奈良伊賀地域で産経新聞の購読試読・求人案内。

産経新聞 奈良県伊賀地区専売会産経新聞 奈良県伊賀地区専売会

産経新聞グループ各紙のご購読はこちら 0742-24-2214

専売会について専売会について各専売店の紹介各専売店の紹介地域貢献地域貢献求人内容求人内容購読・試読サービス購読・試読サービス

sanbai-02.jpg

犬養孝が愛した地を歩く 19日開催

万葉集研究の第一人者で「万葉風土学」を確立した犬養孝氏(1907~98年)が「古代が今にいきづいているような田舎」と愛した天理市の石上神宮周辺などを歩く歴史ウオーキング「山の辺の道・天理市の歌碑を訪ねて」が、19日に開催される。参加者を募集している。
 犬養氏の教え子で、全国万葉協会会長の富田敏子さんが代表を務める「万葉の大和路を歩く会」(奈良市登美ケ丘)が主催。
 [石上 布留の高橋 高々に 妹が待つらむ 夜ぞ更けにける](作者未詳)などの万葉歌4首が詠まれた舞台や歌碑をめぐる。
 令和元年9月に『万葉集を歩く 犬養孝がたずねた風景』(平凡社)を発刊、平成30年4月に『萬葉二千三百碑』(万葉の大和路を歩く会)を編集した富田さんが案内する。
 当日はJR・近鉄天理駅に午前10時集合。約7㌔を歩き、午後4時半に近鉄前栽駅で解散予定。途中にバスを使用する。弁当持参。参加希望者は14日までに参加費2600円(バス代含む)を同会の口座に振り込む。申し込み、問い合わせは同会(0742・44・0373、平日のみ)。

石上神宮

「あすかいちご狩りパーク」が開園 明日香村

県特産イチゴ「あすかルビー」が味わえる「あすかいちご狩りパーク」が明日香村で開園する。パークは村内16のイチゴ農園で構成。開園17年目を迎えた今年は11日~5月31日まで営業し、期間中は昨年を上回る約5万8千人の入園者を見込んでいる。
 今月8日には開園式が同村の田中農園で行われ、招待された幼稚園児らが赤く実ったイチゴをほおばった。セレモニーでは、森川裕一村長らの挨拶に続いてテープカット。招待された明日香幼稚園の園児20人が一足早くイチゴ狩りを満喫し、山本陽子さん(6)と薮本千夏さん(6)は「とてもおいしい」と笑顔を見せた。
 パークの石田裕彦会長(58)は「順調に育ち、おいしいイチゴができた。皆さんに楽しんでいただけると思う」とPR。完全予約制で、30分間食べ放題。予約・問い合わせは、あすかいちご狩りパーク(0744

開園セレモニーに招待された園児

・54・1115)。

奈良女子大と奈良ホテル、コラボでメニュー開発、16日から提供

 奈良女子大の学生が考案したメニュー案を基に、奈良ホテルのシェフがアレンジを加えた共同開発メニューが完成した。奈良女子大の創立、奈良ホテルの創業はともに明治42年。昨年、節目の110周年を迎えたのを記念してタッグを組み、奈良の食材を使ったコラボメニューの開発を進めてきた。16日から同ホテルで提供される。
 奈良ホテルでアルバイトをしている奈良女子大2年の中野双葉さん(20)と、同ホテル営業企画課の津川あかねさんが発案。「奈良の食プロジェクト~奈良って めっちゃおいしい」と銘打ち、昨年7月に開発をスタートさせた。
 メニューは「白身魚の奈良漬タルタルソース焼き」「五徳味噌のキッシュ」「郷ポークの塩釜焼き~大和茶と共に」など種類。プロジェクトのリーダーを務めた中野さんは「奈良の食材の素晴らしさを知ることができた」、片岡大シェフ(49)は「柿をソースに使うなど、私たちにはなかった発想があり、勉強になった」と話した。
 コラボメニューは16日~2月29日、ホテル内のブッフェレストラン「金剛」でランチタイムに提供。内容は期間ごとに6~7種を入れ替える。料金は大人(中学生以上)平日4840円、土日祝5445円。

三峰山霧氷まつり 11日から開催 御杖村

御杖村観光協会は11日~3月1日の土日祝日に、みつえ青少年旅行村(同村神末)で恒例の「三峰山霧氷まつり」を開催する。特産品の販売、雑煮やぜんざいの振る舞いなどがある。
 霧氷は空気中の水蒸気が凍り、樹木に付着する現象。三峰山(1235㍍)は日本三百名山の一つで、厳冬期には霧氷の幻想的な光景が見られ、登山者をもてなす霧氷まつりが毎年開かれている。
 開催は土日祝日のいずれも午後1~5時。11日は雑煮、26日はぜんざいが振る舞われる。2月11日は餅つき大会、3月1日はクリーンキャンペーンとコーヒーの提供がある。
 登山者には登頂記念スタンプカードを発行し、登頂回数に応じて記念バッジが贈呈される。また、みつえ温泉「姫石の湯」の入浴割引券が来場者にプレゼントされる。
 開催日には、近鉄榛原駅と会場を結ぶ奈良交通臨時直通バス「霧氷号」(大人片道1380円)が1日2往復運行する。問い合わせは同協会(0745・95・2070)。

室町期の製法で清酒「菩提酛造り」初年度仕込み

清酒発祥の地とされる奈良市菩提山町の正曆寺で7日、中世の清酒造りを再現した「菩提酛造り」の初度仕込みが行われ、8蔵元の有志や県産業技術総合センター職員ら約20人が作業を行った。酒母の菩提酛は11日の二度仕込みを経て完成し、それぞれの蔵元で「菩提酛純米酒」となる。

