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カテキン練り込みの餃子開発

奈良市の生餃子製造直売所「GYOZA」は、あんに緑茶を練りこんだ「カテキン餃子」を開発した。緑茶の成分には抗ウイルス作用があるカテキンが含まれ、感染症予防に有効とされる。煎茶の製造過程で出る細かい茶葉を集めた「粉茶」を使用。500㌘(餃子個分)のあんに粉茶5㌘を練りこみ、焼くとうっすらと緑色のあんが透けてみえる。
 餃子の味わいを損なわず、なおかつ食べた後にお茶の香りがふんわりと口に残るよう仕上げた。増井義久社長は「新型コロナウイルスの感染拡大で大変な今だからこそ、体によく、感染予防も期待できる商品を開発しようと思った」と話す。
 当面は、冷蔵・冷凍の持ち帰り(15個入り648円)のみを販売。

シカの赤ちゃん第1号が誕生 奈良市の鹿苑で

「奈良の鹿愛護会」は1日、奈良市にあるシカの保護施設「鹿苑」で、今年初めてシカの赤ちゃんが誕生したと発表した。

記録が残る平成年以降では最速の誕生となったシカの赤ちゃん(提供:奈良の鹿愛護会)


 生まれたのは体重4・2㌔、体長54㌢の雄。同会職員の石川周さん(42)が4月30日15時ごろ、鹿苑内を巡回中に発見した。同会の担当者によると、記録が残る平成11年以降でもっとも早い第1号の誕生で、「新型コロナウイルスで大変な状況だが、元気に育ってほしい。今も元気に走り回っています」という。
 同会によると、シカの出産ピークは今月5月下旬から6月中旬で、鹿苑内では約189頭が生まれる予定だという。生まれた子ジカは7月下旬に奈良公園に放たれる。
 今年は新型コロナウイルスの感染拡大を受け、報道陣への公開や鹿苑での一般公開は中止になった。

市立奈良病院に専用病棟

奈良市の市立奈良病院は、新型コロナウイルス対応の専用病棟を設置し、感染者や感染疑いでPCR検査の結果を待つ患者用の病床を拡大した。中等症以下の入院が必要な患者を受け入れる。
 奈良病院では新型コロナウイルスの状況を感染蔓延期「フェーズ3」と認定。医療崩壊を未然に防ぐため、ゴールデンウイークに合わせ、既存病棟の一部を新型コロナ専用に変更した。感染者と一般患者の動線を分けるゾーニングが徹底されることで、防護服の着脱回数を減らし、診療体制を効率化できるという。
 感染者用の病床は1床から10床に拡大。これまで個室で対応していたPCR検査の結果を待つ感染疑いの患者用の病床は6床設置し、今後は10床まで拡大する。専用病棟には看護師17人を配置し、日勤5人、夜勤3人体制で勤務。患者にはスマートフォンを貸与し、検温や酸素飽和度の確認を個々に任せることで、看護師が接触する回数を減らすという。

バンビシャス奈良にB2ライセンス

バスケットボール男子Bリーグ2部(B2)のバンビシャス奈良に、来シーズンのB2ライセンスが交付された。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2月以降、無観客試合や試合の中止が続き、3月下旬にはBリーグがレギュラーシーズンの途中終了を決定。ライセンス交付の条件である債務超過の解消に暗雲が立ち込めていたが、6月決算の28クラブのうち25が赤字の見通しであることから、交付条件が緩和された。
 加藤真治代表は「皆さまとともに難局を乗り切り、明るい未来を一緒に切り開いていけるよう取り組む」とコメントした。

特別救急搬送専属隊、生駒市で発隊式

 新型コロナウイルスの感染が疑われる患者を搬送する「特別救急搬送専属隊」の発隊式が生駒市消防本部で行われた。今月27日の式で小紫雅史市長は「自分の身を守りながら、市民の安心・安全のために全力で取り組んでいただきたい」と激励した。
 同隊には市消防署員の3分の1にあたる34人が志願し、消防長の面接を経て9人が選任された。今後は市消防署内の専用棟で待機。約1カ月間、3交代制で、防護服やマスク、眼鏡を着用し、二次感染などを防ぐために15日に導入された専用救急車で出動する。
 第1次隊の代表を務める消防司令の駒井敏久さん(49)は3人の子を持つ父親。「指導救命士の役割を担う僕らが先陣を切ることが、生駒消防のレベルアップと、市民の安心と安全を守ることにつながる」と意気込み、同隊最年少の消防士、長谷拓真さん(21)は「僕のような独身の隊員が手を挙げないといけないと思った」と話した。

