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冬のボーナス、奈良県知事は300万円 職員は3万7千円アップ

公務員のボーナスに当たる期末・勤勉手当が奈良県内の各官公庁で支給された。県は10日、教員や警察官を含む県職員1万4301人(平均41・5歳)に対し総額120億8064万円を支給し、1人当たりの平均支給額は84万4741円だった。

支給割合は県人事委員会勧告に基づき、前年同期比で0・075カ月分アップし、1人当たりの平均支給額は3万7417円増えた。

知事への支給額は300万643円。知事以外の県特別職や県議は、副知事=241万1630円▽議長=234万3743円▽副議長=204万7436円▽一般議員=188万9567円-となっている。

奈良市も10日、教員や消防職員を含む職員2441人(平均42・8歳)に冬のボーナスを支給した。総額は前年同期比3・1%増の19億8056万円で、1人当たり平均支給額は3・3%増の81万1373円。市長は235万1712円、議長は175万3702円。

県内12市の市長で最も高額なのは、橿原市の亀田忠彦市長と生駒市の小紫雅史市長で246万8379円。最も低いのは、10月の御所市長選で無投票で初当選した山田秀士市長で57万6686円だった。

奈良県の企業、冬のボーナスは平均46万円 3年連続増加も「防衛的賃上げ」

奈良県内企業の冬のボーナスの支給額は従業員1人当たり46万167円で、前年冬実績と比べ2・5%増となり3年連続アップの見込みであることが南都経済研究所(奈良市)の調査で分かった。ただ、物価高に対する従業員の処遇改善によって人材確保を図るために、自社業績にかかわらず引き上げる「防衛的賃上げ」の傾向があるという。

10月中旬から11月中旬にかけ県内846社を対象にアンケート調査を実施。回答率は32・4%だった。

支給予定の企業は全体の79・6%に当たる218社で、前年冬から3・4ポイント上昇。業種別での平均支給予定額は製造業50万3275円、非製造業42万7582円。1人当たりの平均支給予定月数は0・01カ月増の1・50カ月だった。

「『楽しい』が強さを発揮する」作家・江上剛氏が奈良で講演 奈良県経済倶楽部

 ビジネス小説の第一人者・江上剛さんの講演会が、奈良市内で開かれた。江上さんは「先の見えない世の中、『楽しい会社』が強さを発揮する」と話した。
県経済倶楽部(菊池攻会長)が17日、公開講演会として開催。第一勧業銀行(現みずほ銀行)在籍中に「非常銀行」で小説家デビューを果たし、現在はコメンテーターなどとしても活躍する江上さんを講師に招いた。
「不透明な時代を生きる経営者に必要な覚悟」と題して講演した江上さんは、多くの企業を取材してきた経験を踏まえて実例を挙げながら「混迷の時代を生きるキーワードは『楽しい』だ」と指摘。「新しい時代に向かっていくには夢や遊び心、こだわりが必要。楽しい会社には人が集まり、業績も上向く。経営者は楽天的であるべきで、暗い顔をしていてはいけない」などと強調した。

「紙撚」重ね合わせて水を表現 石田智子さんが奈良・川上村で個展

 無数の「紙撚(こより)」を使って独自の世界を表現する現代美術作家、石田智子さんの作品展「水潺潺(みずせんせん)」が、奈良県川上村の「匠の聚」ギャラリーで開かれている。10月6日まで、入場無料。
石田さんは大阪出身で染色作家などとして活動し、芥川賞作家・玄侑宗久さんとの結婚を機に福島県三春町に居住。禅寺での生活で包装紙を活用した紙撚作りを始め、幾層にも重ね合わせるなど紙撚を芸術作品へと昇華させていった。現在では紙撚の織りなす「石田ワールド」が国内外で高評価を得ている。
今回の展示テーマは、禅の言葉「雲悠々水潺々」から。「飲水思源」を経営指針とする奈良トヨタグループと「水源地の村づくり」を進める川上村などの共催で石田さんを招き、「水」から着想を得た大作2点が会場内に展開されている。
「のどかで美しいだけではない水や雲を表現した」と石田さん。主催者は「各展示会場の特性に応じて制作されるため、今ここにしかない石田さんの作品世界を楽しんでもらえる」とPRしている。問い合わせは同ギャラリー(0746・53・2381)。

歩行リハビリ用「着るロボット」量産へ 病院の実証実験で効果確認 奈良・イノマー

 「着るロボット」の開発を手掛ける奈良市のメーカー「INOMER(イノマー)」が、歩行のリハビリを支援するロボットの製品化を進めている。リハビリに携わる理学療法士が持つ技術の再現性の高さや、装着のしやすさなどが特徴。医療機関での実証試験で、理学療法士側にも患者側にも大きなメリットがあることを確認した。来年春までに改良を終え、秋頃には量産態勢に入りたいとしている。
同社は、運搬作業の軽減などに活用されるアシストスーツなどの技術を基に、「力」だけでなく「技」のアシストにも着目した着るロボット(ウエアラブルロボット)による身体能力の補完を目指して創業。第1弾プロジェクトとして、脳卒中や骨折などで片足が不自由になった患者のリハビリを支援するロボットの開発に取り組んでいる。
通常のリハビリでは、理学療法士が患者の体を支えながら、患者の足の動きに応じて尻を押し出したりする。開発中のロボットは、患者の腰や太もも、尻にベルトやパッドを装着させ、モーターでワイヤを伸縮して体の動きを支援。理学療法士が持つ高いスキルを、ボタン操作だけで再現することができる。
京都大原記念病院(京都市左京区)で6~7月、脳卒中で体の片側の筋力が低下した患者2人を対象に、このロボットの実証試験を実施。体幹機能の向上や歩行速度の改善など多くの効果が確認された。
同社は、今後も県内外の医療機関で試験を重ねながら軽量化などの改良を来年4月頃までに終え、月頃から量産を始める。桂典史代表は「このロボットの活用が、理学療法士の負担軽減、患者の基本動作の向上につながることが実証された。力と技のアシストで誰もが望むパフォーマンスを発揮できる社会を実現させたい」と話している。

