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コロナ感染者、100人超えの最多 「マスクなしの会話さけて」呼びかけ

県と奈良市は21日、新型コロナウイルス感染者が112人となったと発表した。1日当たりの感染者発表数としては今月9日の96人を上回り過去最多で、100人超えは初めて。県は関西で猛威をふるう変異株への危機感をあらわにし、「マスクなしで対面して話すだけで感染すると認識し

会見する鶴田真也局長

てほしい」と呼びかけている。
 県によると、21日時点の重症病床の使用率は66%、病床使用率は71%、宿泊療養施設も75%と逼迫した状態が続く。入院や宿泊療養施設に入所待ちの自宅待機・療養者は同日時点で456人に上った。
 この日、緊急会見した県医療政策局の鶴田真也局長は「県民の一人一人がうつらない、うつさない活動、行動を徹底していただきたいというのが切なる願い」と強く訴えた。
 県は今月中に約170室の宿泊療養施設を追加で確保するが、感染急増のペースにどこまで追いつけるかは不透明だ。
 荒井正吾知事はこの日の定例会見で「自宅にいる人への看護体制を強化したい」と話し、健康状態の観察や血液中の酸素量のチェックなどで重症化を防ぐとした。
 県は昨年10月以降の「第3波」では大半が陽性判明後2日以内に入院・入所できていたことから「自宅療養者」という定義を設けてこなかったが、荒井知事は「3日以上、自宅待機している人を『自宅療養者』と新たに定義づける」と説明。一方で「自宅療養を積極的に認めるわけではない。いずれは入院、入所してもらう」とも強調した。
 大阪府の政府への緊急事態宣言の要請については、「感染を抑えるために適切な判断をされたと思う」と評価。ただ、県の「蔓延防止等重点措置」の適用要請には、改めて否定的な考えを示した。
 県は来週前半にも新型コロナ対策本部会議を開催し、早期収束を目標にした「緊急対処方針」を策定する。飲食など余暇活動を目的に大阪へ行くのを控えることや、家庭内感染の防止などの内容を盛り込む。確定した方針は市町村と協力し、県内全戸に配布する方向で、今後調整を進めるという。
 荒井知事は「緊急対処方針ではゴールデンウイーク(GW)の過ごし方が一つの柱。GWは、感染を抑えるための大きな手段だ」と主張。「外出しても人と対面するリスクを避けてほしい。大阪へ行く機会が減れば、県内の感染者も減ると期待している」と話している。

奈良市「緊急警戒警報」発令

新型コロナウイルスの急拡大を受け奈良市は20日、独自の「緊急警戒警報」を発令した。独自警報の発令は生駒市、天理市に次いで県内3市目。仲川げん市長は「近隣市が面的に警戒を促し雰囲気を引き締めたい」と話した。5月5日まで。
 仲川市長はこの日行われた新型コロナ対策会議後の会見で、「緊急事態宣言はまだ必要ではないが、蔓延防止等重点措置については一刻も早く講じるべきだ」と述べた。
 市は発令に伴う措置としてクラスター(感染者集団)防止のため、福祉施設入所者の家族との面会自粛を要請。また、市内の飲食店を市職員が巡回して、感染対策を実施している店舗には認証を与える取り組みも始める。
 このほか、食事中を含めマスクなしの会話は避けるほか、感染対策が実施されていない飲食店を利用しないよう呼びかけている。

天理、生駒市が独自警報

 新型コロナウイルスの感染急拡大を受け、天理市と生駒市はそれぞれ独自の警戒警報を19日から発令した。市民に対し、マスクを外した会話を控えるなど飛沫対策を徹底するよう呼びかけている。期間は最大11連休とされるゴールデンウイーク(GW)が終了する5月9日まで。
 県内では9日に新規感染者が過去最多の96人と判明して以降、主に80~90人台の高止まりで推移。医療体制も逼迫している。
 生駒市では4月に入ってから1週間の人口10万人当たりの感染者数が最大80人まで上昇。天理市では同最大100人を超え、現在でも60人台となっているという。県全体の数字(約40人)も国が示すステージ4(爆発的感染拡大)の「25人以上」を上回っており、深刻な状況だ。
 陽性判明後、自宅で待機する人も増加し、両市は感染防止のため新たな措置をとる必要があると警報発令を決めた。いずれも小中学校の部活動の練習試合や宿泊を伴う活動を停止。飲食店にはアクリル板や二酸化炭素濃度センサーを設置するといった換気を徹底するよう求めている。
 また、生駒市は大阪への往来だけでなく、県内も含めた不要不急の外出自粛を呼びかけている。
 天理市は「自宅や寮での食事を通じて感染が広がる事例が多発している。マスクを外した食事中は会話を控えてほしい」としている。