生米と水を入れたタンクに「正暦寺乳酸菌」を入れる蔵元有志ら


 菩提酛造りは室町時代に正暦寺で始まった酒造法で、日本の酒造技術の原形とされる。製法は長く途絶えていたが、平成10年に正暦寺境内と菩提山の岩清水から菩提酛をつくる酵母菌と乳酸菌が見つかったのを足がかりに、蔵元有志らが製造法の再現に成功。以来、同寺で毎年1月に菩提酛の仕込みを行っている。
 有志らはこの日、仕込み水が入ったタンクで、菩提仙川の水で育ったヒノヒカリ338キロと県産業技術総合センターが培養した「正暦寺乳酸菌」を混ぜ合わせた。11日の二度仕込みはタンクの米を大釜で蒸し、麹米や「正暦寺酵母」と混ぜて「そやし水」と呼ばれる乳酸酸性水に戻す工程。その後10日ほど熟成させて完成した菩提酛は各蔵に分配され、3段仕込みの工程を経て純米酒ができあがる。
 正暦寺の大原弘信住職(66)は「蔵元の皆さんの努力で菩提酛の製造技術が継承され、濃醇旨口の純米酒ができている。令和最初の仕上がりが楽しみ」と話す。11日の二度仕込みは午前9時からで、同10時からは一般見学もできる。問い合わせは正暦寺(0742・62・9569)。

薬師寺東塔落慶や日本書紀1300年…高まる歴史への関心

 県内の宗教・文化財分野では今年、さまざまな重要行事が予定されている。まずは薬師寺(奈良市)で約110年ぶりに行われてきた国宝・東塔解体修理の落慶法要だ。一方、奈良文化財研究所などによる発掘調査・研究の進展が見込まれるほか、日本書紀の編纂から1300年を迎え、歴史への関心の高まりも期待されている。
 薬師寺東塔は同寺で唯一現存する古代の建造物。約10年にわたる修理で補強工事などが施され、「凍れる音楽」とたたえられる優美な姿がよみがえった。落慶法要は4月22~26日に、一般向けの落慶慶賛法要は5月1~10日に営まれ、さまざまな奉納演奏なども予定している。5月1日~令和3年1月17日には東塔内陣が特別公開され、多くの参拝者でにぎわいそうだ。
 他の寺社では、唐招提寺御影堂(奈良市)、称念寺本堂(橿原市、ともに重文)の修理が進められるほか、当麻寺(城市)の国宝・西塔は令和2年度に修理が完了する予定。また、首里城(那覇市)の火災を受け、県は文化財の防火対策などを整える独自の条例制定を目指しており、その具体的な内容も注目される。
 一方で、国内最古の正史とされる日本書紀は、養老4(720)年に編纂されてからちょうど1300年を迎える。県はこれを記念するイベントを計画しているほか、東京国立博物館では今月15日~3月8日に特別展「出雲と大和」が開催される。
 このほか、興福寺(奈良市)では今春、昨年9月に就任した森谷英俊貫首の晋山式(就任披露)が予定され、華やかな雰囲気に包まれそうだ。

薬師寺東塔

知事が選んだ今年の漢字は「嘗」(じょう)

 荒井正吾知事は年内最後となった今月25日の定例記者会見で、今年を表す漢字に「知事が選ぶ今年の漢字は「嘗」」を選んだと発表した。11月に行われた皇位継承に伴う祭祀「大嘗祭」から採られ、大嘗祭の原型が奈良にあると実感したことが決め手になったという。
 荒井知事は大嘗祭の儀式に臨席。神武天皇の東征伝承のうち、宇陀を舞台にした「久米舞」や、応神天皇が吉野宮に行幸した際に地元の人々が献上したと伝わる「国栖の古風」など、奈良ゆかりの歌が3つ歌われたことに誇らしい気持ちになったという。
 また、県政の出来事のベスト3には、上皇ご夫妻が在位中の3月、天皇皇后両陛

今年の漢字を選んだ荒井正吾知事

下が即位後の11月に神武天皇山陵に「親謁の儀」のためご来県▽1~3月にパリのギメ東洋美術館、10~11月にロンドンの大英博物館で奈良の仏像展示▽4月の奈良公園バスターミナル開業-を挙げた。

万葉日本画カレンダー 万葉文化館が製作

万葉文化館(明日香村)は所蔵する万葉日本画の写真を使った令和2年の「万葉日本画カレンダー」(税込み800円)を製作した。
 館には154点の万葉日本画が所蔵されており、その中から6点を選んだ。1・2月は梅の花をテーマにした那波多目功一さんの「訪春」、3・4月は若菜を摘む女性を美しく描いた室井東志生さんの「春野」、9・10月はオミナエシの花を中心とした木下育應さんの「野路爽晨」、11・12月は由里本出さんの「雪の大原」を使っている。
 それぞれの万葉日本画のモチーフになった万葉歌と現代語訳、歌の背景についての説明も掲載。新元号「令和」は、万葉集に収められた「梅花の宴」に関連する32首の歌の序文が典拠で、このうちの1首が「訪春」のモチーフとなっている。
 館内のミュージアムショップで販売しているほか、発送も受け付けている。問い合わせは同館(0744・54・1850)。

