割りばしが取り持つ地域活性化 吉野高校の生徒と地元業者で伝統受け継ぐ
県立吉野高校(吉野町)と町内の割りばし製造業者が産学連携し、開発した「文様割箸(もんようわりばし)」。吉野杉の割りばしに市松文様や亀甲文様など伝統文様をレーザー加工で彫刻したもので、4月から販売を始めたところ、願いを込めた「お守り」割りばしとして、全国から問い合わせや注文が相次いでいるという。吉野の産業や文化の発信、地域活性化に役立つと期待されている。(山本岳夫)
■上質な割りばしの普及に
文様割箸は、「割りばしの原点」ともいわれる小判型の吉野杉の割りばし全体に、市松文様、七宝文様、亀甲文様など日本の伝統的な文様を、レーザー加工で彫刻したもの。製作を指導した吉野高校森林科学科の久見宗資教諭(41)は、「手で持つ部分にマークのようにイラストなどを付けたものはあったが、全体に文様をつけたものはなかったそうです」と話す。
開発のきっかけは、町をPRするため生徒が結成した「よしの調査隊」の活動。2年前の夏、生徒らが町内の割りばし製造業「竹内製箸所」を取材した際、国内で使われている割りばしの9割以上が輸入品と知り、「上質で安全な吉野の割りばしを普及させたい」と発案。経営者の竹内善博さん(60)の協力のもと、「新しい割りばし作り」に乗り出した。
■前代未聞?全面に伝統的文様
活用したのは、高校にあった木工用のレーザー加工機。生徒たちは竹内製箸所で作られた割りばしに、レーザー加工で文様を彫り、新たな付加価値をつけようと考えた。「箸は口に入れるものだから…」と躊躇する意見もあったが、生徒たちは割りばしの全面に文様をつけた「これまでにない」割りばしとして売り出すことを提案。伝統の文様を採用し、市松文様は「必勝祈願」、七宝文様は「商売繁盛」、亀甲文様は「延命長寿」、矢羽根文様は「良縁祈願」などの願いを込めたものとのデザインコンセプトにした。
「文様をレーザーで焼いて彫るとき、できるだけ焦げつかないようにと、出力の強さや加工のスピードを調整しました」と久見教諭。試作には約1カ月かかったという。
■グッドデザイン賞受賞
昨年4月。生徒たちは完成した6種類の文様割箸を吉野山で無料配布。すると用意した300膳はすぐになくなり、「どこで売っているの」と尋ねられるほど好評を博した。
11月には、公益財団法人「日本デザイン振興会」のグッドデザイン賞を受賞。商品化を検討していたところ、吉野町内に工場がある「寺本木材」(本社・橿原市、寺本武社長)が、自前で最新式のレーザー加工機を導入、4月からの販売が実現した。
浮世絵風デザインのパッケージに入った文様割箸は1膳500円(税別)。現在は県内のほか大阪、東京の飲食店や土産物店など計約13カ所で販売している。
現在、同社で製造に携わっているのが、今春に入社した飯田真一さん(19)。吉野高校の卒業生で、在校時に文様割箸の開発にかかわった1人だ。飯田さんは「まさかここまで広がるとは思っていなかった。やっていてよかった」と話す。
後輩も文様割箸を吉野町のPRに活かす取り組みを続けており、久見教諭は「文様割箸を通じて、生徒たちが地域の方々とつながり、それが今も続いている。地域とともにある学校づくりという意味でも、効果があったと考えています」と話した。
文様割箸についての問い合わせは寺本木材(☎0744・23・7188)。ホームページはhttp://teramoto-mokuzai.jp/
【関連記事】
大学生とともにつくった酒で十津川村を活性化 純米酒「谷瀬」発売へ
産経新聞の試し読み、ご購読はhttp://sankei-nara-iga.jp/koudoku.html
ギネス記録塗り替えた、3317・7メートル 御所市の流しそうめんチャレンジ
御所市で27日、ギネス記録に挑戦する流しそうめんのイベントがあり、3317・7メートルの新記録を達成し、これまで最長とされていた京都府井手町(井手町商工会)の3216・7メートルを上回った。
記録認定には、直径15・24センチ以内の竹を使用し、ゴール時点でそうめんが25グラム以上あり、食べることとなっている。
この日は菩提寺西側の傾斜から五百家の温泉施設まで、竹をつないでコースつくり、大勢の市民らが見守る中、そうめんを流してスタート。最初は落ち葉がからみ、途中で流れなくなったが再度の挑戦で、1時間あまりで無事に到着し、大きな歓声が上がった。
東川裕御所市長は「市民の夢をかなえたそうめん」と話していた。ギネス公式認定員も審査し、実行委員長の北谷敦美さん(75)にギネス認定書が手渡された。
一方、愛媛県西予市でも同日、長さ3・5キロにわたる世界最長の流しそうめんの記録が達成された。ギネスに登録はされないが、参加者約500人が快挙達成を喜び合った。
【関連記事】
3500メートルの流しそうめんでギネスに挑戦 御所市で27日にイベント
愛媛でも同じ日に流しそうめん“世界一”挑戦!竹レーン3・5キロ敷設
83キロの氷残る 御所市立葛小学校の氷室開封 700キロ保存から約半年
産経新聞の試し読み、ご購読はhttp://sankei-nara-iga.jp/koudoku.html
モンゴルの極彩色壁画紹介 白虎、青龍も 橿考研付属博物館
モンゴル中央部のオラーン・ヘレム墓で5年前に見つかった同国初の極彩色壁画を紹介する特別陳列「モンゴル草原7世紀の極彩色壁画オラーン・ヘレム墓」が、橿原考古学研究所付属博物館(橿原市)で開かれている。同墓の極彩色壁画が日本で紹介されるのは初めて。
オラーン・ヘレム墓は首都ウランバートルの西約220キロに位置。同国とカザフスタンの共同調査で2011年、多数の副葬品とともに四神の青龍や白虎、人物像などを描いた極彩色壁画が見つかった。
展示されているのは墓室西壁に描かれた白虎や墓道北壁の楼門図の実物大写真、白虎や東壁の青竜、馬をひく人物を描いた牽馬図、樹下人物図の模写など。