中秋の名月に「采女祭」 奈良・猿沢池周辺で

 「中秋の名月」に当たる17日、奈良市の猿沢池周辺で、奈良時代に池に身を投じたと伝わる采女(女官)の霊を慰める「采女祭」が行われた。
 猿沢池には采女が仕えた帝の寵愛が衰えたことを嘆き、入水したという伝承があり、池のそばに春日大社・末社の采女神社が後ろ向きに鎮座している。例年、神事の後には秋の草花で飾った約2㍍の花扇を載せた管絃船が池を巡る。
 この日、神事前にはJR奈良駅から采女神社まで華やかな花扇を運ぶ約200人の行列が街中をゆっくりと進み、神社に奉納。訪れた市民や観光客らが見入っていた。

トラック、フィールドで中学アスリート躍動 橿原公苑陸上競技場で奈良県中学校学年別対抗

 第72回県中学校学年別対抗陸上競技大会(県中学校体育連盟主催、産経新聞社後援)が7、8の両日、橿原市の橿原公苑陸上競技場で開催された。県内校から出場した約1200人の選手たちがトラックとフィールドで力と技をぶつけ合い、積み重ねてきた練習の成果を競った。
学年別に各種目が行われる同大会は、3年生にとっては引退試合、1~2年生には新人戦の位置づけとなる。各種目1~8位の成績を得点化して競う学年別の総合成績優勝校は、1年が奈良市立都祁中、2年が同市立二名中、3年が橿原市立畝傍中だった。
各種目の1位は次の通り(敬称略)。
◇男子◇
【1年】100㍍=井筒瞭太(八木)▷200㍍=下井幹大(式下)▷800㍍=中村颯(田原本北)▷1500㍍=竹村悠雅(三郷)▷100㍍障害=高井晴仁(香芝東)▷400㍍リレー=東大寺学園(山下・可児・瀬川・今井)▷走り高跳び=小川慎太郎(香芝東)▷走り幅跳び=藤林良成(式下)▷砲丸投げ=岡崎柑汰(畝傍)▷円盤投げ=今村斡志(王寺北)
【2年】100㍍=小杉隆介(香芝西)▷200㍍=芳倉嘉峻(里風)▷800㍍=紙屋恒彦(郡山)▷1500㍍=和田奨真(二名)▷110㍍障害=岡田海橙(王寺南)▷400㍍リレー=片塩(白坂・多田・植野・柳沢)▷走り高跳び=ドゥースティ史也(里風)▷走り幅跳び=西川陽仁(東大寺学園)▷砲丸投げ=浜田篤朗(橿原)▷円盤投げ=武久瑛仁(二名)
【3年】100㍍=西前英泰(片塩)▷200㍍=浜口彪峨(香芝西)▷1500㍍=大内陽翔(郡山)▷3000㍍=沢田倫太朗(伏見)▷110㍍障害=南地空(光陽)▷走り高跳び=川田継人(八木)▷走り幅跳び=河内大輝(郡山南)▷砲丸投げ=津田航海(大淀)▷円盤投げ=上田竜駕(光陽)
◇女子◇
【1年】100㍍=中岡莉里愛(片塩)▷200㍍=佐々木梨衣子(上牧)▷800㍍=飯干裕菜(広陵)▷1500㍍=椿本実央(下市陸上ク)▷100㍍障害=坂口愛唯徠(斑鳩)▷400㍍リレー=都祁(漆間・福岡・勝部・川崎)▷走り高跳び=大塚結々(都祁)▷走り幅跳び=森山楓加(郡山南)▷砲丸投げ=喜多由乃(畝傍)▷円盤投げ=足立薫(榛原)
【2年】100㍍=積友希(斑鳩南)▷200㍍=大迫梨生(香芝)▷800㍍=大友香波(郡山)▷1500㍍=福山ひら(NARAーXjr.)▷100㍍障害=林真央(河合第二)▷400㍍リレー=二名(稲田・前田・鶴長・仁賀)▷走り高跳び=武原梨恵(上)▷走り幅跳び=鶴長桃花(二名)▷砲丸投げ=垣内優花(光陽)▷円盤投げ=橋本凛(王寺北)
【3年】100㍍=服部結(王寺南)▷200㍍=高橋侑那(富雄南)▷800㍍=高田侑奈(一条高付)▷1500㍍=井川真央(聖心学園)▷100㍍障害=大友絢(鴻ノ池SC)▷走り高跳び=西本名甫(田原本北)▷走り幅跳び=勝部紗来(都祁)▷砲丸投げ=森本るな(福住)▷円盤投げ=石西沙有(上牧)

