「すばらしい街に復興させたい」ウクライナの市長、橿原市長とオンライン会談
ロシアの侵攻を受けるウクライナ北東部のトロスティアネッツ市のユーリー・ボヴァ市長と、同市に小型発電機を送った橿原市の亀田忠彦市長が5日夕、オンライン会談を行った。現地は今もロシアのミサイルやドローン攻撃を受けており、ボヴァ氏は「市民が一つになって苦難を乗り越え、侵攻前よりすばらしい街に復興させたい」と決意を語った。

ウクライナの市長らと行われたオンライン会談=橿原市役所
橿原市は東京五輪・パラリンピックでウクライナのホストタウンになった縁から同国との交流が始まり、避難民の受け入れなどを行っている。昨年12月には、在日ウクライナ大使館の要請で、ロシア国境に近いトロスティアネッツ市に小型発電機11台を送ったところ、同市側から感謝の意味を込めて会談の申し入れがあった。
同市はロシア国境から45キロしか離れておらず、2022年2月24日の侵攻初日からロシア軍戦車が100台以上市内に入り、建物などを攻撃。多くの市民が犠牲になったという。
オンライン会談は、両市の幹部らがモニター画面を通じて約1時間半にわたって行い、砲撃された市内の様子が映し出された。ボヴァ氏は「森が多くて美しい川が流れていた街が、ロシア侵攻によって一変した」と説明した。
一方、ゼレンスキー大統領がトロスティアネッツ市を訪れて、復興プロジェクトの重点地区になったと紹介し、「海外都市からの支援はとても心強い。復興へ今後も協力をお願いしたい」と語った。橿原市からの小型発電機は、幼稚園など子供たちの施設で活用するという。
亀田氏は「想像を超える厳しい状況を聞いて心が痛む。これを機にさらに交流を深めたい」と話した。
南都銀 次期頭取の石田氏「県発展の核となる銀行目指す」

握手を交わす石田諭副頭取(右)と橋本隆史頭取=奈良市の南都銀行本店
4月1日付で南都銀行の次期頭取昇格が決まった現副頭取の石田諭(さとし)氏(50)は今月4日の記者会見で、「大役を担うことになり身が引き締まる思いだ。南都銀と地域の可能性を感じており、県の発展の核となる銀行を目指したい」と語った。
石田氏は第一勧業銀行(現みずほ銀行)を振り出しに、企業再生を手掛ける政府関与の特殊会社・産業再生機構、金融庁などを経て令和元年に南都銀に入行した異色の経歴の持ち主だ。南都銀では外部出身の頭取人事は初めてで、全国の地銀では現職で最年少の頭取となる。
会見で、石田氏は「健全な自己収益率の高い経営、顧客に信頼される人材の育成の2つが重要だ。次の中期経営計画で具体的に示したい」などと語り、奈良の経済について「観光のポテンシャルが圧倒的に高い」と述べた。
また、会長に就任する現頭取の橋本隆史氏(70)は「昨年6月に創立90周年を迎え、次の100周年に向けた成長には新陳代謝が必要だと考えた。改革の継続とさらなる発展の能力と胆力があると確信している」と抜擢の理由を語った。
大和郡山市長選・市議選、6月22日投開票
大和郡山市選挙管理委員会は5日、任期満了に伴う市長選と議員死去に伴う市議補選(欠員1)を6月15日告示、同22日投開票の日程で行うと発表した。立候補予定者説明会は4月9日午後2時から、同市役所3階305会議室で行われる。
玄奘三蔵たたえ平和祈願 薬師寺で法要、仏画も公開

玄奘三蔵をしのび法要を営む僧侶ら=奈良市の薬師寺
中国・唐代の僧、玄奘三蔵(げんじょうさんぞう)の遺徳をたたえる法要「玄奘会平和祈願祭」が祥月命日の5日、法相宗大本山・薬師寺玄奘三蔵院伽藍(がらん)で営まれた。
玄奘三蔵はインドに旅して貴重な経典などを持ち帰り、それらをもとに法相宗が開かれた。薬師寺では月命日の5日を縁日として玄奘三蔵会を営んでいるが、今年は祥月命日に遺徳をしのぶとともに世界平和を祈願することにした。
法要では、加藤朝胤(ちょういん)管主が平和祈願の表白を読み上げ、僧侶たちが大般若経の転読などを行った。その後、声楽家の荒井敦子さんが率いる「まつぼっくりファミリー合唱団」が、「白鳳伽藍のうたごえ」「ルンビニーの風」などの歌を奉納し、高らかな歌声が響きわたった。
またこの日は境内のお写経道場で、玄奘三蔵と守護する護法神を描いた仏画「玄奘三蔵十六善神像」(南北朝時代)が公開され、写経に訪れた人らが拝観していた。
そうめん相場3年ぶり「高値」 大神神社でト定祭(ぼくじょうさい)