南紀熊野ジオパークセンター 潮岬から情報発信

紀伊半島の成り立ちや自然を紹介する「南紀熊野ジオパークセンター」が、本州最南端の和歌山県串本町潮岬にオープンした。南紀熊野ジオパークに関する研究や教育、観光情報の発信などを担う中核施設で、県の担当者は「多くの人に活用していただき、ジオパークの魅力に触れてほしい」としている。
 南紀熊野ジオパークのエリアは、同県新宮、白浜、上富田、すさみ、那智勝浦、太地、古座川、北山、串本の9市町村と、十津川村の一部にまたがる。紀伊半島南部の海洋プレートの沈み込みで生み出された3種類の地質体が創り出した独特の自然景観や、そこから生まれた熊野信仰などの文化が評価され、平成26年に「日本ジオパーク」に認定された。
 センター1階には紀伊半島の大型地形模型が設置され、プロジェクションマッピングの大映像で約1400万年前のカルデラの大噴火を再現。貝の化石発掘などが体験できるコーナーもある。
 2階の映像室では、紀伊半島で起きた火山活動やジオパークの成り立ち、奇岩や巨岩が育んだ信仰などを紹介する映像を上映。観光案内所としての機能もあり、「南紀熊野ジオパークガイドの会」のメンバーが解説や案内を行っている。
 問い合わせは同センター(0735・67・7100)。

法隆寺から斑鳩観光 町がシェアサイクル導入

斑鳩町に導入されたシェアサイクル「PiPPA(ピッパ)」=
斑鳩町

 斑鳩町は、観光客や市民に自転車を貸し出す「シェアサイクル」の活用促進に関する協定を民間企業3社と締結し、令和4年10月までを実証期間として利用を開始した。
 協定は、斑鳩町観光協会▽シェアサイクルサービス「PiPPA(ピッパ)」を提供するオーシャンブルースマート(東京都)▽利用データを分析するNECソリューションイノベータ(同)|と締結。同町は聖徳太子1400年御遠忌を2年後に控え、滞在型観光の推進に力を入れており、観光の起点となる法隆寺周辺からのアクセス改善が課題となっていた。
 駐輪場の「法隆寺iセンター」(斑鳩町法隆寺)に、ピッパの自転車10台を配置。導入されたのは東京都、京都市、宮崎市、和歌山県有田市に次いで5例目といい、町は町外への拠点拡大も検討している。
 利用者はスマートフォンの専用アプリをインストールした上で、利用手続きを済ませば、自転車の鍵部分にスマホをかざすだけで利用できる。24時間対応しており、アプリでは利用可能台数などの情報をリアルタイムで確認できる。
 中西和夫町長は「町内には法隆寺のほかにも、法輪寺や法起寺などがあるが、徒歩で移動するには時間がかかる。自転車で散策しながら、斑鳩の田園風景も堪能してほしい」と話した。
 料金は30分100円からで、6時間500円など定額制の「デイパス」も用意。月額利用もできる。問い合わせはピッパコールセンター(0120・288・870)。

首里城再建へ 奈良沖縄県人会に軟式野球チームが寄付

10月末に起きた火災で正殿などの主要施設が焼失した首里城(那覇市)の再建に役立ててもらおうと、奈良市の軟式野球チームが、奈良沖縄県人会に支援金をおくった。
 奈良市軟式野球連盟に加盟するチーム「ビート・アップ」代表の木下修平さん(40)20日、同市三条本町の沖縄料理店「ゆぃまぁる」を訪れ、同県人会の名城建伸会長(65)に2万2千円の支援金を手渡した。同県人会は沖縄県の募金窓口に寄付する。
 木下さんは「ランドセルを背負った小学生が焼けた首里城を見て泣いていた映像に胸を締め付けられる思いがし、チームのメンバーに募金を呼び掛けた」と話した。
 首里城の復元には、100億円を超える費用がかかるともいわれ、全国の市民、企業から沖縄県や那覇市などに寄付の申し出が相次いでいる。同県の「首里城火災復旧・復興支援寄附金」の申し込み状況によると、11月初めから12月20日までに約7億4千万円が寄せられた。政府は令和2年度予算案で、復元費を含む都市公園事業費を元年度に比べ10億円増額。官民が再建に向けて動き始めた。
 名城会長は「奈良県内の沖縄料理店にも今後、募金箱を置いて、協力を募るようにしたい」と話した。

奈良沖縄県人会の名城建伸会長(右)に支援金を渡す木下さん

全国体力テスト 小中男女とも平均

 県教委は23日、小学5年と中学2年の各男女を対象に実施した令和元年度の全国体力・運動能力、運動習慣等調査(全国体力テスト)の結果を発表した。実技8種目を点数化した体力合計点は小5、中2の男女とも全国平均レベルをキープした。
 調査は50㍍走、反復横とび、握力、ソフトボール投げなど8種目で実施。県内では、小5男女1万874人、中2男女9781人が参加した。
 男子は小5(53・68点)、中2(41・88点)とも全国平均(小5=53・61点、中2=41・69点)をわずかに上回ったが、女子は小5(55・38点)、中2(50・10点)ともに全国平均(小5=55・59点、中2=50・22点)をやや下回った。
 全国順位は、小5男子23位▽小5女子31位▽中2男子23位▽中2女子25位。体力合計点の全国平均は前年に比べて一律に低下しており、県内も同様の結果となった。
 また、種目別では、中2男女の反復横跳び、上体起こしが全国平均を上回った一方、同持久走はこれを大きく下回った。
 県教委保健体育課の担当者は「調査が始まった平成20年度から比べると、県のレベルは着実に向上している。今回下がったのは、授業以外の運動時間が減っていることと暑さが影響しているのでは」と分析している。

