入り、目視で土砂の堆積や異常の有無を確認する。
「すばらしい街に復興させたい」ウクライナの市長、橿原市長とオンライン会談
ロシアの侵攻を受けるウクライナ北東部のトロスティアネッツ市のユーリー・ボヴァ市長と、同市に小型発電機を送った橿原市の亀田忠彦市長が5日夕、オンライン会談を行った。現地は今もロシアのミサイルやドローン攻撃を受けており、ボヴァ氏は「市民が一つになって苦難を乗り越え、侵攻前よりすばらしい街に復興させたい」と決意を語った。

ウクライナの市長らと行われたオンライン会談=橿原市役所
橿原市は東京五輪・パラリンピックでウクライナのホストタウンになった縁から同国との交流が始まり、避難民の受け入れなどを行っている。昨年12月には、在日ウクライナ大使館の要請で、ロシア国境に近いトロスティアネッツ市に小型発電機11台を送ったところ、同市側から感謝の意味を込めて会談の申し入れがあった。
同市はロシア国境から45キロしか離れておらず、2022年2月24日の侵攻初日からロシア軍戦車が100台以上市内に入り、建物などを攻撃。多くの市民が犠牲になったという。
オンライン会談は、両市の幹部らがモニター画面を通じて約1時間半にわたって行い、砲撃された市内の様子が映し出された。ボヴァ氏は「森が多くて美しい川が流れていた街が、ロシア侵攻によって一変した」と説明した。
一方、ゼレンスキー大統領がトロスティアネッツ市を訪れて、復興プロジェクトの重点地区になったと紹介し、「海外都市からの支援はとても心強い。復興へ今後も協力をお願いしたい」と語った。橿原市からの小型発電機は、幼稚園など子供たちの施設で活用するという。
亀田氏は「想像を超える厳しい状況を聞いて心が痛む。これを機にさらに交流を深めたい」と話した。
南都銀 次期頭取の石田氏「県発展の核となる銀行目指す」

握手を交わす石田諭副頭取(右)と橋本隆史頭取=奈良市の南都銀行本店
4月1日付で南都銀行の次期頭取昇格が決まった現副頭取の石田諭(さとし)氏(50)は今月4日の記者会見で、「大役を担うことになり身が引き締まる思いだ。南都銀と地域の可能性を感じており、県の発展の核となる銀行を目指したい」と語った。
石田氏は第一勧業銀行(現みずほ銀行)を振り出しに、企業再生を手掛ける政府関与の特殊会社・産業再生機構、金融庁などを経て令和元年に南都銀に入行した異色の経歴の持ち主だ。南都銀では外部出身の頭取人事は初めてで、全国の地銀では現職で最年少の頭取となる。
会見で、石田氏は「健全な自己収益率の高い経営、顧客に信頼される人材の育成の2つが重要だ。次の中期経営計画で具体的に示したい」などと語り、奈良の経済について「観光のポテンシャルが圧倒的に高い」と述べた。
また、会長に就任する現頭取の橋本隆史氏(70)は「昨年6月に創立90周年を迎え、次の100周年に向けた成長には新陳代謝が必要だと考えた。改革の継続とさらなる発展の能力と胆力があると確信している」と抜擢の理由を語った。
大和郡山市長選・市議選、6月22日投開票
大和郡山市選挙管理委員会は5日、任期満了に伴う市長選と議員死去に伴う市議補選(欠員1)を6月15日告示、同22日投開票の日程で行うと発表した。立候補予定者説明会は4月9日午後2時から、同市役所3階305会議室で行われる。
玄奘三蔵たたえ平和祈願 薬師寺で法要、仏画も公開

玄奘三蔵をしのび法要を営む僧侶ら=奈良市の薬師寺
中国・唐代の僧、玄奘三蔵(げんじょうさんぞう)の遺徳をたたえる法要「玄奘会平和祈願祭」が祥月命日の5日、法相宗大本山・薬師寺玄奘三蔵院伽藍(がらん)で営まれた。