四神図は高松塚古墳やキトラ古墳と共通し、唐の影響を受けて描かれたとみられるが、オラーン・ヘレム墓の壁画は日本の壁画に比べて巨大で、白虎は長さ約7・6メートル、高さ約1・8メートルの大きさ。壁画の模写は文化財修復会社の彩色設計(京都府向日市)が行った。
28日午後1時からは、オラーン・ヘレム墓についてモンゴルの研究者らが講演する講演会が開かれる。
10月2日まで。問い合わせは橿考研付属博物館(☎0744・24・1185)。
【関連記事】
春日大社本殿の極彩色壁画、40年ぶりの描き直し間もなく完了 10月に公開へ
アワビにカキ…、平城京の食事情は? 奈文研平城宮跡資料館で展示
興福寺の五重塔と三重塔 初層内部が初の同時公開へ 26日から
産経新聞の試し読み、ご購読はhttp://sankei-nara-iga.jp/koudoku.html
新庁舎建設基金積立て金4億円など計上 大和郡山市補正予算案
大和郡山市は、総額約4億7250万円の平成28年度一般会計補正予算案を発表した。9月1日に開会する9月定例議会に提出する。
市庁舎の新設に向けた資金を積み立てる庁舎建設基金積立金に4億円、認知症高齢者グループホームの建設費など地域密着型サービス施設等整備促進事業補助金として3200万円などを計上した。
現庁舎は昭和36年完成の旧館(3階建て)と同52年完成の新館(4階建て)だがいずれも耐震基準を満たしていないため、市は現在地に全館を建て替える方針。来年度から基本構想の策定などに着手し、平成35年度の完成を目指す。
産経新聞の試し読み、ご購読はhttp://sankei-nara-iga.jp/koudoku.html
火葬場移転関連費1800万円計上 奈良市補正予算 9月議会に提案へ
奈良市は26日、計約6億1千万円の今年度一般会計補正予算案を発表した。来月2日に開会の9月定例市議会に提案する。3月議会に提案したが、環境影響調査費を除く4800万円が削減された火葬場移転の関連費用1800万円が盛り込まれている。
市によると関連費用は、計画地周辺の断層調査費1600万円と、周辺道路の交通量調査費として200万円。これまでの住民説明会で、計画地の安全性や周辺道路の渋滞が懸念されていたことなどから、今年度中に各調査を実施する方針という。
9月定例会の会期は27日までの26日間。7日に代表質問、8、9日に一般質問が予定されている。
【関連記事】
火葬場移転の説明、75%は「理解」 奈良市長がアンケート結果公表
火葬場予算は「地元の理解得てから」、奈良市長が明言 6月の補正は困難
火葬場移転 再議でもダメ 環境影響調査費以外認めず 奈良市議会
産経新聞の試し読み、ご購読はhttp://sankei-nara-iga.jp/koudoku.html
【「B」が始まる バンビシャス】ディフェンス、リバウンドに強力助っ人 外国籍2人入団
バンビシャスは、アンディ・オガデ、ジョン・フラワーズの両選手と契約基本合意に達した。衛藤晃平ヘッドコーチ(HC)は「われわれの目標はB2優勝。そのためには安定したディフェンス力とリバウンド力が必要」と今回の2選手獲得の目的を語る。背景には昨季のゲームの反省もあった。「よいディフェンスをしてもオフェンスリバウンドを取られ、失点することが目立った。シュート確率がどれだけ調子がよくても、半分は落ちる。それをどれだけ拾えるかで大きく違う」と断言する。
今季はスピードのあるポイントガードの平尾充庸選手を中心に、本多純平選手、寺下太基選手ら走力のある選手がそろい、リバウンドからの速攻と、テンポの速いゲーム展開が予想できる。それだけに外国籍選手の活躍が優勝へのカギとなる。
オガデ選手(身長204センチ、パワーフォワード)はナイジェリア代表として、リオ五輪に参加した。一方のフラワーズ選手(同200センチ、スモールフォワード)は大学時代、ディフェンスに定評のあるチームに所属し、その力に定評がある。過去にbjリーグの埼玉でプレーし、寺下選手とチームメートとして戦った経験もある。
外国籍選手を加え、9月3、4日には関西バスケットボールカップが開催される。初戦の相手はB1の滋賀レイクスターズ。新しい布陣で挑むバンビシャスに期待したい。
◇橿原でチーム体制発表会
27日午後3時から、橿原市のイオンモール橿原のサウス・モール1階サンシャインコートで、バンビシャスのメンバーや新ユニホームがお披露目される。また、トークショーやブースター(ファン)とのじゃんけん大会も予定されている。
◇宇陀で公開練習
28日午後2時から、宇陀市の市総合体育館で、レギュラーシーズン前としては最後の公開練習が行われる。練習終了後には記念撮影やサイン会などブースターとの交流もある。
【関連記事】
【「B」が始まる バンビシャス】「個々の意識変わった」 明日香村合宿で好感触
【「B」が始まる バンビシャス】プロとは何かを学ぶ 子供たちの目標となるためにも
【「B」が始まる バンビシャス】「勝ちたい、変えたい」 新主将の小松が勝利へ決意
【「B」が始まる バンビシャス】目標はB2優勝、新加入・小松が主将に 新体制会見
【「B」が始まる バンビシャス】鈴木はB1へ移籍 新PGは天理大出身の平尾
産経新聞の試し読み、ご購読はhttp://sankei-nara-iga.jp/koudoku.html
「日帰り観光対策は?」、高校生議員が知事に鋭く斬り込む 高校生議会
県内の高校生が〝議員〟として、荒井正吾知事らに直接質問する「高校生議会」が県議会議場で開かれ、「日帰り観光」問題などについて鋭い質問を投げかけた。
若者の政治参加を促し、県政に興味を持ってもらおうと開催。今年は県内6校から30人の高校生が参加した。
県立奈良北高校の松本あずささん(3年)は、県内への外国人訪問者数が全国10位ながら、宿泊客が少ない通過型観光となっている問題を指摘。「西の京や法隆寺付近で写真撮影できるスポットを作るなど、外国人に好印象を与える施策が必要と思うが、知事の戦略は」と質問すると、荒井知事は「日帰り通過型観光から宿泊滞在型観光にすることは県の最大の課題」と答弁。
