【少林寺拳法】 演武大会に4歳から50代の100人 迫力満点
少林寺拳法の練習の成果を披露する「少林寺拳法西大和地区合同演武大会」(王寺町体育協会主催)が26日、王寺町の王寺アリーナで開かれ、4歳~50代の約100人が気合の入った演武をみせた。
大会では2人1組で技の精度や速さ、気迫を競う「組演武」や、6~8人1組で行う「団体演舞」などが行われた。拳士は迫力のあるかけ声とともに、きれのある突きや蹴りを披露していた。
「組演武一般の部」で1位に輝いた斑鳩町の中学2年、河原真二さん(14)は「ペアの相手と練習を共にする時間は少なかったが、うまく合わせることができたと思う。投げ技や飛び受け身がきれいに決まってよかった」と話していた。
各部門の成績は次の通り。(敬称略)
【組演武少年白黄帯の部】1位=竹田桃花、岩田笑▽2位=越智柊介、天野楓哉▽3位=西嶋隆矢、左迫間一心▽第4位=左迫間鈴歌、原田季智
【同少年緑帯の部】1位=辻村成夢、植村魁斗▽2位=黒田和杜、能勢義仁▽3位=浅井秀友、小屋龍義▽4位=松川瑞歩、矢川葵
【同少年茶黒帯の部】1位=北野光希、池田大和▽2位=青野晃大、天野涼太▽3位=山本一颯、明杉匠将▽4位=小野蒼天、御宮知愛七
【同一般の部A】1位=貴田浩平、河原真二▽2位=河原真二、山中俊輝▽3位=森井愛美子、大神友花、梅田明莉
【同一般の部B】1位=玉井良侑、辻村健太▽2位=泊明日香、成瀬ひかる▽3位=河原やよい、渡辺智哉
【少年団体の部】1位=金剛班▽2位=郡山南ファイターズ班▽3位=リトルドラゴン班
【一般団体の部】1位=拳法戦隊ショウリンジャー班▽2位=中学生玉井班▽3位=ひかるデビュー班
【みやこサミット】奈良、大津、京都の市長が観光で情報交換

サミットに先立ち、日本三名鐘の一つ「三井の晩鐘」を鳴らす(右から)仲川市長と越市長、門川市長
かつて都が置かれた京都、大津、奈良の3市が観光振興について協議する第8回「みやこサミット」が22日、大津市の三井寺で開かれ、3市長が秋の風情を楽しみながら、観光案内所での施策などについて情報交換した。
サミットには、京都市の門川大作市長、大津市の越直美市長、奈良市の仲川げん市長が出席。観光案内所での取り組みについて、英語表記のある地図を配布しコンビニやカフェで観光案内ができるようにした(京都市)▽市内各地への観光を誘導するためレンタルサイクルを設置した(大津市)▽さまざまな宗教を信仰する旅行者を想定した祈禱室を設置した(奈良市)―など、3市がそれぞれ民間業者と提携した取り組みを紹介した。
門川市長は「民間の力を活用し、今後もきめ細かな観光案内を発展させたい」とし、越市長も「行政では限界がある。地域と一体になった案内所を続けたい」と話した。また、仲川市長は「民間業者が参入しやすいインフラの整備を進めていく」などと述べた。
一方で門川市長は、京都市での外国人観光客増加に伴う違法民泊などの問題について言及。「近いうちに大津市や奈良市にも波及してしまうだろう」とし、相談窓口の設置や摘発の態勢作りについての取り組みを紹介した。3市は今後の情報交換と連携を続けることを確認した。
【奈良の伝統文化】奈良芸能文化協会が「伝統文化ポーラ賞」地域ブロック地域賞を受賞
奈良の伝承文化の掘り起こしと顕彰・普及を進めるNPO法人奈良芸能文化協会(西口廣宗理事長)が今年度の第37回「伝統文化ポーラ賞」の地域ブロック地域賞を受賞した。
伝統文化ポーラ賞はわが国の貴重な伝統文化に貢献し、今後も活躍が期待される個人、団体に贈られる。
「社寺に伝わる伝統文化」と「庶民に伝わる民俗文化」の調査をしている同協会の伝統芸能専門部会では研究活動成果として紀要「秋篠文化」を平成15年に創刊、第11号まで重ねた。第一線の研究者の論文だけでなく、絶版などで入手困難な論文の再掲や、音源・楽譜の発掘にも着手し、CDやDVDにしてまとめた。今回、これらの活動が評価され、受賞となった。
同協会専務理事の吉川朋子さんは「奈良には口承、伝承されてきた唄や踊りがまだまだある。消えてしまう前に掘り起こし、残していきたい」と話している。

受賞対象となった紀要「秋篠文化」
「秋篠文化」は大学、図書館に寄贈するとともに希望者に頒布している。問い合わせは同協会(☎0742・30・2636)。
【春高バレー】 奈良県代表は男子が添上、女子は奈良女子 全国大会は来年1月4日開幕

【奈良女子-奈良文化】優勝を決め、喜びを爆発させる奈良女子の選手=桜井市(水島啓輔撮影)
「春高バレー」として開催される「第70回全日本バレーボール高校選手権」県大会(県バレーボール協会、産経新聞社など主催)は19日、桜井市の芝運動公園総合体育館で男女の決勝が行われた。男子は添上がフルセットまでもつれ込んだ激戦を制し、2年ぶり34回目の優勝を飾った。女子は中盤からリズムに乗った奈良女子が奈良文化を下し、2年連続28回目の優勝を果たした。両校は来年1月4日から東京体育館(東京都)で行われる全国大会に県代表として出場する。
奈良女子は第1セットこそ、浮足立って奈良文化に何度も連続得点を許した。しかし、第2セットは一転して1年の蓮井美咲ら下級生が奮闘。次々にスパイクを決めて得点を重ねた。一方で、新谷杏奈が得意のブロックで相手の攻撃に立ちはだかった。第3セットも、エース中筋瑠花や北谷采乃の攻撃を前面に押し出して優勢に。守備の隙を突いた北谷のスパイクも決まり、試合の流れを決定的にした。
奈良女子は第4セットも優位に進め、ついにマッチポイントに。中筋は母、真由美さん(47)の「ケガからの復帰で苦しい試合だと思う」という心配をよそに、鋭いスパイクを打ち込んでゲームセット。大黒柱は「上がったトスは全部決めてやろうと思った」と意地を見せつけた。
鬼嶋浩一・奈良女子監督の話 「楽に勝てるとは思っていなかった。全国大会に向け、サーブとレシーブの練習に力を入れる」
古谷優芽・奈良女子主将の話 「1セット目は硬くなったが、2セット目からはリラックスしていつものバレーができた。まずはベスト8を目指す」
男子の添上は第1セット、天理のサイドからのスパイクに苦しめられ、一方的な展開で失った。しかし、第2セットはレフト西井大飛を中心に息の合った攻撃を展開。食らいつく天理を振り切った。
第3セットは、両チームのアタッカー陣がスパイクを打ち合う一進一退の攻防の末、天理が制し、添上は窮地に立たされる。それでも、第4セットは西井、福田純也にボールを集め、相手を翻弄。このセットを奪い返し、試合はフルセットにもつれ込んだ。
迎えた第5セット、添上は天理の攻撃をレシーブで懸命につなぐ。西井は母、奈美さん(49)の「一球一球大切に」との声援に応えるように果敢に攻め続け、勝利をもぎ取った。
梶屋賢太・添上監督の話 「選手の粘りで、うちのやりたかったバレーができた。チームはまだ発展途中。1カ月調整を重ね、全国でまずは一勝する」
浦本大誠・添上主将の話 「『みんなともっとバレーがやりたい』と思うと負けられなかった。全国で勝つために、ラリーをものにするバレーができるよう練習する」