玄奘三蔵はインドに旅して貴重な経典などを持ち帰り、それらをもとに法相宗が開かれた。薬師寺では月命日の5日を縁日として玄奘三蔵会を営んでいるが、今年は祥月命日に遺徳をしのぶとともに世界平和を祈願することにした。
法要では、加藤朝胤(ちょういん)管主が平和祈願の表白を読み上げ、僧侶たちが大般若経の転読などを行った。その後、声楽家の荒井敦子さんが率いる「まつぼっくりファミリー合唱団」が、「白鳳伽藍のうたごえ」「ルンビニーの風」などの歌を奉納し、高らかな歌声が響きわたった。
またこの日は境内のお写経道場で、玄奘三蔵と守護する護法神を描いた仏画「玄奘三蔵十六善神像」(南北朝時代)が公開され、写経に訪れた人らが拝観していた。
そうめん相場3年ぶり「高値」 大神神社でト定祭(ぼくじょうさい)

拝殿前で披露された三輪素麺掛唄=桜井市の大神神社
三輪そうめん発祥の地として知られる桜井市三輪の大神神社で5日、今年のそうめんの相場を占う「卜定祭(ぼくじょうさい)」が行われ、銘柄「誉(ほまれ)」(18キロ)の卸値(参考価格)が3年ぶりの「高値」(1万2千円)となった。
三輪そうめんは、奈良時代に飢饉(ききん)の際の代用食として、三輪山の清流を利用して地元の小麦で作られたのが始まりとされる。大神神社はそうめんづくりの「守り神」として信仰されている。
この日は、県三輪素麺(そうめん)工業協同組合と県三輪素麺販売協議会の関係者らが出席。業界の繁栄を祈る祝詞(のりと)が奏上され、神職が「高値」「中値」「安値」の中から占う「卜定の儀」が行われ、「高値」と決まった。拝殿前では、素麺づくりを振り付けした三輪素麺掛唄や三輪そうめん音頭が保存会によって披露された。
三輪素麺工業協同組合の小西幸夫理事長は「3年ぶりの高値となり、組合員も明るい雰囲気でさらに品質向上に励みたい」と話した。
南都銀、新頭取に石田氏 地銀頭取では最年少
南都銀行は4日、石田諭(さとし)副頭取(50)が頭取に昇格し、橋本隆史頭取(70)が代表権のある会長に就く人事を発表した。4月1日付。現職の地銀の頭取としては最年少という。
石田氏は慶応大卒。第一勧業銀行、金融庁などを経て令和元年から南都銀副頭取。
神楽殿焼失を教訓に 橿原神宮で消防訓練

外拝殿の前で一斉放水が行われた消防訓練=橿原市
橿原神宮(橿原市久米町)の国重要文化財だった神楽殿が平成5年2月4日に失火で全焼したことを教訓に、同神宮と橿原消防署などの合同消防訓練が4日、境内で行われた。火災から30年以上経過し、当時を知る職員は少なくなったといい、参加者らは訓練を通じて防火へ気を引き締めていた。 訓練は、外拝殿から出火したとの想定で行われ、職員や消防署員ら約80が参加。巫女(みこ)や職員たちが消火器や放水銃で初期消火の訓練をし、消防車から一斉放水が行われた。
平成5年の火災では、境内で燃やした枯れ枝の火の粉が神楽殿の檜皮(ひわだ)葺きの屋根に飛び火して全焼したという。焼失前の神楽殿は、江戸時代末の安政2(1855)年に京都御所に建てられ、明治年の橿原神宮創建に合わせて明治天皇の意向で移築されていた。
焼失した神楽殿は平成8年に再建され、神楽殿や拝殿の周囲に放水銃を設置するなど防火対策を強化した。当時の火災を知る上田宗弘権宮司は「神宮にとって2月4日は忘れてはいけない日。訓練を機に防火意識を高め、いざというときにも適切に行動できるよう努めたい」と話した。
自民党県連が収支報告書訂正
自民党県連は4日、令和2、3年の政治資金収支報告書について、それぞれ党本部からの交付金10万円の記載漏れが見つかり、県選挙管理委員会に訂正を届けたと発表した。報告書を作成する際の転記ミスとしている。