奈良時代の梵鐘に取り換え 薬師寺

 世界遺産・薬師寺(奈良市)で、昭和期に造られた釣り鐘が、創建された奈良時代の梵鐘(重要文化財)に取り換えられた=写真。
 梵鐘は高さ約2㍍、口径約1・3㍍、重さ約3㌧。鐘楼への設置は33年ぶりで、解体修理中の東塔(国宝)が来春に落慶法要を迎えることを記念した。
 室町時代の戦火の傷とされる亀裂があり、「西ノ京破れ鐘」の異名をもつ。松久保伽秀執事は「1300年前の鐘で除夜の鐘をついてもらいたい」。

犬猫の殺処分ゼロへ 超党派の県議連発足

超党派の県議20人でつくる「殺処分ゼロをめざす県議会議員連盟」が発足した。阪口保県議(創生奈良)が会長を務め、発足は6日付。
 県消費・生活安全課などによると、昨年度の犬猫の殺処分数は844頭。直近の5年で50%近く減少したが、約9割を占めるネコの殺処分を減らしていくのが今後の課題という。阪口氏らは殺処分ゼロと動物虐待の防止を目指し、党派や会派の垣根を超えて活動していく方針で一致。県議連は取り組みの第1弾として来月、県営うだ・アニマルパーク(宇陀市)内の中和保健所動物愛護センターを視察する予定だ。阪口氏は「1つの党派、会派だけではなかなか話が前に進まない。これで着実に殺処分ゼロに向けて前進できるだろう」と話した。

観光特急バス来年2月に運行、JR奈良駅-十津川 1時間20分短縮

 十津川村と奈良交通、県の3者は、奈良市内と十津川温泉を直結する「十津川観光特急バス」の実証実験を来年2~3月に実施すると発表した。十津川村へは近鉄大和八木駅(橿原市)発着の路線バスがあるが、特急バスの運行で長旅がより快適に。東京や福岡方面にも「十津川の冬旅」をPRする。
 国道168号の「十津川道路」のうち、未通だった折立~平谷間が9月に開通するなど、五條市方面から十津川村へは近年、アクセス改善が進んでいる。十津川観光特急バスの実証実験は、それを観光振興につなげるのが狙いで、県の「もっと良くなる奈良県市町村応援補助金」を活用。十分なニーズが確認できれば、恒常的な運行につなげたい考えだ。
 2月1日~3月29日に実施される実証実験では、期間中の土曜に十津川行き、日曜に奈良行きを各1本運行する。十津川行きの往路は午後1時10分にJR奈良駅を出発し、近鉄奈良駅、五條バスセンター、観光拠点「星のくに」を経て、十津川村北部の上野地で3時45分から30分停車。ここで名所の「谷瀬の吊り橋」を楽しんでもらい、十津川村役場、十津川温泉を経て、終着のホテル昴に5時12分に到着する。
 奈良行きの復路は、午後1時半にホテル昴を出発。停車場所は往路と同じで、JR奈良駅着は5時39分。往路、復路とも全体の所要時間は4時間余りになる。
 一方、大和八木駅から十津川村に向かう現行の「日本一長い路線バス」は、124の停留所(終点の和歌山・新宮駅までは167)があり、ホテル昴までは最短でも4時間半かかる。近鉄奈良駅から鉄道と路線バスを乗り継ぐよりも、約1時間20分短縮されるという。
 東京駅、福岡駅から午前9時過ぎの新幹線に乗り、十津川観光特急バスを使えば、十津川村には夕方に到着できるといい、今後はJR東海などを通じて県外にPRしていく方針だ。
 十津川村産業課観光グループの沼平善史係長は「冬場は閑散期ですが、源泉かけ流しの温泉や美しい星空だけでなく、ジビエ料理やアマゴの骨酒などが楽しめます。特急バスの運行で、遠方からも気軽に観光に訪れてもらうきっかけになれば」と話している。
 十津川観光特急バスは予約優先制で、予約は来年1月7日から。問い合わせは奈良交通総合予約センター(0742・22・5110)。

御所実ラグビー部、五條サッカー部 全国大会健闘誓う

 第99回全国高校ラグビー大会(27日開幕、花園ラグビー場)に出場する県立御所実業高校(御所市)ラグビー部と、第98回全国高校サッカー選手権(30日開幕)に初出場する県立五條高校(五條市)の選手らが18日、奈良市の県庁を訪れ、荒井正吾知事に健闘を誓った=写真。
 表敬訪問を受けた荒井知事は「サッカーもラグビーも年々レベルが高くなっている。全国大会に向けて頑張ってください」と激励。続いて五條の吉岡一也監督(64)、御所実の竹田寛行監督(59)が選手を紹介した。
 御所実の福岡壮太郎選手(3年)は「今まで積み上げてきたものを発揮し、全国制覇を成し遂げたい」と決意表明。五條の池田達哉主将(3年)は「皆さんに感動と勇気を与えられるよう全力でプレーし、優勝目指して頑張りたい」と意気込んだ。

新品種のイチゴの名は「珠姫(たまひめ)」ブランド化に期待

奈良県産イチゴの代表格「アスカルビー」と「古都華」に次ぐブランド品種として開発された「奈良9号」の名称が、「珠姫」に決まった。大きな果実とさっぱりした甘みが特徴で、県は先行2品種に続く人気ブランドに育てたい考えだ。
 名称は6~7月に県ホームページなどで募集。延べ1150人の応募があり、生産・流通関係者らで構成される選考会議を経