「飛鳥ナンバー」交付 来月11日から

国土交通省は5月11日から、自動車用ご当地ナンバー「飛鳥ナンバー」の交付を始める。対象地域は橿原市、田原本町、高取町、三宅町、明日香村。インターネットなどですでに申し込みを受け付けている。
 図柄入りナンバープレートには、国宝・キトラ古墳壁画にも描かれた「朱雀」が飛翔する姿をデザイン。千円以上(百円単位の任意の金額)の寄付をすれば、フルカラーになる。図柄なしのプレートもある。
 現在、県内は奈良ナンバーで統一されているが、対象地域の住民や企業が新車や中古車を購入すると、ナンバーは自動的に「奈良」から「飛鳥」に変わる。使用中の車のナンバーも変更できる。
 橿原市などは平成25年に導入を目指したが、国交省の基準である「登録台数10万台」を満たせず、一度は断念。しかし、29年に条件が緩和されたため再挑戦し、30年に申請が認められた。
 全国では5月11日、知床(北海道)▽弘前(青森県)▽葛飾(東京都)▽伊勢志摩(三重県)▽出雲(島根県)など、17のご当地ナンバーが新たに誕生する。
 図柄入りナンバープレートの料金は、中型車が8490円、軽自動車が9180円。

流鏑馬まつり 地方創生賞を受賞

地域の名品や優れた取り組みを表彰する「2019年度ふるさと名品オブ・ザ・イヤー」(内閣府など後援)の交流コンテンツ部門で、昨年12月に約600年ぶりに復活した田原本町の「流鏑馬まつり」が地方創生賞を受賞した。
 ふるさと名品オブ・ザ・イヤーは、JTBなど民間企業・団体10社が実行委員会を構成。地域の素晴らしさをより多くの人に知ってもらうことが目的で、今回で5回目になる。
 名品部門と交流コンテンツ部門に全国の自治体などから計122件の応募があり、地方創生大賞(両部門1件ずつ)を含む計10名品・コンテンツが入賞した。
 田原本町では、14世紀に法貴寺を拠点とした武士集団「長谷川党」が春日若宮おん祭で流鏑馬を奉納したと文献に記されている。町はこの記述をもとに昨年
12月、約600年ぶりに流鏑馬を復活させたところ、県内外から約1万人が訪れるなど大きな反響があった。
 実行委事務局によると、「地域一丸となって復活させたことなどが評価を受けた」という。新型コロナウイルスの感染拡大の状況によるが、町は今年も流鏑馬を実施する方針で「大賞は逃したが、引き続き良い事業となるように頑張っていきたい」としている。

新型コロナ 県内企業の99%に影響 東京商工リサーチ調査

新型コロナウイルスの感染拡大による経済への影響が深刻だ。県内に本社を置く企業の65・6%が「すでに影響が出ている」と回答。「今後影響が出る可能性がある」(33・6%)とした企業を合わせると、99・2%に達したことが民間信用調査会社の東京商工リサーチによるアンケート結果で分かった。21日には県内初となる新型コロナ関連の倒産が明らかに。同社奈良支店の担当者は「リーマン・ショックの時でも、飲食店が軒並み自粛をすることはなかった。影響は比較できない」と話している。
 調査は3月27日~4月5日に同社がインターネットで実施し、県内に本社を置く128社が回答した。
 企業活動に「すでに影響が出ている」との回答は84社で、「今後影響が出る可能性がある」としたのは43社。産業別では製造業38社が最多で、卸売業16社、サービス業他15社と続く。
 3月の売上高では、回答した82社のうち、前年同月比で減少した企業は64・6%。売り上げが半減した企業は3社だった。具体的な影響については、「売り上げ(来店者)の減少」が55社でトップ。「マスクや消毒薬など衛生用品が確保でいない」も44社あった。
 資金繰りの見通しに関する質問には、122社が回答。感染拡大による自粛などが長期化した場合、「影響がある」としたのは50%(61社)。今後の影響については「消費減速、経済の低迷」を懸念する企業が110社と最も多く、「倒産・廃業の増加」も68社と高かった。
 一方、感染防止のため、在宅勤務やリモートワークなどを実施した企業は全体の16%で、全国平均25%、近畿24%をともに下回った。中小企業や在宅勤務が難しい製造業などが多いことも要因だが、担当者は「調査した時点では、奈良は大阪ほど感染が拡大しておらず、在宅勤務などへの意識が低かった可能性はある」と分析した。
 金融庁と日本銀行は16日、感染拡大の影響を受けている企業の手形や小切手の不渡り処分を猶予するよう、全国銀行協会に要請。担当者はこうした支援策に期待しながらも、「一番の懸念は収束が見えないこと。さらなる消費の減少で影響が拡大する可能性はある」と話した。

国民、公明、維新が知事に要請書提出

 国民民主党県連、公明党県議会議員団、日本維新の会県議団は、新型コロナウイルスの感染が県内でも拡大している状況を受け、今月14日に荒井正吾知事に提言をまとめた要請書をそれぞれ提出した。
 国民県連は、感染者や患者の増加動向について専門家の知見を入れ、予測値を出すよう要請。「県版の基本的対処方針を作成し、市町村とともに全県的に対策を取る状況を作る」ことを提言している。
 公明議員団は、学校の休業明けに非接触デジタル体温計を配分▽保健所の支援のため、保健師のOBを活用▽事業所などで感染者や濃厚接触者が出た際の対応マニュアル作成|などの具体策を提言している。
 維新議員団は、夜間の飲食店への外出やパチンコ店など娯楽施設の利用自粛を呼びかけるよう知事に要請。感染者だけでなく、医師や看護師などの希望者に対しても宿泊施設を確保するよう提言している。