【添上-天理】優勝し、喜ぶ添上の選手=桜井市の桜井市芝運動公園総合体育館(水島啓輔撮影)
【あっ、これ食べたい!】「おいなり屋さんmacan」 かわいい6種、どの種類も濃すぎない味付けで手作りのやさしい甘さ
奈良市餅飯殿町のチャレンジショップ「夢CUBE」内に今年9月にオープンした「おいなり屋さんmacan」には管理栄養士でもある店主、高瀬妃美子さん(29)の作るかわいらしい6種類のおいなりさんが並べられている。
「おいなりさんはいろいろなアレンジがきくのでおもしろい」と話す高瀬さん。「おあげ」はたっぷりのだしと黒糖、奈良市の「イゲタ醤油」で有名な井上本店のしょうゆで炊きあげ、都祁のコシヒカリで作ったシャリを握っている。
山葵の茎が入った「わさび」は口に入れると鼻から香りがスーッと抜け、ツンとせず食べやすい。マヨネーズを混ぜているのでまろやかなのだとか。奈良発祥の伝統食品「奈良漬け」を使った「おいなり」はクリームチーズとの相性も良く、シャキシャキした食感も楽しめる。
どの種類も濃すぎない味付けで手作りのやさしい甘さ。カウンター席があるので、小腹の空いた観光客が1つ買ってパッとつまんで食べていく姿も見られる。
予約や取り置きもできるのでお薦めです。 (朋)
【住所】奈良市餅飯殿町12夢CUBE内
【連絡先】☎080・1415・4008
【ホームページ】m.facebook.com/oinariyasanmacan/
【営業時間】午前10時~午後7時
【定休日】木曜
【メニュー】おいなりは、金ごま(80円)、わさび(100円)、からし(100円)、奈良漬け(150円)、梅しらす(150円)、えだまめ(150円)。こだわりのお味噌汁(150円),
にゅうめん(550円)もある。すべて税別で、季節によって種類の変更がある。
【バンビシャス通信】 プロになる 「1万時間」の積み重ね 寺下太基選手(37)が香芝東中で職業授業

香芝東中で教壇に立ち、熱弁をふるう寺下太基選手
「1万時間」。寺下太基選手(37)が香芝東中学1年生の職業授業で、黒板に書いた数字だ。その道のプロになるために必要な時間。尊敬する人から聞いた話だが自身にもあてはまったという。
中学でバスケットボールを始めた。1万時間がプロバスケットボール選手として収入を得ることができるようになったタイミングと同時期だった。この数値を中学生に伝えたかった。「ただ単に練習するのではなく、一つひとつの練習を大切にし、1万時間以上を積み重ね、それに加え運も必要」と実体験を交えて話していた。
現在、スターティングメンバーとして試合に出場している。ヘッドコーチのジェリコ・パブリセビッチ氏(66)からも「気持ちの入ったプレーがチームに勢いを与えてくれる」と信頼も厚い。第一線で活躍しているからこそ、授業後も中学生から質問が途切れなかった。
バスケットボールがうまくなるにはといった質問のほか、「年収はいくらですか?」とサッカー部員からストレートな質問も。
「正直なところ今ならJリーガーになるほうが年収は多いかもしれない」と笑顔で、しかし、真面目に答えていた。
B・LEAGUEの大河正明チェアマンは「東京五輪までに1億円プレーヤーを出す」という目標を掲げている。今年2年目のB・LEAGUE。今の中学1年生が卒業するころには、もっと憧れの職業になっているに違いない。 (バンビシャス広報 和田真智子)

ジャンプシュートする寺下選手(右)
【試合結果】バンビシャス70―78茨城ロボッツ(11日)▽バンビシャス65―70茨城ロボッツ(12日)
【ホーム試合予定】ライジングゼファー福岡戦=18日(土)午後6時、19日(日)午後2時▽ならでんアリーナ(奈良市中央体育館)
【あっ、これ食べたい!】 お好み焼き「楽笑 LUCK―SHOW‼」 ふわっふわの生地が人気

ファンが多い「ぶたモダン」
長芋がたっぷり入った、ふわっふわの生地が人気のお好み焼き店「楽笑 LUCK―SHOW‼」(生駒市真弓)。お好み焼きは約50種類、アラカルトは約30種類と豊富なメニューの中でも、とりわけファンが多いのが「ぶたモダン」だ。生地の上に重ねた太麺は外側はパリッと、内側はモチッとしており、異なる食感が楽しめる。
麺はあえて焼きそばにせず、ゆでたそばを乗せているところが店のこだわり。マスターの石垣隆康さん(47)、ママの文江さん(46)夫妻に理由を聞くと「麺自体がおいしいので」と味への自信を隠さない。
ソースは甘めの味付けだが、卓上には辛口も置かれており、好みに合わせてチョイスできる。客席には熱伝導に優れる銅板を用いるなど、「お客さまに最後までおいしく食べてもらいたい」(文江さん)という思いがたっぷり。これからの季節は「牡蠣」を使ったメニューもお薦めです。 (朋)
【住所】生駒市真弓1-2-9
【連絡先】☎0743・78・2225
【営業時間】ランチは午前11時半~午後2時、ディナーは午後5時半~同9時
【定休日】水曜と第3木曜(水曜が祝日の場合は翌日が休み。第3木曜が祝日の場合は第2木曜が休み)
【メニュー】ぶたモダン(950円)、ソース焼きそば(720円)、楽笑スペシャル(1480円)、冬季限定かき塩焼き(1470円)、とんぺいやき(637円)、ガーリックライス(1037円)、牛すじ玉(846円)など
【鹿角抄(コラム)】 中高生に教えられた 税とわれわれの生活
「政府が目指す国民のための政策が私たちの生活の保障に本当につながるのであれば、国民の理解も得られると思う」
「税金の使い道が分からないので、奪われるものという意識が国民に根強くついているのでしょう」
「学生に与える税は、働いている大人のお金だ。そんな税をもらっている学生がこんなので(授業中に寝たり、授業とは関係ないことをしたり)いいのだろうか」
「教科書、机、いす、電気などの設備が税金に支えられていると思うと感謝しかない」
「公共サービスの費用はサービスを受けている人が負担すべきもの。将来に先送りすべきものではない」
先日、「税を考える週間」(11~17日)に合わせ、「税の作文」で入賞した県内の中高生5人と税に関する団体代表者との座談会の司会をした。その様子は11日付朝刊に掲載したが、その座談会が本当に楽しかった。冒頭は作文の一部の引用だが、座談会でも中高生は臆することなく、しっかりと自分の考えを述べていた。
税金といえば「取られるもの」「消費税増税」などと短絡的に考えがちだが、決してそんな単純なものではない。参加した中高生はそれを理解した上で、自らの経験を交えながら、笑顔を絶やすことなく、わかりやすく話していた。
「税は国が動く資金です」。座談会で大和郡山市立郡山南中学3年の井上智裕さん(15)がピシッと訴えた。少しでも世の中がよくなるように、そして、豊かで安心して暮らせる未来のために税は不可欠なのだ。
座談会を通して、中高生に教えられた。 (野瀬吉信)
【撮影日記 奈良写真倶楽部】 「棚田の秋」 三角形の棚田の形、おもしろく
石舞台古墳(明日香村)から多武峰(とうのみね)に向かう途中の山から見下ろすように棚田を撮った。狙いは三角形をした棚田の形。おもしろく、畦の彼岸花もいいアクセントになった。
撮影したのは天気のいい午前中だった。日陰とのコントラストもくっきりと現れ、うまく撮れた。
これからは紅葉と冬の雪景色を狙う。 (出口博司撮影)
【10月例会優秀作】1席「那智、火祭り」沼田毱子(奈良市)▽2席「棚田の秋」出口博司(広陵町)▽3席「緋のころ」片岡滋規(斑鳩町)▽4席「わき見」橋本剛(奈良市)▽5席「夕暮れ家路」佐藤稔(奈良市)
【春高バレー】19日の決勝は…添上VS天理 奈良女子VS奈良文化