「書」をテーマにリニューアル 奈良・猿沢池のホテル

猿沢池のほとりで各地から訪れる修学旅行生を迎えてきた奈良市樽井町の「天平ホテル」が、「書」をテーマにした大人の宿にリニューアルされ、「ホテル天平ならまち」として今月開業した。
 僧侶や書家が壁に揮毫した作品がすべての客室で鑑賞でき、ギャラリーも併設。奈良の歴史を感じながらゆったりと過ごせるコンセプトとなっている。
 奈良の「書」は平城京の時代から1300年の歴史があり、興福寺を中心とする旧市街地には、奈良墨や奈良筆の伝統が脈々と息づいている。
 44の客室には、興福寺や唐招提寺など南都の僧侶、奈良ゆかりの書家や落語家ら計27人が揮毫した作品が豪快に描かれ、部屋ごとに違った世界観に浸ることができる。
 ホテルは東に猿沢池や興福寺五重塔、南に町家が連なるならまちが見渡せる絶好のロケーション。客室にテレビはなく、ホテルをデザインした建築家の橋口新一郎さん(48)は「ゆっくりと、1300年の歴史を感じてほしい」と話す。
 ホテル天平ならまちは、地上4階、地下1階。宿泊料金は1室1万7600円(2人利用)から。問い合わせは同ホテル(0742・20・1477)。

クラスター発生の県庁 不要不急の来庁を自粛呼びかけ

 新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、感染対策の中枢を担う県庁でクラスター(感染者集団)が発生した。職場での日常業務を通じ、感染が広がったとみられ、15日までに計32人の感染が確認された。県は県民に不要不急の来庁を自粛するよう呼びかけ、屋上への立ち入りも禁止に。日頃からマスク着用や換気など対策を行っていたというが、さらなる対策強化に乗り出している。
 感染が広がったのは、県の本庁舎3階にある県長寿・福祉人材確保対策課。同課に所属する職員は11人で、3月29日に同課の40代職員の感染を確認。同30、31日に同課のほかの職員にもPCR検査を実施したところ、6人の陽性が判明、クラスターと認定された。
 3階はコロナ対策の中枢を担う医療系の担当課が多くある。クラスター発生を受け、県は3階で勤務する職員計389人のPCR検査の実施や、消毒作業など対応に追われた。
 これまで職場での感染防止のため、検温や消毒、少人数の会議、換気徹底などを呼びかけてきたが、県人事課の中野泰寿課長は2日の会見で、「現実に(クラスターが)出たということは、何らか不十分だったのだろうという認識は持っている」と述べた。
 なぜクラスターが発生したのか。県はフロアのトイレや電話、ドアノブなど備品の共用、自席でマスクを外して食事をしていたことなどを推定要因として挙げる。同課では席が向かい合うように配置されているといい、県は改めて手指の消毒徹底を呼びかけるほか、飛沫防止のアクリル板の設置を進めている。
 感染防止をさらに徹底するため、3階への不要不急の立ち入り自粛を呼びかけるほか、各階のエレベーターホールなど計15カ所に消毒液を追加で配置。エレベーターの定員は5人までとした。担当者は「時差出勤やテレワークも活用し、(職員同士の)接触の機会を減らすよう努めていく」と話している。

奈良市で接種券郵送始まる 75歳以上の高齢者対象

 奈良市は14日、75歳以上の後期高齢者を対象に新型コロナウイルスのワクチン接種券約3万通を市保健所から発送した。15日にも追加で約3万2千通を発送予定。一般の後期高齢者への接種は5月10日ごろから始まる予定となっている。
 同市では、今月12日から高齢者施設の入所者と従事者らにワクチンの優先接種を開始している。
 一般の高齢者への接種は、西部公民館と商業施設ミ・ナーラ、ホテル日航奈良の計3カ所での集団接種のほか、医療施設での個別接種も組み合わせて実施する。
 65歳以上75歳未満の高齢者への接種券は5月6、7日に発送する見込みで、5月下旬からの接種を予定している。
 市は6月末までに、歳以上のワクチンを全員分確保できる見通しとしている。同市の担当者は「ワクチンは(発症予防の)効果が期待できるとされる。できるだけ接種してほしい」としている。

知事杯 橿原カープが優勝

 

橿原カープの表彰

県内少年野球チームが対戦する「高円宮賜杯第41回全日本学童軟式野球大会マクドナルド・トーナメント県予選会(兼)第21回県知事杯争奪選抜学童軟式野球大会」(県軟式野球連盟主催、産経新聞社共催)の決勝が11日、五條市の上野公園野球場で行われた。激しい打撃戦の末、橿原カープ(橿原1)が大和明星子供会(五條)を12ー8で下して、優勝を果たした。同大会は今月3日に4日間の日程で開幕し、各支部の予選を勝ち抜いた代表チームが出場した。

大和明星子供会の表彰


橿原カープ

大和明星子供会

 決勝を除く11日の試合結果は次の通り。
 【準決勝】大和明星子供会7ー1朝和イーグルス(天理)▽橿原カープ10ー5あすか野ファイターズ(生駒市)
 【3位決定戦】あすか野ファイターズ7ー2朝和イーグルス