拝殿前で披露された三輪素麺掛唄=桜井市の大神神社
三輪そうめん発祥の地として知られる桜井市三輪の大神神社で5日、今年のそうめんの相場を占う「卜定祭(ぼくじょうさい)」が行われ、銘柄「誉(ほまれ)」(18キロ)の卸値(参考価格)が3年ぶりの「高値」(1万2千円)となった。
三輪そうめんは、奈良時代に飢饉(ききん)の際の代用食として、三輪山の清流を利用して地元の小麦で作られたのが始まりとされる。大神神社はそうめんづくりの「守り神」として信仰されている。
この日は、県三輪素麺(そうめん)工業協同組合と県三輪素麺販売協議会の関係者らが出席。業界の繁栄を祈る祝詞(のりと)が奏上され、神職が「高値」「中値」「安値」の中から占う「卜定の儀」が行われ、「高値」と決まった。拝殿前では、素麺づくりを振り付けした三輪素麺掛唄や三輪そうめん音頭が保存会によって披露された。
三輪素麺工業協同組合の小西幸夫理事長は「3年ぶりの高値となり、組合員も明るい雰囲気でさらに品質向上に励みたい」と話した。
南都銀、新頭取に石田氏 地銀頭取では最年少
南都銀行は4日、石田諭(さとし)副頭取(50)が頭取に昇格し、橋本隆史頭取(70)が代表権のある会長に就く人事を発表した。4月1日付。現職の地銀の頭取としては最年少という。
石田氏は慶応大卒。第一勧業銀行、金融庁などを経て令和元年から南都銀副頭取。
神楽殿焼失を教訓に 橿原神宮で消防訓練

外拝殿の前で一斉放水が行われた消防訓練=橿原市
橿原神宮(橿原市久米町)の国重要文化財だった神楽殿が平成5年2月4日に失火で全焼したことを教訓に、同神宮と橿原消防署などの合同消防訓練が4日、境内で行われた。火災から30年以上経過し、当時を知る職員は少なくなったといい、参加者らは訓練を通じて防火へ気を引き締めていた。 訓練は、外拝殿から出火したとの想定で行われ、職員や消防署員ら約80が参加。巫女(みこ)や職員たちが消火器や放水銃で初期消火の訓練をし、消防車から一斉放水が行われた。
平成5年の火災では、境内で燃やした枯れ枝の火の粉が神楽殿の檜皮(ひわだ)葺きの屋根に飛び火して全焼したという。焼失前の神楽殿は、江戸時代末の安政2(1855)年に京都御所に建てられ、明治年の橿原神宮創建に合わせて明治天皇の意向で移築されていた。
焼失した神楽殿は平成8年に再建され、神楽殿や拝殿の周囲に放水銃を設置するなど防火対策を強化した。当時の火災を知る上田宗弘権宮司は「神宮にとって2月4日は忘れてはいけない日。訓練を機に防火意識を高め、いざというときにも適切に行動できるよう努めたい」と話した。
自民党県連が収支報告書訂正
自民党県連は4日、令和2、3年の政治資金収支報告書について、それぞれ党本部からの交付金10万円の記載漏れが見つかり、県選挙管理委員会に訂正を届けたと発表した。報告書を作成する際の転記ミスとしている。
同日、県庁で記者会見した県連会長の堀井巌参院議員は「政治資金収支報告書に正しい記載をし、有権者に見てもらうことが政治資金規正法の趣旨だ。ミスがないよう県連、本部の双方で努力していきたい」と陳謝した。
同席した県連幹事長の井岡正徳県議によると、例年県選管と党本部に報告書を提出し、食い違いがあった場合は本部から訂正の指示が来るが、令和2、3年分は指示がなかったという。
自民党県連会長に堀井氏
堀井巌参院議員は4日の記者会見で、2月1日付で自民党県連会長に就任したと説明した。令和5年9月から、高市早苗衆院議員の会長辞任に伴い会長代行として代理を務めていた。今年1月下旬、県選出の国会議員で話し合って決めたという。
堀井氏は今夏の参院選奈良選挙区への出馬の意向を示し、「透明性を心掛け、県民の信頼と負託に応えたい。政権与党として県民の生活を支えたい」と語った。
現在2期目。同選挙区には、国民民主党の杉本葵氏、参政党の黒川洋司氏の新人2人が出馬を表明している。
「タグラグビー」トライに喜び! 奈良西ライオンズ杯大会に小学生たち
子供たちのラグビーの祭典「奈良西ライオンズカップ・ミニラグビー大会」が2日、奈良市のロートフィールド奈良で開かれた。雨天のためミニラグビーのトーナメント戦は中止され、接触の少ない「タグラグビー」の大会が行われた。