【奈良文化―高田】スパイクを打ち込む奈良文化の浦井きらり⑦=香芝市

【添上―桜井】スパイクを打ち込む添上の津﨑俊⑩=香芝市
【女子】
▽準々決勝
奈良女子 2―0 五 條
25―7
25―14
奈良文化 2―0 桜 井
25―12
25―8
高田商 2―0 奈良朱雀
25―4
25―11
高 田 2―0 西の京
25―12
25―7
▽準決勝
奈良女子 2―1 高田商
21―25
25―4
25―16
奈良文化 2―0 高 田
25―13
25―16
【男子】
▽準々決勝
添 上 2―0 奈良大付
25―12
25―7
天 理 2―0 法隆寺国際 25―19
25―17
桜 井 2―1 奈良朱雀
22―25
25―13
25―18
奈良情報商 2―0 平 城
25―15
25―16
▽準決勝
添 上 2―0 桜 井
25―10
25―9
天 理 2―0 奈良情報商
25―11
25―7
「春高バレー」として開催される「第70回全日本バレーボール高校選手権」奈良県大会(奈良県バレーボール協会、産経新聞社など主催)の準々決勝と準決勝が12日、香芝市総合体育館で行われた。男子は添上と天理、女子は奈良女子と奈良文化がそれぞれ決勝進出を決めた。来年1月の全国大会出場をかけた決勝は、19日に桜井市の芝運動公園総合体育館で行われる。
【学童野球】大安寺アパッチライオンズが18年ぶり2度目の優勝 奈良市学童軟式野球連盟会長杯

優勝した大安寺アパッチライオンズの選手。堂々と行進した
21チームが参加した第31回奈良市学童軟式野球連盟会長杯大会の決勝戦が11日、同市の柏木球技場で行われ、大安寺アパッチライオンズが4―2で奈良ジュニアファイターズを下し、18年ぶり2度目の優勝を決めた。
大安寺アパッチライオンズは初回、機動力を生かして2点を奪う。三回にも着実に点を積み、さらに四回には1死二塁の場面で冨安海斗選手が二塁打を放って追加点を挙げた。
奈良ジュニアファイターズは、4点を追う五回、2死満塁の場面で貝辻奏凪(そうな)選手の二塁打で2点を返すも、大安寺アパッチライオンズ・西浦瑠希也投手の好投を前に後続を断たれた。
大安寺アパッチライオンズの森本暖大(ひなた)主将は「小学生として最後の試合で優勝できてとてもうれしい。選手一人一人の持ち味を出せたことが勝因だと思う」と笑顔。奈良ジュニアファイターズの松本大輝主将は「優勝できず悔しい。後輩には優勝を目指して頑張ってほしい」と話した。
閉会式で同連盟の池田慎久会長は「選手全員が力強いプレーをして熱戦だった。力を合わせてプレーをしていることに感動した」と健闘をたたえた。
【あっ、これ食べたい!】 「お菓子工房 プチボヌール」 完全予約制で再オープン
奈良県生駒市東生駒の住宅街に今年6月、オープンした洋菓子店「お菓子工房プチボヌール」。4年前まで近鉄生駒駅近くで洋菓子店を営んでいたパティシエの谷口由紀子さん(48)が自宅を改装し、完全予約制で再オープンさせた。
秋から冬にかけての期間限定で味わえるのが「ポンム(りんごのムース)」。紅玉をソテーして細かく刻んだリンゴと、ピューレ状のリンゴがムースの中で混然一体となり、違った食感を堪能できるのが楽しい。着色料は一切使わず、ソテーした皮でほんのりと赤く色づけているのだとか。手間暇をたっぷりかけたこだわりの一品だ。
あまり耳なじみのない「ボンブオザモンド」という焼き菓子は、アーモンド風味の生地にりんごジャムが入ったタルト。奈良市でジャムやソースを取り扱う「confiture cotocoto」のコンフィチュールを使った「ベリー」や「レモン」もあり、バリエーションは今後も増えていく予定だそう。
「お客さまにお渡しする時間に合わせ、最高の状態で用意しています」と谷口さん。要望には可能な限り応えていただけるので、ぜひ一度、お問い合わせを! (朋)
【住所】生駒市東生駒3―207―282
【連絡先】☎090・4763・0873
【営業時間】予約時間に応じて
【定休日】不定休
【メニュー】モンブラン(400円)、ポンム(400円)、ボンブオザモンド(300円~)、マロンのムース(400円)、ノワゼット(400円)、りんごのチーズタルト(400円)、シュークリーム(150円)、フィナンシェ(200円)、バースデーケーキ(15㌢5号2800円~、18㌢6号3300円~)など
※全て税別、予約分だけを製造する完全予約制
【学童野球】第31回奈良市学童軟式野球連盟会長杯大会 決勝は奈良ジュニアファイターズと大安寺アパッチライオンズ