新型コロナワクチン、県内でも高齢者接種始まる 

新型コロナウイルスの感染対策として12日始まった歳以上の高齢者へのワクチン接種。県内では、奈良市や大和郡山市などの高齢者施設で優先接種が開始されたほか、天理市では集団接種会場で一般住民を対象とした接種が行われた。
 当面は高齢者施設の入所者らを優先する自治体が多く、一般住民への接種が本格化するのは5月ごろからとみられる。
 大和郡山市ではこの日、特別養護老人ホーム「あすなら苑」(宮堂町)で接種が行われ、トラブルもなく1時間ほどで終了したという。
 一方、集団接種が行われた天理市では事前予約をした30人の市民が接種。「早く接種できてよかった」、「ほっとした」などの声が聞かれた。
 接種を受けた辰巳初峰さん(80)は糖尿病を患っているといい、「かかりつけ医に相談してワクチン接種を希望した。副反応も怖いが、感染して医療従事者に世話をかけるのは嫌だった」と話した。

十津川村長選、御杖村議選 13日に告示

 任期満了に伴う十津川村長選と御杖村議選(定数8)が13日告示される。
 十津川村長選には副村長の小山手修造氏(58)、村議の玉置公三氏(59)、石油販売業の二村昌純氏(73)の3人が立候補を表明している 
 投票はいずれも18日で、即日開票される。

奈良競輪 売り上げ1・4倍 コロナ下でネット需要急拡大

新型コロナウイルスによる巣ごもり需要で、県営競輪の売り上げが好調だ。令和2年度の車券発売金額は前年度比1・4倍の約187億円の見込み。売り上げに貢献しているのはインターネットによる販売。あまりの好調ぶりに払戻金として確保していた予算が足りなくなる事態に。ネット販売限定の「ミッドナイト競輪」にいち早く力を入れていたこともコロナ下での売り上げ増につながった。
 県によると、新型コロナウイルスの影響で、昨年4~5月に予定していた5つのレースは中止や無観客になるなど売り上げの減少が予想されていた。
 ところが、昨年月から想定外の好調が続き、払戻金が不足。県は2月に急遽、億円の補正予算を組んで対応した。
 この好調を支えたのがネットでの車券販売だ。そもそも、かつては競輪場や場外車券売り場の窓口で購入するのが主流だった車券販売。だが、数年前から全国的にネットでの販売が主流になりつつあり、新型コロナで一気に広がった。
 ネット環境さえあれば、レースのライブ中継も配信されるとあって、手軽さが魅力なようだ。
 ■時期も追い風
 一部のレースを除く、1日の平均売り上げを比較すると、奈良競輪は令和2年度1月時点で3億2878万7千円(ネット比率85・9%)。元年度の2億839万6千円(同68・2%)から1億円以上増えた。
 2年度12月時点の全国平均は2億4952万6千円(同79・8%)で、売り上げが多い1月が計算に入っていないことを考慮しても、奈良の好調ぶりが分かる。
 奈良競輪によると、実はこれには複数の要因が重なっている。一つは奈良競輪場の耐震改修工事により、例年6~11月に開催されているレースが、12月以降にずれたことだ。競輪の売り上げは12、1月が多い傾向にあり、追い風となった。
 ■夜間レースも
 もう一つは、「ミッドナイト競輪」に力を入れていたこと。ミッドナイト競輪は、午後9時~11時半ごろに無観客で開催されるネット販売限定のレース。競馬や競艇が開催されておらず、仕事から帰った社会人が楽しめる時間帯を狙い、通常の競輪より出走人数が少なく、予想しやすいのが特徴となっている。
 奈良競輪場では令和2年度計58日間レースを開催したが、そのうちの48%がミッドナイト競輪だ。全国平均は29・9%なので、奈良が突出して高い。
 奈良競輪場の担当者は「ここまで売り上げが伸びるのは想定外だった。うれしい誤算」と喜ぶ。新型コロナで誰もが我慢が強いられる状況が続いているが、「年代を問わずいろんな人が楽しめるように努力しているので、コロナ収束後にはぜひ競輪場にも足を運んでほしい」としている。

聖火リレー、11日県内スタート 県などネット中継観覧呼びかけ

東京五輪の聖火リレーが和歌山県に続き、11日に県内で始まる。12日までの間、13~109歳のランナー約200人が19市町村を走り、聖火をつなぐ。新型コロナウイルスの感染が急拡大しているため、県は沿道での「密」を避け、インターネット中継での観覧を呼び掛けている。
 11日は、午前9時10分に五條市上野公園総合体育館を出発。古代史の舞台である、田原本町の唐古・鍵遺跡史跡公園や明日香村の石舞台古墳、天理市などを経由して、午後8時ごろ橿原市の県立橿原公苑陸上競技場に到着。
 12日は109歳の賀川滋子さんらが走る。県営馬見丘陵公園(河合・広陵両町)を午前9時15分ごろ出発。桜の名所の吉野町や斑鳩町の法隆寺、奈良市の奈良公園などを経由し、県内のゴールとなる東大寺大仏殿に午後8時40分に到着する。
 感染拡大防止のため、県は「なるべくネットのライブ中継をみてほしい」とし、沿道ではマスクの着用▽拍手による応援▽人が密集している場所での観覧は控える―といった対策を呼びかけている。
 橿原市や十津川村、田原本町などコース上の自治体も沿道での応援を控えるようホームページなどで啓発している。十津川村の担当者は、「村は高齢者が多い。感染リスクを減らすため、沿道での観覧はなるべく控えてほしい」と話している。
 当日の聖火リレーの模様は、東京五輪・パラリンピック組織委員会の公式ホームページで生中継される。スマートフォンやパソコンで視聴可能。ランナーの完走後のインタビュー動画も閲覧できるほか、すでに他県で行われた聖火リレーの模様も楽しめる。