県営プール跡地に外資系高級ホテルを誘致することや、外国人が気軽に泊まれるゲストハウス設置を進めていることなどを説明し、「観光客の少ない夏冬など、オフシーズンに社寺でのイベントを開催するなど、奈良ならではの魅力向上に努めたい」などと述べた。
【関連記事】
「給食に野菜ジュースの日を」「ボールで遊べる公園を」 小学生議員が質問攻め 宇陀市で「子ども議会」
産経新聞の試し読み、ご購読はhttp://sankei-nara-iga.jp/koudoku.html
【生け花】凛と涼しく(法華寺御流) 残暑吹き飛ばす緑
溝辺栄昌(法華寺御流)
【花材】竹、白カラー、鳴子百合、山つつじ
【花器】信楽焼
【作意】秋まだ遠く、残暑厳しい日が続き、木も花も人も暑さでぐったり。皆少しでも涼を求めています。
凜とした青竹に白いカラー、濃緑の鳴子百合。そして淡黄緑の山つつじの葉を根締めにと思いつつ、偶然に季節外れのピンク色のつつじの花を見つけうれしくなり添えてみました。竹に負けないようにどっしりとした角形の花器に生けました。
【関連記事】
【生け花】涼を求めて(清生流) 瑠璃玉アザミでさわやかさ演出
【生け花】夏祭り(西大寺松月堂古流) あでやかな中に凛としたたたずまい
【生け花】朱夏の風(翠華流) 穏やかな風に恵まれ無事に過ごせますように
【生け花】木の葉さやかに(御室流) 夏本番間近の艶やかな輝き
産経新聞の試し読み、ご購読はhttp://sankei-nara-iga.jp/koudoku.html
アワビにカキ…、平城京の食事情は? 奈文研平城宮跡資料館で展示
奈良時代に平城京で暮らした人々の食事について研究成果をもとに紹介する子供向けの展示会「ナント!おいしい!?平城京!!-奈良の都の食事情」が、奈良市の奈良文化財研究所平城宮跡資料館で開かれている。31日まで。
発掘調査や研究成果をもとに、子供たちがわかりやすいよう紹介。「役人も給食を食べていた!?」コーナーでは、同じような形の土器を展示し、平城宮で働いた役人の給食用の食器と考えられると説明している。
また、「平城京珍味番付」コーナーでは、木簡に書かれた食品のなかから〝逸品〟を紹介。乳製品の「蘇(そ)」やカキの干物「蠣腊(かきのきたい)」、韓国・済州島に生息する種類のアワビという「耽羅鮑(たんらあわび)」などを番付に載せている。
入場無料。午前9時~午後4時半。月曜休館。問い合わせは奈良文化財研究所連携推進課(☎0742・30・6753)。
【関連記事】
朱雀大路の道幅は74メートルも 平城京のメーンストリート 広大な広場も確認
平城京跡の木簡に「皇太子」 全国初出土、即位前の聖武天皇か 奈文研
古代人の足跡も展示 地下50センチの桜井から出土した遺物を一堂に
産経新聞の試し読み、ご購読はhttp://sankei-nara-iga.jp/koudoku.html
【奈良で涼】県産にこだわる「和じぇらーと」 奈良市の「みやけ旧鴻池邸表屋」
イタリア発祥のスイーツとして注目を浴びている「ジェラート」。近鉄富雄駅近くの奈良市鳥見町の甘味処「みやけ旧鴻池邸表屋」では今月から、県産の材料にこだわった「和じぇらーと」が新発売されている。
明治40(1907)年創業の老舗製あん会社「三宅製餡」が平成21年から経営する同店は大福やどらやき、あんみつなどの和菓子からかき氷、パフェなども味わえる有名店。江戸時代の豪商の「旧鴻池邸表屋」を大阪から移築復元した店舗は、純和風の雰囲気で「くつろげる」と人気だ。
「和じぇらーと」は同社の三宅和宏社長が「製あん技術を生かしたアイスを作りたい。材料は地元奈良のものを」と開発した6種類。「大和抹茶」には奈良市の植村牧場の牛乳と県産の高級抹茶を使用、濃厚で上品な味わいが特徴だ。
また、「古都華いちご」は大和郡山市の契約農家から仕入れた古都華をそのままマシンに入れて製造しており、イチゴの甘酸っぱさがそのまま味わえる逸品。創業109年のあんこが味わえる「あずき」もおすすめだ。
三宅社長は「日によって味を変えるなど趣向を凝らしていきたい。今後も奈良の良い素材を使い新しい商品を作っていく」と話していた。(神田啓晴)
みやけ旧鴻池邸表屋(奈良市鳥見町1丁目5―1) 営業時間は午前10時~午後6時(午後5時ラストオーダー)。日曜定休。近鉄富雄駅西口から徒歩約10分。「和じぇらーと」はシングル300円、ダブル450円(税込み)。数量限定のいちごやマンゴーのかき氷も人気。問い合わせは同店(☎0742・51・3008)。ホームページはhttp://www.miyake-flagship.jp/
【関連記事】
【奈良で涼】牧場体験やブリーベリー摘みも 酪農体験施設「ラッテたかまつ」
【あっ、これ食べたい】さわやか、さっぱり夏のスイーツ パティスリープティ・グラン
【あっ、これ食べたい(かき氷)】最高級バニラのカスタード 「パティスリー カラク」
【あっ、これ食べたい(かき氷)】季節の果物楽しんで 「和モダンキッチンにこすたいる」
【あっ、これ食べたい(かき氷)】斬新!玉ねぎとレモン 「バンブーノ」
産経新聞の試し読み、ご購読はhttp://sankei-nara-iga.jp/koudoku.html
自販機に金魚がいたっていいじゃないか 大和郡山の柳町商店街に新たな「水槽」
金魚の街として知られる奈良県大和郡山市にある柳町商店街に、自動販売機の中を金魚が泳ぐユニークな「金魚自販機」が登場し、注目を集めている。
商店街協同組合が観光客を呼び込もうと企画。約3年前、電話ボックスを水槽に改良して話題を呼んだ「金魚電話ボックス」に続く第2弾として、商店街内の「金魚カフェ『柳楽屋(りゅうらくや)』」軒先に設置された。