選手宣誓する大宮ホワイトベアーズの米沢太雅主将
第31回奈良市学童軟式野球連盟会長杯大会が3日、同市の柏木球技場で開幕し、5日までの3日間で、準決勝までの19試合が実施された。
3日の開会式では大宮ホワイトベアーズの米沢太雅主将(12)=佐保川小6年=が元気いっぱいに選手宣誓した。勝ち上がった奈良ジュニアファイターズと大安寺アパッチライオンズとの決勝戦と3位決定戦は11日、柏木球技場で開かれる。
準決勝までの試合結果は次の通り。
【1回戦】奈良チャレンジャーズ10―0奈良北ゴールデンカイト▽大宮ホワイトベアーズ7―2東辰ツインズ▽奈良ジュニアファイターズ8―1やまと▽五条山レパード2―1若草ベースボールクラブ▽かすみの7―1飛鳥紀寺スポーツ少年団
【2回戦】山陵クィーンズ7―6平城スポーツ少年団▽登美ヶ丘フェニックス10―0山辺スーパーフェニックス▽都跡スポーツ少年団5―1平城東スポーツ少年団▽大安寺アパッチライオンズ14―1かすみの▽奈良伏見イーグルス4―2五条山レパード▽奈良ジュニアファイターズ19―0西大寺ドリームズ▽神功なら山ファイターズ6―0大宮ホワイトベアーズ▽奈良チャレンジャーズ6―0帝塚山スポーツ少年団
【準々決勝】奈良チャレンジャーズ11―4山陵クィーンズ▽奈良ジュニアファイターズ4―3神功なら山ファイターズ▽登美ヶ丘フェニックス2―1奈良伏見イーグルス▽大安寺アパッチライオンズ7―0都跡スポーツ少年団
【準決勝】奈良ジュニアファイターズ4―0奈良チャレンジャーズ▽大安寺アパッチライオンズ2―0登美ヶ丘フェニックス
【あっ、これ食べたい!】 panc パン30種類 カウンターにずらり 「小麦の香り、楽しんで」
7月にオープンしたパン屋「panc」(奈良市北小路町)。家庭の食卓をイメージした店内はかわいらしい雰囲気。オーナーの磯貝光康さん(34)と愛さん(33)夫婦が丹精込めて焼き上げた約30種類のパンが、カウンターにずらりと並んでいる。
人気商品の「ポテト」は、もっちりとした食感のチャバタでじゃがいもを包み、パルメザンチーズを振りかけた一品。生地に練り込んだオリーブオイルの香りもほどよく、朝食にお薦めだ。
バケットは自家製酵母のルヴァンリキットを使用。表面がパリッとしていて、噛めば噛むほど甘みが口の中に広がる。「パン生地は低温で長時間熟成させています。小麦の香りを楽しんでください」と光康さん。
さっくさくのクロワッサン生地を使った「モンブラン」や「パイン」といったデニッシュも、午後のひとときにピッタリ。お薦めです。 (朋)
【住所】奈良市北小路町4―13
【連絡先】☎0742・37・7123
【営業時間】午前10時~午後7時
【定休日】火曜・水曜
【メニュー】ポテト(190円)、ライ麦バゲット(240円)、パイン(150円)、モンブラン(180円)、チョコレートスコーン(180円)、アプリコットクリームチーズとピーカンナッツ(210円)など
【バンビシャス通信】 《スタッフ丸はだか》 本場米国仕込み 仲西淳・通訳兼スキルコーチ(35)

個性的なファッションセンスが光る仲西淳・通訳兼スキルコーチ
ホームゲーム会場のベンチで、ヘッドコーチのジェリコ・パブリセビッチ氏(66)の横にいる〝紳士〟をご存じですか。12年間のプロバスケ選手生活に幕を下ろし、今季から通訳兼スキルコーチに就任した仲西淳氏(35)。端正な顔立ち、俳優のような抜群のスタイルでジェリコ・ヘッドコーチの通訳をする姿はまるで映画の1シーンのよう。
兄の影響で小学3年からバスケを始めた。元NBA選手で〝バスケの神様〟とも称されるマイケル・ジョーダンに憧れた好奇心旺盛な少年は「米国でバスケをしたい」と英語を猛勉強。米国でバスケをする方法を調べ上げ、親を説得し、中学卒業後一人で米国に渡った。
「個」を出す米国のバスケは自分にフィットしていると感じ、15~23歳まで、本場でバスケを学んだ。帰国後、bjリーグのドラフトで指名され、昨季までプロバスケ選手として第一線で活躍してきた。
ジェリコ・ヘッドコーチはクロアチア出身でクロアチア語が母国語。ヨーロッパなまりの独特の英語の言い回しが特徴。感情表現が豊かで言葉数が多いジェリコ・ヘッドコーチの通訳は耳で聞きながらの同時通訳となる。頭の回転の速さが必要。米国で長年生活し、バスケの知識も抱負なため「感情レベルを同じにして伝える」ことを心がけ、チームでの信頼も厚い。
プライベートでは7歳、6歳、1歳の3人の息子の父親。「堂々とした男になってほしい」と幼いころから自分の言葉で意思を伝えられるようにすることを教育方針としている。ファッションセンスも「個」を出す個性的なセンスが光る。米国でのあだなは「J―Walk」。横断歩道のない道を渡ると警察に反則切符を切られる。その罰金の名前が「J―Walking」。オリジナルな道を進むバンビの「J―Walk」の挑戦は始まったばかり。 (バンビシャス広報 和田真智子)

ゲーム中、ジェリコ・ヘッドコーチ(右)の指示を同時通訳する仲西・通訳兼スキルコーチ
【あっ、これ食べたい!】 「cafe春 ならまち店」 雨天にもかかわらず…定番の洋食、オープン初日から満席

「海老のトマトクリームパスタ」(左)と「マカロニ海老グラタン」
今月6日にオープンした「cafe春 ならまち店」(奈良市毘沙門町)。記念すべきオープン初日は雨天にもかかわらず、すぐに満席に。ならまちで人気の「洋食 春」本店に劣らぬ盛況ぶりだった。
築120年の古民家を改装した本店、ハンバーガーとサンドイッチの持ち帰り専門の新大宮店に次ぐ3号店。もっとも、メニューは異なり、店長の椿哲平さん(29)は「本店にはない、定番の洋食メニューをそろえました。特にエビのだしをしっかり取ったパスタはお薦めですよ」とアピールする。
「海老のトマトクリームパスタ」は、自家製ソースが絡んだ麺の上に特大の有頭海老がドド~ンと乗っけられ、味も香りもたまらない。
一方、「マカロニ海老グラタン」は鉄釜で熱々のまま提供され、スプーンですくうと、惜しみなくかけられたチーズがとろ~りとろける。マカロニもたっぷり入っていて、ボリューム満点だ。
「これからは、モーニングや軽く飲めるようなメニューも増やしていきたい」と椿さん。手作りのデザートや、仕込みに3日かかるという「焼きカレー」もお薦めです。 (朋)
【住所】奈良市毘沙門町3―1
【連絡先】☎0742・23・1055
【営業時間】ランチは午前11時半~午後3時、カフェは午後3時~同5時、ディナーは午後6時~。なくなり次第、閉店
【定休日】水曜(祝日は営業)
【メニュー】海老のトマトクリームパスタ(1350円)、マカロニ海老グラタン(1450円)、焼きカレー(1250円)、バーニャカウダ(900円)、大和牛とヤマトポークのミートソースパスタ(1300円)、チキン南蛮(1250円)など ※全て税別
【奈良 台風21号の影響】 住宅など浸水被害、土砂崩れも相次ぐ