新型コロナ 3日連続で過去最多 荒井知事「気を引き締めて対応」

 大阪府が過去最多の新型コロナウイルスの感染者数を更新し、「医療非常事態宣言」を発令した7日、県と奈良市は、新たに81人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。1日の感染者数としては3日連続で過去最多を更新。若者世代を中心に感染が急拡大し、医療体制への影響が懸念される事態となっている。
 県は8日に対策会議を開き、対応を協議する。
 県などによると、新規感染者は10歳未満から80代の男女。若者や現役世代の感染が多く、20代以下で4割近くを占めている。
 荒井正吾知事は7日の定例会見で、感染者数が過去最多を更新したことについて、「心配している。県として一層気を引き締めて対応したい」と述べた。
 その上で、感染者急増の要因を「大阪で飲食をした若者の感染がメイン。大阪での飲食を控えてもらえれば、抑制ができるのではないか」と分析。「蔓延防止等重点措置」の適用を国に要請することには否定的な見解を示した。
 連日、感染者数が過去最多を更新している影響で県内の医療体制は逼迫してきており、7日時点で病床使用率は62%、重症病床は23%、無症状・軽症者向けの宿泊療養の占有率は75%となっている。荒井知事は「宿泊療養施設を4月中に追加するめどがたった」とし、自宅療養はしない方針を引き続き堅持する考え。
 一方、県庁内で発生しているクラスター(感染者集団)の感染者は計27人に。荒井知事は「備品の消毒、時差出勤やテレワークの導入を徹底したい」とした。

新型コロナ感染者78人 2日連続で過去最多を更新

県と奈良市は6日、新たに78人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。5日に続き、2日連続で過去最多の感染者数となった。県は若者世代の感染者が多く、感染対策の徹底を呼びかけている。一方、現時点では県内での飲食店での感染が主な要因ではないとして、「蔓延防止措置」の要請については慎重な姿勢を示している。
 県などによると、感染者は10歳未満から80代の男女。年代別では20代以下の若者が全体の4割を占め、60代以上は11人だった。県内感染者との接触や家庭内での感染など、県内での感染の広がりが顕著だという。
 県内の医療体制は徐々に逼迫してきており、6日時点の病床使用率は昨日から3%増加して58%に。無症状や軽症者を対象とした宿泊療養施設の使用率も81%と高い数字となった。県は継続して病室や宿泊施設の確保を進めている。
 6日時点の県内の新型コロナ患者のうち、8割は無症状や軽症。重症患者は6人となっている。
 重症病床使用率は20%だが、感染者数の増加に伴い増加傾向に転じており、予断を許さない。
 県疾病対策課の担当者は「若者は軽症で済んでも、家族や身の回りの高齢者に感染が広がると、重症化する人が増える可能性がある」と指摘。「不要不急な外出は控えてほしい」としている。

新型コロナ、県内過去最多の71人 20代中心に急増

大阪や兵庫などに「蔓延防止等重点措置」が始まった5日、県や奈良市が発表した新型コロナウイルスの感染者数は過去最多となる71人となった。この日、緊急記者会見した鶴田真也・県医療政策局長は「病床使用率がかなり高くなっている。感染対策を徹底してほしい」と注意を呼びかけた。
 県などによると、71人の感染者は0歳未満から90代までの男女。年代別でみると20代が19人で最も多く、30代が14人、40代が13人と続き、若者・現役世代が大半を占めた。一方で60代以上は4人だった。家庭内での感染など県内での感染が目立つという。
 5日時点の病床使用率は55%、重症病床使用率は20%。宿泊療養の占有率は82%となり、高い数値を示している。県では昨年月ごろからの「第3波」の際、病床使用率が一時的に80%を超えるなど医療体制が逼迫した。「第4波」ではそれ以上の感染の山が来るとも予想されることから、警戒を強めており、近く対策本部会議を開き、対応を協議する方針。
 また、県長寿・福祉人材確保対策課でのクラスター(感染者集団)発生を受け、県庁3階フロアで実施している検査では新たに8人の感染が判明。県庁内の感染者は計20人となった。
 県内では大阪の感染者数増加に伴い、3月第4週から感染者数が急増。特に若者世代の感染の広がりが深刻だ。3月22日から4月4日の感染者441人(重複含む)のうち、20代は131人で全体の約3割を占めている。職業別では会社員が111人で最多だが、学生も58人と多くを占める。
 県疾病対策課の担当者は「会社員に加えて、大学生の感染が増えている。大学へ通うようになって感染するリスクが高まっているのでは」と指摘している。