広報紙に宅配クーポン、濃厚接触者の買い物代行…天理市の支援策 

天理市は、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、テークアウトとデリバリー用のクーポン券500円分を市広報紙に掲載するなど、独自の支援策を始める。自宅待機を余儀なくされている濃厚接触者への買い物代行、中小企業融資の条件緩和にも取り組む。
 市内の飲食店を利用するきっかけにしようと、持ち帰りと宅配に利用できる500円分のクーポン券を、各世帯に配布されている市広報紙「町から町へ」5月号に掲載する。
 「天理おうちごはん券」と銘打って15日から参加店舗を募り、市ホームページに掲載。濃厚接触者などとして自宅待機を指示された市民やその家族を対象に、市職員が日用品や薬などの買い物を代行する生活支援サービスも実施する。 サービスは週3回程度の利用を想定。電話連絡から商品の購入、受け渡しまで、市職員約10人態勢で取り組む予定だ。
 市の中小企業融資制度については、債務の完済が申請の条件だったが、融資額の20%以上を返済していれば、500万円を上限に借り換えができるようになった。
 市は一方で、市長と副市長、教育長の6月支給の期末手当を減額すると発表。市長は50%、副市長と教育長はそれぞれ10%カットする。
 市は条例案を、天理おうちごはん券の事業費1千万円を盛り込んだ補正予算案とともに、22日からの臨時議会に提案する。
 並河健市長は「市民の生活に一番近いのが市町村の行政。市民の痛みを少しでも和らげることができるよう、これからもいろいろな工夫をしていきたい」と話した。

県警がYouTubeを積極活用 交通安全啓発、就活学生に

新型コロナウイルスの感染拡大に収束の気配が見えない中、県警が動画投稿サイト「YouTube(ユーチューブ)」を積極的に活用し、情報発信している。4~5月に予定していた交通安全教室や採用説明会は軒並み中止に。県警はそこで「動画なら、いつでもどこでも何回でも見られる」と交通安全の啓発や就活学生へのPRに役立てている。
 6~15日は春の交通安全県民運動の期間中で、例年はさまざまな関連イベントが開催される。例年は4~5月に40回以上開かれる交通安全教室も含め、すべて中止となった。
 交通企画課は3月中旬から、交通安全に関する動画を撮影し、YouTubeの県警公式チャンネルにアップ。これまでに7本の動画を配信している。
 撮影に参加するのは主に同課員とその家族ら。奈良公園(奈良市)で7、8日に行われた撮影には、県警マスコットキャラクターの「ナポくん」も登場。自転車の正しい乗り方を紹介するとともに、交通ルールの遵守を呼びかけた。
 同課安全教育係の威徳理香子巡査部長によると、目指すのは「親しみやすく、分かりやすい動画」。カメラの向こうにいる相手に語りかけるように心がけているといい、「交通安全教室は進級、新入学の児童にとって大切。意識や行動を改めたり学んだりするきっかけになれば」と話す。
 一方、県警がこの春予定していた令和2年度の採用説明会も軒並み中止に。11日には、謎解き型捜査体験や体力試験の〝予行演習〟を盛り込んだ体験型説明会が初めて企画されていただけに、参加予定者からは残念がる声が相次いで寄せられたという。
 学生らの声を受け、警務課は「将来を決める大切な職業選択の機会。組織のことを知った上で受験してほしい」と考え、「組織概要編」「業務紹介編」「警察学校編」からなる3本の紹介動画を公式チャンネルに投稿。いずれも3分程度とコンパクトな内容だ。
 動画では、同課採用担当の川村友彦警部が、警察の仕事について分かりやすく解説。「採用説明会が中止になり、不安を抱えている学生は多いと思う。動画を見て警察に興味を持ち、不安を解消してもらえたらうれしい」と話している。

猿沢池への金魚放流取りやめ 興福寺「放生会」

興福寺(奈良市)は寺のすぐ南にある名勝地、猿沢池に金魚を放ち、命の大切さを考える儀式「放生会」(毎年4月17日)を今年から見直し、金魚の代わりに在来種を放流することにした。「生態系を破壊する」と批判を受けたためで、近畿大学農学部の研究者と学生らが13日、放生会で放流する魚を採取した。
 県が管理する猿沢池は興福寺の南側にあり、周囲約350㍍。奈良時代から存在したとみられ、悲恋の采女が身を投げたという伝承が残るほか、「澄まず、濁らず」などの七不思議でも知られる。
 放生会は殺生を戒める仏教の教えに基づいて生き物を放つ儀式。だが、金魚を放流することにSNSなどで批判を受けたため、寺は近畿大農学部の北川忠生准教授(魚類保全遺伝学)に相談。猿沢池に生息している魚を採取し、法要後にスロープを使って放流することになった。
 この日、猿沢池にわなを仕掛けたところ、在来種でコイ科のモツゴ約千匹を捕獲。外来種のタウナギ1匹は近大が引き取った。
 興福寺の辻明俊執事は「古代から寺とつながりが深い池なので、誇れる環境にしたい」、北川准教授は「興福寺が適切な方法を取ることで、各地で行われている放生会を見直すきっかけになれば」と話した。