同日、県庁で記者会見した県連会長の堀井巌参院議員は「政治資金収支報告書に正しい記載をし、有権者に見てもらうことが政治資金規正法の趣旨だ。ミスがないよう県連、本部の双方で努力していきたい」と陳謝した。
同席した県連幹事長の井岡正徳県議によると、例年県選管と党本部に報告書を提出し、食い違いがあった場合は本部から訂正の指示が来るが、令和2、3年分は指示がなかったという。
自民党県連会長に堀井氏
堀井巌参院議員は4日の記者会見で、2月1日付で自民党県連会長に就任したと説明した。令和5年9月から、高市早苗衆院議員の会長辞任に伴い会長代行として代理を務めていた。今年1月下旬、県選出の国会議員で話し合って決めたという。
堀井氏は今夏の参院選奈良選挙区への出馬の意向を示し、「透明性を心掛け、県民の信頼と負託に応えたい。政権与党として県民の生活を支えたい」と語った。
現在2期目。同選挙区には、国民民主党の杉本葵氏、参政党の黒川洋司氏の新人2人が出馬を表明している。
「タグラグビー」トライに喜び! 奈良西ライオンズ杯大会に小学生たち
子供たちのラグビーの祭典「奈良西ライオンズカップ・ミニラグビー大会」が2日、奈良市のロートフィールド奈良で開かれた。雨天のためミニラグビーのトーナメント戦は中止され、接触の少ない「タグラグビー」の大会が行われた。

タグラグビーを楽しむ子供たち=奈良市
ラグビーを通じ青少年の健全育成を目指そうと、奈良西ライオンズクラブが毎年開催しており13回目。今回は県ラグビーフットボール協会加盟のクラブチーム・小学校から計16チーム、約150人が参加した。
タグラグビーは、腰につけたタグを取り合い、タックルやスクラムなど激しい身体接触が少ないため安全で、子供や女性も楽しめる競技として注目される。
この日は16チームが4組に分かれ予選リーグ、決勝トーナメント戦を実施。小学3年から6年の男女が参加し、トライを決めるたびにメンバー同士で喜びを分かち合っていた。
優勝は、高学年の部が済美あんこチーム、中学年の部が飛鳥Bチーム。
下水道管を緊急点検 県、埼玉の陥没事故受け
埼玉県八潮市で県道が陥没しトラックが転落した事で、国土交通省が奈良県を含む7都府県に下水道管の点検を要請したことを受け、県は緊急点検を始めた。
県下水道マネジメント課によると、調査対象の下水道管は大和郡山市の県浄化センターに接続する同市や奈良市などの延長約15キロで、口径2メートル以上。マンホールから入って土砂の堆積や管路の状況を目視で確認する点検を2日から始めた。また、地表面から探査車などにより空洞がないかを確認する調査を3日から開始した。
点検結果は7日までに国交省に報告する予定。
近鉄郡山駅前商業施設の再整備 運営の日本アシストが撤退
大和郡山市は3日、近鉄郡山駅前の商業施設「アスモ大和郡山」の再整備事業から、同施設の運営を手がける「日本アシスト」(大阪市)が撤退することを発表した。
市は令和8年度にアスモを解体し、公共駐車場と店舗などを備えた複合施設に建て替える計画で、5年10月に同社と計画に向けた基本協定を締結。しかし同社は、原材料価格や労務単価の高騰に歯止めがかからない状況を鑑み、「事業性を確保できない」と判断して、1月15日に市に撤退の申し入れをしたという。
建物を解体した後の用地は市が取得するという協定締結時の条件は維持したまま、市と同社は6年度中に協定を解約する予定。市は今後、事業計画は変更せず、再整備後に運営を担う事業者を公募し、10年中のオープンを目指すという。
上田清市長は「撤退の申し入れは誠に残念。今後新事業の実現に尽力し、市民の期待に応えたい」とコメントしている。
【万博】県内企業、知事に試作品披露 思い込めた段ボール製展示台