浸水した事務所の後片付けに追われる従業員ら=23日午前、奈良県三郷町(水島啓輔撮影)
超大型の台風21号の影響で、奈良県内各地では22日夕方から23日未明にかけ、大雨や川の氾濫による住宅の浸水被害、土砂崩れなどが相次いだ。
国交省大和川河川事務所によると、三郷町では大和川の水かさが増し、22日午後9時半には周辺の立野、勢野地区のうち約3400世帯に避難指示が出た。川はその後に氾濫。23日朝に川の水位は下がったが、浸水被害に遭った住人らは土砂の撤去やバケツで水を運び出す作業に追われた。
マンション1階に住む会社員男性(45)は「膝下まで水が入った。大変だと思い、すぐに2階に避難した」と振り返る。経営する薬局が床上浸水したという女性(38)は「薬は水浸しで機械も電源が入らない。今日は営業できないし、明日もどうなるか」と顔を曇らせた。
一方、JR三郷駅では一時、ホームの高さまで浸水し、関西本線は同駅を含む県内の一部区間で夜まで運転を見合わせた。同町の会社員男性(49)は「出かけようと思ったが、近鉄生駒線も動いてないようで手詰まりという感じ」と困惑を隠せない様子だった。
奈良県によると、生駒市内の男性(67)が風にあおられて転倒し、膝を骨折。五條市内ではがけ崩れによる民家の損壊が1棟あり、広陵町ではボートで住民らを救助する浸水被害があった。奈良市や天理市、御所市、高取町などの一部で床下浸水があり、明日香村など各地で土砂崩れも相次いだ。
【奈良 衆院選】 《視点》 「ひとえに希望の失速」 自民党一色に

悲願の選挙区初当選を果たし、感極まった表情で花束を受け取る小林茂樹氏
突然の衆院解散に始まり、慌ただしく混乱の多い選挙戦だった。その結果、奈良県は14年ぶりに自民党一色の「保守王国」となった。引き金となったのが民進党だ。野党第一党だったにもかかわらず、東京で発生した希望の党という竜巻に巻き上げられ、空中でばらばらに解体した。自民にとってその光景は対岸の火事だっただろう。
9月末、民進の事実上の解体と希望への合流が決まると、「寝耳に水だ」と民進県連内に激震が走った。それでも当初は、「自民対希望の二大政党対決か」と政権交代の可能性もちらつき、県連幹部も「劇的な展開は国民の注目を浴びる」と前向きに語っていた。
だが、急ごしらえだった希望は予想外の早さで失速。民進幹部は次第に、「希望の公認候補で戦うのは『賭け』だ」と弱気になり、最終的には「マイナスだった」と悔やんだ。
希望の存在は維新にも打撃を与えた。東京と大阪で希望と候補者調整をしたことが影響し、同一選挙区で希望と議席を争った奈良でも、無党派層の受け皿としての存在感が薄れた。
本来なら政権与党を厳しく批判し、追及すべき立場の野党は自身の混乱に足下が揺らぎ、有意義な政策論争を展開することができなかった。一連のドタバタ劇を有権者はしらけた思いで見ていたはずだ。
一方の自民は組織力を生かした堅調な戦いを展開した。ただ、1区の自民陣営は、希望候補の6選を阻止した理由をこう分析した。「ひとえに希望の失速。『敵失』だ」。決して自民が有権者の絶大な支持を得たわけではない。
切磋琢磨できる「ライバル」を欠けば、政治は緊張感を失う。政権交代を語れる野党の再編に向け、山積する課題の解決が急務だ。有権者の目はより厳しくなっている。 (田中佐和)
【奈良県立美術館特別展 没後40年 幻の画家 不染鉄⑩】《落葉浄土》 風景に自らの心情込め…最晩年82歳の作品

昭和49(1974)年頃 奈良県立美術館蔵
身寄りのない不染は老境に差しかかり、自らの魂の行く末を案じるかのように浄土(あの世)を思わせる風景を描き始める。世話をする人がいなくなり、お寺の隅に打ち捨てられた無縁仏や紅葉したイチョウの木がきらきらと輝く極楽浄土のような情景、そして、自ら「落葉浄土」と名づけた本作である。
山奥深くの村にかやぶき屋根のお堂がひっそりと佇(たたず)んでいる。明かりの消えた家々が幻のように浮かび上がる門前には仏法を守護する仁王像が立ちはだかり、さまよえる魂を救済するかのように土塀には六地蔵が居並んでいる。本堂では十二神将を従えた仏様が鎮座し、母屋には不染と父親を連想させる人影も見える。境内の大イチョウが金色の雨を降らせ、裏山の竹やぶが青白い光を放つ。暗闇に包まれた情景は神秘的な光を宿しているかのようである。
その長い人生を回想するかのようにさまざまな場面をつなぎ合わせて構成された本作。思い出と想像とが交錯する風景に温かさや優しさ、懐かしさや寂しさなど自らの心情を込め、丹念に筆を重ね続けた不染82歳になる最晩年の作品である。 (奈良県立美術館学芸課 松川綾子)
【奈良県立美術館特別展 没後40年 幻の画家 不染鉄⑨】 《廃船》 他作品と一線を画する圧倒的な存在感を放つ異色作

昭和44(1969)年頃 京都国立近代美術館蔵
晩年の不染は奈良公園近くの屋敷の片隅にあばら家を立ててもらい生活していた。屋敷の門は常に開け放たれていたため小さな家だが自由に出入りすることができたという。やがて地元の展覧会や個展、土産物などを通じて作品に関心を持った人や近くの大学に通う学生が集うようになる。元来、芝居や落語を好み、ユーモラスで話し好きの不染は、こうした人たちの良き相談相手にもなっていた。
本作も若い学生との交流から生み出された作品である。昭和40年代、日米安保闘争や学生運動が全国的に巻き起こっていた時代である。真摯で純粋な学生の思いに触発され、多くの若者の尊い生命が失われた戦争への抗議の意味を込めて本作を制作した。
戦地へ送られ、帰らぬ船となった廃船が浜辺に打ち上げられたようにして横たわっている。燃え盛る戦火を背景に船体は黒く焼け焦げ、所々から排水が垂れ流されている。枯れ野に軒を連ねるぼろぼろのバラックには人影はなく、火が放たれている。まるで傷ついた戦士たちと残された家族を思わせるようなその情景には恐怖や憤り、そして、悲しみといった感情を越えて、ただ虚脱感と喪失感が漂うのみである。
ほかの作品とは一線を画する圧倒的な存在感を放つ異色作である。 (奈良県立美術館学芸課 松川綾子)
【奈良県立美術館特別展 没後40年 幻の画家 不染鉄⑧】 《仙人掌》埋もれていた作品…急遽出品が決まった代表作の一つ