大ぶりな形が特徴の珠姫

て、県が最終決定した。「珠姫」で応募したのは、奈良市と大和郡山市の女性2人で、「珠姫」を含む県産イチゴが贈られるという。
 選考理由について、農業水産振興課は「果皮に光沢があり、卵のように大きい奈良9号の特徴をとらえた親しみやすい名称として評価された」としている。農林水産省から出願公表を受けた今月12日以降、「珠姫」の名前を使えるようになった。
 珠姫は、県農業研究開発センター(桜井市)が約10年かけて完成にこぎ着けた新品種。試行錯誤を経て、昨年から「奈良9号」の仮名で生産者が栽培試験に入った。今年は天理市や奈良市などの生産者37人が取り組んでいる。
 アスカルビーは糖度と酸味のバランスが良くてジューシー、古都華は糖度と酸度がともに高く濃厚な味なのに対し、珠姫は酸味が少なく、さっぱりとした甘みが楽しめるという。
 県農業研究開発センターの調査(30年度)によると、珠姫の1個あたりの平均重量は33・6㌘。中には㌘を超える大粒もあり、古都華(平均24・5㌘)、アスカルビー(同20・9㌘)に比べて、大きさが際立っている。
 同課の担当者は「高級果実店や、レストランやカフェのスイーツとしての利用が多くなるのではないか」と期待している。ただアスカルビーや古都華と比べ収穫量はごく少量で、生産者らは市場の反応をうかがっている状況という。
 奈良県のイチゴ作付面積はピーク時の昭和47年には869㌶を誇ったが、大阪のベッドタウン化が急速に進んだことも影響し縮小。面積は当時に比べて、8分の1程度になっている。新品種の投入により、県はイチゴ生産の活性化に期待をしている。

平城宮跡南側 全体を県営歴史公園に

 世界遺産「平城宮跡」の南側に広がる積水化学工業奈良事業所跡地(奈良市)4・9㌶について、県は一部を民間事業エリアにする当初の計画を見直し、全体を県営公園として整備する方向で協議を進めている。荒井正吾知事は13日の定例記者会見で「国も全体を公園化することに前向きだ」と述べ、平城京の歴史を感じられるエリアとしての活用を目指し、来年度から検討を始める意向を示した。
 同跡地をめぐっては、昨年8月に県、奈良市、積水化学工業の3者が活用策を検討する包括連携協定を締結。同社は当初の宅地開発計画を見直し、平城宮跡と一体的な活用を目指す方針が示された。
 県は今夏までに、4・9㌶のうち、逆「L」字形の約

平城宮跡の南側に広がる積水化学工業奈良事業所の跡地

2㌶を県が買収し、残りの3㌶弱はホテルや商業施設などを誘致する民間事業エリアとする計画案を策定。県が買い取る土地などの一部については、国が費用負担する交付金事業に採択されるよう要望した。
 県によると、国側がその後、平城宮跡と一体的な歴史公園として活用する案を提示。一体感をより高めるため、民間事業エリアを含む全体を県有地とする案を示したところ、国側の承諾が得られたという。
 荒井知事は「(当初は)宅地にするなら一部を公園化したいと考えていた。全体を公園化できるのであれば、それに越したことはない」と歓迎し、防災拠点としての機能も備える方針を示している。
 今後は積水化学工業や奈良市の合意を得た上で、土地買収費や具体的な活用法を議論する検討委員会の費用を来年度予算に計上する方針だ。
 跡地の東部エリアについて、平城京のメインストリート「朱雀大路」の遺構保全空間とする方針は変更しない。また、平城宮跡を横断する近鉄奈良線が将来、史跡外へ移設した場合を想定し、跡地北部は「朱雀門前駅」を設置できるように整備を進めるという。

破魔矢や「子」の一刀彫 大神神社で迎春準備

桜井市の大神神社で、正月に参拝者に授けられる破魔矢や、来年の干支「子」(ネズミ)の一刀彫りを準備する作業が本格化している。同神社は正月三が日で50万人以上の参拝者を見込んでおり、約2万5千点の縁起物が用意される。
 作業は拝殿横の勅使殿で行われ、白衣に緋袴姿の巫女たちが交代で担当。ネズミを描いた絵馬を破魔矢に取り付けたり、一刀彫りを和紙で包んで桐箱に納めたりする作業に精を出している。
 作業は先月下旬から始まり、今月下旬まで続けられる予定。巫女の箕井彩乃さん(19)は「初詣に来られた皆さんが新年を幸せに迎えられますようにという思いを込め、きれいに調整しています」と話している。
 一刀彫り(大6千円、小3千円)や絵馬(500円)は境内の授与所で購入できる。破魔矢(大3千円、小2千円)は15日から授与される。

迎春の準備作業が本格化する大神神社

県内初のパートナーシップ宣誓制度導入 大和郡山市

 大和郡山市は、性的少数者(LGBTQ)のカップルに対し、結婚に相当する関係として認証する「パートナーシップ宣誓制度」を来年4月から開始する。同様の制度は全国の28自治体で導入されているが、県内では初めて。
 同制度は婚姻制度とは異なり法的な効力はないが、市はマイノリティーへの理解を深め、支援の充実を図るために導入を決めた。対象となるのは市内在住の成人で、両者が近親者でなく配偶者がいないことが条件となる。
 認証を希望するカップルは、人権施策推進課に事前予約をした上で2人で来庁し、職員立ち会いの下、宣誓書に記入して必要書類とともに提出。要件を満たしていれば受領書が交付される。受領書の裏面には「お二人がいきいきと輝き、活躍されることを期待しています」とのメッセージが記されている。
 市はマイノリティーを理解し、支援していることを発信するため、市のシンボル「金魚」に性の多様性を示す6色のレインボーをデザインしたマークを作成。また、市民向けと教職員・市職員向けのパンフレットを2種類作り、当事者の声や日常生活で困ることを紹介するなど、啓発に力を入れてきた。
 人権施策推進課によると、全国で同様の制度を利用して宣誓したパートナーは、10月8日現在で617組。家族しか入居できない市営住宅での同居を許可している自治体もあり、同課の担当者は「同様の支援ができないか検討中。マイノリティーの方々の生きづらさや不安を少しでも解消できるようにしたい」としている。問い合わせは同課(0743・53・1151)。