知事杯学童軟式野球2回戦 雨で2試合中断

 「高円宮賜杯第41回全日本学童軟式野球大会マクドナルド・トーナメント県予選会(兼)第21回県知事杯争奪選抜学童軟式野球大会」(県軟式野球連盟主催、産経新聞社共催)の2回戦が4日、五條市の上野公園野球場などで開催された。同日行われた8試合のうち、2試合が雨のため中断した。2回戦の続きは、10日に同野球場などで行われる予定。
4日の2回戦の結果は次の通り。
 【2回戦】馬見ブラザーズ(北葛1)7ー3三郷北イーグルス(生駒郡)▽橿原カープ(橿原1)7ー0関屋スポーツ少年団(香芝)▽矢田エンゼルス(郡山)14ー2内牧ファイターズ(宇陀)▽奈良チャレンジャーズ(奈良1)10ー1王寺ドンキーズ(北葛2)▽朝和イーグルス(天理)6ー5磐園野球部(高田)▽大和明星子供会(五條)16ー4高取ホークス(高市)

 

知事杯学童軟式野球 20チーム、熱戦始まる

 県内少年野球チームが対戦する「高円宮賜杯第回全日本学童軟式野球大会マクドナルド・トーナメント県予選会(兼)第21回県知事杯争奪選抜学童軟式野球大会」(県軟式野球連盟主催、産経新聞社共催)が3日、五條市の上野公園野球場で開幕した。支部の予選を勝ち抜いた代表20チームが出場し、決勝は11日に行われる予定。
 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、開幕式、選手宣誓は行われず、式典を簡素化した中での大会となった。出場は前年大会より3チーム増えた。初日は1回戦4試合が行われた。
 開幕の火ぶたを切った第1試合は、初回に長打2本を含む3連打などで4点を奪った橿原カープ(橿原1)が、田原本南リトルヤンキース(磯城)に反撃のすきを与えず、5ー1で下して2回戦に進出した。
 橿原カープの筧侑大主将(11)は「この舞台に立つことができてうれしい。緊張したが、みんなでつないで勝つことができ、ほっとした。優勝を狙いたい」と話した。
 2回戦以降は、同市の上野公園野球場と上野公園多目的グランドを会場に、4日、10日、11日(雨天などの場合は延期、予備日17日)の日程で実施する。
 優勝チームは8月に新潟県で開催する「高円宮賜杯第41回全日本学童軟式野球大会 マクドナルド・トーナメント」に、準優勝チームは7月に和歌山で開かれる「第26回高野山旗全国学童軟式野球大会」に出場する。
 3日の第1試合を除く、結果は次の通り。
                          
 【1回戦】あすか野ファイターズ(生駒市)8ー5新庄小野球部(葛城)▽奈良チャレンジャーズ(奈良1)9ー2常盤ヤンチャーズ(橿原2)▽大和明星子供会(五條)10ー0安倍フレンズ(桜井)

室生寺 早咲きのシャクナゲが開花

 宇陀市の室生寺で、早咲きのシャクナゲが開花した。境内には約3千株のシャクナゲが植えられており、毎年白やピンクの花を楽しむことができる。寺は「このまま気温が高ければ、(シャクナゲの)見頃は4月中旬くらいになりそうだ」としている。
 昨年から野生のシカが新芽を食べる獣害が発生。高さ2㍍のシカよけの柵を今年新たに設置したという。担当者は「少し早めですが、色とりどりのシャクナゲの花で心和ませてもらいたい」と話している。

郡山城 極楽橋再建

 明治6(1873)年の廃城令で撤去されたといわれる郡山城(大和郡山市)の極楽橋が再建され、3月12日に現地で竣工式が行われた。
 極楽橋は長さ約㍍、幅約5・5㍍で、天守曲輪(本丸)と毘沙門曲輪(現柳沢文庫)をつなぐ。床板には県産ヒノキ材などを使用した。平成28年、旧郡山藩ゆかりの篤志家から公益財団法人「郡山城史跡・柳沢文庫保存会」に3億円の寄付があり、再建計画が具体化。令和2年3月に工事に着手した。
 式典で同法人の柳澤とも子理事長は「美しい橋が出来上がり、感慨深い。かつて殿様しか渡れなかった極楽橋だが、観光に訪れた多くの方に、郡山城の景観を楽しんでもらいたい」と話した。兵庫県明石市の小西明さん(71)は「橋を背景に桜や紅葉など、四季折々の風景が楽しめそう」と喜んでいた。