昭和8(1933)年 第14回帝展出品作 個人蔵
展覧会の開催をきっかけに埋もれていた作品が発見され、新事実が判明することも多い。本作も奈良での展覧会の開幕直前に奈良県内の民家で発見され、急遽出品が決まった代表作の一つ。
制作前年の昭和7(1932)年、不染は東京と千葉の境に位置する今井という町に移り住んだ。江戸川が流れるこの町は、田畑の間にまばらに家が建ち、夕方にはシラサギが飛ぶようなところだったという。
この頃、仙人掌(サボテン科の多肉植物)の収集に熱を上げており、市場を歩き回っては買い求め、庭に温室を作って大切に育てていた。寒い冬の夜や日差しの強い夏の日は覆いをかぶせてやり、この作品を描く間も朝夕水をやったり夕立の時は大急ぎでガラス戸を閉めたりしていたという。
季節とともに青々と大きくなり、赤いとげや白い毛が芽吹くサボテンを、絵の具を盛り上げるなどしながら質感や量感まで表現している。子細に描き込まれた庭の様子とは対照的に二階建ての家屋は線描や色面を用いて簡潔に描かれている。画面を大きく占めるその描写からは一国一城の主となったような誇らしげな様子も想像される。
伊豆大島での漁師生活や奈良の田舎暮らしとは打って変わった近代的な生活ぶりがうかがえる。また、一方では、パステル調の柔らかな色彩や簡素な画面構成など、この時代に特有の表現も見て取れ、遺品が少ない昭和戦前期の作風をうかがい知ることのできる貴重な作品である。 (奈良県立美術館学芸課 松川綾子)
【奈良県立美術館特別展 没後40年 幻の画家 不染鉄⑦】 《薬師寺東塔之図》、あたかも信仰の地・奈良を守護するかのよう
昭和21(1946)年、不染は奈良県正強中学校(現在の奈良大学付属高校)の理事長兼校長に雇われ、奈良へと住まいを移す。新天地で職を得た不染は《南都五大寺》と題した作品の中で、当時の心境を次のように書き残している。
「終戦一年になります。悪い夢のような戦が終わりました。今年は不思議な大豊作です。お米は安いに及ばず柿もお芋もかつてない豊作です。奈良は戦災をまぬがれ千年のお堂も、天平の宝塔も何事もありません。今秋11月21日から正倉院宝物が一般に公開されます。憲法が11月3日に発布になります。何もかも再建です。今度私は画かきで初めて中学校の校長に就任致しました。美術を重く考える中学にしたいと思います」
文章からは、新しい時代の幕開けを喜ぶ清新な気分とともに、再び訪れた平和な時代への感謝の思いが感じ取られる。
この頃からしきりに描き始めた奈良の景色は、戦前に手がけたのどかな農村風景とは異なり、画面は奈良の寺院建築によって整然と構成されている。
本作では、記号のように抽象化されてぎっしりと描き込まれた秋の収穫風景を背景にして、写実的に表現された薬師寺東塔が画面中央に大きく配置されている。その堂々たる姿は、あたかも信仰の地・奈良を守護するかのように荘厳な光で包まれている。 (奈良県立美術館学芸課 松川綾子)

昭和40年代頃 源覺寺蔵
【奈良県立美術館特別展 没後40年 幻の画家 不染鉄⑥】 「芸術とは心を映す鏡である」 真摯に向き合った生涯たどる

晩年の不染鉄
奈良県立美術館に先行して開かれた東京ステーションギャラリーでの「不染鉄展」では、「なぜこれほどの画力と表現力を持った画家が埋もれたままだったのか」と驚嘆の声が上がった。不染鉄とはどのような人物で、なぜ評価が遅れたのか。改めて不染鉄の生涯をたどる。
明治24(1891)年、東京・小石川で生まれた。父親は僧侶だったが、当時、妻帯を認められなかったこともあり、いささか複雑な境遇の中で育てられたようである。成長し、宗門の中学に入学するも素行の悪さから放校となるなど地元では名の知れた不良少年だった。
中学を卒業すると父親の跡を継がず、気ままに暮らせるとの理由から絵描きの道を選び、日本画家・山田敬中の門下生となる。この間の詳細はいまだ不明。だが、両親を亡くして覚悟を決め、23歳の時に日本美術院の研究会員となり本格的に絵の勉強を始めた。しかし、一人暮らしからくる寂しさや将来への不安などで次第に自信を失い、この頃知り合った妻とともに現実から逃れるように伊豆大島へと渡った。温暖な気候風土とあんこ椿で知られる独特の風俗から画家たちの逗留地としても知られた大島。結局3年もの間、漁師のまねごとをしながら同地に滞在することとなった。
しかし、絵描きへの思いは募るばかりだったのか、思い立って京都へ移り、大正7(1918)年、京都市立絵画専門学校(現・京都市立芸術大学)に入学。成績優秀で特待生に選ばれて首席で卒業。在学中には帝国美術院展覧会(帝展)で初入選を果たし、以後9回にわたり入選を重ねるなど画壇に認められる。
一方、日本画家の上村松篁(しょうこう)との交流が知られるように、年若い友人とスケッチに出かけたり演劇に興じたりと一時の青春時代を送った。
昭和2(1927)年頃に奈良・西ノ京に住まいを移し、《思出之記》(個人蔵)などの帝展出品作を制作。画家として充実した日々を送る。2年あまりと短い期間ではあったが薬師寺や唐招提寺といった古刹が点在し、秋篠川から赤膚山へと農村地帯が広がる鄙びた佇まいに心惹かれ、何度となくその風景を絵にしたためている。また、この頃に僧籍も取得したようである。しかし、いつしかこの地も後にし、昭和7(1932)年には東京・江戸川の地に住まいを移している。
生涯住まいを転々としたが、戦前・戦時中の東京でも理解ある人の助けを借りて生活していたようだ。一方の創作活動はといえば、帝展から新文展へと組織が移行した昭和10年代頃から徐々に画壇と疎遠になり、絵描きもままならない時代へと突入する。この間も作画は続けていたが、戦災で失われた作品も少なくはないようだ。

京都市立絵画専門学校時代。右下が不染、中段が上村
昭和21(1946)年、戦前に図画の教師を務めたことのある奈良県正強中学校(現在の奈良大学付属高校)の理事長兼校長に雇われ、後半生を奈良で過ごすことになった。教育者としての理想に燃えるものの、戦後の混乱の中での学校経営は容易ではなく、昭和27(1952)年、志半ばで職を退く。その後は一時政治にも関心を向け、政治家への転身も考えるがこれも果たせず。昭和33(1958)年には長年連れ添った妻を亡くしている。
天涯孤独となったが昭和30年代後半頃からは奈良公園近くの屋敷の隅にあばら屋を立ててもらって生活を始めた。この住まい兼アトリエには作品や人柄を慕う人々が集うようになり、晩年はこうした人々との温かな交流を育みながら、穏やかな日々を送った。絵画への思いは衰えぬまま、昭和51(1976)年、直腸がんのため84年の生涯を終えた。
時代の荒波に抗うこともなければ流されることもなく、ただ自らの思うまま自由に生きた。中央画壇から離れ、時には野心も見せた奈良での後半生は芸術家としての評価の妨げになったかもしれない。しかし、「芸術とは心を映す鏡である」と親しい人に宛てた絵葉書に書き綴ったように、芸術と真摯に向き合い続けた真の画家であったことは残された作品が何よりも雄弁に物語っている。 (奈良県立美術館学芸課 松川綾子)
【第26回 豊祝会】 薬師寺の山田法胤長老が講演 パーティーでは750人が舌鼓