段ボール製の展示台を山下真知事に披露する高木包装の高木美香社長(左)=県庁
4月に開幕する大阪・関西万博のパビリオンで県内の企業が開発した段ボール製の展示台が使われることになり、試作品が山下真知事に披露された。
展示台を開発したのは、段ボールケースを製造販売する「高木包装」(葛城市)や一般社団法人「サスティナブルジェネレーション」(広陵町)など。日本国際博覧会協会による公募で選ばれた。
展示台は幅1・3メートル、奥行き1・1メートル、高さ1・7メートルで、90数個のパーツで製作。総重量は25キロで、キロのものまで支えられる。持続可能性を追求し、素材を生かしたシンプルなデザイン。万博では14台提供され、各企業が展示に使うという。
高木美香社長は「段ボールに付加価値を付け、未来につながるよう思いを込めた。この台で展示した企業がより輝いてほしい」と話した。
金剛力士像 すごみ顔パック 化粧品「マックス」が奈良ご当地コスメ
化粧品メーカー、マックス(大阪府八尾市)は3日から、奈良の特産品を使ったご当地コスメとして、「やまと cosmetic 米発酵液配合 美容マスク すごみ顔ver」を販売する。男性でも使用しやすいデザインで、需要が高まっているメンズ美容とバレンタインギフトの商戦に参戦する。

装着すれば、金剛力士像のようなたくましい顔になれる(マックス提供)
同社は橿原市の事業所で製品の多くを製造していることから、県の支援を受けて近畿大と産学連携で、県の特産品を使った石鹼や美容液、ハンドクリームなどを開発してきた。
美容マスクは「仏顔ver」や「つつまし顔ver」に続いて、今回の「すごみ顔ver」が第4弾に当たる。金剛力士像をイメージしたデザインで、たくましい顔になれるのが特徴。県産の柿の葉から抽出した柿の葉エキスや日本酒「大峰山」(米発酵液)を配合している。
同社広報室の品川雅司さんは「(美容パックは)普段化粧をしない男性への贈り物として選ばれることが多いため、より力強くインパクトのあるデザインを採用しました」と話す。
県内の土産店やホテル売店などで販売。550円。また、「すごみ顔ver」「仏顔ver」「つつまし顔ver」の3種が入った限定100個のギフトセット(1870円)は3日から、通販サイト「楽天市場」(https://item.rakuten.co.jp/soapmax/masukugift-3/)で販売する。
県K-POP事業費、2億7千万円→3千万円圧縮案「一流アーティスト無理な可能性」
県が10月に予定しているK―POPアーティストのコンサートなどを盛り込んだ韓国・忠清南道との交流事業について、山下真知事は31日の定例記者会見で、コンサート会場を屋内に変更する前提で、約2億7千万円としていた事業費を3千万円規模に圧縮する案を検討していると明らかにした。
事業費が高すぎるとの県議会の意見を踏まえたもので、山下氏は「2月中に忠清南道の知事と会談し、決定したい」と述べ、忠清南道側には「(事業費が)1億円を切る場合がある」と伝えたという。
県は当初、奈良公園(奈良市)で無料コンサートなどを開催する予定で、9千人規模の来客を見込んでいた。山下氏は、屋内開催に変更した場合は舞台設備やレーザーなどが不要になるため大幅なコストカットが可能になる一方で観客数が1500人程度になると説明。「この観客数の場合、忠清南道側が一流のアーティストの派遣は無理と判断する可能性がある」と話した。
このほか山下氏は、奈良公園での開催に向けクラウドファンディングで資金を調達する案もあると説明した。
奈良市、サマルカンドとの交流展、自力調達で寄付金1億円達成