魚のデザインなどがあしらわれた酒瓶が並ぶ飲料の自販機内に高さ約45センチ、横約90センチの水槽を設置。約30匹の金魚が酒瓶の合間を優雅に泳いでいる。いずれも空き瓶で、金魚を含め購入は不可能。郵便ポストや車を水槽にする企画も検討中といい、商店街協同組合の専務理事、菊岡洋之さん(49)は「今後もユニークな金魚鉢を設置し、観光客に商店街を回遊してもらえるようにしたい」と話した。
市でも今年、金魚鉢のデザインを募集する「全国金魚のお部屋・おうちデザインコンテスト」を初開催。1次選考を通過した作品は学校の黒板や駅の改札機、トイレの案内表示などを金魚鉢や水槽にする斬新なアイデアぞろいで、現在受け付け中のウェブ投票で最多得票を獲得した作品は市が製品化、設置する。
金魚の養殖が盛んな市では平成7年から毎年、「全国金魚すくい選手権大会」を開催しており、今年は全国各地から約1900人が参加。「金魚すくい道場」もあるほか、金魚の専門知識を身につけて発信する「金魚マイスター」養成塾も開かれている。
【関連記事】
【ふるコレ】金魚のまちならでは、「飼育セット」人気 大和郡山市
井戸水おいしいよ 大和郡山市が地下水詰めた「ふれっしゅ郡水」配布
癒やされる~「猫窓」 金魚のまちの新たなスポットに 大和郡山
産経新聞の試し読み、ご購読はhttp://sankei-nara-iga.jp/koudoku.html
壮麗な伽藍感じて 原寸大の薬師寺テーマに特別展示
古代に創建された壮麗な伽藍について知ってもらおうと、薬師寺(奈良市)の東僧坊で「原寸大の薬師寺」をテーマにした夏の特別展示が開かれている。31日まで。
特別展示は大人から子供まで、分かりやすく寺のことを紹介しようと、さまざまなテーマで開催。今回は堂塔の屋根上など普段近づけない部分について知ってもらおうと、原寸大模型など十数点を展示している。
並ぶのは、現在大規模な解体修理が進められている東塔(国宝、奈良時代)の頂部の相輪にある水煙をはじめ回廊の組み物、佛足石などの模型。金堂の風鐸(鐘形の鈴)の鋳型や図面などもあり、薬師寺の姿に理解を深める場となっている。
入場には拝観料が必要。問い合わせは薬師寺(☎0742・33・6001)。
【関連記事】
産経新聞の試し読み、ご購読はhttp://sankei-nara-iga.jp/koudoku.html
32遺跡で出土した土器、埴輪など公開 橿考研付属博物館
県内の昨年度の発掘調査の成果を紹介する速報展「大和を掘る34」が、橿原市の橿原考古学研究所付属博物館で開かれている。32遺跡で見つかった土器や埴輪、瓦、鉄製品などを展示している。9月4日まで。
展示品のうち、航空自衛隊奈良基地(奈良市)敷地内の佐紀古墳群で見つかった鰭付円筒埴輪は直径約50センチ、高さ約1・6メートル。ウワナベ古墳(5世紀)の濠のまわりに立てられていた可能性もあるといい、巨大古墳の埴輪にふさわしい大きさ。破片の状態で出土し、1カ月以上かけて復元した。
飛鳥時代の最古の宮廷庭園跡・飛鳥京跡苑池(明日香村)で見つかった海老錠の牡金具(9・5センチ)も展示。漆塗りで、大切な物を入れた箱などに付けられていた錠の一部とみられる。同じ飛鳥京跡の別の場所で見つかった牝金具と一緒に展示されている。
このほか平城宮北側にあった庭園施設・松林苑跡(奈良市)出土の瓦や、春日大社境内(同市)で見つかった土馬、藤原宮跡(橿原市)出土の大極殿院の軒瓦なども並べられている。
発掘成果について担当者が説明する講演会が9月3日午後1時から、橿考研講堂で開かれる。
問い合わせは橿考研付属博物館(☎0744・24・1185)。
【関連記事】
前方後円墳の原型か 橿原で大型の円形周溝墓見つかる 奈良文化財研究所調査
「よく見つけてくれた」、研究者も驚く 大型円形周溝墓、奈良県内初発見
産経新聞の試し読み、ご購読はhttp://sankei-nara-iga.jp/koudoku.html
山と川の本600冊集めました 奈良の自然知って 県立図書情報館
山や川の環境やレジャー、文化などに関する書籍を集めた展示「山の恵み 川の恵み」が奈良市の県立図書情報館で開催されている。30日まで。
今年から「山の日」が制定されたのに合わせ、奈良の山や川について理解を深めてもらおうと企画。奥吉野の写真集や川魚の図鑑、カヌーやスキーなど、山で楽しめるレジャーに関する書籍、山岳信仰や修験道、民俗について書かれた本など約600冊が並んでいる。
同館図書・公文書課の上田裕介さんは「普段は棚に並べない書庫の本も展示しており、これを機に山や川の魅力を知ってもらえれば」と話している。
開館は午前9時~午後8時。月曜休館。問い合わせは同館(☎0742・34・2111)。
「山の日」に雄大な自然満喫 上北山村の大台ケ原で山歩きツアー
【奈良で涼】五感で自然の豊かさ感じてリラックス 吉野町の森林セラピー
産経新聞の試し読み、ご購読はhttp://sankei-nara-iga.jp/koudoku.html
春日大社本殿の極彩色壁画、40年ぶりの描き直し間もなく完了 10月に公開へ
春日大社(奈良市)の20年に1度の国宝・本殿修理「式年造替(しきねんぞうたい)」で、本殿4棟の板塀に描かれた極彩色壁画5面の40年ぶりの描き直しが進んでいる。25日、作業現場が報道陣らに公開された。
壁画は東西1列に並ぶ第一~四殿の板塀「御間塀」に縦約1・5メートル、横約2メートルに描かれた「獅子牡丹図」や「神馬牽引図」など。こうした壁画は鎌倉時代の絵巻などにもみられるため、「絵馬の原型」とも言われる。これまであった昭和50年の造替で描かれた壁画は傷みが進んだため今年6月上旬までにはぎ取られた。
その後、文化財補修に取り組む小西美術工藝社(東京)が下地作りを開始。先月中旬から墨で輪郭を描き、岩絵の具を塗る作業を続けている。同社の横田敏行副社長は「自分たちを出すのではなく、もとの絵の雰囲気を壊さないよう復元することに神経を使う」と話していた。