豊祝会で講演する薬師寺の山田法胤長老
奈良の日本酒を楽しむ秋の恒例行事「第26回豊祝会」(奈良豊澤酒造主催)が18日、奈良市の奈良春日野国際フォーラム甍~IRAKA~で開かれ、約750人が参加した。
平成4年、奈良豊澤酒造の大吟醸「豊祝」が全国新酒鑑評会で3度目の金賞を受賞して以来、毎年開催。この日は豊祝会の会長を務める西口廣宗・南都銀行相談役が、「社員、社長、会長が一つになったからこそ金賞が生まれた。日本一おいしいお酒を飲みながら懇親を深めてほしい」とあいさつした。
第1部では、法相宗大本山・薬師寺長老の山田法胤師が「頼らない生き方~お米とお酒が醸し出した日本のこころ」と題して講演。酒にまつわる万葉集の歌を紹介したり、心を田畑に例えたりしながら「便利なモノに頼りきらず、心を耕して自らを明かりにしてください。敬う心(敬田)、ありがたく思う心(恩田)、哀れむ心(悲田)の3つを耕すと心が豊かになる」などと話した。
第2部では、「豊祝」などの銘酒を味わうパーティーが開かれ、山田法胤師らが鏡開きをした。
【あっ、これ作ろ!】 油淋鶏(ユーリンチー) 簡単でお腹いっぱい 「肉は薄く切り開くのがコツ!」

❺
食欲の秋。ガッツリおなかを満たせて、なおかつ簡単に作ることができる「油淋鶏」を、中華メーンのお店「たべものや ちきん」(奈良市神殿町)のオーナー、井上真一郎さん(42)に教えてもらいました。
鶏料理のお店と勘違いしそうですが、店名の由来は井上さんのニックネーム「ちきん」から。でも、今回は鶏肉をバッチリ使った「油淋鶏」です。
「鶏肉を薄く切り開くので、フライパンに少量の油を引くだけで揚げ焼きにできます。五香粉を加えれば、本格的なお店の味にグッと近づきますよ」と井上さん。
タレは「揚げナス」と温野菜にかけて「揚げナスの温サラダ」などにも使える万能タレです。今夜の夕食にぜひお試しを! (朋)
【材料】(4人分)
鶏もも肉2枚(1枚300㌘くらいのもの)、しょうゆ小さじ1、酒小さじ1、ゴマ油小さじ1、卵1個、かたくり粉適量、米粉大さじ1 《タレ》砂糖50㌘、酢50㍉㍑、しょうゆ50㍉㍑、おろしにんにく少々、おろしショウガ少々、ラー油少々、五香粉少々 《仕上げ》白ネギ(みじん切り)適量、フライドオニオン適量=写真❶

❶
【作り方】
①タレの材料の砂糖、酢、しょうゆをボールに入れ、砂糖がとけるまで混ぜ、おろしにんにく、おろしショウガ、ラー油、五香粉も加え混ぜる
②鶏もも肉の余分な脂身を取り、1枚ずつ半分くらいの薄さになるように切り開き、2等分に切り分け、スジ切りをする=写真❷

❷
③②にしょうゆ、酒、ゴマ油各小さじ1をもみ込み、卵を加えてさらにもみ込む
④③に米粉とかたくり粉を入れる(持ち上げたときに衣が垂れないくらいまで調節する)=写真❸

❸
⑤フライパンで④を揚げ焼きする(180度くらい)
⑥⑤の衣がきつね色になりパリッとしてきたら取り出す=写真❹
⑦⑥を好みの大きさに切り、皿に盛り、①のタレと白ネギ、フライドオニオン、好みの添え野菜をのせてできあがり=写真❺

❹
【ワンポイント】
○ラー油が苦手な人はゴマ油で代用可
○米粉を入れるのでサクッと揚がります
○仕上げはフライドガーリックでも良くあいます
【たべものや ちきん】 大きな羽根が自慢の「羽根付き餃子」やゴロッと大きな「からあげ」が人気。日替わりランチの内容はブログ(http://chikinkun.exblog.jp/)に掲載中。ランチは午前11時~午後2時、ディナーは午後5~9時半。事前予約で弁当の販売も。水曜定休。奈良市神殿町577|5(☎0742・62・8635)。
【撮影日記 奈良写真倶楽部】 彼岸花、美しいコントラスト
明日香村は彼岸花の名所として知られ、毎年、撮っている。
これは石舞台古墳の東側の丘を下から見上げて撮った。花だけでなく、青空も入れたかったから。彼岸花、緑の草木、青い空、白い雲…。コントラストが美しく、うまく撮れた。
秋から冬の奈良も素晴らしい。これからは紅葉が見頃になる。楽しみだ。 (出口博司撮影)
【9月例会優秀作】1席「資材置場」出口博司(広陵町)▽2席「幕間」片岡滋規(斑鳩町)▽3席「あかり」沼田毱子(奈良市)▽4席「朝焼け」橋本剛(奈良市)▽5席「荘厳」森好央(天理市)
【バンビシャス通信】 《選手丸はだか》 「勝つことは簡単じゃない。日々の努力が大切」 石橋晴行アシスタントコーチ兼選手(43)

娘2人と遊ぶ石橋晴行選手(右)。最もリラックスできるひとときだ
アシスタントコーチ兼選手の石橋晴行選手は今年12月で44歳になる。Bリーグの現役選手の中で、レバンガ北海道の折茂武彦選手が47歳なので上から2番目、ベテラン中のベテランだ。
「引退は何度か考えたが、そのたびに違うチームから声をかけられタイミングを逸してきた」と笑う。
東大阪市出身。バスケが盛んな地域で、小学校4年からバスケを始めた。大学卒業後、1996年に当時JBL2部の日立大阪に入団。「バスケで生活するのは狭き門でしたが僕自身はラッキーでした。といっても実業団なので夕方までは仕事。終わってから練習という毎日でした」
2005年に「bjリーグ」が開幕し、大阪エヴェッサに入団。大阪のbj初年度から3連覇に貢献した。そして、16年にBリーグ開幕。大阪を3連覇に導いた天日謙作(てんにちけんさく)氏が指揮する西宮ストークスに所属し、西宮はB1昇格を果たした。この際も引退が頭をよぎったが、バンビシャスからオファーが届いた。
「現役を続けながらアシスタントコーチの仕事ができることとバンビシャスというこれからのチームに可能性を感じた」と話す。
練習がオフでも対戦相手をスカウティングするために仕事を家に持ち帰る。そんな中で、6歳と3歳になる娘2人と遊ぶことが最もリラックスできる。今は自転車の練習に時間を割いているという。
レジェンドといえる年齢にまでプロバスケ選手を続けるにはスキルはもちろんのこと、人望がなければなしえない。そんな石橋選手が最後に口にしたのは、「勝つことは簡単じゃない。日々の努力が大切」。重みがある。 (バンビシャス広報 和田真智子)

ベテラン中のベテラン、石橋選手
【試合結果】バンビシャス69―89仙台89ERS(14日)▽バンビシャス68―82仙台89ERS(15日)
【ホーム試合予定】愛媛オレンジバイキングス戦=25日(水)午後7時▽大和郡山市総合公園施設多目的体育館(金魚スクエア)
【鹿角抄(コラム)】 政策重視の「政権選択」を 衆院選、22日に投開票