タグラグビーを楽しむ子供たち=奈良市
ラグビーを通じ青少年の健全育成を目指そうと、奈良西ライオンズクラブが毎年開催しており13回目。今回は県ラグビーフットボール協会加盟のクラブチーム・小学校から計16チーム、約150人が参加した。
タグラグビーは、腰につけたタグを取り合い、タックルやスクラムなど激しい身体接触が少ないため安全で、子供や女性も楽しめる競技として注目される。
この日は16チームが4組に分かれ予選リーグ、決勝トーナメント戦を実施。小学3年から6年の男女が参加し、トライを決めるたびにメンバー同士で喜びを分かち合っていた。
優勝は、高学年の部が済美あんこチーム、中学年の部が飛鳥Bチーム。
下水道管を緊急点検 県、埼玉の陥没事故受け
埼玉県八潮市で県道が陥没しトラックが転落した事で、国土交通省が奈良県を含む7都府県に下水道管の点検を要請したことを受け、県は緊急点検を始めた。
県下水道マネジメント課によると、調査対象の下水道管は大和郡山市の県浄化センターに接続する同市や奈良市などの延長約15キロで、口径2メートル以上。マンホールから入って土砂の堆積や管路の状況を目視で確認する点検を2日から始めた。また、地表面から探査車などにより空洞がないかを確認する調査を3日から開始した。
点検結果は7日までに国交省に報告する予定。
近鉄郡山駅前商業施設の再整備 運営の日本アシストが撤退
大和郡山市は3日、近鉄郡山駅前の商業施設「アスモ大和郡山」の再整備事業から、同施設の運営を手がける「日本アシスト」(大阪市)が撤退することを発表した。
市は令和8年度にアスモを解体し、公共駐車場と店舗などを備えた複合施設に建て替える計画で、5年10月に同社と計画に向けた基本協定を締結。しかし同社は、原材料価格や労務単価の高騰に歯止めがかからない状況を鑑み、「事業性を確保できない」と判断して、1月15日に市に撤退の申し入れをしたという。
建物を解体した後の用地は市が取得するという協定締結時の条件は維持したまま、市と同社は6年度中に協定を解約する予定。市は今後、事業計画は変更せず、再整備後に運営を担う事業者を公募し、10年中のオープンを目指すという。
上田清市長は「撤退の申し入れは誠に残念。今後新事業の実現に尽力し、市民の期待に応えたい」とコメントしている。
【万博】県内企業、知事に試作品披露 思い込めた段ボール製展示台

段ボール製の展示台を山下真知事に披露する高木包装の高木美香社長(左)=県庁
4月に開幕する大阪・関西万博のパビリオンで県内の企業が開発した段ボール製の展示台が使われることになり、試作品が山下真知事に披露された。
展示台を開発したのは、段ボールケースを製造販売する「高木包装」(葛城市)や一般社団法人「サスティナブルジェネレーション」(広陵町)など。日本国際博覧会協会による公募で選ばれた。
展示台は幅1・3メートル、奥行き1・1メートル、高さ1・7メートルで、90数個のパーツで製作。総重量は25キロで、キロのものまで支えられる。持続可能性を追求し、素材を生かしたシンプルなデザイン。万博では14台提供され、各企業が展示に使うという。
高木美香社長は「段ボールに付加価値を付け、未来につながるよう思いを込めた。この台で展示した企業がより輝いてほしい」と話した。
金剛力士像 すごみ顔パック 化粧品「マックス」が奈良ご当地コスメ
化粧品メーカー、マックス(大阪府八尾市)は3日から、奈良の特産品を使ったご当地コスメとして、「やまと cosmetic 米発酵液配合 美容マスク すごみ顔ver」を販売する。男性でも使用しやすいデザインで、需要が高まっているメンズ美容とバレンタインギフトの商戦に参戦する。