壁画は9月に完成予定で、ご神体が仮殿から戻る「正遷宮」(本殿遷座祭、11月6日)を前に、砂をおさめる「お砂持ち行事・国宝御本殿特別拝観」(10月6~23日)で一般公開される予定。
【関連記事】
「春日大社万燈籠―奉納にこめられた祈り」展 奈良市の史料保存館で
産経新聞の試し読み、ご購読はhttp://sankei-nara-iga.jp/koudoku.html
1日8000歩以上で健康とポイントを手に入れよう! 奈良市がIT活用ヘルス事業
手軽に始められるウオーキングを通じて健康づくりに取り組んでもらおうと、奈良市が1カ月間の歩数に応じて物品などに交換できるポイントを付与する「1日8000歩以上で健康づくり」を実施している。
歩数を測定する活動量計を毎日身につけて月1度、専用端末でデータを読み込ませると、歩数に応じて「奈良市ポイント」が付与される仕組み。端末は市役所やコンビニエンスストア「ローソン」にあり、ポイントは市の特産品に交換したり、加盟飲食店などで1ポイント1円として利用できるほか、奈良交通バスのチャージ券に交換できる。
期間は平成29年3月末までで、対象は20歳以上の奈良市民。定員は先着千人で、活動量計の購入費として2500円必要だが、後日1500ポイントが還元される。
使用する活動量計は「タニタ」社の製品。1日の歩数や消費カロリー、活動エネルギー量などが測定でき、データは同社の専用ホームページ(HP)でも確認できる。1カ月の間に1日6千歩以上が20日以上なら100ポイント、8千歩以上が20日以上なら150ポイントが付与されるという。
好評の場合は定員枠の拡大や、期間延長も検討する予定。申し込みは市役所などで配布している申請書に必要事項を記入し、〒630―8012奈良市二条大路南1丁目2―7 松岡ビル302 奈良市ポイント運営事務局まで郵送かFAX(0742・34・8112)で。
申請書は市健康増進課のHP(http://www.city.nara.lg.jp/www/contents/1469689882224/index.html)でもダウンロードできるほか、市ポイントHP(http://narapoint.jp/)の専用フォームからも申し込める。問い合わせは同運営事務局(☎0742・34・8111)。
【関連記事】
走る体づくり伝授します 奈良マラソンに備え、6月からランニングクリニック
【私の働き方】「食は楽しい」伝えたい 調理科学専門家・木村万紀子さん
「暮らしに満足」減少 心配は老後の生活と自分・家族の健康 県民アンケート
産経新聞の試し読み、ご購読はhttp://sankei-nara-iga.jp/koudoku.html
【訃報】岡本眞氏 83歳 元王寺町立王寺南中学校長
岡本眞氏(おかもと・まこと=元王寺町立王寺南中学校長)24日、腎不全のため死去、83歳。葬儀・告別式は26日午前11時、田原本町千代1111の1、ベルホール田原本で。喪主は長男、哲(さとし)氏。
産経新聞の試し読み、ご購読はhttp://sankei-nara-iga.jp/koudoku.html
興福寺の五重塔と三重塔 初層内部が初の同時公開へ 26日から
国内で2番目に高い興福寺(奈良市)の五重塔(国宝)と、三重塔(同)の初層(1階)内部が26日~10月10日に初めて同時公開されるのを前に25日、法要が営まれた。塔の建築技術を比べたり内部の仏像を拝観したりできる。
五重塔は奈良時代に光明皇后によって建てられた後、被災、再建を繰り返し、現在の塔は室町時代の再建。高さ約50メートルで、初層の四方には薬師、阿弥陀、釈迦、弥勒の各三尊像が安置されている。三重塔は平安時代に建てられ、焼失後、間もなく再建。初層には千体仏が描かれ、弁才天像が安置されている。
この日は五重塔で多川俊映貫首らが出仕して法要が営まれ、報道陣らに内部が公開された。拝観料は一般千円、中学・高校生700円、小学生300円。
【関連記事】
「寺の美の原点伝えたい」 ドイツ人僧侶・ザイレ暁映さん、興福寺で奮闘中
「知ってるつもりでも難しい」 西の京高生が英語で観光ガイド 興福寺めぐる
再建工事中の興福寺・中金堂を公開 CG映像で創建時紹介 奈良
産経新聞の試し読み、ご購読はhttp://sankei-nara-iga.jp/koudoku.html
【あっ、これ食べたい】焼きたてが一番 天雅の自家製餃子
天理市川原城町の天理ステーション内にある「天雅」は、営業50年以上の人気店。こだわりが詰まった自家製「餃子」を買い求める人が次々訪れ、一日千個作っても夕方には売り切れる日もあるという。
「良い素材を使って手間をかけた分おいしくなります。食感も大切にしていますよ」と店主の内田源信さん(67)。
具は兵庫県淡路島産の玉ねぎに、豚ミンチ、ニンニクなど。ニンニクは青森県産で、ひいてゴマ油に浸して寝かせてから混ぜる手の込みよう。野菜がたっぷり入っているので甘みもあり、年配の方から子供まで幅広くファンが多い。
餃子の皮も自家製。水分少なめで作るため、具を包む作業は難しくなるが、焼き上がるとふやけず、しっかりした噛み応えがあるという。
具を包んだ後は、1度蒸す。この工程で焼く時間が短縮され、濃口の太香胡麻油で焼くときれいな焼き色が付き、カリッともっちりした食感に仕上がる。自家製のタレに付く薬味も辛みがあり人気。
妻の久美子さん(66)は「店内で焼きたてを食べてもらうのが一番おいしいですよ」とほほえむ。
9月中旬ごろからは夏の間休んでいた豚饅も平日限定で再開予定。これもまた楽しみ。(朋)
【住所】天理市川原城町816天理ステーションストア
【連絡先】☎0743・62・3672
【営業時間】午前10時~午後6時半(売切れ次第閉店)
【定休日】水曜と第3木曜
【メニュー】餃子(1人前7個420円)、瓶ビール(中瓶500円)、缶ビール(300円)、ワンカップ(300円)、9月中旬~販売の豚饅(1個230円)
【関連記事】