さて、有権者の選択はどうなるか…
平成21年8月、まるで熱に浮かされていたかのような、あの夏を思い出す。「政治が変われば日本が変わる」。目に見えぬ閉塞感の中で、たしかにそんな高揚感があった。新聞に踊る「政権選択選挙」の文字は当時と同じだが、体感温度は随分違う。
民主党(当時)による政権交代が実現したあの選挙で、私は千葉県内の選挙担当記者として、県内全13選挙区を毎日朝から晩まで走り回っていた。大阪に隣接する奈良と同様に、東京に隣接する千葉は無党派層の多い都市部と、保守地盤が強固な農漁村部が混在していた。「小泉旋風」が吹き荒れた平成17年の衆院選では12選挙区で自民党が大勝。だが、21年の衆院選で勢力図は一変。11選挙区で民主が圧勝するという、劇的な展開だった。
選挙期間中、各候補の街頭演説は聞けば聞くほどおもしろかった。自民が「日本を守る」と訴えれば、民主は「日本を変える」と応酬した。「変化」への欲求が高まっていた時期だけに、その分かりやすい対立の構図は有権者の興味を大いに引いた。
翻って今回の衆院選。構図が非常にわかりにくい。全国的には「自公VS希望・維新VS左派共闘」の「3極対決」と言われるが、奈良では同じ選挙区で希望と維新が火花を散らし、立憲民主の候補もいない。いずれかの政党に、いわゆる「風」が吹いている様子もない。はてさて何を基準に投票しようか。
こういう状況だからこそ、有権者はじっくりと各候補の政策を比べ、未来を託すに足る人物か、政党かを冷静に見極めてほしい。ちょうど、紙面では17日から候補者アンケートが始まっている。街中では候補者が政策の訴えに声をからしている。実際に会えば、話し方や目線、握手の仕方から、人柄も透けてみえるはずだ。
投開票日までは雨が多いという週間天気予報が気になるが、多くの人が投票所に足を運び、重みのある1票を投じてくれることを期待している。 (田中佐和)
【不染鉄を想う ㊦】 孤独な画家の澄み切った眼、生きとし生けるものへの温かなまなざし…

「ともしび(裏面 海)」(奈良県立美術館)。右下に文章が添えられている
こんなに温かく優しいまなざしを感じる作品を描いた、奈良ゆかりの日本画家がいたことを、恥ずかしながら知らなかった。
「幻の画家」と称される不染鉄(1891~1976年)。県立美術館(奈良市)で開催されている21年ぶりの回顧展(11月5日まで)を前に、記者発表資料に添えられた作品画像を見た際、久しぶりに感動できる絵を見ることができるのでは―と気持ちが動いた。そしていざ会場を訪ね、作品を前にすると期待は裏切られなかった。
■切なさと温もりと
惹きつけられたのは晩年の作品「いちょう」。大木のそばにお地蔵さん、周囲には黄金の落ち葉が敷き詰められ、不思議な光に包まれている。実際、神社などでイチョウの落ち葉が敷かれた光景を見るとはっとすることがあるが、こんなに神秘に、温かく表現できるものなのかと感心する。子供の頃を思い出し、繰り返し描いたモチーフだそうだ。
さらに、切なさのなかにも温かさを感じるのは、夕闇に包まれた家々を描いた「ともしび」や「旅人と灯」といった作品。障子に映る灯から一家団欒の温もりがうかがえる。20歳前後で両親を失い、各地を放浪し、やがて画壇から離れた不染は家族や故郷に対する希求が人一倍強かったようで、それだけに伝わってくるものがあるのだろう。
こうした作品群を見ていると今夏、東京ステーションギャラリーで開かれた展覧会で「なぜこんな画家があまり知られていないのか」などと、反響を呼んだことが納得できる。
■お墓はにぎやか
不染は、絵に添えられた文章や絵はがきの言葉が直接響いてくるのも特色だ。
「これから一家楽しい夕餉でせう。どうしてか悲しい事がないのに泣きそうになる。旅人は一人きりで自分の家が遠いからでせう。野も山も見えない。灯も笑い声も何も彼も今は他人のものである。母に逢ひたい」
これはさっきの「ともしび」に添えられた文章の一部。感傷的だが、一人旅していて夕暮れに見知らぬ集落に入ると誰もが抱きそうな気持ちで、孤独な人生の旅を続ける人たちの共感も呼ぶだろう。
「お墓は淋しいと言ふけどそうではないよ。色々な人が澤山いてとてもにぎやかだよ」
多くの石仏を描き、「春風秋雨」と題した作品の文章も心にしみてくる。父母や先生、友達らを思い起こし、「今思出でむねが一パイになって この画をかいてるよ」と記す。
晩年、不染は「心が静なれば此世は全部美しい」と書いた。まるで修行僧のような境地だ。孤独な画家の澄み切った眼、生きとし生けるものへの温かなまなざしがとらえた作品は私たちの心をも優しくしてくれる。 (岩口利一)
【不染鉄を想う ㊤】 「今も光彩を放ち続けている」 岡本彰夫・奈良県立大客員教授

平成8年に転じされた団扇(個人蔵、図録から)
平成8年4月、没後20年を迎えて奈良県立美術館が「純情の画家・不染鉄展」を開催した。会場は連日の盛況で、図録は会期中に売り切れてしまった。その後八方手を尽くして、図録を求めたが、入手叶わず。20年たった今でも、古書店の検索を繰り返すが、全く姿をあらわさない。
本年没後40年を迎えて、「没後40年・幻の画家・不染鉄」が11月5日まで奈良県立美術館で開催されている。二度と同じ轍を踏まぬよう、図録は2冊手に入れた。
不染鉄は、明治24(1891)年、東京小石川の光円寺の住職の子として生まれ、本名は哲治。昭和4年に哲爾と改名し、鐵二とも号した。若年より画家を目指し、27歳で京都市立絵画専門学校に入学し、在学中から多くの賞を得て特待生にも選ばれた。
若い頃は漁師になったり、出家したりとさまざまな経験を重ねつつ、奈良に住み美術の教師となった。
後に画壇を離れ、自らの美を模索されたのであろう。絵画に添えて書かれた文章にはその心の襞が読みとれる。「神様とは正しい心、親切の事を申します」「神様とはなれては、画も文も皆だめでせう」の言葉は心に深く沁みとおる。
晩年、中秋の名月を田畑の中から眺める自分をシルエットで描いた奈良団扇に、こんな文が添えてある。
「中秋名月。あゝそうか よくわかった。正しい心の人になります。美しい心の人になります。八十三です。いつ死んでも残念でないよう あゝそうか よくわかった。真心だねえ。お月様は神様ですねえ。美しくて立派だ。ほんとに真心の人になれば御友達にもなれると思ふ。歩くとどこ迄もついてくる」
多くの若者に囲まれつつも、晩年を不遇のうちに過ごされたが、翁の影は、今も光彩を放ち続けている。

岡本彰夫さん


