装着すれば、金剛力士像のようなたくましい顔になれる(マックス提供)
同社は橿原市の事業所で製品の多くを製造していることから、県の支援を受けて近畿大と産学連携で、県の特産品を使った石鹼や美容液、ハンドクリームなどを開発してきた。
美容マスクは「仏顔ver」や「つつまし顔ver」に続いて、今回の「すごみ顔ver」が第4弾に当たる。金剛力士像をイメージしたデザインで、たくましい顔になれるのが特徴。県産の柿の葉から抽出した柿の葉エキスや日本酒「大峰山」(米発酵液)を配合している。
同社広報室の品川雅司さんは「(美容パックは)普段化粧をしない男性への贈り物として選ばれることが多いため、より力強くインパクトのあるデザインを採用しました」と話す。
県内の土産店やホテル売店などで販売。550円。また、「すごみ顔ver」「仏顔ver」「つつまし顔ver」の3種が入った限定100個のギフトセット(1870円)は3日から、通販サイト「楽天市場」(https://item.rakuten.co.jp/soapmax/masukugift-3/)で販売する。
県K-POP事業費、2億7千万円→3千万円圧縮案「一流アーティスト無理な可能性」
県が10月に予定しているK―POPアーティストのコンサートなどを盛り込んだ韓国・忠清南道との交流事業について、山下真知事は31日の定例記者会見で、コンサート会場を屋内に変更する前提で、約2億7千万円としていた事業費を3千万円規模に圧縮する案を検討していると明らかにした。
事業費が高すぎるとの県議会の意見を踏まえたもので、山下氏は「2月中に忠清南道の知事と会談し、決定したい」と述べ、忠清南道側には「(事業費が)1億円を切る場合がある」と伝えたという。
県は当初、奈良公園(奈良市)で無料コンサートなどを開催する予定で、9千人規模の来客を見込んでいた。山下氏は、屋内開催に変更した場合は舞台設備やレーザーなどが不要になるため大幅なコストカットが可能になる一方で観客数が1500人程度になると説明。「この観客数の場合、忠清南道側が一流のアーティストの派遣は無理と判断する可能性がある」と話した。
このほか山下氏は、奈良公園での開催に向けクラウドファンディングで資金を調達する案もあると説明した。
奈良市、サマルカンドとの交流展、自力調達で寄付金1億円達成
奈良市がふるさと納税型クラウドファンディング(CF)などによる資金調達を図っている「(仮称)奈良・サマルカンド特別交流展」事業について、市は1月30日の市議会観光文教委員会で、CFでの寄付が4千万円を超え、さらに企業協賛で6千万円の調達が見込めると明らかにした。
市は総事業費を4億円と見込むが、市税投入を行わない方針も示しており、うち寄付による調達の目標額1億円を達成したことになる。
市とウズベキスタン・サマルカンド市は、シルクロードの終着点と中継地の縁で令和4年に姉妹都市提携を締結。提携5周年にあたる9年に、奈良国立博物館を会場にウズベキスタンの国宝級の美術品を集めた特別交流展を計画している。
市は当初予算案に関連経費4500万円を計上したが、市議会は説明不足や事業規模が大きすぎるなどとして、全額削除。市は自力調達へと方針を変更し、昨年12月3日からCFを募ったところ、今年1月29日時点で約1900件、金額で約4049万円の寄付が集まったという。このほか企業に協賛を求めており、この日の委員会で、17社から6千万円の提供の内諾を得ていると説明した。
「人生の転機で近づかれた」拉致問題の実態伝える、荒木和博氏が講演 奈良「正論」懇話会