「保・幼・小」遊びと学びでつなぐ 新1年生サポートカリキュラム

 生駒市は今年度、新1年生がスムーズに小学校生活になじめるよう、入学前からサポートする「保・幼・小接続カリキュラム」を導入した。市内にある全ての幼稚園と保育園、こども園、小学校が連携し、授業や集団生活になじめない「小1プロブレム」の解消を目指すもので、県内では初の試み。
 小学校に入学したばかりの児童が環境の変化に適応できず、教師の話を聞かなかったり、授業中に立ち歩いたりする「小1プロブレム」が近年、問題となっている。文部科学省はそこで「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」を幼稚園教育要領で明確化。保育園・幼稚園から小学校への円滑な接続が重要と定めた。
 令和2年度から全国でカリキュラムが導入されるのに先立ち、生駒市は公立、私立の保育園と幼稚園、こども園計26施設、小学校12校を対象に1年前倒しで実施。入学前年の11月ごろから入学後の5月ごろまでの約7カ月間をカバーし、「生活する力」「関わる力」「学ぶ力」の三本柱でカリキュラムを組む。
 入学前はカルタやすごろくなどを楽しみながら、文字や数、図形を学習。入学後は児童にとってなじみのある歌や遊びを取り入れるほか、45分の授業を15分ずつ区切り、集中力を持続させるようなアイデアが提案されている。
 また、園や小学校の代表者が集う「推進会議」を年に3~4回開き、児童らの実態や保育、授業内容に関して情報交換する。市こども課の担当者は「地域ぐるみで運用するのが特徴。入学前に交通ルールを学ぶ仕組みも作りたい」と話している。
           ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
 接続カリキュラムの導入に先立ち、生駒市立生駒南小学校では10年以上前から、小学生と園児の交流行事が行われている。先月には、5年生の児童と南こども園に通う年長クラスの園児が仲を深める給食交流会が開かれた。
 交流会には計約140人が参加。児童らは牛乳瓶のふたを開けてあげたり、会話をしたりしながら、和気あいあいとした雰囲気で給食を食べていた。南こども園の中溝和花ちゃん

児童らと一緒に給食を食べる園児=生駒市

(6)は「優しくしてくれて楽しかった。小学校に入学して、また会えるのが楽しみ」と笑顔。生駒南小の松栄心音さん(11)は「楽しく安心して食べられるように話しかけた。入学してきたら、一緒に遊んだり、おしゃべりしたりしたい」と話していた。
 南こども園の園児の大半は生駒南小に進学する。

法隆寺壁画のガラス原板公開 奈良博で特別陳列

法隆寺金堂壁画の焼損前の様子を伝える写真ガラス原板

昭和24年に焼損する前の法隆寺金堂壁画(7世紀末頃)を撮影した写真ガラス原板(重要文化財)が、奈良国立博物館(奈良市)の特別陳列で公開された。文化財の記録と保存への理解を深める機会となりそうだ。来年1月13日まで。
 近代以降、文化財の写真撮影に精力が傾けられた軌跡をたどろうと、「重要文化財法隆寺金堂壁画写真ガラス原板|文化財写真の軌跡|」と題し、計41件を展示する。
 法隆寺金堂壁画は金堂内部の壁に描かれていた12面から成る。中国・敦煌の壁画などと並ぶ仏教壁画として知られたが、昭和24年1月26日に火災で焼損。33年に重要文化財に指定され、寺の収蔵庫で保存されている。
 写真ガラス原板は、昭和年に文部省の国宝保存事業として、363枚に分割して撮影されたもので、今回は阿弥陀如来像など10枚を公開する。また、写真撮影を受注した「便利堂」(京都市)が所有する原板枚のうち8枚が展示されるほか、昭和期の金堂壁画の模写も公開。今秋に高精細デジタル撮影された写真も披露される。
 奈良国立博物館の宮崎幹子資料室長は「写真ガラス原板の公開をきっかけに、壁画の価値に対する理解を深めていただければ」と話している。
 観覧料金は一般520円、大学生260円。問い合わせはハローダイヤル(050・5542・8600)。

「サヌカイト」発掘調査 秘話・歴史つづる

 石器の原材料となったサヌカイト(古銅輝石安山岩)が産出される二上山北麓で、発掘調査に携わった元香芝市二上山博物館学芸員の佐藤良二さんが「サヌカイトに魅せられた旧石器人」(新泉社、93ページ)を出版した。
 サヌカイトはガラス質の岩石で、鋭利な刃ができる打製石器の原材料として使われた。二上山北麓には数万年前の後期旧石器時代の遺跡が点在。石器づくりに関係した「二上山文化圏」を形成していたとされる。
 著者の佐藤さんは島根県出身。花園大を卒業後、橿原考古学研究所や香芝市教育委員会の職員として発掘調査に携わった。
 本では、サヌカイト原石を掘り出した採掘坑と、大量のサヌカイト製石器が見つかった鶴峯荘第1地点遺跡や、継続的に石器が製作された桜ケ丘第1地点遺跡(いずれも同市)などの調査を紹介。石器をつくる瀬戸内技法を解説しているほか、発掘調査の秘話やサヌカイト発見の歴史についてもつづっている。