仏像の表情を数値化 奈良大にエンタメ新人賞 文化庁のメディア芸術祭

 優れた映像作品などを表彰する文化庁の第23回メディア芸術祭で、奈良大(奈良市)の学生が手がけた仏像の表情を数値化するプロジェクトが、エンターテインメント部門新人賞を受賞した。「仏様の面相学といった趣き。仏像の魅力を今の時代ならではの方法で感じさせてくれる作品」と高評価を得た。
 受賞したのは「Buddience 仏像の顏貌を科学する」と題し、平成29年から1年がかりで挑んだプロジェクト。文学部文化財学科などの学生20人が観光パンフレットや写真から仏像216体のデータを集め、米マイクロソフト社の人工知能(AI)を使った2種類のソフトで感情を測定。怒りや喜び、悲しみ、恐怖、驚きなど8つの指標で数値化した。
 これまで主観的な印象で表現されてきた仏像の顔について、テクノロジーによる客観的なアプローチを通じて新たな解釈を提示。考察は造形の背景にも及んでおり、同大のウェブサイトで研究成果を公開している。
 興福寺(奈良市)の国宝・阿修羅像について、当時大学院生だった小川陽子さん(25)は「人間の表情に非常に近く、正面よりも横からの顏が慈愛に満ちて感情豊か。無表情の仏像が多い中、多くの人を魅了する理由が科学的な考察から分かった」と話す。
 サイトでは、スマートフォンやパソコンからアップロードした顔写真を数値化し、それぞれの感情に近い仏像をはじき出すユニークなサービスも。
 プロジェクトを率いた関根俊一教授(仏教美術史)は「仏像は歴史的に価値がある文化財だが、山寺などでは檀家離れが進み、盗難も相次いでいる。今回の受賞は、仏像に興味を持ってもらうための大きな一歩になる」と喜んでいる。

新型コロナ検査「ドライブスルー方式」導入へ 

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、県は10日、車から降りずに受けられる「ドライブスルー方式」の検査を導入する方針を明らかにした。今月中旬の実施を目指し、順次拡大していく予定という。
 県によると、感染の疑いがあれば、専門の「帰国者・接触者外来」で診察と検体採取をしているが、換気や消毒も含めて1人当たり2時間かかり、医療機関の負担が問題となっている。
 県はPCR検査を1日30件から60件に増やす予定だが、今後は診察・検体採取にかかる時間がネックとなるとみられることから、ドライブスルー方式で迅速に対応できる態勢を目指す。
 対象は軽症・無症状の患者で、車に乗ったまま窓越しに医師が問診と検体採取を行う。所要時間は1人当たり20分程度で、検査は民間機関に委託する。
 一方で奈良市は同日、新型コロナウイルス対策本部会議を開き、市保健所で独自にPCR検査を実施する態勢を今月中に構築することを決めた。市は多いときで1日10件を超える検査を県や民間の検査機関に依頼しているが、さらなる感染拡大に備えるのが狙い。

県産イチゴの新品種「奈良10号」17日まで名称募集

県は、県産イチゴの新品種として開発された「奈良10号」(仮称)の名称を募集している。17日まで。
 奈良10号は県農業研究開発センター(桜井市)が開発。「さちのか」と「とちおとめをかけ合わせ、さらに県産ブランドの「古都華」を交配してできたという。

奈良10号


 糖度と酸度のバランスが取れている上、果肉と果皮が硬くて傷みにくいのが特徴。昨年度から、県内のイチゴ農家で栽培試験が行われている。
 県産イチゴはこれまで、奈良7号が「アスカルビー」、奈良8号は「古都華」の名称で品種登録され、奈良9号は「珠姫」と名付けられて昨年9月に登録申請された。
 応募は、イチゴの名前と読み仮名▽命名理由▽応募者の名前▽住所▽電話番号▽メールアドレス|を記入し、県農業水産振興課ホームページの専用フォームから。郵送やFAXでも応募できる。
 採用者と、応募者の中から抽選で計5人に県産イチゴをプレゼントする(採用者が5人を超えた場合は抽選)。問い合わせは同課園芸特産係(0742・27・7443)まで。

県産食材でコラボ商品 近鉄百と県商工連合会

 近鉄百貨店と県商工会連合会は県内のメーカーと連携し、地域の魅力を発信する新商品を開発した。畑工房気まま屋(宇陀市)の「いちからこだわったトマトソース」(890円)と、南芳園茶舗(大淀町)の「ミルクティー専用ほうじ茶」「ミルクティー専用緑茶」(各540円)。
 畑工房気まま屋のトマトソースは「味噌やショウガを加えた和風味」(高島稔夫代表)。南芳園茶舗のミルクティーは、牛乳を注いだカップにティーパックを入れ、レンジで温めるだけの手軽さが魅力だ。
 近鉄百貨店と県商工会連合会は平成30年7月、県産食材を使った商品の開拓支援に関する協定を締結。これまでに10製品を開発し、同百貨店で販売している。