【あっ、これ食べたい】手作りあんこで疲れスッキリ 「あんみつ・喫茶 よしの舎」
【あっ、これ食べたい】「サクッ」「カリッ」の食感楽しんで ラスティックベーカリー
【あっ、これ食べたい】ピリ辛麻婆豆腐で夏乗り切ろう 「ぷらっと中華 晴天」
【あっ、これ食べたい】海のない奈良でもおいしい魚を 旬魚と地場野菜の「SAKANAYA」
ルクアで人気のカフェが新大宮に ふわふわパンケーキどうぞ 「ラ・ポーズ」
産経新聞の試し読み、ご購読はhttp://sankei-nara-iga.jp/koudoku.html
【リオ五輪】柔道・大野、バドミントン高橋の両選手に県民栄誉賞贈呈へ
荒井正吾知事は24日の定例記者会見で、リオ五輪柔道男子73キロ級で金メダルを獲得した天理大出身の大野将平選手(24)と、バドミントン女子ダブルスを制し同競技初の金メダルに輝いた橿原市出身の高橋礼華選手(26)に、県民栄誉賞を贈ることを明らかにした。
荒井知事は「大野選手は柔道最初の金メダルを獲得し、後のメダルラッシュに弾みをつけた。高橋選手の決勝での逆転劇はすばらしかった」と両選手をたたえた。
今後、選考委の審査をへて正式に決定する。同賞はこれまで、柔道家の野村忠宏さんとボクシングの村田諒太選手、映画監督の河瀬直美さんが受賞している。
一方、紀伊半島豪雨からまもなく5年を迎えることについては、「全国各地で大雨による水害が起きており、奈良も他人事ではない」と指摘。「長雨による土砂崩れは南部に限らず、生駒山など北部でも起こりうる。備えに満足せず〝適切な心配〟を心がける必要がある」と述べた。
【関連記事】
【リオ五輪】バドミントン「タカマツ」、ペア結成10年で大逆転の金メダル 「やっと一番になれた」
【リオ五輪】豪快、華麗な天理柔道みせた大野 苦難乗り越えた頂点
【リオ五輪】「自分たちは強い」信じて勝ち取った「金」 バドミントン「タカマツ」ペア
【リオ五輪】「帰ったらメダル持たせてね」、LINEで祝福 バドミントン「金」高橋選手の妹
産経新聞の試し読み、ご購読はhttp://sankei-nara-iga.jp/koudoku.html
ピアノ、声楽で日頃の練習成果披露 県高校独奏・独唱コンクール
「県高等学校独奏・独唱コンクール」がやまと郡山城ホール(大和郡山市)で開かれ、参加した県内の高校生ら51人が、ピアノと声楽の2部門で日ごろの練習成果を披露した。
音楽文化の向上を図ろうと県高等学校音楽教育研究会が主催。ピアノ部門のグランプリに輝いた県立高円高校3年、大川未希さん(18)は「緊張したけど自分の音を聴きながら落ち着いて演奏できてよかったです」と話した。
声楽部門では昨年に続き、県立桜井高校3年、吉中萌華さん(18)がグランプリを獲得。10月に大分県で開催される「瀧廉太郎記念全日本高等学校声楽コンクール」に出場予定で、「練習よりも楽しく歌うことができた。全国でも上位を狙いたい」と話していた。
【関連記事】
【スニーカーエイジ】県立西の京高校もグランプリ大会出場決める
【スニーカーエイジ】奈良育英高校が12月のグランプリ大会進出決める
【高校ダンス部選手権】奈良市立一条が優秀賞 法隆寺国際は入賞逃すも力強い演技
未来のプロバレリーナも、優雅に豊かな表現力披露 奈良市でコンペ
産経新聞の試し読み、ご購読はhttp://sankei-nara-iga.jp/koudoku.html
大安寺にそびえたつ「足場の塔」 東アジア文化都市のアート作品続々
日中韓の3カ国が文化交流を進めるイベント「東アジア文化都市2016奈良市」のメーン「古都祝(ことほぐ)奈良-時空を超えたアートの祭典」の美術部門の会場の一つ、大安寺の東西両塔跡のそばには24日、塔のような造形作品が完成、人々の注目を集めていた。
パリ在住の造形作家、川俣正さん(63)制作の「足場の塔」。高さ約25メートル、一辺約12メートルで、吉野杉の間伐材の丸太約1500本と、約600枚の板材を使用。寺院の修復現場で受け継がれてきた足場丸太の技術を生かし、塔をイメージさせる作品だ。
大安寺は奈良時代の平城京を代表する官寺。国内外の僧が出入りする国際的な仏教総合大学のような存在で、七重だったという東西両塔も建てられ、威容を誇った。「かつての塔のイメージを再現した」と川俣さんは話す。
興福寺の三重塔前ではイランの造形作家、サハンド・ヘサミヤンさん(39)が蓮などをモチーフに「開花」を想起させる作品を制作。インドやシリア、トルコなどの作家も参加しているほか、春日大社では書家の紫舟さんと多分野の集団「チームラボ」が制作中で、各会場で独自のアートが楽しめそうだ。
【関連記事】
日中韓が文化で交流 「東アジア文化都市」開幕 河瀬直美監督の映像も
仏像と屏風、ガラスがコラボ 薬師寺で千住博さんの作品など展示
鑑真が鑑真と〝対面〟、奈良の唐招提寺で実現 壬生寺に安置される前に
産経新聞の試し読み、ご購読はhttp://sankei-nara-iga.jp/koudoku.html
【リオ五輪】柔道金メダリスト・大野選手Vパレード 28日に天理市で
リオ五輪柔道男子73キロ級で金メダルを獲得した天理大柔道部出身の大野将平選手(24)の優勝パレードが28日、天理市で開かれる。
市民の熱い声援に感謝の思いを伝えようと、天理大柔道部の出身者らでつくる天理柔道会が主催する。
当日は午後2時からJR・近鉄天理駅北側ロータリー前で開会セレモニーを開催し、大野選手が優勝を報告。同20分から天理教校学園高校マーチングバンド部による先導のもと、天理本通りを徒歩でパレード。天理教教会本部まで約30分間、1・2キロの道のりを練り歩く。
雨天決行。コースなど詳細は、天理柔道会ホームページ(http://tenrijudo.jp/)でも確認できる。
【関連記事】
【リオ五輪】豪快、華麗な天理柔道みせた大野 苦難乗り越えた頂点
【リオ五輪】「大野選手の一本かっこよかった」、天理市で金メダル祝福ムード広がる