「新素材のトップランナー目指す」 大和高田の牧村プラスチック工業が和歌山に新工場

 奈良県大和高田市のプラスチック部品メーカー「牧村プラスチック工業」が和歌山県岩出市に新工場を建設し、本格稼働を始めた。製造しているのは100%天然由来の生分解性プラスチック素材で、これを原料にした商品開発や他メーカーへの素材供給を進めていく考え。同社は「地球の環境保全に貢献できる新素材製造のトップランナーを目指す」としている。
主に生物資源が原料の生分解性プラスチックは、最終的に二酸化炭素と水に分解され、自然界で循環可能な素材。従来のプラスチックと異なり、焼却しても二酸化炭素排出量の増減に影響せず、有害物質も発生しない。
同社が和歌山工場で製造を始めたのは、日本ぺパロン社が特許を持つ生分解性プラ素材「ぺパレット」。トウモロコシから作られるポリ乳酸と古紙、天然由来の添加剤を原料とし、強度や耐熱性などで従来のプラスチックより優れた性質を備える。独自の製造プラントで大量生産を可能にし、工夫を重ねて工程の短縮やコストの削減に成功した。
同工場は環境省の補助事業を活用し、約億円を投資して京奈和自動車道・岩出根来インターチェンジ付近に整備。昨年月に操業を開始した。年間1500㌧の製造能力を持ち、今後はラインを増設して年3千㌧に引き上げる計画だ。
同社は現在、大和高田市内の工場でプラスチック素材の車載部品や家電部品などを製造している。さらに、和歌山工場でぺパレットの製造を始めたため、新素材活用の第1弾として高級ハンガーを商品化。これに続く商品開発も進め、将来は自社製部品を全量、生分解性プラ素材に置き換えたい考えだ。
「従来のプラスチックに対する規制は今後ますます強まる。環境負荷の小さな新しいプラスチックの可能性を国内外に発信し、資源循環型社会の構築に貢献する」と牧村恵史社長。「課題の一つは、従来素材の3倍程度高い価格。他メーカーへの供給に力を入れ、普及を図って安価な素材にしたい」と話している。

「ノボテル奈良」開業 日帰り型観光からの脱却やMICEの受け皿目指す

 世界各地にホテルをチェーン展開する仏アコーが運営するシティーホテル「ノボテル奈良」が4日、奈良市にオープンした。日帰り型観光からの脱却の一翼を担うとともに、国際会議や展示会といった「MICE」の受け皿を目指す。
 奈良県内最大の会議場機能を持つ県コンベンションセンターに近いアミューズメント施設跡地に、鉄筋9階建て(延べ1万3500平方㍍)の施設を建設。宿泊型観光への転換を目指す県も宿泊施設立地促進事業の補助金を交付し、オープンに協力した。
 客室は計264室あり、宴会場や会議室、ワークラウンジ、大浴場などを整備したほかバーやレストランもあり、眺望の良い8階にはルーフトップテラスを備えた。装飾や飲食のメニューに「奈良らしさ」をふんだんに取り込む工夫も凝らす。
 アコーは110カ国に5700以上のホテルを運営。日本では軒目で、ノボテルブランドの出店は2軒目となる。「大阪や京都との利便性がよく、ここを関西周遊の拠点としてほしい」と戒田真総支配人。MICE事業の需要増を目指す県コンベンションセンターの受け皿としての利用も期待している。

横断歩道の安全「ありがとう」 奈良県安協が旗2500本を県に寄贈、各自治体に配布

 横断歩道を利用する子供たちを交通事故から守ろうと、ドライバーに注意を呼びかける「ありがとう横断旗」2500本が、奈良県などに寄贈された。順次、各市町村へ配布されている。
旗は、黄色地に「ありがとう」などの文字と県などが進める交通安全運動のシンボルマークがデザインされ、車両に歩行者への注意を促すとともに停止したドライバーに感謝を伝えるもの。県交通安全協会が、令和元年から毎年この時期に寄贈を続けている。
県庁で今月20日に贈呈式があり、同協会の高岸正光会長から県交通対策協議会の常任委員を務める毛利嘉晃・県地域創造部長に目録などが手渡された。
県によると、県内で道路横断中、事故に遭った中学生以下の子供は昨年1年間で12人(いずれも軽傷)。高岸会長は「道路を横断する歩行者の安全対策の一助として、旗を有効活用してほしい」と話していた。
旗は持ち手が80㌢と1㍍の2種類あり、短い方は集団登校時などに児童らが使用。長い方は学校や自治会などに配られ、教職員や保護者、地域のボランティアらに活用してもらう。

奈良県自動車関係団体協議会に国交省から感謝状 50年間にわたる功績たたえる

 今年で創立50周年を迎える県自動車関係団体協議会に、国土交通省近畿運輸局から感謝状が贈られた。自動車を巡る県内の産業や交通環境などの発展・向上に貢献した功績がたたえられた。
 同協議会は、自動車に関するさまざまな業界団体が結集して昭和49年12月に発足。交通事故防止や不正改造車排除に取り組んだり、検査登録や道路交通網に関する要望活動を進めたりしてきた。
 感謝状は、奈良市内で8日に開かれた創立周年記念祝賀会で岩城宏幸・近畿運輸局長から菊池攻会長に手渡された。菊池氏は「変革期を迎えた自動車社会の課題解決を目指し、県民生活の向上にも寄与したい」と思いを新たにしていた。

新庄小野球部が初V 奈良県学童軟式野球大会兼ほっかほっか亭カップ県予選

 奈良県内24の小学生チームが熱戦を繰り広げた「第65回県学童軟式野球大会兼ほっかほっか亭カップ第48回近畿少年軟式野球大会県予選会」(主催・県軟式野球連盟、共催・産経新聞社)は24、25の両日、橿原市の橿原運動公園で準決勝と決勝が行われ、新庄小野球部が初優勝を果たした。
 新庄小野球部と牧野ジュニアーズの顔合わせとなった決勝。新庄小野球部は、二回に長短打を集めて3点を先制。三回には犠打も効果的に絡めて突き放すなど終始主導権を握り、勝利を収めた。準々決勝まで全試合2ケタ得点で快勝を続けた牧野ジュニアーズも粘りをみせたが、届かなかった。

 両チームは9月に行われる近畿少年軟式野球大会に県代表として出場する。新庄小野球部の山下凌平主将(11)=6年=は「5年生も含めチーム一丸となって戦い、勝てた。近畿大会でも優勝できるよう、守備をさらに鍛えたい」と意気込みを話した。