橿原市が組織改革 プロジェクト推進局など新設

橿原市は、プロジェクト推進局や文化・スポーツ局を新設する組織改革を1日付で実施。「飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群」の世界遺産登録を進める世界遺産登録推進課も新たに設けられた。
 プロジェクト推進局は企画部(総合政策部から名称変更)に置かれ、庁舎整備課(旧八木駅周辺整備課)や資産経営課(旧財産活用課)などで構成。令和6年オープン予定の新本庁舎建設と分庁舎管理、市街地整備などを一括して担う。
 文化・スポーツ局は、観光政策や地域振興を受け持つ魅力創造部に設置。こども科学館や昆虫館など4施設の運営を担当する文化振興課のほか、スポーツ推進課と世界遺産登録推進課で構成される。
 組織改革に伴い、部局は3増の14、課は1増の55となった。

ジェネリック普及 協会けんぽ奈良支部が啓発に力

 新薬より安価なジェネリック医薬品(後発薬)の普及を促進しようと、全国健康保険協会(協会けんぽ)奈良支部が独自に啓発ポスターを作成するなど力を入れている。同支部によると、県内のジェネリック医薬品の普及率は全国ワースト3位に低迷。背景には病院の院内処方率の高さがある。
 全体に占めるジェネリック医薬品の使用割合を見ると、昨年10月診察分の全国平均は77・4%。奈良県は徳島県、高知県に次いで低い71・5%だった。国は今年9月時点における使用割合について80%を目標としているが、県にとっては厳しい数字となっている。
 奈良支部が昨年11月に作成した啓発ポスターでは、ジェネリック医薬品を選ぶ人の割合(68・6%=平成30年3月時点の全国平均)が、スマートフォン(64・7%=総務省の同年調査)をしのいでいる実態を強調し、「安全性も品質も厚生労働省のお墨付き!」と積極的な使用を訴えている。協会けんぽに加入する事業所のうち、約2千社にポスターを配布したほか、奈良交通バスの車体ラッピング広告などでも啓発している。
 ジェネリック医薬品の使用割合が県内で低いのはなぜか。県内の病院は、近くの薬局で薬を処方する「門前薬局」ではなく、院内で処方する割合が34・7%と全国で3番目に高く、とくに規模の大きな病院における院内処方の高さが背景にあるという。
 奈良支部によると、ジェネリック医薬品を一定以上使用している医療機関には「後発医薬品使用体制加算」が、調剤薬局には「後発医薬品調剤体制加算」が付与される。ただ、ジェネリック医薬品を使用した場合、入院分には診療報酬が加算されるが、外来診療を院内処方する場合は加算されず、メリットが少ないという事情がある。
 奈良支部は、各院内薬局にジェネリック医薬品の使用状況を伝え、患者へのジェネリック医薬品の推奨を呼びかけている。同支部の担当者は「高齢化が進んで国民医療費が年々上昇しており、医療費の適正化を進めないと保険料や税金を負担している加入者や国民に返ってくる。危機感を持ってお願いしている」と話している。

分散登校か家庭学習か 天理市立小中が選択制導入

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、休校措置を延長する自治体が相次ぐ中、天理市は市立小中学校に通う児童・生徒に、午前と午後に分かれて登校する分散登校か家庭学習のいずれかを選んでもらう選択制を導入することを決めた。分散登校の実施は県内で初めて。
 分散登校の「午前コース」は授業を受けた後に給食を食べ、午後0時15分に下校。「午後コース」は同0時半に登校し、給食を食べてから授業を受ける。午前と午後のコースは1週間ごとに交代する。児童数が少ない福住小学校では実施しない。
 一方、家庭学習はビデオ会議システムを使い、分散登校の授業の様子をパソコンやタブレット端末で視聴。宿題は1週間分まとめて各家庭に郵送する。宿題には返信用封筒を同封しており、児童・生徒は宿題を学校に送り、担任教諭に添削してもらう。
 市は「命と健康を守ることを最優先しなければならない」として家庭学習を推奨している。
 天理市立の小中学校では6日に始業式を実施。小学校は7日、中学校は7、8日に登校し、選択制の説明を受ける。
 授業の開始は小学校が主に9日、中学校が10日からになる。

「幻の大和絣」斑鳩の草木染織作家が復元

 現在の大和高田市周辺を一大産地として庶民の暮らしに根づき、後継者不足と和装離れで次第に廃れていった「大和絣」。白地に藍染めの柄が浮かび上がる風合いに魅了され、復元に取り組んだ職人がいる。斑鳩町の草木染