「知られていない拉致問題のリアル」と題し講演する特定失踪者問題調査会の荒木和博代表
奈良「正論」懇話会の第94回講演会が30日、奈良市の奈良ホテルで開かれ、特定失踪者問題調査会代表の荒木和博氏が「知られていない拉致問題のリアル」と題して講演した。
北朝鮮による拉致の可能性が排除できない特定失踪者について調査してきた荒木氏は、「日本海側の海岸で起きた」という拉致の一般的な認識に対し、それ以外の場所でも拉致が疑われる事例が多数発生していると説明。「昭和20年代から始まったのでは。そして最近まで起きていたと考えられる。人生の転機で近づかれたケースが少なくない」と話した。
さらに荒木氏は「拉致被害者をどのように戻すか。米国や中国などの動きでどうなるか分からないとすれば、どうするべきか」と問いかけ、拉致問題について情報発信していく重要性を訴えた。
県防災拠点の構想最終案 太陽光発電 建物屋根に 南部、ヘリ発着場を先行整備
県の防災拠点について有識者らが議論する検討部会で、30日に開かれた第6回会合。この日まとめた「県災害応急対策基本構想案」では、五條市の県有地に設ける南部中核拠点には非常用電源として、当初山下真知事が唱えた大規模太陽光発電所(メガソーラー)より規模を縮小した太陽光発電施設を建物屋根に設置する。また、南部中核拠点の整備に関する基本計画の中間報告案も示され、令和7年度にヘリコプター発着場などを先行整備するとしている。
基本構想は、南海トラフ巨大地震や奈良盆地東縁断層帯地震などの発生時、全国からの応援部隊や支援物資を迅速に受け入れ、被災地に展開することが目的。昨年の前回会合で素案が示され、公募した意見を反映し最終案をまとめた。
構想案では、北部中核拠点として橿原市の県立橿原公苑など3施設を活用する。一方、五條市に設ける南部中核拠点は県内被災地だけでなく紀伊半島沿岸部への支援も想定している。災害時の非常用電源として建物屋根に太陽光発電施設を設置することにし、今後導入方法などを決める。
また、中間報告案によると、南部中核拠点の計画地は五條市黒駒町の約64ヘクタールで、中心となる「コアゾーン」と応援部隊の受け入れで活用する「支援ゾーン」で構成。このうち約1・2ヘクタールを7年度に先行整備し、ヘリコプター発着場や活動拠点となるベースキャンプ、駐車場を設ける。
会合後、山下氏は「北部と南部に中核拠点を設けて連携しつつ、県全体で防災力を高めることが決まった。南部中核拠点ではしっかりと先行整備をしたい」と話した。
県は構想案を県議会2月定例会ではかるほか、南部中核拠点の先行整備の関連費用を7年度の一般会計当初予算案に盛り込む。
県、メガソーラー断念 知事表明 地元反発で規模大幅縮小
県は30日、山下真知事が表明した防災拠点での大規模太陽光発電所(メガソーラー)の設置を断念した。有識者でつくる会合で同日、太陽光パネルの規模を大幅に縮小して整備する内容を盛り込んだ基本構想案をまとめた。整備に反対する地元の五條市の同意を得られないと判断した。
当初は計約25万平方メートルの太陽光パネルを整備する想定だったが、基本構想案では、計約2100平方メートル規模に縮小する。太陽光発電は防災拠点の非常用電源として整備するが、県の試算で、規模を縮小しても電力を確保できるとした。
山下知事は会合後、記者団に「これまで計画した大規模な太陽光発電所は地元の同意を得る見通しが立っていない。事実上の断念だ」と話した。
日本維新の会公認で当選した山下知事は就任後、荒井正吾前知事が打ち出した2千㍍級の滑走路を備えた防災拠点整備計画を撤回した。昨年1月、メガソーラー整備を含む新案を表明したが、地元は方針転換に反発。同年3月、県議会の自民会派が関連費用を削減する令和6年度当初予算修正案を議会に提出し、可決されていた。
議決せずパソコンなど購入 大和郡山市職員5人処分
大和郡山市は30日、市議会の議決を経ずに市庁舎で使用するノートパソコンやゴミ回収車を購入したとして、当時関わっていた部長級職員1人、次長級職員2人、課長級職員1人、課長補佐級職員1人の計5人を戒告の懲戒処分にしたほか、管理監督責任を問い市長と副市長を減給10分の1(1カ月)とした。
市によると、職員らは令和5年12月にゴミ回収車2台分を議会の議決を経ずに2170万円で購入したほか、元年7月には庁舎で使うノートパソコン162台やデスクトップパソコン83台などを計4190万円で購入したという。
市は30日、議会運営委員会に報告。再発防止策として複数の職員による確認を行うほか、審査会を立ち上げるなどして対策を講じるという。上田清市長は「こうした事態を招いてしまったことについて深くおわびするとともに、職員の意識強化を図り、信頼回復に努めます」としている。
奈良市クリーンセンター策定委 市側が候補地4カ所提示
奈良市が進める新ごみ処理施設「クリーンセンター」の候補地を選定する「市クリーンセンター建設計画策定委員会」が28日、市役所で開かれた。市側は候補地として七条地区を含む4カ所を提示し、委員の意見で3カ所程度の追加を検討することになった。また過去の策定委での評価方法を踏まえ、点数付けで可視化して総合評価を行うことも決めた。
この日、市側が示したのは大和田町=52・4ヘクタール▽七条町=11・3ヘクタール▽北之庄町=28・8ヘクタール▽今市町・池田町=25・4ヘクタール-の4カ所。平成18年に行った選定作業をベースに、10ヘクタール程度の空き地であることや学校施設から300メートル以上離れているなどの条件に基づいて抽出した。また、ごみの収集運搬コストに関する選定条件を柔軟にするよう委員から提案があり、さらに3カ所程度の追加を検討することになった。
候補地の評価方法も過去の審議にならい、住宅地との近接状況や経済性などを採点し、総合評価を点数で示すことも確認。災害リスク、景観など過去に入っていなかった評価項目を追加する方針を示した。
この日の審議後、中川幾郎委員長(帝塚山大名誉教授)は「委員の意見も踏まえ、候補地を1カ所にせず、複数に点数を付けて示す可能性もある」と述べた。
特殊詐欺等多発警報を発表 生駒市、7月まで注意喚起の取り組み
生駒市は、特殊詐欺などの被害が増えているとして「特殊詐欺、SNS型投資・ロマンス詐欺多発警報(特殊詐欺等多発警報)」を発表した。7月31日までを対策強化期間とし、県警生駒署と連携して約100カ所で出前講座を実施するほか、交流サイト(SNS)のX(旧ツイッター)やホームページなどで注意を呼びかける。
市が詐欺に関する警報を出すのは、平成25年11月の「振り込め詐欺等多発警報」以来2回目。
県警によると、特殊詐欺の県内被害額は令和5年の約5億9310万円(件数230件)から6年の暫定値では約13億4340万円(270件)と急増。生駒市でも5年の約3050万円(31件)から6年の暫定値では約1億3420万円(37件)と大幅に増加した。
一方、SNS型投資・ロマンス詐欺は6年に集計が始まり、被害額は同年の暫定値で県内約32億6400万円(243件)、生駒市約3億8千万円(24件)と特殊詐欺より大きくなっている。
対策強化期間中には、市長や生駒署長が高齢者が集まるイベントを訪問して注意喚起するほか、市の各部署や生駒署員が約100カ所の高齢者の集まりで出前講座を実施。このほか、市広報誌で被害事例を紹介▽市ホームページでの注意喚起▽市各部署のXで発信▽コミュニティバス内に啓発チラシを掲示▽生駒署で懸垂幕掲示|などに取り組むとしている。
奈良育英普通科選抜17・87倍、西大和6・26倍 奈良私立高出願状況
奈良県私立中学高等学校連合会は28日、県内私立高校校の令和7年度入試出願状況を発表した。
募集人員は天理・進学コースが前年度より40人減で、計2370人。これに対し、計9483人(前年度9711人)が出願し、平均倍率は4・00倍(同4・03倍)となった。全校ですでに出願は締め切っている。
倍率が最も高いのは、奈良育英・普通科選抜コースの17・87倍、次いで橿原学院・普通科特進コースの13・08倍、奈良育英・普通科高大連携Sコースの10・66倍となっている。
入試は2月6日(一部は7日も)に行われ、合格発表は7日から9日にかけて予定されている。