「サヌカイトに魅せられた旧石器人」の表紙

桜井の小中学生お手柄 警察・消防が感謝状

 人命救助に貢献したとして、桜井市の小学5年の男子児童2人と同市の中学2年の男子生徒にこのほど、桜井署と桜井消防署からそれぞれ感謝状が贈呈された。児童らは用水路に転落した高齢男性を見つけ、通行人に救助を要請。生徒は火災があった民家から住人の女性を助け出した。

感謝状を受け取る栗山真槻さん(左)と森田空さん


 桜井署が3日に感謝状を贈ったのは、桜井市立桜井小学校5年の栗山真槻さん(11)と森田空さん(11)。
 10月26日の昼過ぎ、2人が待ち合わせ場所で合流した際、近くの用水路(深さ約1メートル、幅約1・5メートル)から「うぅ…」といううめき声が聞こえてきた。のぞき込むと、男性(89)があおむけに倒れ、身動きが取れなくなっていた。
 2人は「なぜこんなところに人が落ちているのかびっくりした」と思わぬ光景に驚きつつも、すぐさま走行中の車に手を振った。だが、なかなか気づいてもらえない。そこで、通行人に助けを求めた。「川(用水路)でおじさんが倒れているから来てください」
 通行人は警察と消防に通報。男性は駆けつけた桜井署員によって無事救助された。男性はガードレールに腰を掛けようとして誤って転落したといい、後頭部にかすり傷を負ったが、命に別条はないという。
 栗山さんは「どうにかしなきゃいけないと思った。感謝状をもらえて、『助けたな』と実感できてうれしい」。森田さんは「助けることができて誇らしい。これからも自分にできることをやっていきたい」と笑顔で話した。
 中上広平署長は「君たち2人は人の命を救った。勇気ある積極的な行動が人命救助につながった」とたたえた。
  桜井消防署は5日、天理中学2年の山口陽向さん(13)に感謝状を贈った。
 火災は11月6日未明、桜井市内で発生。隣家の火災に気づいた山口さんは消火器を持って駆けつけたが、民家はすでに火に包まれていた。この時、家から逃げ出し、敷地内の塀のそばで動けなくなっている一人暮らしの70代女性を発見。女性の体を抱えるようにして塀を乗り越えさせ、救出したという。
 山口さんは「おばあちゃんをよく知っていたので、心配になって駆けつけた。自然に体が動いた。助けることができてよかった」と話した。谷川明弘署長は「何かあったときは、これからも人のために貢献してください」とねぎらった。

桜井消防署から感謝状を受けた山口陽向さん

王寺工業高校生、古代刀剣を真鍮で再現

  県立王寺工業高校(王寺町)機械工学科の3年生6人が、天理市の石上神宮に伝わる七支刀(国宝)を真鍮で再現した。
 七支刀は、剣身の左右段違いに3本ずつの枝刃を持っているのが特徴。日本書紀などの記述から、4世紀に百済王が自国で製作し、倭王に贈ったとされる。専門力向上を目指す「課題研究」の一環として製作。光沢があり、腐食しにくい真鍮を素材に選び、木材で型を作った後、1300度で溶かした真鍮の鋳込み作業を行った。
 できあがった七支刀は本物と同じ75㌢。改元を記念し「令和七支刀」と名付けた。製作チームの天野己太郎さん(17)は「予想以上のクオリティーに仕上がった。今後は公共施設などに展示し、いろんな人に見てもらいたい」と話していた

県立王寺工業高校の生徒らが真鍮で再現した七支刀

生駒市「水のPR事業」ロゴ決定

 生駒市は、「水のPR事業」のロゴマークを決めた。生駒の頭文字である「い」をかたどり、地元特産の茶筌に使われる竹を水道管に見立てたデザイン。今後はステッカーやのぼりを製作し、市のイベントなどで活用していくという。
 市では吉野川と宇陀川から受水する県営水道と深層地下水をブレンドし、各家庭に供給している。その安全性やおいしさを周知しようと、平成26年から水のPR事業を実施。ペットボトルを持参すれば、無料で水道水を入れてもらえる「給水スポット」を市内の23店舗に設置したり、給水機を無料で貸し出したりといった取り組みを展開している。
 ロゴマークのデザイン案は、インターネットを介して仕事を受発注するクラウドソーシングで募集。約70件の応募が寄せられた中、若手職員らでつくるプロジェクトチームが5案に絞り込み、給水スポット協力店による投票で決定した。

ロゴマークのイラスト(生駒市提供)