亀山さんが復元した大和絣

織作家、亀山知彦さん(37)。大和郡山市の町家物語館(旧川本家住宅)で3日から始まる作品展を前に「素朴で柔らかな風合いが持ち味。普段着だった時代に思いをはせてもらえれば」と語る。
 大和絣は幕末から昭和初めにかけて広く流通した綿織物。一時はお伊勢参りの土産物としても喜ばれたという。明治初期には化学染料の導入に伴う品質劣化で評判を落としながらも、のちに県を挙げての取り組みが奏功して復興。1970年代までは百貨店などで取り扱われていたが、いつしか市場から姿を消した。
 県立民俗博物館(大和郡山市)の横山浩子主任学芸員によると、生産拠点は現在の大和高田や御所、橿原の各市周辺。県内では現在も靴下や下着の製造など繊維産業が盛んだが、「それらの礎となったのが大和絣といえる」と説明する。
 亀山さんは斑鳩町出身。西予市野村シルク博物館(愛媛県)の実習生として染織の全工程を一貫して学び、その後は京都・西陣の手織り工房で5年間修業。昨年1月に地元に戻り、大和絣に出合った。「どこか垢抜けず、ひなびた奈良の風土を思わせる独特の風合い」(亀山さん)に魅了されたという。
 もっとも、復元への道のりは平坦ではなかった。大和絣の製作には、織り手側から奥に向かって傾斜をつけた「大和機」が用いられるが、現存するのは同館の展示品のみ。一般的な機織り機では木綿糸がよれやすくなり、柄合わせは一筋縄ではいかなかった。「一反仕上げるのに2カ月はかかる」という骨の折れる作業の末、復元に成功した。
 町家物語館で5日まで開かれる作品展では、近くの藍染め体験施設「箱本館 紺屋」で染めた井桁柄の反物やショールなど大和絣3点に加え、これまでに織った作品を一堂に紹介する。開館時間は午前9時~午後5時。観覧無料。問い合わせは町家物語館(0743・52・8008)。

御鎮座百三十年 橿原神宮で記念大祭

 橿原神宮(橿原市)の御鎮座百三十年記念大祭が今月2日、同神宮内拝殿で営まれた。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、一般崇敬者の参列は取りやめ、責任役員と総代の計12人のみが参列した。
 橿原神宮は神武天皇を祭神として明治23年4月2日に創建され、御鎮座記念祭が毎年行われている。
 祭典では、久保田昌孝宮司が祝詞を奏上した後、巫女が「扇舞」を奉納。声楽家でNPO法人「音楽の森」理事長の荒井敦子さんが、世界平和と幸せを祈る歌曲「時のはじまり」を披露した。久保田宮司は「130年の各事業はつつがなく終了し、全国の崇敬者の方々に厚くお礼申し上げます。神武天皇のご加護により、新型コロナウイルス感染症の一日も早い終息を祈念します」とコメントした。

県教委 教育実習の受け入れ延期

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、県教育委員会は2日、5月から県立学校で始める予定だった教育実習などの受け入れについて延期する方針を決めた。各市町村教委にも同日付で延期を要請した。吉田育弘教育長は「大学生にも感染が広がる中で、現時点での受け入れはやめるべきと判断した」と話した。
 県教委によると、教員免許取得に必要な小中高校での教育実習は6月と9月、特別支援学校などでの介護体験は5月ごろから実施されている。特別支援学校には基礎疾患のある生徒が多く、感染した場合に重篤化しやすいことや、学校での感染拡大の防止などを考慮し、延期を決めた。
 教育実習は9月以降に延期する予定といい、吉田教育長は「教職を目指す学生が実習を受けられないような事態は避けるので、安心してほしい」としている

「おいしい十津川」PR 五條の4店舗も仲間入り

平成23年9月の紀伊半島豪雨で被災した十津川村を応援するため、大阪府八尾市の飲食店が始めた「十津川村特産品フェア」に新たに五條市の4店舗が加わった。特産である原木シイタケのおいしさを発信しようと料理人らが腕をふるい、「おいしい十津川」をPRしている。
 「十津川のこの空気と水で育った原木シイタケですから、おいしいに決まってますよね」
 23日、秘境感たっぷりの十津川村五百瀬にやってきた八尾市の美容師、上垣隆幸さん(55)は楽しそうに語った。同市や大阪市平野区では25~29日、今回で7回目となる特産品フェアを開催。参加店が注文した原木シイタケを仕入れるのが来訪の目的だ。2年前から同フェアに提供している生産者の岡田亥早夫さん(37)は「十津川産品を広く知ってもらえるのがうれしい」と話す。
 上垣さんは紀伊半島豪雨の直後から、救援物資を運搬したり、被災者に散髪したりといったボランティアに奔走。村の観光大使でもあり、今年1~2月に上方落語の定席「天満天神繁昌亭」(大阪市)で開催された十津川PR展を仲介するなど支援を続けている。
 昭和28年に十津川村で起きた水害で犠牲になった祖父から「『十津川をなんとかせい』と言われた気がする」と、十津川温泉をPRするチラシや観光パンフレットを大阪府内の居酒屋に置いてもらう〝ひとり復興キャンペーン〟も展開。6年前、地元の居酒屋3軒がこれに同調してフェアが始まった。
 昨年までは大阪府内の9店舗が参加していたが、五條市で酒店を営む知人の紹介で、江戸時代の町家を改装した人気レストラン「五條 源兵衛」が仲間入り。オーナーで料理長の中谷曉人さん(39)が知り合いの飲食店に参加を呼びかけ、市内の4店舗が今月19~21日、一足先にフェアを開催した。
 源兵衛では、原木シイタケを旨煮にし、数種類の香草や卵黄とあえた「十津川原木椎茸のタルタル白鳳卵初産み卵黄を添えて」を創作。プリプリの食感と風味が好評だったという。フェアでは、十津川村の協力施設や村民からの宿泊券や加工品などのプレゼントが13店舗に振り分けられ、盛り上げに一役買っている。
 中谷さんは「フェアをきっかけに、原木シイタケの生産者や八尾の料理人との交流が始まった。楽しい連鎖が十津川のPRにつながればうれしい」とさらなる広がりを期待している。