「かかる費用は規格外」奈良県K-POPイベント中止求める団体が550人分の署名を提出
奈良県が韓国との国際交流として10月に予定しているK―POPアーティストによるコンサートについて28日、中止を求める住民団体が約550人分の署名を県国際課に提出した。
署名提出したのは「奈良を守る会」。同会はあわせて、「イベントにかかる費用は規格外な額である。県民との対話の場を持ち、実施に至った経緯を説明すべきだ」とするコメントを発表。また、湯浅忠雄代表はこの日の記者会見で「K―POPだけをやるのは交流事業と言わない。それにこだわるなら県ではなく、私的機関が主催すべきだ」と話した。
県は韓国・忠清南道との文化交流の一環として、舞台設営など総事業費約2億7千万円をかけて無料コンサートなどを開催し、9千人規模の来客を見込んでいた。昨年の12月県議会では、関連予算を盛り込んだ補正予算案が可決されたものの、賛成した議員らが支出額の縮減などを求める申し入れ書を提出。山下真知事はこれを受け、当初奈良公園(奈良市)としていた会場について再検討し、経費節減を目指す意向を示している。
「飛鳥・藤原」世界遺産推薦 閣議了解、首長ら喜びの声「また一歩進んだ」
政府が令和8年の世界文化遺産登録を目指す「飛鳥・藤原の宮都」(明日香村、橿原市、桜井市)の推薦を28日に閣議了解したことを受け、地元の首長らは県庁で記者会見し、「また一つ歩みが進んだ」と喜びの声をあげた。