奈良市「おくやみコーナー」を新設 死亡手続き簡略化

 奈良市は、親族が亡くなった際の煩雑な行政手続きの多くを一括で受け付ける「おくやみコーナー」を新設した。窓口のタブレット端末で質問事項に答えると必要書類が作成され、スムーズに申請ができる仕組みで、死亡に伴う手続きの一括化は県内初。手続きにはこれまで数時間かかっていたとされるが、大幅な時間短縮が見込めそうだ。
 市民課によると、親族らが亡くなった場合、遺族が取らなければならない手続きは最大で25種類。複数の窓口を何度も往復する必要があり、丸1日かかることも珍しくなかったという。
 新設されたおくやみコーナーでは、タブレット端末で「亡くなられた方は65歳以上ですか」「国民年金の加入者ですか」「犬を飼っていますか」|といった約20の設問に回答。入力内容を元に必要書類が印刷され、追加事項があれば職員のアドバイスに沿って記入する。最短約10分で手続きを終えられるという。
 書類は市民課から各担当課に送られ、さらに手続きが必要なら郵送などで通知がある。利用は予約制で、受付時間は平日午前8時半~午後5時。また、同課はおくやみコーナー利用時に必要となる書類や、各種手続きを案内する「おくやみハンドブック」を新たに作成。市内の葬儀業者から遺族に配布する。
 平成30年度の奈良市の死亡者数は月間平均314人で、同課ではこのうち約7割に相当する200人ほどの利用を想定している。中川佳男課長は「スムーズに手続きができる上、職員が常駐しているので記入漏れもなく安心して利用してもらえると思う」と話した。
 同コーナーの予約は専用ダイヤル(0742・34・5420)まで。

おくやみコーナーに設けられたタブレット端末の入力画面

牛乳石鹸「赤箱」限定パッケージでツリー装飾 奈良ホテル

 奈良ホテル(奈良市高畑町)の1階ロビーに、牛乳石鹸共進社(大阪市)のロングセラー商品「赤箱」の限定パッケージで装飾したクリスマスツリー(高さ約3㍍)が設置された。電球の光とツリーの緑に赤が映え、クリスマスムードを盛り上げている。25日まで。
 奈良ホテルと牛乳石鹸共進社は、ともに明治年創業

「赤箱」の奈良ホテル限定パッケージで装飾したクリスマスツリー

。「時代が変わっても変わらないもの」という共通理念の下、奈良ホテル仕様の赤箱を今春、コラボして作製し、宿泊客らに記念品として贈呈している。
 ツリーの根元には、通常サイズの216個分もある「ビッグコラボ赤箱」を展示。家族とランチに訪れ、記念撮影した会社員の大谷学さん(33)は「大きくてきれい。見応えがありますね」と笑顔で話していた。
 7、8日の午後2時からは、ツリーの写真を撮影し写真共有アプリ「インスタグラム」に投稿すると、両日とも先着100人にコラボ赤箱(非売品)をプレゼントするイベントも。同ホテル営業企画課の津川あかねさんは「今年限りの世界でただ一つのクリスマスツリーです。見学だけでもお気軽にお越しください」とPRしている。

新元号記念の装飾 ツリーお目見え クリスマス気分

ホテル日航奈良にお目見えしたクリスマスツリー=奈良市

 ホテル日航奈良(奈良市三条本町)の3階ロビーに高さ約6㍍のクリスマスツリーがお目見えし、宿泊客らが写真を撮るなどして一足早いクリスマス気分を楽しんでいる。
 クリスマスの雰囲気を楽しんでもらおうと、同ホテルが開業した平成年から毎年設置。今年は新元号を記念し、日本流行色協会が令和慶祝カラーとして発表した「梅」「菫」「桜」に近い紫やピンクのボール型オーナメントと、梅の花に見立てた花型のオーナメント計約160個で装飾。発光ダイオード(LED)電球約3600個も、ツリーを華やかに彩っている。
 食事に訪れた生駒市の主婦、板垣雅子さん(75)は「大きくて豪華でとてもきれいですね」と笑顔で眺めていた。
 ツリーの点灯時間は午前7時~午前0時。25日まで。

全国の「一の宮」色彩豊かに 日本画家・西田さん作品展 万葉文化館

 全国各地にある一の宮を描き続けている日本画家、西田真人さん(67)の作品を集めた特別展が明日香村の万葉文化館で開かれている。長い歴史を秘め、変化に富んだ一の宮の姿が色彩豊かに表現されている。来年1月26日まで。
 一の宮は地域で最も格式高いとされる神社で、全国に101社ある。特別展では、下絵や写生を含め約120点を展示。このうち「美和」は大和国(奈良県)一の宮の大神神社に関連する作品で、三輪山に虹がかかり、その麓で栄えた纒向遺跡に住居などが立ち並ぶ光景を描いている。駿河国(静岡県)一の宮の富士山本宮浅間大社を描いた作品は「畏敬」。ご神体である富士山で見た火口の荒々しさを表現している。
 このほか、住吉大社(大阪市)の「虹桟」、鹿島神宮(茨城県)の「杜」、出雲大社(島根県)の「稲佐の浜」なども。また、伊勢神宮(三重県)の内宮・外宮と神苑の松を描いた作品や、大神神社境内の遺跡で見つかった考古資料、英国を訪れた際の風景画も展示されている。
 西田さんは神戸市出身。母校である京都市立芸術大教授を平成29年まで10年間務め、現在は全国の一の宮を描く活動に取り組んでいる。12月1日と来年1月15日のいずれも午後2時から、西田さんによるギャラリートークがある。問い合わせは万葉文化館(0744・54・1850)

三輪山を描いた「美和」

求人情報求人情報
購読・試読のお申込み購読・試読のお申込み
お問い合わせお問い合わせ

産経新聞各紙
産経新聞産経新聞
サンスポサンスポ
Business iBusiness i
夕刊フジ夕刊フジ

グループ各紙
月刊TVnavi月刊TVnavi
MOSTLYMOSTLY
正論正論
週刊ギャロップ週刊ギャロップ

産経でんき産経でんき


読もうよ新聞読もうよ新聞