天理、決勝進出ならず 2番手 好投も打線沈黙

第93回選抜高校野球大会第10日の31日、24年ぶりのベスト4に勝ち上がった天理は、準決勝で東海大相模(神奈川)と対戦。これまでの3試合を力投したエース達に代わって大役を任された先発の左腕・仲川が好投したが、相手エースの前に打線が沈黙し、得点を奪えぬまま敗退。決勝進出はならなかった。
 初夏のような日差しに冷たい六甲おろしが吹き抜ける甲子園。初回に適時打で1点を先制された仲川は二回以降、〝2番手〟とは思えない落ち着いたマウンドさばきで相手に的を絞らせず、ピンチの場面も内野ゴロに打ち取っていく。
 そんな守りのいいリズムが、攻めにつながらない。野球部の寮長兼コーチの西尾弘喜さん(31)は「このレベルのチームはそう簡単にはいかない」と、必死に突破口を開こうとする選手たちをスタンドからじっと見つめる。
 好機が巡ってきたのは六回。先頭の9番・政所がセンター深くに二塁打を放つと、スタンドは最高潮に盛り上がった。しかし、後続が三振、内野フライ、三振と手が出なかった。
 相手エースを攻略できないまま敗戦。野球部OBの寺垣徳成さん(18)は「この負けを生かして弱点を克服し、夏に戻ってきて優勝してほしい」と後輩たちにエールを送った。
 内山主将は「まっすぐにキレがあり、相手が上だった。悔しい」、中村良二監督は「(ベスト4は)僕の中では大満足の結果。夏に向けて宿題を残したので、成長を楽しみにしたい」と甲子園を後にした。

壷阪寺で「桜大仏」と「大雛曼荼羅」 高取町

高取町の壷阪寺で桜が満開となり、天竺渡来大釈迦如来石像(高さ15㍍)の周辺では、石像が桜に覆われた「桜大仏」を楽しむことができる。境内には約200本のソメイヨシノが植樹され、見ごろを迎えている。
 桜と大仏が見やすい場所に昨年、特設の足場を設置したほか、今年は黒ずんでいた石像の洗浄が行われ、すっきりした表情の大仏が参拝者を迎えている。
 桜は今週末ごろまで楽しめるという。4月4日まではライトアップ(午後8時まで)も行われている。

センバツ準々決勝 天理ベスト4進出、智弁学園は敗退

第93回選抜高校野球大会第9日の29日、天理と智弁学園がそれぞれ準々決勝を戦った。天理は仙台育英(宮城)の投手陣を打ち崩して快勝。智弁学園は明豊(大分)に惜敗した。優勝した平成9年以来、24年ぶりのベスト4進出を果たした天理は、31日の

【天理ー仙台育英】天理は四回、政所が勝ち越しの2点適時打を三遊間に放つ=甲子園球場

準決勝第1試合で東海大相模(神奈川)と対戦する。
 天理は初回に2点を先制するが、先発の達が制球に苦しみ、三回にソロ本塁打と犠飛で同点に追いつかれる。頼れるエースの不調に応援スタンドは不安の表情もよぎるが、「こういう時こそ気持ちが一つになるのが天理。絶対に大丈夫」と野球部マネジャーの岡本光民さん(17)。
 その言葉通り、四回に2死満塁から9番・政所が勝ち越しの2点適時打を放つと、主将の1番・内山も2点適時二塁打と続き、劣勢ムードは一変した。
 3安打3打点と活躍した4番・瀬は「いつも達に助けてもらっている。今日は野手が助けようと思い、持ち味の勝負強さを発揮できた」と振り返った。
                                                  ◇…◇…◇
 智弁学園は、先発のエース西村が序盤から相手打線につかまり劣勢。応援団・チアリーダーの一柳帆乃果リーダー(17)は「まだこれから。絶対に逆転します」と、反撃を信じて笑顔を絶やさない。
 5点を追う五回に1点を返した智弁学園。六回、2四球と安打で1死満塁の好機が訪れる。〝魔曲〟「ジョックロック」が流れる押せ押せムードの中、押し出しの四球と併殺崩れで2点差に追い上げる。
 さらに、2死一、三塁から4番・山下が会心の一打を放つが、相手左翼手がフェンスに激突しながら好捕。あと2点が遠かった。
 山下主将は「智弁打線が全国に通用することは分かった。夏に戻ってきて日本一を狙いたい」と話した。

【明豊ー智弁学園】智弁学園は六回、1死満塁でショートゴロを打った前川がヘッドスライディングで併殺を逃れ、1点を返す=甲子園球場

当麻寺 早咲のボタン一輪咲く

当麻寺奥院(葛城氏)で早咲きのボタン一輪が今月26日、開花した。通常は4月中旬から咲き始めるといい川中教正副住職は「今年は暖かい日が多く、日差しも強かったからかもしれない」と話している。
 毎年4月下旬には3千株、約80種類のボタンの花が同寺で見頃を迎え、赤や白、ピンクの花が訪れた人をなごませている。
 現在は、境内のしだれ桜が見頃で、「同じ時期にボタンが咲くことはめったにない」と川中副住職。豪華な共演に目を細めていた。