両日の試合結果
【準決勝】牧野ジュニアーズ4-3山陵クィーンズ▷新庄小野球部6-2香久山ビッグメイツ
【決勝】新庄小野球部7-4牧野ジュニアーズ

変容する米国、前例なき大統領選 奈良「正論」懇話会の簑原俊洋氏講演詳報

 近づく米大統領選をテーマに、奈良市の奈良ホテルで7月22日に開かれた奈良「正論」懇話会の講演会。講師の認定NPO法人インド太平洋問題研究所理事長の簑原俊洋・神戸大大学院法学研究科教授は、「リマッチの行方は?~2024年米大統領選とアメリカの現状」と演題を設定していたが、開催当日朝に飛び込んできた「バイデン大統領の選挙戦撤退表明」のニュースを受けて急遽さらなる情報の収集と分析を進め、最新の知見を参加者に提供した。講演の主な内容は次の通り。

米大統領選の流れを大きく変える重大なニュースが今朝(7月22日)届き、演題に掲げたバイデン大統領とトランプ前大統領の「リマッチ」ではなくなってしまった。今回はつくづく、「前例なき大統領選」だ。
まず、6月のテレビ討論会。9月頃から3回にわたり、聴衆を入れて超党派の委員会が主催するのが通例だが、今回はテレビ局主催の無聴衆で行われた。バイデン氏は目の焦点が定まらず、虚偽を並べ立てるトランプ氏に有効な反論もできず、彼自身、自分が何を言っているか分からなくなっているようだった。
この討論会でバイデン氏がすべきことは「あと4年間、大統領を全うできる」というアピールだったが、それができず退陣論を勢いづかせてしまった。
次いで、7月のトランプ氏暗殺未遂事件。これも選挙の行方を大きく変えた。トランプ氏自身は宗教に無関心だが大いに利用した。大統領候補受諾演説でも「私は神によって守られた」と強調。これでトランプ陣営に弾みがつき、民主党側に勝利の可能性があるとすれば、バイデン氏が亡くなるか辞退するかしかないと私は思っていたが、辞退となった。
相手がバイデン氏なら間違いなく勝てると思っていたトランプ陣営が、次の候補と想定したのはハリス副大統領(※今月6日に民主党が正式指名)。彼らが最も嫌がっていた展開だ。
もしハリス氏が勝利すれば米国で初めて、女性でアジア系の大統領。民主党らしい、米国の「前進」を象徴する結果となる。

 米国を「実験国家」と表現したのは仏政治思想家のトクヴィルだった。彼は1835年に発表した「アメリカのデモクラシー」で、「米国の偉大さの根源は他国よりも啓蒙されているからではなく、自らの決定を修正できることだ」と同国の「復元力」を評価した。だが今の米国は復元力が脆弱で、「実験」が続くか否かの瀬戸際を迎えている。
選挙を巡って有権者が問いかけるのは「4年前と比べて生活が向上しているか否か」だ。これについて多くの人が「NO」だと思っている。いくら賃金が上がってもインフレがそれを超え、経済成長が実感できていない。
ハリス氏が戦う上で乗り越えなければならないのはジェンダーと人種の問題。現実的には「女性だから投票しない」「黒人とインド人のハーフには入れない」という有権者は米国にたくさんいる。
一方、トランプ氏は8年前の選挙で、それまで全く投票に参加しなかった有権者を目覚めさせた。また、何が何でもトランプ氏を支持する「MAGA」と呼ばれる熱狂的支持基盤も、トランプ氏の大きな強みだ。
日本との大きな違いに、若い人たちの政治力が挙げられる。大統領選では、有権者の大きな部分を占める40代以下の投票がカギを握る。投票率にもぜひ注目してもらいたい。

もしトランプ氏が勝った場合、どうなるか。ここで「もし民主党が勝ったら」を考えないのは、基本的にはバイデン氏の政策が継続されるからだ。トランプ氏の場合は1期目の政権に戻るのではないという点を強調したい。次期政権ではイエスマンしか起用せず、自身に対する「忠誠心」を最重要視する。目指すのは大統領権限の大幅強化に三権分立の弱体化、不法移民の国外追放、性的マイノリティーの権利剝奪…。米国のデモクラシーはどうなっていくのか。
ただ、誰が大統領になろうと、アメリカという国家自体が変容しているということを知ってほしい。日本はそんな米国とどう付き合うべきか、中長期的な視点で考える必要がある。その一つの答えが、EUや豪州など価値観を共有する国々とスクラムを組むことだ。内向きな姿勢を強めていく米国の関心を各国がワンチームになって引き付け、つなぎ止めることが重要だ。

簑原俊洋(みのはら・としひろ) 昭和46年、米国出身。カリフォルニア大デイビス校を卒業後、銀行勤務を経て平成6年、神戸大大学院法学研究科に進学し、ハーバード大やオックスフォード大の客員研究員や客員教授などを歴任。19年に同大学院教授。31年4月にインド太平洋問題研究所を設立して理事長を務め、当該地域の安定・繁栄に貢献するための諸活動にも力を入れている。

今夏の新型コロナ「第11波」入院患者増で複数医療機関が病床逼迫 奈良県医師会

 奈良県医師会の安東範明会長は22日の定例記者会見で、今夏の新型コロナウイルス感染「第11波」でのピーク時の感染者数は第9、10波と比べ全国的に少ない傾向にある一方、入院患者数は多くなり県内でも複数の医療機関で病床逼迫が生じたと明らかにした。
安東会長によると、7月31日に県内の病院から病床逼迫を知らせるファクスが周辺地域の医療機関に届いたほか、8月9日の県内の医療関係者らによる連絡会でも、複数の医療機関で病床逼迫があったことが確認された。
理由として、受診を控えたり検査を希望しなかったりする患者が増加し、実際より新規感染者数が少なく見積もられていた可能性があることや、最後のワクチン接種から時間が経過した人が多いこと、抗ウイルス薬の自己負担が高額で敬遠する人が増え、重症患者が増加したことなどが挙げられるとした。
第11波はすでにピークを迎えたとみられ、8月22日現在では収束に向かっているが、8月11日までの1週間の県内の定点報告者数は12・66人で、依然としてインフルエンザの注意報レベル(10人)を超えている。
安東会長は、今冬も病床逼迫が懸念されることから、特に65歳以上や基礎疾患のある人は新型コロナとインフルエンザの予防接種を検討するよう呼び掛けた。また、自己負担が高額な抗ウイルス薬について「公費補助の復活を国にお願いしたい」と要望した。