【リオ五輪】連覇、雪辱、後輩への期待… 日本選手団が綴るリオの思い出、財産とは
【五輪柔道】大野将平「当たり前にやる難しさ」 ベイカー「かなえられてよかった」
産経新聞の試し読み、ご購読はhttp://sankei-nara-iga.jp/koudoku.html
選挙投票用紙誤交付などで6人処分 桜井市 市長、副市長も給料減額に
桜井市は24日、7月に行われた参院選の投票所で、投票用紙交付機に「選挙区」と「比例代表」の用紙を間違えて充填し、選挙区で12人、比例代表で9人に投票用紙を誤交付したとして、社会教育課の男性主幹(57)を減給10分の1(1カ月)、男性主幹を補佐する立場だった男性職員(36)を戒告の懲戒処分にしたと発表した。
また、5月に担当クラスの名簿などを紛失した保育所の女性職員(保育士)(55)と、誤った国民健康保険証番号を印刷した保険証を発送した女性職員(45)ら計4人も戒告処分にした。
不祥事が相次いだ責任を取り、市長は給料の10分の2、副市長は10分の1をそれぞれ1カ月減額するとしている。
【関連記事】
【参院選】桜井市で投票用紙配布ミス 選挙区12票、比例9票無効に
産経新聞の試し読み、ご購読はhttp://sankei-nara-iga.jp/koudoku.html
富本憲吉の陶芸の世界を堪能 県立美術館で生誕130年記念展
安堵町出身の近代陶芸の巨匠、富本憲吉の生誕130年を記念し、県立美術館で企画展「富本憲吉 憧れのうぶすな」が開かれている。初公開作品を含む初期から後期の陶芸、絵画、書など70点が並び、富本が歩んだ道を示す構成となっている。
富本は明治19年に現在の安堵町に生まれ、イギリス留学などを経て全国各地で技法を学び、昭和30年に「色絵磁器」で重要無形文化財保持者に認定された。
企画展は2部構成で、第1部の「富本憲吉のうぶすな」では、安堵町の風景をモチーフにした作品など34点を展示。初期作品らしく試行錯誤した様子や、地元への愛着が感じられる展示となっている。
第2部の「華麗なる富本芸術の輝き」では、代表作の「磁器 赤地金銀彩羊歯模様 蓋付飾壺(じき あかじきんぎんさいしだ もよう ふたつきかざりつぼ)」など、色鮮やかで複雑な技巧の後期作品36点を展示。富本の芸術的な変遷が感じられる。
安堵町制30周年を記念し、同町との連携展示「憲吉の望郷~大和安堵の風土と人々~」も同時開催。9月25日までで、同館は「展示を通じて富本憲吉の世界を知ってほしい」としている。
観覧料は一般400円、高校・大学生250円、小中学生150円。月曜休館(9月19日は開館し、翌日休館)。問い合わせは県立美術館(☎0742・23・3968)。
フェイスブックはhttps://www.facebook.com/narakenmuseum
【関連記事】
産経新聞の試し読み、ご購読はhttp://sankei-nara-iga.jp/koudoku.html
シロクマゆきま~る限定販売 王寺町マスコット「雪丸」の顔
公式マスコット「雪丸」の顔をあしらったケーキ「ゆきま~る」を手がける王寺町は、果物をふんだんに使った夏季限定商品「シロクマゆきま~る」を新たに作製。8月から近鉄王寺駅改札横の「CAKE hinata 王寺店」と、リーベル王寺東館5階「雪丸カフェ ポエム」の各店で1日20個(税込み400円)限定販売している。
「シロクマ―」は、豊富な果物をトッピングした鹿児島名物のかき氷「白くま」をイメージして作製。もちもちの求肥の中に、みかん、パイン、黄桃のほか、バニラムースとミルクのパンナコッタ、スポンジが入っている。
担当者は「暑い夏に涼しさを感じられる新作。多くの人に食べてほしい」としている。電話予約も可能。問い合わせは、hinata(☎0745・54・0208)。
【関連記事】
信貴山、生駒山一望 りーべる王寺に「雪丸カフェ ポエム」オープン
王寺町のマスコット「雪丸」のケーキに抹茶味登場 1日限定10個の販売
王寺町で「雪丸フェス」にぎわう 夏休みの子供たちの笑顔はじけた
雪丸に会いに来たよ 王寺町で「Love Loveらんど」スタート
産経新聞の試し読み、ご購読はhttp://sankei-nara-iga.jp/koudoku.html
【奈良で涼】五感で自然の豊かさ感じてリラックス 吉野町の森林セラピー
「森林浴」の効果を利用してさまざまな健康プログラムを行い、ストレス軽減などを図る「森林セラピー」。吉野町は県内で唯一「森林セラピー基地」に認定され、町内には2つのセラピーロードが設定されている。
スギ・ヒノキの美林の中を歩いたり、木陰で寝転がったり。木々に囲まれたセラピーロードは涼しく、夏にもってこいのリラクゼーションだ。
最高気温が30度を超える日が続いていた7月下旬。飛鳥・奈良時代の人々が吉野を巡った道をたどる「吉野・宮滝 万葉コース」(全長7・7キロ、高低差291メートル)で行われた森林セラピー体験ツアーには、大阪市と兵庫県尼崎市から訪れた49歳と47歳の姉妹が参加。地元の森林セラピーガイド「吉野美林案内人」の坂井佐久次さん(68)らの案内で、吉野山にある如意輪寺を出発、ウグイスやヒグラシの声を聞きながら、散策路をゆっくりと歩いていった。
スタート地点から「こもれび広場」までは2キロあまり。普通のペースで歩けば30分ほどだが、イロハモミジの木の下で深呼吸したり、金峯山寺蔵王堂を望むポイントに座り、坂井さん持参の冷たいドクダミ茶でのどを潤したり、とゆったりペースなので、約1時間半の散策となった。
スギやヒノキの木立の間を通る山道では、木々の間を抜ける風がひんやりさわやか。こもれび広場では、手作りのハンモックに寝転んでのんびり過ごした。
坂井さんは「ゆっくりと森を五感で感じてもらいたい」、姉妹は「夏とは思えないくらい涼しいですね」と、森を文字通り満喫していた。(山本岳夫)