推薦書提出の閣議了解を受けた記者会見で喜びをかみしめる首長ら=県庁
会見で亀田忠彦・橿原市長は「ただただうれしい。また一つ大きなハードルを越え、感謝している。来年は橿原市制70周年でもあり、認められればこれ以上うれしいことはない」と話した。森川裕一・明日香村長は「想像していたより多くの苦難があった。今は以前より登録が難しくなっている」と説明。その上で「世界遺産登録はあくまで手段。大切なのは地域の人らがそれをどう使うか。一緒になって考えていただきたい」と呼びかけた。
桜井市は松井正剛市長の代理として前野孝久理事が出席し、「登録が実現したら、中南和地域の活性化につなげられるよう役割を担いたい」とした。さらに山下真知事は登録後を見据え、「飛鳥・藤原の資産は目で見るのが難しいので、ビジュアルな取り組みも必要。まずは住民のみなさんが誇りに思い、自分の言葉で観光客に伝えてもらいたい」と述べた。
飛鳥・藤原の宮都は飛鳥宮跡(明日香村)や藤原宮跡(橿原市)、高松塚古墳(同村)など19の資産で構成。6~8世紀の遺跡群で東アジアの古代国家形成期に中央集権体制が誕生、成立した過程を示す。昨年に国の文化審議会が推薦候補に選んだ際の22の資産のうち、「大和三山」(香具山、畝傍山、耳成山)は他と性質が異なることから含まれなかったという。
政府はこの日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)に推薦書を提出。ユネスコ諮問機関が現地調査し、順調なら令和8年夏頃の世界遺産委員会で登録が審議される。
大和郡山・番条地区「貯留機能保全区域」指定 全国3例目 田畑の浸水対策
大雨の際に河川氾濫を防ぐため田畑に水を逃して一時的にためておく「貯留機能保全区域」に、大和郡山市番条地区が指定された。指定は川西町唐院地区、田原本町西代地区に続き、全国で3例目。 貯留機能保全区域は、令和3年の特定都市河川浸水被害対策法改正で、浸水被害の拡大を抑制するための土地利用対策として創設された。

感謝状を手にする上田清市長(右から2人目)ら=大和郡山市
番条地区は佐保川、菩提仙川、地蔵院川に囲まれ、大雨の際は市内でも特に深刻な浸水被害が懸念される地域で、今回は耕作放棄地を含む農地約3・6ヘクタールを指定。昨年1月に市が候補地として挙げ、県と国、市が土地所有者に説明会を開催するなどして、12月下旬に決まった。
今月16日には地域住民に対する感謝状の贈呈式を開催。上田清市長は「線状降水帯など年々増える大雨被害に備えるため、住民の方のご理解をいただけたのは感謝しかない」と話し、感謝状を番条町自治会の沢田忠匡会長に手渡した。市は今後、同地区での指定区域の拡大を目指す方針という。
県内初 奈良市、災害時に「重機部隊」 緊急車両の通行確保
奈良市の仲川げん市長は28日の定例記者会見で、地震や豪雨などの災害時に路上のがれきを撤去して緊急車両の通行の回復を図る「重機対応部隊」を同市消防団に設置したと発表した。2月1日から運用する。重機部隊の設置は県内初という。