つくる人も食べる人も高齢者「おしゃべり食堂」人気 平群町長寿会連合会

 地域の高齢者のために元気な高齢者が会食の場を提供する奈良県平群町の「おしゃべり食堂」が、人気を集めている。町長寿会連合会が月1回開催し、ボランティアのお年寄りらが調理した昼食を、参加したお年寄りたちが味わいながら世間話に花を咲かせる。町も、高齢者の生きがいづくりや孤食防止などに有効だとして運営に協力。同団体は、この取り組みを町内各地に広げたい考えだ。
おしゃべり食堂は、町保健福祉センター「プリズムへぐり」を会場に、毎月第4土曜日の午前11時半から開催。参加費300円でカレーライスと飲み物、デザートなどを提供する。参加定員を50人としているが、毎回これを上回る申し込みが集まる人気ぶりだ。
長寿会は各地の「老人クラブ」に当たる組織で、おしゃべり食堂の参加者は長寿会員であることが条件。調理や会場整理なども会員らが担当している。
「食事をしながら、隣の人と健康の話題やおいしい食べ物のことなどをおしゃべりでき、頭の活性化につながっています」と話す常連客。調理のリーダーを務める女性も「『おいしかった』『また来るわ』と言ってくれる笑顔がうれしい」とやりがいを感じている。
企画・運営する町長寿会連合会は約10年前から加入者の減少に悩まされ、高齢者のニーズについて模索。平成30年4月に「相互支援事業部」を組織内に設け、家にこもりがちなお年寄りのために外出や他人と触れ合う機会として会食サービスの実施を検討し、「おしゃべり食堂」と名付けて昨年5月に営業を始めた。
「『元気なお年寄りが元気なうちに、そうでないお年寄りを支える』がコンセプト」と岡嘉道会長(83)。飲食業の営業許可取得という難題にも直面したが、事業の規模や性格などを考慮して、営業許可が不要な「調理実習」との見解が当局から示され、開業にこぎつけたという。
また、町はプリズムへぐりの調理や会食の設備利用料を徴収しないなど、取り組みに協力。さらに、おしゃべり食堂の人気ぶりを受け、町の高齢者向け会食サービスについても、同団体の協力を得てサービスの充実や利用の拡大を図っていく考えだ。
岡会長は「運営のノウハウを町内にある各長寿会とも共有し、複数箇所で食堂を展開できれば、さらに多くの高齢者が利用しやすくなる」との思いを抱く。町福祉課も「おしゃべり食堂の取り組みは高齢者同士の交流、生きがいづくり、孤食防止などにつながっており、各地への広がりにも協力したい」としている。

「堀内果実園」が地元・五條市の5万人の森公園内にカフェ・ショップをオープン

 奈良県五條市北部の憩いの拠点として親しまれている「市立5万人の森公園」に、カフェや産直ショップなどを備えた「gogo(ゴゴ)エリア」が、オープンした。地元の人気農園「堀内果実園」が公園の指定管理者となり運営。「人の流れを当地に呼び込むきっかけにしたい」と意気込む。
 北山山麓の豊かな自然環境を生かし、平成年に開設された広さ8・4㌶の市立公園。当時、同市が目標とした「人口5万人」が園名に盛り込まれた。
 7月から公園の指定管理者となった堀内果実園は、季節のスイーツをはじめ個性的な味が楽しめる「gogoカフェ」、地元の野菜や果物、生花、雑貨などを中心に品ぞろえした「gogoストア」を同エリアに整備。カフェのメニューを屋外で楽しめる「ピクニックセット」や、手ぶらで訪れてバーベキューができる「BBQセット」なども用意した。
 「五條の『ゴ』、5万人の『ゴ』、五感で楽しんでほしいという思いの『ゴ』など、さまざまな『ゴ』を名前に込めた」と堀内俊孝社長。同市の人口は現在約2万6千人だが、「公園に年間5万人が訪れ、ここから市内に周遊する流れを作りたい」と話し、今後さまざまな企画を打ち出していく考えだ。
 同市は「奈良市内をはじめ、東京や大阪に直営のフルーツパーラーを展開するノウハウを生かし、地元に新しい風を吹かせてほしい」と期待している。

酷暑に無病息災祈る 桜井・綱越神社で「おんぱら祭」

 「おんぱらさん」と呼ばれて親しまれている奈良県桜井市の綱越神社で31日、夏の例祭(おんぱら祭)があり、神馬引きや茅の輪くぐりなどで参列者らが無病息災を祈った。
 おんぱら祭は、夏を元気に過ごせるよう祈る「夏越の祓」の祭典で、30日に宵宮祭があり、この日の例祭では、神職が大祓詞を唱える中、古式にのっとり神馬が本殿の周りを3周。そのあと神職らに続いて参列者らが、古歌を詠唱しながら境内に設けられた茅の輪をくぐって無病息災を祈願した。後宴祭は8月1日。
 同神社は、大神神社の摂社で延喜式神名帳に記載される古社。「夏越」が訛って「綱越」の社名になったとも言われ、「おんぱら」も「お祓い」の転訛とされる。