奈良市がふるさと納税型クラウドファンディング(CF)などによる資金調達を図っている「(仮称)奈良・サマルカンド特別交流展」事業について、市は1月30日の市議会観光文教委員会で、CFでの寄付が4千万円を超え、さらに企業協賛で6千万円の調達が見込めると明らかにした。
市は総事業費を4億円と見込むが、市税投入を行わない方針も示しており、うち寄付による調達の目標額1億円を達成したことになる。
市とウズベキスタン・サマルカンド市は、シルクロードの終着点と中継地の縁で令和4年に姉妹都市提携を締結。提携5周年にあたる9年に、奈良国立博物館を会場にウズベキスタンの国宝級の美術品を集めた特別交流展を計画している。
市は当初予算案に関連経費4500万円を計上したが、市議会は説明不足や事業規模が大きすぎるなどとして、全額削除。市は自力調達へと方針を変更し、昨年12月3日からCFを募ったところ、今年1月29日時点で約1900件、金額で約4049万円の寄付が集まったという。このほか企業に協賛を求めており、この日の委員会で、17社から6千万円の提供の内諾を得ていると説明した。
「人生の転機で近づかれた」拉致問題の実態伝える、荒木和博氏が講演 奈良「正論」懇話会

「知られていない拉致問題のリアル」と題し講演する特定失踪者問題調査会の荒木和博代表
奈良「正論」懇話会の第94回講演会が30日、奈良市の奈良ホテルで開かれ、特定失踪者問題調査会代表の荒木和博氏が「知られていない拉致問題のリアル」と題して講演した。
北朝鮮による拉致の可能性が排除できない特定失踪者について調査してきた荒木氏は、「日本海側の海岸で起きた」という拉致の一般的な認識に対し、それ以外の場所でも拉致が疑われる事例が多数発生していると説明。「昭和20年代から始まったのでは。そして最近まで起きていたと考えられる。人生の転機で近づかれたケースが少なくない」と話した。
さらに荒木氏は「拉致被害者をどのように戻すか。米国や中国などの動きでどうなるか分からないとすれば、どうするべきか」と問いかけ、拉致問題について情報発信していく重要性を訴えた。
県防災拠点の構想最終案 太陽光発電 建物屋根に 南部、ヘリ発着場を先行整備
県の防災拠点について有識者らが議論する検討部会で、30日に開かれた第6回会合。この日まとめた「県災害応急対策基本構想案」では、五條市の県有地に設ける南部中核拠点には非常用電源として、当初山下真知事が唱えた大規模太陽光発電所(メガソーラー)より規模を縮小した太陽光発電施設を建物屋根に設置する。また、南部中核拠点の整備に関する基本計画の中間報告案も示され、令和7年度にヘリコプター発着場などを先行整備するとしている。
基本構想は、南海トラフ巨大地震や奈良盆地東縁断層帯地震などの発生時、全国からの応援部隊や支援物資を迅速に受け入れ、被災地に展開することが目的。昨年の前回会合で素案が示され、公募した意見を反映し最終案をまとめた。
構想案では、北部中核拠点として橿原市の県立橿原公苑など3施設を活用する。一方、五條市に設ける南部中核拠点は県内被災地だけでなく紀伊半島沿岸部への支援も想定している。災害時の非常用電源として建物屋根に太陽光発電施設を設置することにし、今後導入方法などを決める。
また、中間報告案によると、南部中核拠点の計画地は五條市黒駒町の約64ヘクタールで、中心となる「コアゾーン」と応援部隊の受け入れで活用する「支援ゾーン」で構成。このうち約1・2ヘクタールを7年度に先行整備し、ヘリコプター発着場や活動拠点となるベースキャンプ、駐車場を設ける。
会合後、山下氏は「北部と南部に中核拠点を設けて連携しつつ、県全体で防災力を高めることが決まった。南部中核拠点ではしっかりと先行整備をしたい」と話した。