吉野町の森林セラピー 基本コースは、「吉野・宮滝 万葉コース」と、高低差が少なく歩きやすい「神仙峡 龍門の里コース」(全長6・6キロ、高低差122メートル)の2つ。問い合わせは、一般社団法人吉野ビジターズビューロー・森林セラピー係(☎0746・34・2522)。ホームページはhttp://yoshino-kankou.jp/
【関連記事】
【奈良で涼】夏季限定の冷たい茶がゆ、ご賞味あれ 奈良市の味亭山崎屋
「山の日」に雄大な自然満喫 上北山村の大台ケ原で山歩きツアー
【奈良で涼】ひんやり酒蔵見学、大人の味わい 大和郡山の中谷酒造
【奈良で涼】パワースポットでのど潤す 桜井・狭井神社の薬井戸
大自然駆けるトレイルランイベント、10月31日に十津川村で 参加募集
産経新聞の試し読み、ご購読はhttp://sankei-nara-iga.jp/koudoku.html
【鹿角抄】高校野球、汗と涙の美談だけでいいのか 球児の健康考えるとき
7月に開かれた高校野球県大会。開幕初日から決勝まで、そして甲子園球場での全国大会も13日まで取材した。これまで感じたことがないほど、暑く、熱い夏だった。
取材で驚いたのは、県大会の熱狂ぶり。特に今夏は、春の選抜で智弁学園が優勝したこともあってか、同校が出場する試合は予選とは思えないほどの盛り上がりだった。兵庫県出身の記者にとって「甲子園」は身近で、高校野球がどれほど人気があるかは重々知っていたが、県大会でも球場が満員になることに感心した。
試合は接戦であればあるほど盛り上がった。延長に突入し、僅差で勝負がつく試合になるほど、感動的で見応えもあった。しかし、果たして「おもしろい」と思うだけで良いのだろうか。
県予選では約2時間半にも及ぶ熱戦が数試合あり、延長十二回を戦うこともあった。また強豪校ほど、投手は継投ではなく完投をめざし、選手にかかる負担は重くなる。
県大会でも一試合で100球近く投げることはめずらしくない。実際、県予選では熱中症になりながらも試合に出場した選手もいた。全国大会では、1試合177球を投げ抜いた投手もいた。もちろん球児らの頑張りや熱戦は、賞賛されるべきものだ。だが、ただ「美談」としてしまっていいのだろうか。
球児らは、甲子園を目指して特別な思いで試合に臨んでいる。苦しさに耐え、オーバーユースになろうとも、簡単にあきらめることなどできないはずだ。だからこそ、大人やファンが、球児らの負担を軽減するよう働きかけるべきではないだろうか。
たとえば、現在高野連で議論されている、試合が決着しない場合には延長戦で人為的に走者を置いた状態で始める「タイブレーク方式」の導入。また、メジャーリーガーのダルビッシュ有投手はSNS上で、高校野球における投手への「投球回数制限」を設けることを提言している。まだまだ高校野球には議論の余地があると考えられる。
長い目で球児らの〝野球人生〟を見守ることも、高校野球ファンの努めではないかと、取材を通じて感じた。(石橋明日佳)
【関連記事】
【参院選】結構大変でした 奈良に引っ越してきた新人記者の不在者投票
産経新聞の試し読み、ご購読はhttp://sankei-nara-iga.jp/koudoku.html
ほのぼの民話の世界 宮川大助・花子さん夫婦合作の原画展 生駒市で開催
生駒市在住の夫婦漫才コンビ、宮川大助・花子さんがこれまでに出版した創作絵本の原画を展示する「大助・花子の日本昔ばなし絵本原画展」が、同市西松ケ丘の市芸術会館美楽来で開かれている。28日まで。
2人は今年度から、同館など市内6館の生涯学習施設の名誉館長に就任。以来、指定管理者の「よしもと・南海共同事業体」が、漫才公演など多彩なイベントを企画・運営し、同展も開催することになった。
原画展では、2人がこれまでに出版した創作絵本全13作品から、原画約150点を展示。担当者は「心の故郷を思わせる大助さんの創作民話と、花子さんの感性豊かなイラストが楽しめる。多くの方に来場してほしい」と話している。
28日午後1時から、作品の創作秘話などを語る大助さんのトークショーも開催される。
開館は午前10時~午後5時(28日は午後3時まで)。小学生300円、中学生以上500円、未就学児は無料。問い合わせは、市生涯学習課(☎0743・74・1111)。
【関連記事】
生駒市民の漫才コンビ、宮川大助・花子さんが生涯学習施設の名誉館長に
「生きいきカード」28年度は存続 生駒市 見直しは29年度以降
ふるさと納税記念品、ドドーンと101品目に 生駒市、あのラムネも再び…
産経新聞の試し読み、ご購読はhttp://sankei-nara-iga.jp/koudoku.html
「県民目線で警察活動に尽力」 安田県警本部長が就任会見
22日付で着任した県警の安田浩己本部長(49)が23日、奈良市の県警本部で会見し、「強くしなやかな組織であるため、県民目線に立った警察活動を推進し、精いっぱい力を尽くしたい」と抱負を述べた。
安田本部長は平成2年に警察庁に入庁し、警視庁総務部広報課長や神奈川県警警備部長、警察庁長官官房参事官(拉致問題対策担当)などを歴任。23年には東日本大震災の発生6日後に警察庁警備局警備課警衛室長に着任し、天皇、皇后両陛下の被災地ご訪問の警備を担った。
奈良の印象は「悠久の歴史と文化の薫りが漂う素晴らしいまち」。趣味は、1日160キロ走ったこともあるロードバイクや読書、スポーツ観戦で、「自然豊かな環境でロードバイクに乗ったり、寺社仏閣を回って歴史、文化の一端に触れて教養も増やしていきたい」と語った。
【関連記事】
「大事な文化後世に」、不祥事続発は「断腸の思い」 羽室県警本部長離任会見
部下の財布から現金盗む、パワハラも 巡査部長停職 また奈良県警に不祥事
ポケモンGOで追突、奈良県内で初の事故 ゲーム配信以降8人を違反で摘発
産経新聞の試し読み、ご購読はhttp://sankei-nara-iga.jp/koudoku.html