奈良ジュニアファイターズ、市長杯制す 3年ぶり6回目 準Vは大安寺アパッチライオンズ

 奈良市内の18チームが熱戦を繰り広げてきた第44回奈良市長杯奈良市学童軟式野球大会(主催・同市学童軟式野球連盟、後援・産経新聞社など)は27日、同市の柏木球技場で決勝戦などが行われ、奈良ジュニアファイターズが大安寺アパッチライオンズを下して3年ぶり6回目の優勝を果たした。
 前回大会と同じ顔合わせとなった決勝。序盤から奈良ジュニアファイターズの打線が爆発し、大量得点を重ねて優位に試合を進め、昨年の雪辱を果たした。北村謙主将(11)は「みんなしっかり力を出してプレーできた」と勝利を喜んだ。
 両チームは、9月の第25回ろうきん杯学童軟式野球選手権大会に出場する。

奈良トヨタの店舗内に創業記念展示室 自動車業界の大変革期迎え「原点に立ち返る」 

 「奈良トヨタ」JR奈良駅前店(奈良市)に、奈良トヨタグループの80年以上にわたる歴史をたどった創業記念展示室が完成した。
 同店2階の旧喫煙室を改装。写真52点をはじめ、グループの年表や同社が取り上げられた映像作品などを並べた。国内の自動車業界発展に貢献したグループの創業者、菊池武三郎氏(明治27~昭和48年)らの業績なども紹介している。
 写真は、地上駅だった時代の近鉄奈良駅に置かれたトラックの看板広告や傷痍軍人の慰問風景、奈良市制周年行事に参加した車両など、貴重なカットがずらり。資料を整理中、大量に見つかったといい、備え付けのパソコンで未展示分も含め、同室内で閲覧できる。
 同店が建つのは、奈良トヨタの前身「奈良県自動車配給株式会社」が昭和年に創業した場所で、グループ発祥の地。菊池攻社長は「先人の苦労や気概を感じることのできるスペースが誕生した。自動化やEV化など自動車業界が大変革期を迎えた今、原点に立ち返る必要がある」と話す。入室希望などの問い合わせは同店(0742・22・1151)。

元銀座ママ、御所・駒形大重神社の宮司に就任 奉告祭で誓い

 東京・銀座のクラブママなどを経て奈良県御所市の駒形大重神社宮司に就いた村山陽子さん(59)の就任奉告祭が14日、同神社で行われた。
 招待者らが参列する中、村山さんは拝殿で祝詞を奏上し、宮司として力を尽くすことを誓った。このあと、能楽師が神歌を、ソプラノ歌手が君が代をそれぞれ奉納。村山さんは本殿前で「浦安の舞」を舞った。
 村山さんは「氏子の皆さんと一緒に頑張っていきます」とあいさつ。氏子総代の北村嘉章さん(58)は「氏子とともに久しくお宮をもり立ててほしい」と話した。
 駒形大重神社は葛城山麓にのびる「葛城古道」の近くに鎮座する古社で、駒形神と滋野貞主命を祭る。
 村山さんは波乱の半生を経て、伊勢神宮(三重県伊勢市)に参拝したことなどをきっかけに神道に惹かれ、神職の資格を取得した。奈良は少女時代を過ごしたゆかりの地だ。

奈良市長杯学童軟式野球大会、開幕 18チームの熱い戦い始まる

 第44回奈良市長杯奈良市学童軟式野球大会が14日開幕し、同市の柏木球技場で開会式が行われた。14、15の両日に1回戦から準々決勝まで計13試合が行われたが、うち3試合は降雨のため中断。20日に再開され、4強が出そろう。
 大会は、9月に開催される第25回ろうきん杯学童軟式野球選手権大会などの予選を兼ねる。開会式では、エントリーした同市内の18チームの小学生選手たちが元気よく入場行進。仲川げん市長が「野球に打ち込む経験、思い出は一生もの。練習の成果を発揮してください」と激励した。
 このあと各チームの旗が集結し、五条山レパードの棚橋悠馬主将(11)が「スポーツマンシップにのっとり正々堂々戦います」と宣誓した。

 14、15日の試合結果は次の通り。

 【1回戦】大宮ホワイトベアーズ4ー0奈良チャレンジャーズ▷鳥見ゼブラーズ3ー1平城スポーツ少年団
 【2回戦】大宮ホワイトベアーズ7ー4山陵クィーンズ▷かすみの10ー1都跡スポーツ少年団▷奈良北ゴールデンカイト3ー0五条山レパード▷大安寺アパッチライオンズ7ー0奈良伏見イーグルス▷西大寺ドリームズ10-4高の原ファイターズ▷飛鳥紀寺スポーツ少年団8ー3帝塚山スポーツ少年団▷登美ケ丘フェニックス6ー5やまと
 【準々決勝】かすみの3ー0大宮ホワイトベアーズ

「健康経営」普及に向け、奈良県商議所連合会と協会けんぽが連携

 奈良県商工会議所連合会と協会けんぽ奈良支部が、県内企業に対する「健康経営」の普及・促進を狙いとした包括連携協定を締結した。
 健康経営は、事業所が従業員の健康づくりをコストではなく投資と捉えて取り組み、企業価値向上などに結び付ける経営視点。県内企業にも健康経営の取り組みを普及させようと、同支部と県内4つの商議所で構成する県商議所連合会が、連携を図ることにした。
 奈良市の奈良商工会議所で協定の締結式が行われ、小山新造会長と薮内章良支部長が協定書を交わした。「従業員とその家族の健康が何より重要。取り組みを支援することで、県内企業がいっそう元気になってほしい」と小山氏。薮内氏も「健康経営の取り組みが経営課題の解決につながる」と意義を強調した。