混雑回避へ始業時間変更 県教委方針

 新型コロナウイルス感染症対策で休校となった県立学校について、県教育委員会は3月27日開いた定例会で、4月から始まる新学期の授業や部活動の対応方針を決めた。当面の間、始業時間を遅らせるなどの対応が盛り込まれている。
 県の方針によると、通学時の混雑を避けるため、始業を約30分遅らせるほか、授業時間を5分程度短縮。授業中は換気やせきエチケットを徹底し、部活動の練習試合や合宿、演奏会なども当面、中止・延期とする。
 多くの学校で9日に予定されている入学式には、在校生を参加させず、来賓には出席の自粛を要請。保護者の参加は同居家族に限定する。8日の始業式は校内放送で実施し、6月までに予定している修学旅行は延期の検討を求める。
 吉田育弘教育長は「電車内の混雑に対する対策をまず考えた。始業時間を遅らせて(生徒を)分散させることで、いい環境で通学してもらいたい」と話した。
 県教委によると、3月26日までに11市町村の学校が部活動を再開したという。

Bリーグ今季残り試合中止 バンビシャス選手ら落胆

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、バスケットボール男子のBリーグは、今季の残り全試合の中止を決めた。2部(B2)のバンビシャス奈良はすでに中止が決まっていた5試合を含め、13試合を残して今季のレギュラーシーズンが終了。加藤真治代表からBリーグの決定を伝え聞いた選手らは、ショックを隠せない様子だった。
 チームは27日午後、田原本町の県営福祉パークで練習する予定だったが、急遽中止に。加藤代表は「残念だが、ファンに前向きなメッセージを届けられるよう頑張りましょう」と選手らに呼びかけた。
 新たにクリストファー・トーマス・ヘッドコーチを迎えたバンビシャスは今季、得点力が飛躍的に向上。1試合平均71・9得点とリーグ18チームで最下位だった昨季とは一変し、今季は同2位の84・3点に。見違える進歩を遂げていただけに、本多純平主将は「残り試合も戦うつもりで準備していたので、やりきれない思い。みんなと最後までバスケットをしたかった」と胸の内を明かした。
 財政面の打撃も大きい。今季開幕時点で約4千万円の債務超過を抱え、B3降格の危機に直面。ロート製薬(大阪市)とのトップパートナー契約締結や増資などで債務超過解消のめどを立てていた。だが、無観客となった2試合を合わせ、ホームゲーム8試合の収入がなくなり、スクールの休止なども含めると損失は2千万円近くに上る。
 加藤代表は「われわれだけでなくリーグ全体が危機的な状態。新型コロナウイルスの問題が長引けば、深刻な事態になりかねない」と危機感を募らせる。一方で「試合がなくても、プロスポーツチームとして皆さんに前向きになってもらえるものを発信していかないといけない」と話し、選手の動画配信などインターネットを活用したファンサービスを計画中という。

奈良ク スポンサー20社撤退

 日本フットボールリーグ(JFL)の奈良クラブは今月23日、奈良市内で記者会見し、ホームゲームの入場者数を水増ししていた問題の影響で、昨季までのスポンサー20社が相次いで撤退したと発表した。2月に就任した浜田満社長は、内部調査の結果を明らかにした上で「公の場での説明が遅くなり申し訳ない。信頼を回復すべく、クラブとして一から進んでいきたい」と謝罪した。
 クラブによると、水増しはJFLに参入した2015年度から5季にわたって行われ、昨季は1試合平均で567人を水増しして公表。トータルでは約2万人にも上る。浜田社長が明らかにした内部調査結果によると、本来カウントしないスタッフや関係者を加えた上で、入場者数を1・3倍にするなどして発表していた。
 クラブ側は昨年12月に問題が発覚して以降、水増しの経緯や今後の対応について、文書やホームページで発表。ファンクラブ会員限定の説明会を実施する一方で、当時の中川政七社長は「すでに説明と謝罪は済んでいる」として公の場に現れないまま、今年1月末で辞任した。
 浜田社長は中川氏ら旧経営陣に記者会見を開くよう求めたが、応じなかったとしている。
 水増し問題の影響は経営にもおよび、昨季までのスポンサー約200社のうち社が撤退。新型コロナウイルスによる景気悪化も追い打ちとなり、今季は約9千万円の収入減が見込まれているという。
 浜田社長は「収益減は増資と経費削減でなんとかなる見通し」と説明。その上で、「今年はクラブとして変わったかどうかが評価される一年。厳しい目で見てもらいたい」と話した。