奈良市消防団「重機対応部隊」が活用するショベルカー(奈良市提供)
部隊は消防団員約千人から重機の操縦資格を持つ6人を選抜し、現場指揮者を加えた7人で構成。機材は資格を持つ6人が所有するショベルカーなどを活用する。消防車や救急車が路上の障害物で通行できなくなった場合に出動し、市は出動ごとに機材の借り上げ料やガソリン代を支給する。
昨年1月の能登半島地震で市消防局が現地支援に当たった際、緊急車両の通行確保が課題になったことから部隊を創設した。地震のほか土砂崩れなどでの重機を使った活動が重視されるようになっており、全国で7つの自治体が導入している。松山市が平成25年に導入した「機動重機消防団」は、昨年の松山城土砂崩れでも活躍した。
この日の会見で、仲川氏は「専門性の高い技能を持ち、火災での障害物除去にも有効だ。部隊の活躍に期待している」と述べた。
「いざというときに備えて」天理市の2自治会が合同防災訓練
天理市の柳本町自治連合会と渋谷町自治会は26日、合同防災訓練を市立柳本小学校で開催した。両町は、将来大規模地震が起きるリスクのある奈良盆地東縁断層帯に隣り合って位置しており、いざというときに備える。

パイプとカーテンでつくられる避難所
訓練には、住民約500人が参加。自動体外式除細動器(AED)を使った救命救急、カーテンとパイプを使った避難所づくりなどを体験した。また会場では、消防団員が放水訓練を披露したり、災害時の炊き出しの献立になる豚汁が振る舞われたりした。
柳本町自治連合会長の長岡靖さん(79)は「東日本大震災や能登半島地震など、大地震を対岸の火事と思わないでほしい。その時のために今から備えられることを知ってほしい」。渋谷町自治会長の島岡誠さん(53)も「避難所となる柳本小学校での開催は、地域の人同士の顔が見える交流につながった。いざというときにご近所同士が協力して避難活動などに取り組みたい」と話していた。
国民・杉本氏が参院選出馬会見
任期満了に伴う今夏の参院選奈良選挙区(改選数1)で、国民民主党公認で出馬する新人で大和郡山市議の杉本葵氏(33)が26日、奈良市内で記者会見した。杉本氏は「地方議員では解決できない問題にぶつかり、国の制度を変える必要があると思った」と出馬の理由を述べた。国民が国政選挙の県内選挙区に擁立するのは初めて。

記者会見する杉本葵氏(右)と国民民主の榛葉賀津也幹事長=奈良市内
杉本氏は大阪市立大卒。会社員を経て令和5年の大和郡山市議選で初当選し1期目。党の公募に応じたという。会見に同席した同党幹事長で県連幹事長を兼任する榛葉賀津也氏は「対決より解決を目指す党にとって参院選は重要な戦いとなる」と述べた。
古代チーズ「蘇」ご当地グルメに 橿原の16店37メニューお披露目

工夫を凝らした商品をPRする飲食店関係者=橿原市内
飛鳥時代の都・藤原京が築かれた橿原市が、当時の宮廷貴族に珍重された古代のチーズ「蘇」にちなんだご当地グルメの開発を進めている。4月に2025年大阪・関西万博が開幕したり、橿原市も来年に藤原宮跡などの世界文化遺産登録を目指したりと、訪日外国人客(インバウンド)誘致に向けた機運が高まっている中、市は「食」を通じてさらなるPRを図る。
蘇は牛乳を煮詰めて固めた乳製品で、飛鳥時代に大陸から伝わり、薬用や美容などに用いられたとされる。市は「蘇発祥の地」をアピールし、昨年度からチーズや県産食材を使った商品開発に取り組んでおり、今年度はスイーツや和洋食など市内16店舗が参加。チーズケーキやピザなど37メニューがそろった。
今年度は特に、藤原宮跡や古い町並みが残る今井町などで食べ歩きができるよう「カップ イン チーズグルメ」と銘打
って、カップ入りの商品開発に重点が置かれた。市内のホテルで16日に開かれた新商品のお披露目会では、スコーンを細長く焼き上げてチーズクリームにつけるスタイルの商品、県産サツマイモを練りこんだチーズケーキなどが紹介された。

カップ入り以外でも、塩こうじとチーズでうまみを引き立てたハンバーグ弁当、県産の切り干し大根を使ったチーズ入りホットドッグが登場。県産米の米粉とチーズクリームを使ったもっちり感のあるケーキなども並んだ。
市観光協会の松井昌宏事務局長は「国内外の人が食べ歩きをしながら橿原の魅力を感じられるメニューがそろった。日本のチーズ始まりの街としても盛り上げたい」と話した。商品は各店舗で販売。詳細は同協会専用サイト=2次元コード=
で紹介している。


