中高年整備士らエクササイズで健康増進 奈良トヨタがセミナー開催

 中高年の自動車整備士を対象にした健康セミナーが、奈良市の奈良トヨタ奈良本社で開かれた。参加した整備士らは、体の状態をセルフチェックしたり、簡単なエクササイズに挑戦したりした。
 自動車業界が抱える整備士の高齢化、なり手不足の課題を背景に、同社が整備士の健康増進策の一環として初めてセミナーを企画。奈良トヨタグループに所属する50~60代の整備士32人が参加した。
 参加者らは前屈や片足立ち、腕立て伏せなどを通じて自身の体の柔軟性やバランス能力などをチェック。このあと、肩を回したり脇腹やハムストリングスなどを伸ばしたりするストレッチやエクササイズを体験すると、「前屈して指が床につくようになった」などと体の変化を実感していた。
 「働く人たちも『産業アスリート』として最高のパフォーマンスを発揮する準備が必要。ストレッチなどを長く続けることで、年齢を問わず体を変えられる」と講師を務めたアスレチックトレーナーの佐藤哲史さん。グループでは今後、対象を全従業員に広げてセミナーを続けていく考えだ。

五條西中で本紙記者が「防災」テーマに出前授業 「能登地震 人ごとでない」被災地取材の経験語る

  教育現場で新聞を活用する「NIE」活動の一環として、奈良県五條市立五條西中学校で3日、産経新聞奈良支局の秋山紀浩記者が2年生の2クラスで「防災」をテーマにした出前授業を行った。能登半島地震の被災地を取材した経験談などを話し、生徒たちは真剣に耳を傾けていた。
 紀伊半島豪雨や東日本大震災などの取材経験を持つ秋山記者。1月の能登半島地震では、発生から約3週間後の5日間、石川県北部で多くの被災者や被災現場、復旧の状況を取材した。
 地割れした道路や倒壊した家屋など、現地の生々しい被災状況を撮影した写真を紹介。「一晩で雪が約㌢積もり、道路や畑の区別がつかない」「断水で困ったが、宿舎は湧き水でお風呂を沸かしてくれた」などと振り返り、「ほんの半年前に同じ日本の中で起きた災害。決して人ごとではない」と話した。
 また、「過去の災害を教訓に『学校の帰り道に被災したら』『家で一人でいるときなら』などと具体的にイメージすることが大事」と強調。防災をテーマに新聞づくりを進めている生徒たちに「そのニュースが自分たちの生活にどう関係するか考えるとともに、高齢者や外国人観光客など自分以外の視点にも立ってみよう」とアドバイスした。

 この日は同支局の小林宏之支局長も1年生を対象に出前授業を行い、新聞の読み方や新聞記者の仕事などについて話した。

ファンシー雑貨の「スケーター」が大和郡山に大型物流拠点 商品カテゴリー・販路の拡大目指す

 ファンシーグッズなど日用雑貨の企画・販売を手掛ける「スケーター」(奈良市)が、奈良県大和郡山市に建設を進めてきた大型物流拠点が完成した。物流網の集約と設備の自動化を進めて業務の効率化を図り、商品のカテゴリーや販路などを拡大させる考えだ。8月中旬に稼働の予定。
 完成した新拠点「大和郡山物流センター」は、西名阪自動車道や京奈和自動車道の両インターチェンジに近く交通利便性の高い立地。1万6千平方㍍の敷地に、本社社屋と同じ青と緑のボーダー柄をまとった鉄骨3階建ての建屋(延べ2万4千平方㍍)を建設した。
 センター内は、電動式移動棚の自動ラックシステムを採用し、ピッキング補助ロボットを16台導入。こうした自動化で人手を半減させることが可能という。また、現在県内に約10カ所ある倉庫を同センターと本社などに集約できた、としている。総投資額は60億円。
 現地で21日、完成式典が開かれ、鴻池総一郎社長は「商品カテゴリーの拡大をはじめ、海外向けやインターネットなど販路の拡大を目指した成長戦略のシンボルとしてこのセンターを位置づけたい」と話した。
 同社は昭和13年創業。サンリオをはじめディズニーやスタジオジブリなどのキャラクター商品を多数取り扱い、弁当箱の年間販売数は200万個以上。商品企画力に定評があり、現在は製造を国内外のメーカーに委託している。今年2月期の売上高は158億円。

文理融合の幅広い学び提供へ、6コモンズに再編・定員50増 奈良県立大が改革公表

尾久土正己学長
北岡伸一理事長

 奈良県立大(奈良市)は来年度、1学部1学科の体制下に整備している4つの専門領域について6つに再編・拡大するとともに、入学定員を50増の200人とする大学改革を公表した。これまで手薄だった理系や国際分野を専門領域に加え、文理融合型の幅広い学びを提供する狙い。定員増は、来春初めて卒業生を出す同大学付属高校の特別推薦枠に充てる。
 同大学の北岡伸一理事長と尾久土正己学長が25日、県庁で記者会見を開いて改革の内容を説明した。
 同大学は、地域創造学部・地域創造学科のみの構成で、専門領域ごとに教員と学生が集う「コモンズ制」と呼ばれる仕組みを採用。地域貢献できる人材育成に注力し、「観光創造」「都市文化」など4つの専門領域(コモンズ)を設ける。
 しかし、地域貢献に加えて今後はサイエンスや国際問題に関する専門教育も重要だとして来年度、「工学自然科学」「国際共生」の2領域を新設する。合わせて従来領域も再編し、計6領域に拡大する計画だ。
 学生は6領域から複数の主専攻を選ぶことになり、大学側は「文系・理系を分離せず、幅広い視野と知識で専門領域の学びを深められる」と期待する。
 また、開校3年目を迎えて来春初めて卒業生を出す付属高との「高大接続」を充実させるため、同高からの特別推薦枠を設定。これに合わせて入学定員を人増やすことにした。
 専門領域の拡大と定員増に伴い、大学側は教員の増員や施設の増設にも取り組む。「地域総合学部」の名称変更なども検討する。
 「今の社会を生き抜く力を身につけてもらうのが狙い」と北岡理事長。尾久土学長も「新しい時代を生きる上で複数の専門を持つことが求められている。県内の高校生にとっても魅力的な改革」と期待する。8月11日と10月12日にオープンキャンパスを開催する。