県は構想案を県議会2月定例会ではかるほか、南部中核拠点の先行整備の関連費用を7年度の一般会計当初予算案に盛り込む。
県、メガソーラー断念 知事表明 地元反発で規模大幅縮小
県は30日、山下真知事が表明した防災拠点での大規模太陽光発電所(メガソーラー)の設置を断念した。有識者でつくる会合で同日、太陽光パネルの規模を大幅に縮小して整備する内容を盛り込んだ基本構想案をまとめた。整備に反対する地元の五條市の同意を得られないと判断した。
当初は計約25万平方メートルの太陽光パネルを整備する想定だったが、基本構想案では、計約2100平方メートル規模に縮小する。太陽光発電は防災拠点の非常用電源として整備するが、県の試算で、規模を縮小しても電力を確保できるとした。
山下知事は会合後、記者団に「これまで計画した大規模な太陽光発電所は地元の同意を得る見通しが立っていない。事実上の断念だ」と話した。
日本維新の会公認で当選した山下知事は就任後、荒井正吾前知事が打ち出した2千㍍級の滑走路を備えた防災拠点整備計画を撤回した。昨年1月、メガソーラー整備を含む新案を表明したが、地元は方針転換に反発。同年3月、県議会の自民会派が関連費用を削減する令和6年度当初予算修正案を議会に提出し、可決されていた。
議決せずパソコンなど購入 大和郡山市職員5人処分
大和郡山市は30日、市議会の議決を経ずに市庁舎で使用するノートパソコンやゴミ回収車を購入したとして、当時関わっていた部長級職員1人、次長級職員2人、課長級職員1人、課長補佐級職員1人の計5人を戒告の懲戒処分にしたほか、管理監督責任を問い市長と副市長を減給10分の1(1カ月)とした。
市によると、職員らは令和5年12月にゴミ回収車2台分を議会の議決を経ずに2170万円で購入したほか、元年7月には庁舎で使うノートパソコン162台やデスクトップパソコン83台などを計4190万円で購入したという。
市は30日、議会運営委員会に報告。再発防止策として複数の職員による確認を行うほか、審査会を立ち上げるなどして対策を講じるという。上田清市長は「こうした事態を招いてしまったことについて深くおわびするとともに、職員の意識強化を図り、信頼回復に努めます」としている。
奈良市クリーンセンター策定委 市側が候補地4カ所提示
奈良市が進める新ごみ処理施設「クリーンセンター」の候補地を選定する「市クリーンセンター建設計画策定委員会」が28日、市役所で開かれた。市側は候補地として七条地区を含む4カ所を提示し、委員の意見で3カ所程度の追加を検討することになった。また過去の策定委での評価方法を踏まえ、点数付けで可視化して総合評価を行うことも決めた。
この日、市側が示したのは大和田町=52・4ヘクタール▽七条町=11・3ヘクタール▽北之庄町=28・8ヘクタール▽今市町・池田町=25・4ヘクタール-の4カ所。平成18年に行った選定作業をベースに、10ヘクタール程度の空き地であることや学校施設から300メートル以上離れているなどの条件に基づいて抽出した。また、ごみの収集運搬コストに関する選定条件を柔軟にするよう委員から提案があり、さらに3カ所程度の追加を検討することになった。
候補地の評価方法も過去の審議にならい、住宅地との近接状況や経済性などを採点し、総合評価を点数で示すことも確認。災害リスク、景観など過去に入っていなかった評価項目を追加する方針を示した。
この日の審議後、中川幾郎委員長(帝塚山大名誉教授)は「委員の意見も踏まえ、候補地を1カ所にせず、複数に点数を付けて示す可能性もある」と述べた。


