裁判所も新型コロナ対策

 新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、奈良地方・家庭裁判所(奈良市登大路町)は県内全ての裁判所の傍聴席の一部を使用不可とし、傍聴人同士の間隔を約1㍍確保する取り組みを始めている。
 奈良地裁では、前後左右の1~2席分の間隔が空くよう、傍聴席の一部に「使用不可」と記した紙が貼られている。これにより、70席ある最も大きい法廷では使用できる席が約30席になった。
 奈良地方・家庭裁判所の森純子所長は「傍聴を希望する方にはご不便をおかけする場合も生じるかと思うが、政府の専門家会議などの示した知見も踏まえた措置であり、ご理解いただきたい」としている。
 

知事、宿泊業界の損失補填に否定的 新型コロナでキャンセル

 新型コロナウイルスの感染拡大による影響で、県内の宿泊業者が打撃を受ける中、荒井正吾知事は18日の会見で、県旅館・ホテル生活衛生同業組合が求める損失の補填には応じない考えを明らかにした。同組合の調査によると、予約キャンセルは約10億5千万円に上るとされるが、荒井知事は「売り上げが減ったから、補償してほしいというのはきりがない」と述べた。
 同組合の増田友宏理事長らは17日、県庁を訪れ、荒井知事ら宛てに新型コロナウイルス感染症対策の要望書を提出。融資に関する相談窓口の一括化や申請・審査から実行までの速やかな対応を求めたが、荒井知事は「それは商工会議所の役割」と難色を示した。
 一方、同組合は11日に県に提出した要望書で、予約キャンセルで売り上げが落ち込んだホテルや旅館への損失補填を含めた支援を要請。だが、荒井知事はこれについても「業界内の保険など助け合いの仕組みをつくることをお勧めしたい。その際はお助けしたい」と語った。

新型コロナに負けるな サプライズ花火で卒業祝い

ドーン、ドーン-。19日午後7時ごろ、奈良県香芝市の夜空に突如、大輪の花が開いた。色とりどりの花火を打ち上げたのは、市内に工場を構える老舗花火業者。新型コロナウイルスの感染拡大による影響で、卒業式の縮小を余儀なくされた児童・生徒を思い、彼らを元気づけるためのサプライズだった。
 〝卒業花火〟と銘打ってサプライズを仕掛けたのは、日本三大祭の一つ「天神祭」などで打ち上げ花火を手がける「葛城煙火」(大阪市西成区)。古賀章広社長と喜田真央常務が「新型コロナで閉塞感が漂う世の中をどうにかしたい」との思いから企画したという。
 工場がある香芝市のほか、隣接する葛城市や大和高田市などではこの日が小学校の卒業式。夏の「二上山花火大会」で打ち上げ場所の提供を受ける地元自治会の協力を得て、実現にこぎ着けた。
 人ごみを避けるため事前告知はせず、午後7時から打ち上げを開始。香芝市の花「すみれ」をイメージした花火など2~4号玉計発が15~20秒間隔で夜空を彩った。
 香芝市立下田小学校の山口仁大さん(12)は「迫力がすごかった。卒業式は小さくなってしまったけど満足です」と喜び、妹の晴愛さん(9)は「いろんな色があってきれいだった」と感激していた。

ネット学習コンテンツ、臨時休校の児童・生徒を支援 奈良市

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、学校が臨時休校となった児童・生徒の学習を支援しようと、奈良市が無料で利用できるインターネット上の学習コンテンツを各家庭に案内している。市立学校に通う小学1年~中学2年が対象で、市がIDやパスワードを一括取得し、学校を通じて配布している。
 利用できるのは、「スタディサプリ」や「みんなの学習クラブ」といった学習コンテンツ。いずれもパソコンやスマートフォン、タブレット端末を使って勉強する。本来は有料だが、市が事業者の社会貢献活動を活用し、無料での利用が可能になった。
 小学生は「国・社・算・理」の4教科、中学生には「国・社・数・理・英」の5教科を用意。動画を見ながら課題プリントに取り組めるという。中学生向けには、個々の習熟度に合わせて出題するコンテンツも用意されている。家庭にインターネット環境がない場合は、学校を通じて課題プリントを配布する。2日に臨時休校が始まって以降、各学校が家庭での自習教材を作成・配布するなどしていたが、これらの学習コンテンツを活用すれば、児童・生徒の学力に適した学習ができる。
 市教育支援・相談課の担当者は「小学校で一時預かり中の児童に学習してもらうなど、各校で活用してほしい」としている。

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