公共空間を災害復旧拠点に 関電送配電が十津川村で訓練

 大規模災害時に復旧作業の拠点となる公共空間を活用する訓練が、奈良県十津川村の施設「昴の郷」一帯で行われた。関西電力送配電奈良本部の作業部隊が各所から集結し、応急の送電や電力設備の復旧、ドローンを駆使した被災状況の確認などに当たった。
 訓練は12、13の両日にわたって行われ、「県南部を震源とする地震で村内を中心に大規模な停電が発生した」との想定で実施。同本部の各出先機関から作業員や復旧資機材を載せた車両が次々と昴の郷駐車場に集まり、指揮所となるテントを多目的広場に設営するなどして被害状況の把握に当たった。
 これを受け、高所作業車を使い損傷した変圧器を交換したり、高圧発電機車による応急送電で避難所に電力を供給したりする措置が手際よく進められた。土砂崩れで交通が寸断された先の被災状況をドローンで確認する作業も行われた。

 大規模災害の発生時は、同社の他エリアや他社などから大勢の復旧要員が集まる事態が想定される。このため同本部は県内7自治体と協定を締結し、同駐車場など計23カ所を復旧拠点として確保。この拠点を使い順次訓練を進めている。

山陵クィーンズが19年ぶり7度目V 産経新聞社杯奈良市学童軟式野球大会

 奈良市内の18チームが熱戦を繰り広げる第46回産経新聞社杯奈良市学童軟式野球大会兼第65回奈良県学童軟式野球大会奈良支部予選(同市学童軟式野球連盟・産経新聞社主催)は最終日の23日、同市の都祁生涯スポーツセンター球技場で決勝戦などが行われ、山陵クィーンズが奈良ジュニアファイターズを下して19年ぶり7回目の優勝を果たした。
 2大会ぶりに4強入りを果たした山陵と連覇を目指す奈良との戦いとなった決勝戦。序盤から白熱したシーソーゲームとなったが、山陵が四回に連続スクイズを決めるなどして一気に突き放し、試合を決めた。/


 山陵、奈良に加え、3位同士の出場権決定戦を制した西大寺ドリームズの計3チームが、8月の県大会に出場する。山陵の吉田櫂主将(11)=6年=は「みんなで声を出し合って勝つことができた。県大会でも優勝を目指したい」と意気込みを話した。

 23日の試合結果は次のとおり。

 【準決勝】奈良ジュニアファイターズ7ー0大安寺アパッチライオンズ▷山陵クィーンズ7ー0西大寺ドリームズ
 【決勝】山陵クィーンズ11-6奈良ジュニアファイターズ
 【出場権決定戦】西大寺ドリームズ11-4大安寺アパッチライオンズ

 

全国唯一の「空白」地域・奈良県が陸自駐屯地の設置を要望 防衛相に4年ぶり

 奈良県の山下真知事は19日の定例記者会見で、陸上自衛隊駐屯地の県内設置を求める要望書を木原稔防衛相に提出したと明らかにした。要望は令和2年以来、約4年ぶり。山下氏は「南海トラフ巨大地震の発生が危惧される中、災害時などに迅速に部隊を展開していただける点でメリットがある。県民の安全安心につながる」と意義を述べた。
 奈良県は全国47都道府県で唯一、陸上自衛隊の駐屯地がない。このため、京都府の大久保駐屯地が奈良県への災害派遣を担当している。
 陸自駐屯地の誘致を巡っては、前知事の荒井正吾氏が平成19年から国に要望してきた。荒井氏は30年、誘致候補地だった五條市の土地に大規模広域防災拠点を整備する計画を発表、令和2年以降は要望を中断していた。
 一方、昨年5月に就任した山下氏は、荒井氏の計画を大幅縮小し、ヘリポートと備蓄倉庫、大規模太陽光発電施設(メガソーラー)などを備えた拠点へと変更。規模やあり方を巡って有識者会議や県議会で議論が続いている。
 要望書は、山下氏と県議会の岩田国夫議長、五條市の平岡清司市長の計3部を、岩田議長が6月14日にまとめて木原防衛相に提出。山下氏は理由について、防衛費の増額が国で決まり、県内配置の可能性が出てきたことや、県議会から強い要望があったことを挙げ、具体的な候補地は「防衛省で決めることで、特段示していない」とした。
 山下氏は、五條市での防災拠点の計画は「粛々と進める」としつつ、仮に防衛省が五條市の拠点を選んだ場合は「計画を修正することもありうる」との認識を示した。

キラリと光る創作活動の成果がズラリ 平群町長寿会連合会が作品発表会

 奈良県平群町長寿会連合会のクラブ活動に参加する高齢者たちの作品発表会が、町立老人福祉センター「かしのき荘」で開かれた。
 同連合会ではスポーツやレクリエーション、手工芸などさまざまな分野のクラブ活動が計35あり、このうち11のクラブに参加する会員約140人が作品発表会に出展。会場では、俳句や川柳、短歌などの文芸作品をはじめ、陶芸や編み物、農作物など、会員らがこの1年間に手掛けた活動の成果が披露された。
 また、茶道クラブが茶席を設けて入場者を接待したり、パソコンクラブが希望者に名刺作成の指導をしたりした。
 岡嘉道会長は「高齢者が家にこもらず、いろんな人と交流することが健康と生きがいにつながる。発表会への出展を励みに、クラブ活動への参加者が増えればうれしい」と話していた。

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