天理、13年ぶりベスト8 中村監督「できすぎ」

第93回選抜高校野球大会第6日の25日、天理(奈良)は2回戦で高崎健康福祉大高崎(群馬)と対戦。初回に3連打で先制すると、先発のエース達が強力打線を2安打無失点に抑える快投を演じ、13年ぶりのベスト8進出を決めた。準々決勝は大会第9日第1試合で仙台育英(宮城)と対戦する。
 天理は初回、1番・内山からの3連打で先制。二回には9番・政所の適時打で加点した。序盤から優勢だが、相手は公式戦の本塁打が出場校中最多と抜群の破壊力をもつだけに、スタンドの緊張感は解けない。
 「守りでミスをせず、落ち着いて粘っていくしかない」と野球部副部長の島正幸さん(25)。その言葉通り、達は三回に連続四球で招いたピンチを牽制で二塁走者を刺してしのぐと、四回には捕手・政所が矢のような送球で二盗を阻止した。
 七回、2死一、二塁の場面で4番・瀬が放った打球は左中間をやぶり、2点適時二塁打に。待望の追加点に、バトントワリング部の面々にも笑顔がはじけた。同部キャプテンの秋岡心花さん(17)は「コロナ下で声が出せない分、踊りのキレで気持ちを伝えてきた。叫びたいくらいうれしい」。
 中村良二監督は「まさか現実になるとは思わなかった試合展開。できすぎの、できすぎの、できすぎ」と振り返った。

【天理ー健大高崎】天理は七回、4番・瀬が左中間へ2点適時二塁打を放つ=甲子園球場(彦野公太朗撮影)

新聞販売店員 献血に協力 日赤キャンペーン

新聞販売店でつくる日本新聞販売協会近畿支部の奈良・三重支部(清水博一支部長)は23日、大和郡山市の県赤十字血液センターなど県内4カ所で「日本赤十字社の献血に協力するキャンペーン」を実施した。同協会は平成13年からキャンペーンを展開。この日は県内の販売店関係者ら約人が献血に協力した。
 日本語学習と新聞販売店での勤務を両立する「留学奨学生」としてベトナムから来日し、産経新聞平群販売所で働くグエン・ミン・ティエンさん(28)も同センターで献血し、「新聞業界で献血活動推進のために取り組んでいることを初めて知った。社会貢献として献血を行うことは大事だと思うし、今後もこのような活動に携わっていきたい」と話した。

魔曲とともに 智弁学園2回戦へ

第93回選抜高校野球大会第4日の23日、智弁学園はセンバツ10連勝中の大阪桐蔭(大阪)と対戦。好機を着実に生かしてリードを守り抜き、注目の優勝候補対決を制した。2回戦は大会第8日第1試合で、広島新庄(広島)と対戦する。
 一回、智弁学園は無死満塁から主将の4番・山下が犠牲フライで1点を先制。さらに、1死満塁から6番・植垣がレフト線へ走者一掃の二塁打を放つ。
 「『緊張を楽しんで』と息子に言ったが、自分は怖くてどきどき」という植垣の母、陽子さん(46)は大喜び。応援団長の藤本重光さん(17)は「応援のやりがいがある。このまま打ち勝ってほしい」といっそう力を込めた。
 スタンドからは、事前録音した吹奏楽部の応援曲が流れ、選手を奮い立たせた。「(コロナ禍で)甲子園で演奏できないと聞いて落ち込んだ部員たちが、甲子園をイメージしながら録音した」と同部顧問の木山竜志さん(35)。
 大量得点をあげるとのジンクスから魔曲といわれる「ジョックロック」、軽快なリズムが高揚感を誘う、人気アニメ「ルパン三世」の映画挿入曲などが実際の演奏さながらに、スタンドの熱気を盛り上げた。
 小坂将商監督は「(大阪桐蔭に)甲子園で勝てて、ものすごく自信になった」と勝利を振り返った。

【智弁学園|大阪桐蔭】智弁学園は一回、4番山下の犠飛で岡島が生還し先取点を奪う=甲子園球場(岩川晋也撮影)

18チームが熱戦 還暦野球WMGプレ大会

 ワールドマスターズゲームズ(WMG)2021関西の公開競技「還暦野球」のプレ大会(宇陀市主催、日本生涯還暦野球協会主管)が22日まで、佐藤薬品スタジアム(橿原市)などを会場に開かれ、10府県から参加した18チームが熱戦を繰り広げた。
 還暦野球は60歳以上の選手による軟式野球。宇陀市は同競技の普及に力を入れており、コロナ禍のために開催が来年に延期されたWMG2021関西でも、会場を引き受けることが決まっている。今回の大会は、来年の本番に向けての前哨戦として企画した。
 開会式では、大会会長の金剛一智宇陀市長が「高校球児に負けない熱い戦いを期待しています」とあいさつ。奈良マスターズ主将の東尾文夫さん(70)が「日ごろの練習の成果を発揮し、けがのないよう戦っていくことを誓います」と選手宣誓を行った。
 11人で攻撃して9人で守るなど独自のルールがある還暦野球だが、大会には90歳を最高に「還暦超え」の約400人が参加。初日の20日に準決勝までが行われた還暦の部は、21日の決勝が雨天中止となったため、決勝に進んだ京都シニアスターズ(京都府)と守山TCマスターズ(滋賀県)の両チームを優勝とした。22日は70歳以上の古希の部が行われ、国府球友会(徳島県)が優勝した。

「奈良町家」35年で6割減、奈良まちづくりセンター調査

 伝統的な町並みを形成する奈良市旧市街地「奈良町」の町家が、昭和60年から令和2年までの35年間で約6割が失われた実態が、公益社団法人奈良まちづくりセンターの調査事業で明らかになった。
 奈良町は、中世以降に発展し、近世に成立した町々の総称。現在は、近鉄奈良駅を境に、北の「きたまち」と南の「ならまち」、京終駅周辺の3つのエリアに分けられている。
 昭和60年、奈良市教育委員会が旧奈良町全域で、街路に面したすべての建物の外観調査を実施したところ、3259件の町家を確認した。その後、民間や行政が同様の調査を行ったが範囲が限定的であったため、旧奈良町全域の変遷を把握できずにいた。
 そこで今回、同センターになら・町家研究会が協力し、昨年7~12月に全域の変遷を調査。3259件の%にあたる1974件が消失したことが分かった。消失した61%の内訳は、建て替え42%、駐車場化14%、更地化3%、その他2%となっている。
 保存に向けた課題について、なら・町家研究会の藤岡龍介理事は「所有者に町家の価値をどう知ってもらうかが重要」と話す。高齢化で町家を維持できない所有者の増加が予測され、代わりに町家を預かり、守っていく仕組みづくりが急務との指摘もある。

聖徳太子ゆかりの地へバス旅  奈良交通が一日乗車券

 聖徳太子没後1400年の御遠忌を記念して、奈良交通(奈良市)が、太子ゆかりの地をめぐる路線バスの1日フリー乗車券を販売している。
 名称は「聖徳太子ゆかりの里 わんデイパス」。大人500円、小学生以下250円。
 1日限り有効で、同社が指定するエリアの路線バスであれば、何度でも乗車が可能。太子が創建したとされる法隆寺や信貴山、達磨寺などをめぐることができる。
 担当者は「お得な乗車券で四季折々の景色を楽しみながら、聖徳太子ゆかりの地を訪れてみては」と話している。
 同社JR奈良案内所や王寺案内所のほか、王寺町観光協会、信貴山観光iセンター、斑鳩町観光協会で購入できる。販売期間は来年3月31日まで。
 問い合わせは同社お客様サービスセンター(0742・20・3100)。

地車10台を民俗文化財に指定 橿原市

 橿原市教委は十市町、今井町、小綱町の市内3地区の地車計10基を、市文化財審議会の答申を受け、市の有形民俗文化財に指定した。いずれも江戸時代からの祭礼文化を知る貴重な資料。地車の有形民俗文化財への指定は、大阪府や兵庫県などに例はあるが、県内では初めて。2月22日付。
 地車は祇園祭(京都市)

全国的に珍しい船型の十市町・中殿垣内地車(橿原市教委提供)

の山鉾を原型に全国各地に広まった「山・鉾・屋台」のうち西日本で発展した囃し屋台の一種。堺型、住吉型、船型に大別され、橿原市は、大阪南部を中心とした堺型・住吉型の地車文化圏の東限にあたる。
 10台は祭礼文化を伝える優れた彫刻作品といえ、うち7台が十市町の地車。江戸時代末期~明治時代中期の製作で、高さは3㍍台。町自治会が管理する。
 7台のうち中殿垣内地車は、全国的にも数少ない船型の形状で、「波濤の船首」をイメージしている。入母屋造りの建物や飛龍など他にはみられない豊かな意匠を持つ。
 町では毎年10月に地車祭りが開かれ、7台は十市御縣坐神社に宮入りする。勇壮で華やかな祭りは県内でよく知られている。
 一方、今井町の地車は2台で、明治時代と大正時代の製作。町自治会が所有し、高さは3㍍台。商業で発展した今井町は歴史的に堺との交流が深く、その関係を示す物証といえるという。
 また、小綱町の地車は1台で、江戸時代後期~明治時代初期の製作。町自治会が所有し、10月の入鹿神社秋季大祭で宮入りする。

橿原市、新本庁舎整備費約69億円に 当初案より約2割アップ

令和6年7月のオープンを目指す橿原市の新本庁舎整備の総事業費がこれまで予定していた約57億円から約12億円増えて約69億円になることが分かった。10日の市議会特別委員会で市から報告された。 
 新本庁舎は現庁舎(4階建て)の南側に建設され、7階建てで、延床面積約9500平方㍍。昨年、大阪市の業者と基本・実施設計の契約を交わし、設計作業が進んでいる。    
 市によると、その作業の中で、建設予定地の地盤が予想以上に軟弱で建物の支柱の強化が必要になり、現庁舎の解体の際に外壁に含まれるアスベストの飛散を防ぐ安全な除去作業費などのため事業費が当初計画より約20%膨らむことがわかったという。     
 市は事業費削減のためこの日の特別委に庁舎の高さを6階建てに減らした新しい新庁舎プラン2案(総事業費約65億円など)も提示した。
 しかし、議員の間からは「なぜ2割も上がるのか」など事業費アップに反対する意見が続出。約69億円の事業費を承認せず、今後、どのようなプランで工事を進めるのか、市議会で改めて協議することになった。

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